地震・防災関連用語集

カテゴリ:環境

光化学スモッグ

工場・事業場や自動車などから大気中に排出された一次汚染物質である窒素酸化物(NOX)と炭化水素類(HC)は、太陽光線中の紫外線を受けると光化学反応を起こして変質し、「光化学オキシダント」と呼ばれるオゾン(O3)、パーオキシアセチルナイトレート(PAN)などの酸化性物質が二次的に生成されます。

夏季において日射が強く、気温が高く、風が弱いなど特殊な気象条件が重なった場合には、光化学反応によって生成されたこれらの二次汚染物質(光化学オキシダント)が大気中に多く滞留し、上空が霞んで、白いモヤがかかったような状態になることがあり、この状態を「光化学スモッグ」と呼びます。

光化学スモッグは、風が弱く紫外線の強い夏の日中に発生すること、風とともに汚染物質を含んだ空気が移動するので一次汚染物質の窒素酸化物や炭化水素類の大きな発生源がなくても高濃度となることがあることなどが特徴となります。

光化学オキシダントが高濃度になると、目や呼吸器などの粘膜を刺激して、健康被害者が出現したり、植物の葉が枯れるなどの影響がでることもあります。

光化学オキシダントは大気汚染の環境基準に「1時間値が0.06ppm以下」と定められています。