収録日以前のことは前のページに。また、文中は原則として敬称略です。

(5)収録当日、控室に入るまで

1月20日、4時30分頃到着。1本目を終えた審査員・観客を見かけた。中に入ると、 観客が50人ほど、審査員が20人ほど、さらにキャンセル待ちの人もたくさん並んでいた。45分頃、受付に通されて、 審査員であることを示す黄色いリボンと、QUOカード(1000円分)が渡される。 しばらくして、2階の控室に通された。

(6)控室にて

控室は、100人ほど入るホールのようなもの。入った順に、ナンバーの振られたクリアファイル (中にジャッジペーパーが入っている)が渡され、席に着く。私は22番。出場者の詳細が分かった。
目の前には、審査員事務局のボランティアをしている3人の人がいる。 双葉社から2000年に出された番組の本を買ったかどうか聞かれ、私は手を挙げたが、少なかった。 今年第2弾が出版されるということで、そのチラシをもらう。
また、これまでのデータが書かれた用紙がまわされた。持ち帰りはできない。 この紙は2種類あって、1つはこれまでのネタ(オンエアされてないのを含む)のタイトル+チャンピオン大会の成績。 もう1つは所属事務所・解散・OA率・合計&平均KB・1回目からのKBが書いてある。
審査員はこの頃にはほぼ揃っていた。男女比は4:6くらい。
さらに、1冊のノートがまわってきた。これは、番組や芸人に対してのメッセージを書くノートだ。
そして5時20分頃、構成作家の井上頌一先生が入ってきて、説明を始める。1本目はかなり盛りあがり、 409キロバトルで落ちた芸人もいるという。 1本目に出場した芸人、そして2本目の出場順を言う。 ジャッジペーパーについて説明。ほめ言葉だけでなく、批評やアドバイスも書く。 収録の後日に100人分まとめて芸人に手渡される。裏には、番組やNHKへの希望・意見や、お勧めの芸人について書く。
面白いと感じ、かつ全国の人とともに楽しみたいかどうかでボールを入れる。ボールは10個で色が異なるが、入れるときに 色を間違えると収録が中断してしまう。過去に3回ほどあった。
初めて見たつもりになって投票するようにとのこと。「顔で笑って、(ボールを入れる)手は動かない」というのが番組の 理想の姿だ。また、森下アナが10組を紹介したときは盛り上げること。芸人の気持ちに影響する。
最近ネット上で、番組が終わるのではという噂があるが、これはまったくのウソだ。 少なくとも来年までは終わらないことになっているのだ。井上先生が、番組の手順を示した台本の表紙を見せてくれた。 派手だ。ときには、ラーメンズの小林さんのアップの写真もあるという。

(7)スタジオに移動、前説

6時ごろ、スタジオへ。ステージの上を通り、席に着いた。うしろ3列ある中の1列目なので、結構近い。 6時25分、ディレクターが指示をする。携帯電話の電源を切ることと、写真撮影・録音の禁止を伝えた。 そして、前説をつとめるコンビ「フリーク・ザ・グッド」が登場。このコンビは福岡吉本の芸人である。 (ジャッジペーパーでは、同じ福岡吉本のコンビ「ドリアンズ」となっていて、 感想や批評を書く欄もドリアンズに対してのものだった。 /[ジャッジペーパー]テンポがはやくて、初めて見たのにかなりおもしろかった。ボケの人の声がよかった。)

(8)森下アナと10組の登場

6時32分、フリーク・ザ・グッドが森下アナを紹介。オンエアで見る以上にハイテンションだ。 8000通以上のはがきが届いた。2本で600人程度しか収録に参加できないので、倍率は13倍!
34分、10組を出場順に紹介していく。 スパローズ、ノンキーズ、ダンディ坂野、喜屋武×喜屋武、ワンダラーズ、ケン坊田中・松田キビキビ、北京ゲンジ、 ダイノジ、テツandトモ、アンジャッシュ。奇数組は右側に、偶数組は左側に位置しているので、 出場順で言うと左から[2,4,6,8,10,9,7,5,3,1]となる。36分、PRスポットの撮影。 森下アナが、ノンキーズから順に名前を読み上げていくが、ダイノジの2人がキスしてしまい、 会場はどよめく。撮影終了後、アンジャッシュが、自分たちが抜かされたのではないかと言うが、森下アナは否定。 スタッフからもOKサインが。38分、10組が退場し、1番目・スパローズのネタのためのセッティングが行われる。

(9)本番!

今回は、九州・沖縄出身のコンビが6組もいる。1組ごとの流れは、およそ8分間で次のように進む。
BGMとともに森下アナの芸人紹介ナレーション→ネタ→ボール投入→フリートーク。

[1]スパローズ/黒/入れず

コント:読書感想文/ボケの人のどんよりとしたキャラが印象的だったが、 ネタの中に「北天神」という言葉があった。/もともとは福岡吉本でやっていたが、上京して渡辺プロに入った。
[ジャッジペーパー]地元のネタ(北天神)は全国の人にはわかりにくいかも。ボケの人のキャラは良かったけど・・・

[2]ノンキーズ/オレンジ/入れた

コント:幸せポイント/さりげなく幸せを与えてあげる「店」の設定。 ビデオで一度見たことはあったが、生で見てもいいネタ。/31歳と30歳のコンビ(結成9年目)だが、気分はいつも新人でいたい。
[ジャッジペーパー]ネタの最後のほうで、2人がとても楽しそうにやっていたのがよかった。2人の声もはっきり通っていた。

[3]ダンディ坂野/緑/入れた

漫談:カラージョーク/いつもは白のスーツで登場してくるのだが、 今回は黒い服で、ピカピカ光っている。登場のときから、驚きの声が会場にはこだましていた。 そして、いつもながらの「寒さ」・・・/この衣装は、今日のために自分で作ったという。
[ジャッジペーパー]黒い衣装のインパクトは大きかった。ジョーク好きの私にとっては、 この「寒さ」で笑えるのはダンディだけだし・・・

[4]喜屋武×喜屋武/グレー/入れた

漫才:英語版ドラえもん//“ザ・ムービー”/2人は高校の先輩と後輩で、2人とも生徒会長の経験がある。
[ジャッジペーパー]テンションが高くて、笑いがとぎれることがなかった。 沖縄の人なのに、はじめ“○○たい”でつかもうとしていたのがよかった。

[5]ワンダラーズ/紫/入れず

漫才:お笑いにスタンディングを取り入れる/最初はいろいろと変な顔をして観客を笑わせていたが・・・ /実際ボールが少ししか入らなかったが、「僕たちなりにはいい点数」だと言っていた。
[ジャッジペーパー]「アンコール」のところで少しテンションが落ちたかな・・・

[6]ケン坊田中・松田キビキビ/青/入れず

漫才:昔の教育テレビ/あまりにも地元ネタが多すぎて・・・
[ジャッジペーパー]地元ネタのオンパレード・・・福岡の人にはウケるかもしれないが、 全国にオンエアするのはちょっと・・・

[7]北京ゲンジ/黄/入れた

漫才:楽しいニュース番組/無法松の「ぶらり途中下車の旅」のものまねは今回もあった。 ニュース番組にバラエティや音楽、スポーツなどの要素を入れたらどうなるかと言うネタ。 /2人は九州出身だが、こちらでネタをやるのは初めて。
[ジャッジペーパー]「あのねのね」のボケだけはわからなかったが、他のボケはよかった。 体が大きいぶん、テンションも高くてよい。

[8]ダイノジ/赤/入れた

漫才:ダイノジの“ダイ”は“DIE”//おいに言葉を教える//大地が死んだら・・・/ ネタのなかに頻繁に、大地の母・紀世さんが出てきた。/大地は先日入籍。また、 紀世さんが観客席の中にいることがわかり、見てみると、何と私の目の前に・・・
[ジャッジペーパー]髪形が変わって、大地さんは北京ゲンジに似てきたかも。 漫才を見るのは2回目だが、すごく息が合っていた。

[9]テツandトモ/白/入れた

「孫」//いろんななんでだろう/「孫」は、テツが「じいちゃん、ばあちゃん」と言っている のがおもしろい。さいごのほうで、「ダンディだろう、ダンディだろう・・・」と歌いだし・・・/ テレビで見るとあまりしゃべらないというイメージのあるトモだが、実はよくしゃべる。
[ジャッジペーパー]トモさんの談志師匠似てる!ダンディ坂野を先に見ていることもあって、 ダンディのネタはすごくウケた。

[10]アンジャッシュ/ピンク/入れた

コント:高校入試の面接/すべてしりとりで答えなければならない。 さいごのほうで、「特技!」と言われて「ギョウ虫」「ギョロ目」などと答えているのがよかった。 /アンジャッシュは、前回(1月28日放送)で落ちた。リベンジだ。森下アナは、 彼らの所属する人力舎のライブに行ったときに、アンジャッシュと3人でやってみたが、自分ばかりボケまくっていたという。
[ジャッジペーパー]やっぱりうまい!!ギョウ虫、ギョロ目・・・息つくひまもなく笑わせてくれました。

(10)計量

8時5分、10組のネタがすべて終わり、計量台が登場。そして10組も登場。8時7分、収録再開。
オープニングのナレーションを森下アナが言い、真ん中に登場。さっそく計量。しかし、計量5番目の テツandトモが321KBと少し低いので、ノンキーズの白川が、計量器がおかしいのではと指摘。 計量器を調整し、計量のところから撮り直し。そして、オンエアを獲得した5組の発表。
「・・・熱演をご覧いただきましょう」と言った後、16分に「あなたたちです!」と森下アナが言う。 そのあと、落ちた5組が退場し、オンエアを獲得した5組へのインタビューと、エンディングでの喜びのポーズの撮影。
ノンキーズ:13ヶ月ぶり(2000年1月9日以来)のオンエア。白川の話だと、 アンジャッシュの渡部が、楽屋でずっと髪をいじっていたとのこと。
喜屋武×喜屋武:初オンエア。地元の沖縄では月1回のライブをやりながら、 その間にいろいろなところに行ってネタをしている。来月からは東京に住むという。
ダイノジ:今回も前回と同じ493KB。500KBまであと一歩。 大谷が「キヨーー!!」と叫ぶ。2000年4月からのオンエア回数が4回になり、チャンピオン大会への出場を確実にした。
アンジャッシュ:1月28日の放送で、落ちてしまうことが明かされる。 しかし今回オンエアを獲得し、ダイノジ同様チャンピオン大会へ。
テツandトモ:こちらは1月28日、オンエアを獲得する。今回も獲得し、 トップタイの11回オンエアになった。福岡にはみんな飛行機で来たが、テツはこわかった。トモも飛行機が嫌いだという。

(11)さらに・・・

いつもならここでおわりだが、8時28分、今回は特別に抽選会を行う。 番組特製Tシャツを5人に、双葉社「爆笑オンエアバトル」を10人にプレゼント。
しかし、これでも終わらなかった。1回目を終えて待っていた人たちが出てくる。
まず、古坂和仁(底ぬけAIR-LINE)と柴田英嗣(アンタッチャブル)。 番組では以前にも、この2人が一緒になったときに森下アナにからんだりしていた。 「(Tシャツや本ではなく)俺たちは私物だー!!」と言いながら、 柴田は児嶋一哉(アンジャッシュ)の上着を持ってきて、 古坂は児嶋の財布を持ってくる。 さらに、坂道コロコロの2人(松丘慎吾/林伸行)や、升野英知(バカリズム)、そしてはなわも現れる。 はなわは、飲みかけのジュースを持ってきた。みんなで「はなわ!はなわ!」のコールをする中、ジュースを飲みほした。 そしてすべての芸人が退場し、森下アナが1月20日放送分の出場者を紹介し、8時40分に終了。

(12)収録が終わって・・・

ジャッジペーパーの裏に書いたこと:
★こんな大会をしてほしい(女性大会、地方芸人大会、10組すべて初出場の大会
★審査員の男女の数を同じにしてほしい
★森下アナの「あなたたちです!」を工夫してほしい(ステージの上でやるなど)
★出てほしい芸人:ドリアンズ、G・L・B
(※ドリアンズは、上記の理由によりフリーク・ザ・グッドと間違えたもの。)
観客が退場し、同時に、残っているボールの回収を行う。 ジャッジペーパーをクリアファイルに収め、スタジオを出たのは8時45分。家に着いたのは9時40分頃。

(13)収録の感想

出場者は、1本目のほうがすごいメンバーだと思ったが、 2本目もそれに負けないレベルのものだった。初めて番組が福岡に来たので、どうなることかと思ったが、 会場の盛り上がりは2時間ずっと続いていて、飽きさせない内容だった。 それに、1本目の人を一部でも(とくに、初めて見る升野さんと柴田さん)見られたのは大きかった。
アンジャッシュとノンキーズ以外は今までに見たことがなく、特にこのメンバーの中ではダイノジに期待していたが、 期待通りおもしろかった。事前に立てた予想も4組が当たり(北京ゲンジ以外)。 ボールを入れた7組のうち5組がオンエアという結果になった。 独自の集計によると、今回入ったボールの総数は614個。1人平均6個は入れたことになる。
貴重な、おもしろい経験をした。また収録があれば行きたいと思う。