(A) 正常かつ完全な尾椎骨を持つ正常尾。尾の先端や尾ひれのほんの一部が失われていることがある。
(B) 尾椎骨が部分的か、または全くない再生尾(図Dを見よ)。
(C) 尾椎骨が不完全か、または断片的な再生尾(図Eを見よ)。
(D) 尾椎骨が全くない再生尾の横断切片。軟骨が脊髄を取り囲んでいるのが観察される。
(E) 尾椎骨が断片的な再生尾の横断切片。軟骨様細胞や断片的な骨組織が認められる。
再生尾は外見上、正常尾と区別することができない。産卵場所の流れが速いところでは、外見的に壊れている尾や、再生尾を持つ個体の出現する頻度が高かった。このことは、サンショウウオ科の止水性の種のひとつである、トウホクサンショウウオの繁殖期の成体が、それほど流水域に適応しているわけではないことを示唆している。