乳腺の病気

乳輪炎 Areolitis

 乳輪には多くの皮脂腺があり、代表的なものにモントゴメリー腺といわれるものがあります。これが乳輪の凸凹を造っています。しこりと思って心配している人もいるようです。ここから分泌される皮脂によって乳輪・乳頭は保護されています。

 乳頭・乳輪の皮脂腺分泌が減少したり、洗剤・清浄綿などで不用意に皮脂を取り除いてしまうと、弱い皮膚が過敏になり炎症を起こし、痒み、タダレ、浸出液が出現するようになります。掻いたり、消毒したりすると、さらに悪化させます。また、感染を起こして、化膿・膿瘍形成する事もあります。アトピーなどで皮膚が過敏な方は要注意です。

 対策としては、軟膏などの油脂で被い、擦れないようにガーゼなどで保護してあげましょう。感染している場合には、まず抗生物質入りの軟膏が良いです。感染がなければステロイド剤が有効ですが、長期間は使用できませんので、保護的な処置が一番大切です。

 ご心配でしたら、皮膚科を受診して適切な治療を指導してもらって下さい。