地震・防災関連用語集
カテゴリ:地震
関東大震災は日本史上最大の震災であったことから、東京都・神奈川県などに多くの震災の碑が残されています。
関東大震災の碑の建立状況からその特徴を挙げると次のようになります。
上記の特徴、とくに資金のない震災から間もない時期に建立が集中している事実から慰霊に対する地域共同体の強い意志を読み取ることができます。
震災の碑の存在は地域共同体(町内や町村)の連帯を意味し、震災は個人の問題を超えて地域共同体の問題として捉えられていることを示していると思われ、そこには同情や助け合いの精神が働いていたであろうと想像できます。このような環境で建立された震災の碑は個人の墓碑とは本質的に異なり広く外に向かって開かれています。それには犠牲者に対する慰霊と同時に震災がここにあったことを将来に伝えたいという強い願いが込められています。
当時の被災者の願い思うと、震災の碑は被災者から現在へ伝える防災のメッセージにほかならないように思われます。