地震・防災関連用語集

カテゴリ:地形

砂丘

海岸や大河の沿岸および砂漠地方など形成される地形であり、砂が風に吹き寄せられてできる砂の丘を砂丘といいます。

砂の堆積および供給が充分ある場合は卓越する風の向きに延びた砂丘が海面の波浪列のように変形しながら移動します。この砂丘を横列砂丘と呼びます。風の方向が変わることによって特徴のある砂丘列が形成されます。砂丘の砂は移動しやすく、乾燥して栄養分も少ないのでこのような悪条件に耐える砂丘植物だけがわずかに育つ環境ですが、これが砂の移動を止めるか働きをしています。

砂上の楼閣と呼ばれるように砂丘上の構造物は地震にいかにも弱そうです。しかし、地震で砂丘が崩壊した例はあっても被害が集中したとまではいえないので、明らかに地震に弱い地盤であるとは言い切れません。

砂丘の砂は緩く堆積した粒径のそろった砂(細砂~中砂)地盤であり、水で飽和していれは液状化しやすいのですが、明らかに地震に弱い地盤であるといえないのは地下水位が深いのと関係しているものと思われます。

海岸の砂丘は海退に伴って海岸線に平行に砂丘列をつくります。液状化しやすいのは地下水位の浅い砂丘のすそや砂丘間の低地です。液状化しなくても風によって動くような全く固結していない砂丘の末端部の斜面は崩壊しやすいであろうと考えるのが自然です。