シャクナゲ紀行
温泉ケ岳ゆせんがたけ(2,333m) ・ 金精山こんせいざん(2,244m)・・・(群馬・栃木)

金精山から見た温泉ケ岳

金精トンネル出口〜金精峠〜温泉ケ岳・金精山

2010年6月12日(土)

自宅−(R16)−540青梅IC−(圏央・関越)−707沼田IC−(R120)−816金精トンネル出口P835〜906金精峠〜1010温泉ケ岳1040〜1112金精峠1122〜1215金精山1230〜1305金精峠1310〜1335金精トンネル出口P

 まず、この山は温泉ケ岳と書いて「ゆせんケ岳」と読む。場所は群馬県から日光へ行く金精こんせい道路の金精トンネルの真上にある、と言えば分かりやすいかも知れない。正しくはトンネルの真上にあるのが金精峠で、温泉ケ岳はそれより北東にあり、南西に金精山がある。

 いずれにしても日光連山の中ではマイナーな山だが、ここは知る人ぞ知る「シャクナゲの名所」であるという。以前からマークしていた山なのでトレーニングのつもりで出かけて行った。

 朝5時に出発。いつもは川越ICから関越に乗るが、今日は高速料金が1,000円なので圏央道の青梅ICから乗った。圏央も関越も順調に流れ沼田ICで降りた。

 途中、菅沼にある菅沼登山口には2、30台もの車があって驚いた。ここは日光白根山へ登るメインルートなのだが、この時期(残雪期)にそんなに登る人が多いとは思わなかった。その菅沼登山口を右手に見送って金精道路を進んで行く。

 やがて金精トンネルを潜る。このトンネルを出た所に登山口の駐車場がある。私はトンネルを出て10m先の左側へ車を止めた。すると右側に広い駐車場があったがすでに満車。20数台の車があった。幸い今止めた路肩にも5、6台は止められそうなので、ど真ん中へ止めた。

 車から降りると、正面にガレた岩肌をむき出しにした山がそそり立っていた。見るからにアルペン的な山だと思った。これが金精山だろう。今まで何回もこの金精道路を通ったが、こんな山があったとは知らなかった。青い空を遮るように屹立した金精山を見るだけで登高意欲が湧いて来た。今日は温泉ケ岳を登った後に、あの金精山も登る予定だ。


(駐車場から金精山を見上げる)

(金精山ズーム)

 それにしても、駐車場がすでに満車とは驚いた。皆んなシャクナゲを見に温泉ケ岳へ行っているのだろうか。それとも日光白根山へ登っているのだろうか。
 道路脇には「海抜1,843m」の標識が立っていた。山の沢筋には雪渓も見えた。車の中ではTシャツ一枚だったが、外はさすがに肌寒く薄手の長袖シャツを着込んで行く。

 駐車場奥の階段を登って行くと、「WELCOME NIKKO」「Mt SHIRANE」と書かれた標識があった。ここはそんなに国際的なのだろうか?

 金精山を左に見て急登を登って行く。ここは急登と聞いていたので、ゆっくり、ゆっくり登って行った。どうせ30分の辛抱だ。登山道は岩と石で高山らしくなって来た。

 もう下って来る人がいた。どこまで行ったのだろうか。それにしても早いなあ〜。

 ガレ場へ出ると右手に迂回路があった。森林地帯の迂回路へ入ると、シャクナゲがあった。「お〜、シャクナゲだあ〜」と歓声を上げた。早速シャクナゲの歓迎を受けて感激。上はもっと凄いだろうと期待感に心が弾む。

 ガレ場のトラバースを過ぎると、丸太の階段が多くなって来た。しかし階段の歩幅が全く合わない。「どっこいしょ!」と気合を入れながら一歩一歩登って行った。ここは国際的なコースどころか廃道という感じだ。国立公園にしてはひど過ぎる。


(ガレ場のトラバース)

(段差が広い梯子と荒れた階段)

(気合を入れないと足が上がらない)

 歩幅の合わない丸太の階段を登って行くと、左手に金精山が槍のように尖って見えた。あの峻峰を見ると「絶対に登るゾ〜」と気合が入る。
 しかし、シャクナゲは数本咲いているだけだった。峠まで行かないと群落はないのだろうか。

 木の階段ばかりではない。壊れかけた木の梯子を登り、鉄梯子を登ると稜線へ出た。そこから、わずかに下って登り返した所に金精神社が建つ金精峠があった。


(峠から男体山と湯ノ湖)

(金精神社と金精山)