No.50 コロナとの戦い35  アフガニスタンの混乱と日本のコロナ

 コロナとの戦いが重要な局面を迎えている時に、20年にわたったアメリカのテロとの戦いが終わりました。2001年9月11日にニューヨークの摩天楼にジェット機が衝突するシーンは衝撃でした。その日から世界を巻き込む長いテロとの戦いが始まりました。一時日本の自衛隊もアフガン派遣が検討されましたが、現地で活動されていた中村医師が国会で自衛隊派遣は有害無益と証言され陸上自衛隊は派遣されないこととなりました。現在の状況を見れば、その後”戦死”された中村医師の貢献は非常に大きい。感謝の言葉もありません。これからの世界はまたまた混乱することとなったアフガニスタンの問題にどう取り組むかという難題に直面しますが、ロシアや米国はアフガニスタンの人々の恨みをかっています。そこで直接軍隊を派遣しなかった日本に活躍の機会があると考えます。

 それにしても米軍の撤退に伴う混乱は、何とかならなかったのか。ソ連軍もアフガニスタンから撤退しましたが、軍が全て引き上げて最後に司令官が国境の橋を渡ったことと差が大きい。こんなに早くアフガニスタン政府軍が崩壊するとは思わなかった、いわゆる想定外ということでしょうが、いずれ崩壊するとは想定していたようです。当然起こることであっても変化が急すぎると大きな問題となります。

 翻って日本のコロナ対策ですが、ワクチン接種が進み総理も光が見えると言っておられます。ワクチンがコロナに有効であることは間違いなく、国民の多くがワクチンを接種すれば危機的状況は終わるでしょう。それまでどう凌ぐか?それまでに起こる変化はどの程度急なのか?ただ今できることをやって待てば良いのか?政府の責任者と専門家との間で意見が分かれています。専門家が何を助言しようが決断した指揮官が責任をとるのが、戦争の原則です。責任はどうあれ、感染が広がり重症者が増え続け、災害級の医療崩壊の中では、各人一人ひとりが自らと家族、同僚の健康と命を守るしかありません。コロナの予防は当然として今は通常の医療も困難となりつつあります。そんな時は予防が肝心です。病気や怪我をしないように、仕事は無理をせず、安全に気をつけて、睡眠と栄養を十分に取りましょう。コロナを恐れて外出しない人が多いようですが、家の中でも体を動かして体調を整えましょう。ラジオ体操、テレビ体操、ヨガ、何でもいい。


2021年08月19日