股峠へ戻って大休止。これからの大一番に備える。
ストックをザックに仕舞い、西岳の絶壁に向かっていざ出陣。あの絶壁は途中まで登ったら、もう引き返せない、とある方のブログに書いてあった。全身の毛がよだつような緊張感を覚える。
(下山して駐車場で会った方は、上級者コースを何度も下っていると言う。岩に慣れている人なら下れるそうだ)
岩混じりの杉林を5、6分も登ると分岐があった。しかし、右手の道は5、6m先に「この先危険」の標識が立っていた。 真っ直ぐ登って行くと、「上級者コース」と「一般コース」の分岐があった。股峠からちょうど10分だった。 私は迷うことなく、上級者コースを登って行った。 |
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分岐から2、30分も登った時、爽やかな風が汗ばんだ頬を撫でるようになった。もう山頂が近いことを感じる。 そして、しばらくすると、やっと岩壁から解放され、二足歩行が出来るようになった。 (途中から返り見た東岳)
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再び分岐へ戻り、気分を変えて最高峰である西岳・中央峰を目指して行った。 | |
あっという間に標識と三角点がある最高峰へ着いた。標識はなぜか反対側を向いていた。 「やっと西岳に登ったぞ〜!」と、ここで雄叫びを上げた。そして、一時ではあるが今までの緊張感から解放された。 |
ここで昼食にしよう。コンビニのオイナリさんと缶コーヒーだけ、という貧しいランチである。 11時30分、下山開始。 ここは下山といっても、西峰(写真右)を越えねばならない。まるでゴジラの背のような痩せた岩稜を下って行く。左右とも垂直に切れ落ちた絶壁である。ざっと500mぐらいあるだろうか。 しかし、ここはホールドがしっかりしているので安心感があった。ただ風雨が強い日はいやらしいだろうと思った。 |
やっと平らになった所へ降り立った。そこにネットで見覚えがある大きな岩、いや岩壁があった。クライマーのトレーニング場になっているらしい。 |
再び分岐へ戻り、右手の道を下って行った。杉林をグングン下って行くと伐採跡地へ出た。そして、やっと標識が見えて来た。そこが「魚尾道峠」だった。引き返して正解だった。ここからローソク岩・股峠への道もあったが、私が間違えて下った道と合流するかは不明。 (魚尾道峠の読み方については、「よのおみち峠」と「よのうみち峠」が入り乱れているが、ウイキペディアの【関東地方の峠一覧】には、『よのうみち峠』と書いてあるのでそのように記す) |
杉林が終わり雑木林になると、淡い新緑が目に染みた。そして、ジュウニヒトエの花を久しぶりに見た。 (十二単のように見えますか) |
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