其の参


1998年、撮影者の自宅で、近所の親子を撮ったもの。写真左手のテレビの画面に、不気味な両手が写っている。テレビは消していたとのこと。確かに、画面の色からして、消しているテレビの画面の色だ。不思議なのは、指の形だ。小指が異常に長く、かつ、異常に反っている。肌の色もぞっとする白さだ。
撮影者は、不幸が訪れるのではと、不安に思った時期もあったが、家族とも何事もなく現在に至るとのこと。確かに、影響のあるような写真ではない。心霊写真というよりも、念写(超能力の一種で、念の力でフィルム等にイメージを焼き付ける)的に思える。
誰かが、任意に念を送っていたところ、この撮影者の自宅のテレビにたまたま入り込んでしまった一瞬ではないか。念写はイメージゆえ、不自然な指でも、納得がいく。