地震・防災関連用語集

カテゴリ:環境

バンアレン帯

バン・アレン帯や地球磁気圏の発見はバン・アレンがアメリカの最初の人工衛星であるエクスプローラーⅠ号に積み込んだガイガー計数管による測定から出発しています。

バンアレン帯は地上からの高度1000kmから地球半径の10倍に及ぶ範囲に存在しており、宇宙空間の高エネルギー粒子が、地球の磁場に捕捉されてできたものと考えられており、粒子の大部分はプラスの電気を持った陽子とマイナスの電気を持った電子よりなっています。この放射線帯を発見者の名をとって「バン・アレン帯」と呼ばれています。このような放射線帯は、地球以外にも、木星や土星などに存在することが認められています。

太陽コロナから放出される超音速のプラズマである太陽風は本来、生物にとって有害な存在ですが、28~27億年前、地球磁場が急に強くなり、地球は強い磁場のバリアーに囲まれるようになりました。このバリアーがバンアレン帯であり、これによって地球上の生命体が守られるようになったために今まで太陽光を避けて深海の暗黒の世界に住んでいた生物が浅い海にまで浮上し、太陽エネルギーを利用して光合成をするようになりました。地球磁気圏の誕生と光合成生物の浅海への進出は地球の歴史として最も重要な出来事のひとつです。