ホビージャパンにおけるクトゥルフ〈02〉
記述例 | |
記事の掲載誌の年号(号数) | |
記事名 | |
著者/訳者等(敬称略) | 総ページ数 |
記事の概要 |
1990.5 (No.1) | |
ロールプレイング・ゲーム実践入門 第1回:RPGってなんだろう? | |
高山浩/イラストレーション:小島康治 | 6P |
高山浩氏と三人の後輩との対話形式で、テーブルトークRPGに関するさまざまな話題を解説していく連載。日本で当時入手出来た代表的なRPGを紹介する節において、旧版“クトゥルフの呼び声”が取り上げられている。
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狂気の光 "THE LIGHT OF MADNESS" | |
リチャード・ローニアス/中山てい子:訳 | 7P |
1920年代が舞台のシナリオ。(Different Worlds誌45号より)
#Different Worlds Publicationsのウェブサイトにおける"Different Worlds #45"のデータでは、原題は"The Lights Of Madness by Richard Launius"とLightが複数形になっている。 |
1990.9 (No.5) | |
人形使い師 "THE PUPPET MASTER" | |
牧山昌弘 | 8P |
1890年代のロンドンが舞台の“クトゥルフの呼び声”及び“クトゥルフ・バイ・ガスライト”用シナリオ。実はほとんど“クトゥルフ”らしさはないのだが。 #個人的にはマニアックな元ネタに惹かれるシナリオ。シナリオプロットは「地球はロボットの墓場」+「かまいたち」+「青い血の女」? 途中で登場している書物「ミケーネ拓本」は「マジンガーZ」? #同じ著者による「クトゥルフ通信」の第9回「中級キーパリング術入門パート2」の中に、
というコメントがある。う〜ん、あれは「哀しさ」なのか……。 |
1991.2 (No.10) | |
エウレカのランダム調査隊“アーカムのすべて” | |
弓下弦 | 1P |
サプリメント“アーカムのすべて”のレビュー。 #弓下弦氏はいついなくなってしまったのだろう……。 |
1991.3 (No.11) | |
復讐は高くつく "THE REVENGE WILL NOT PAY" | |
牧山昌弘 | 8P |
1928年のアーカムが舞台のシナリオのリプレイ。“アーカムのすべて”の発売に関連して掲載された。
行方不明になったミスカトニック大学の学生を捜す探索者達は、やがてアーカムに伝わる魔女伝説の一つと対決する事になる……。元ネタの一つは「戸口にあらわれたもの」。 また、“クトゥルフの呼び声”の簡単な紹介とその特徴も書かれている。
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チェンジリング "Changeling" | |
牧山昌弘 | 7P |
単独のシナリオとしてもキャンペーンの一部としてもプレイする事が出来る、ファンタジーRPG汎用シナリオ(各システムにおける中級以上の冒険者向け)だが、舞台設定や登場する怪物等を変更すれば、“クトゥルフの呼び声”でもプレイする事が可能になる。なお、他に対応例が挙げられているファンタジーRPGには“ウィザードリィRPG”“混沌の渦”“ストームブリンガー”“トンネルズ&トロールズ”“フォーリナー”“ファンタズム・アドベンチャー”“ルーンクエスト”“ロードス島戦記RPG”“ワースブレイド”“WARPSファンタジー”がある。 #しかし、通常のファンタジーRPGよりも謎解きに重点が置かれている“クトゥルフ”でプレイするには、題名を変更する必要があるのでは。 |
1991.9 (No.17) | |
闇鳴りの村 "THE DWELLERS IN THE DARKNESS" | |
木更津沙羅夷 | 7P |
現代日本が舞台のシナリオのリプレイ。「スタジオ世界館」の面々の操るキャラクター達が、東北の寒村で謎の「天田露さま」と対決(?)する。 #ゲーム開始時における彼らの残存正気度がそれぞれ18、38、24というのが何とも……。 | |
エレクトリック・ヴォイス "TV TALK" | |
吉森真吾 | 8P |
現代アメリカが舞台のシナリオ。“クトゥルフ・ナウ”のルールに基づいているが、基本セットだけでもプレイする事は可能。シナリオの持つ雰囲気は素晴らしいものがあると思う。実際にプレイした人の感想が知りたい。 #「X-ファイル 知られざる世界 Vol.1」(ソニー・マガジンズ)によると、トーマス・ハーデンとは、1984年12月にアメリカのある州において数台のマイクロコンピューターに300以上のメッセージを残した、16世紀に生きていたと称する霊の名前だそうである。 |
1992.6 (No.26) | |
混沌回線 "Chaos Channel" | |
牧山昌弘&N'S FACTORY | 8P |
1999年の日本が舞台のシナリオ。作者自身も認めているのだが、非常に難易度の高いシナリオである。バッドエンド(リプレイとは別のもの)を迎えたプレイヤー曰く、「棒倒しの棒がなかなか倒れなくて、ところがいざ倒れてきたら太い電柱だった」。 | |
Who are you? ――1999大王降臨―― | |
牧山昌弘 | 6P |
シナリオ「混沌回線」リプレイ。参加したプレイヤーのキャラクター4人は最終的に全滅しているのだが、かなり満足のいくゲーム展開になっているのではないだろうか。非常に“クトゥルフ”らしい結果かもしれない。シナリオとは少し異なりアドリブの入った最終局面を迎えているが、キーパーの助けとなる注釈もいくつか付加されていて、リプレイとしても良く出来ている。 #「1999年」を舞台にした1992年製のシナリオなので、「現代もの」としてプレイする場合、急速に普及した携帯電話やインターネット等のギミックを織り込む事で、かなり内容も変わると思われる。ちなみに、Wikipediaの「1992年」の項には「9月30日 - 高エネルギー物理学研究所の森田洋平博士が日本最初のホームページ (KEK Information) を公開する」と書かれていた。 | |
RPGいろはにほへと Vol.4「に:日記」 | |
山北篤 | 2P |
毎回いろは順に提示される主題に基づくエッセイ。日記が登場するRPGといえばまず“クトゥルフの呼び声”であるとして、「ある人物の日記」の形で書かれた多々ある神話小説の、典型的な(もっともありがちな)パターンを紹介している。
#おそらく、クトゥルフの登場人物達は絶望と恐怖のただ中で、日記(記録)をつける事に偏執狂的に執着するという「狂気」に陥ってしまっているのではないだろうか。もはや神話的恐怖からの逃げ場はなく(走って逃げてどうにかなるようなものではない事は思い知らされている)、己が身に待つのは確実なる破滅……というクライマックス(結末)の時点で、その人物は「常識的な」判断力を喪失(放棄)しており、ある種の逃避行為にふけっているとも考え得ると思う。 | |
インポート・エクスプレス IMPORT EXPRESS | |
和久尊 | 2P |
“アーカムのすべて”以降に発売された“クトゥルフの呼び声”の未訳サプリメントを紹介している。 「プレイしやすいシナリオ集」
「“ニャルラトテップの仮面”にも匹敵する大作」
「ラヴクラフト・カントリー・シリーズ」
これらの内容の詳細については、けえにひ氏の「とらのあな」を参照する事が有効と思われる。 |
1992.9 (No.29) | |
インポート・エクスプレス IMPORT EXPRESS | |
和久尊? | ?P |
未訳サプリメント"THE STARS ARE RIGHT!"及び"CTHULHU FOR PRESIDENT"について紹介している。"THE STARS ARE RIGHT!"については、後のある特集において内容の一部が紹介されている。 これらの内容の詳細については、けえにひ氏の「とらのあな」を参照する事が有効と思われる。 |
1992.11 (No.31) | |
インポート・エクスプレス IMPORT EXPRESS | |
和久尊? | ?P |
未訳サプリメント"FEARFUL PASSAGES"について紹介している。後の広告記事によれば、このサプリメントは翻訳及び発売の予定があったらしい。 これらの内容の詳細については、けえにひ氏の「とらのあな」を参照する事が有効と思われる。 |
1993.4 (No.36) | |
INVESTIGATOR in SCHOOL | |
有坂純/編集部 | 3P |
「タクテクス」における有坂氏の記事「Young Investigators」を“クトゥルフの呼び声”最新版のルールに合わせて加筆修正したもの。特集「RPG in School」に関連して掲載された。 |
1993.5 (No.37) | |
メタルマスター | |
? | ?P |
RAFM社製の「クトゥルフ」メタルフィギュアの中から、黒い仔山羊とビヤーキーが紹介されている。 |
1993.7 (No.39) | |
猫屋敷で見た夢 | |
牧山昌弘 | 6P |
新版“クトゥルフの呼び声”(ブックタイプ)の発売にあわせた、旧版からの変更点や新しく追加されたルール等の説明を交えたリプレイ。正確には説明の方が主眼であり、リプレイは途中で終わっている。牧山氏によるキーパリング術の秘訣にもいくつか言及されている。 |
1993.8 (No.40) | |
クトゥルフ通信 第1回「魔道書コレクション」 | |
牧山昌弘 | 4P |
この様式で記述された魔道書のデータが、藤九郎氏の「妖蟲世界」において「禁断の魔道書抄」として収録されている(残念ながら、現在は休止中)。 | |
メタルマスター | |
? | ?P |
RAFM社製の「クトゥルフ」メタルフィギュアの中から、無形の落し子と盲目のものが紹介されている。 |
1993.9 (No.41) | |
クトゥルフ通信 第2回「中級キーパリング術入門」 | |
牧山昌弘 | 4P |
この連載の第9回に続編である「中級キーパリング術入門パート2」が載っている。 |
1993.10 (No.42) | |
クトゥルフ通信 第3回「クトゥルフのシナリオ作成方法」 | |
牧山昌弘 | 4P |
この連載の第7回に続編である「換骨奪胎シナリオの作り方」が載っている。
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1993.11 (No.43) | |
いろいろRPG用モジュール“クリーチャーズ&トレジャーズ”大活用法 | |
牧山昌弘 | ?P |
Iron Crown Eectric社制作、ホビージャパン社翻訳/発売のRPG“ロールマスター”用のサプリメント“クリーチャーズ&トレジャーズ”に含まれているモンスターのデータを他のRPG用にコンバートする方法の紹介記事において、コンバート先のRPGのひとつに“クトゥルフの呼び声”が取り上げられている。ちなみに、コンバート先として他に取り上げられているRPGは、“ルーンクエスト”“ルーンクエスト'90s”“ストームブリンガー”“ブルーフォレスト物語”“ソードワールド”“パワープレイ”“メタルヘッド”“ダーク・コンスピラシー”がある。 | |
クトゥルフ通信 第4回「キャラクター強化ハウスルール」 | |
牧山昌弘 | 4P |
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1993.12 (No.44) | |
クトゥルフ通信 第5回「戦闘ハウスルール」 | |
牧山昌弘 | 4P |
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1994.1 (No.45) | |
クトゥルフ通信 第6回「幻夢境観光案内」 | |
牧山昌弘 | 4P |
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“クトゥルフと帝国”紹介 | |
編集部? | 1P |
特集「RPG '94 ALL CATALOG」において、当時は発売予定だったサプリメント“クトゥルフと帝国”の概要を紹介。 #虚しさ溢れる記事である。
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1994.2 (No.46) | |
クトゥルフ通信 第7回「換骨奪胎シナリオの作り方」 | |
牧山昌弘 | 4P |
この連載の第3回「クトゥルフのシナリオ作成方法」の続編。
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1994.3 (No.47) | |
クトゥルフ通信 第8回「“クトゥルフと帝国”予告編」 | |
牧山昌弘 | 4P |
“クトゥルフと帝国”を執筆中の牧山氏が、その概略を「予告編」として紹介している……が、内容は“クトゥルフと帝国”における日本及び世界の情勢の説明に限定され、システム的な事柄は取り上げられていない。
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EUREKA THEATER“クトゥルフスーパースクリーン”紹介 | |
? | 1P |
当時発売された“クトゥルフスーパースクリーン”について、その内容を簡単に紹介している。 | |
先取り翻訳ゲーム情報 | |
? | 1P |
翻訳予定はまだないものの、面白いゲームとして資料集“キーパーズ・コンペンディウム”が紹介されている。この品物の前にアメリカで発売された“探索者コンパニオン”は、“クトゥルフスーパースクリーン”に収録されている。
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1994.4 (No.48) | |
クトゥルフ通信 第9回「中級キーパリング術入門パート2」 | |
牧山昌弘 | 4P |
この連載の第2回「中級キーパリング術入門」の続編として、特に「恐怖の演出法」についての牧山氏の考察やテクニックを紹介している。
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RPGいろはにほへと Vol.26「の:能力値」 | |
山北篤 | 2P |
毎回いろは順に提示される主題に基づくエッセイ。ゲームデザインにおける「能力値」の扱い方について論じる中で、“クトゥルフの呼び声”のシステムに潜む問題を指摘している。
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1994.5 (No.49) | |
クトゥルフ通信 第10回「秘密結社の秘密」 | |
牧山昌弘 | 4P |
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1994.6 (No.50) | |
クトゥルフ通信 第11回「『クトゥルフの呼び声』プレイヤー入門」 | |
牧山昌弘 | 4P |
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先どり翻訳ゲーム情報 | |
編集部 | 1P |
おそらく"The London Guidebook"や"The Cairo Guidebook"等の出版予定があったのだろう。 |
1994.7 (No.51) | |
クトゥルフ通信 第12回(最終回)「クトゥルフと私」 | |
牧山昌弘 | 4P |
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先どりゲーム開発室情報 | |
編集部 | 1P |
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1994.10 (No.54) | |
メタルマスター | |
? | ?P |
グレナディア社製の「クトゥルフ」メタルフィギュアのうち、ツァトグァ、ビヤーキー、インヴィスティゲーターのキットが別名(カーズド・ワン、ビジェッキ)で再販されたという事が紹介されている。 |
1994.11 (No.55) | |
星辰の座正しきとき クトゥルフの復活するとき | |
訳者不明 | 2P |
星座や太陽系の惑星に関する伝承、占星術等をRPGのシナリオや設定に取り入れるための特集「星の勇者の物語」の一部。未訳のサプリメント"THE STARS ARE RIGHT!"の追補から、「クトゥルフの呼び声」においてルルイエが浮上した日時の「星辰」、つまり天宮図とその解説を紹介している。
#天宮図を作成できる占星術ソフトウェアに、「現地時間:1925年2月28日・午後4時45分(地方恒星時:午前2時51分)」を入力してみましょう(緯度及び経度も入力可能なら、西経126度43分・南緯47度09分で)。 太陽、冥王星、木星、火星、土星を結ぶ「旧き印」が、海王星と金星(海神と芸術家!)とを結ぶ衝(オポジション)によって断ち割られて……!!! |
1994.12 (No.56) | |
ボードゲームアラカルト 第27回“アーカムホラー” | |
相原孝昭(ORG) | 1P |
アーカムを舞台にしたボードゲーム“アーカムホラー”の紹介と簡単なプレイリポート。この記事のためのプレイでは、神話怪物の虐殺と〈門〉の永久封印に次々成功しゲームに勝利するという「クトゥルフらしくない」展開になったらしい。 |
1995.1 (No.57) | |
先取り翻訳/輸入ゲーム情報 | |
編集部 | 1P |
新版“クトゥルフの呼び声”に対応したシナリオ集“恐怖の旅(仮題)” "FEARFUL PASSAGE"の日本語版の編集作業を開始したという報告がされている。
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1995.2 (No.58) | |
メタルマスター | |
ぐわるま/ORG | 1P |
ラフム社(RAFM)製の「クトゥルフ」メタルフィギュア(株式会社「新和」が輸入、株式会社「ORG」が販売)を山内範彦氏他(INITIATIVE)が塗装し、カラーページで紹介している。品物は以下の通り。
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