西丹沢 中川温泉〜大杉山861.m〜ヤブ沢ノ頭〜板小屋沢ノ頭〜箒沢公園 2006/11/12(日) 4名。
丹沢湖の北にある中川川と玄倉川に挟まれた山塊の中に戸沢ノ頭や大杉山の山名があるが、
ルートは記載されていない。
中川温泉から・861.1大杉山、・ 845、・956、・926の 標高点を繋いで
1210mのヤブ沢ノ頭まで縦走する地図に記載の無い藪漕ぎのルートを行く。
ヤブ沢ノ頭から箒沢公園(大石キャンプ場)までは一般ハイキングルートである。
最近歩く人が少ないようで、踏み跡が殆どなく、テープも少ない。多分、外して歩く人がいるのだ。
怪我人が居るわけでもないのに、
テープが頼りで、迷ったら携帯で助けを呼ぶレベルのハイカーには入山をご遠慮願いたいのだろう。
地形図を拡大して、標高線100m毎にサインペンでなぞって見やすくしたもの、コンパス、標高計、GPSを携帯。
レスキューシート、ツェルト、ガス等のビバーク用の装備、ナイフ、鋸、お助けロープ20mを用意して入山した。
累積標高差は1600m程になるのでかなりの体力を要する。
前回、中川橋から戸沢ノ頭〜大杉山を経たのと所要時間はほぼ同じなので、うっかりしていたが
出発を出来れば1時間早めるべきであった。 (前回の中川橋からヤブ沢ノ頭は こちら )
板小屋沢ノ頭で日暮になって、沢沿いの30分はヘッデン歩きとなってしまった。
11月12日 この日、北海道の北東に進んた低気圧と、南下した寒気の影響で木枯らし1号が吹く。
午前8時、新松田駅の1番バス停には大勢並んでいる。
歩こう会の団体さんが多いが、これは1台増発されて出発、8:10発は若干遅れて満員で出発。
谷峨で乗り込んだ4人の中にSさん達二人がいた。 丹沢湖で歩こう会の幾人かが降りた。
9:12中川温泉で下車。信玄館の駐車場脇のトイレを借り、身支度。
魚山荘の右手前の広場(蒼の山荘のオートキャンプ場)に 倒れたネットのフェンスをまたいで入る。
直ぐ左手が取り付きだ。「火の用心」の札が樹に取り付けてある。
今日はSさんが地図読みの勉強をしたいということなので、ここからは先頭に立って貰う。
9:30 取り付きの植林に踏み入り、まっすぐに進んでフェンスの扉を抜けると作業道が馬草山の肩を巻いて、
大杉山との鞍部に下り、左の枝尾根に垂れ下がったロープ伝いに急登する。
少し手前のピンクテープに従うも良い。
(馬草山を巻く所は一層荒れていて踏み跡も薄く、テープも減っているので道を外す可能性が高い。
踏み跡が判らない場合は、危険なので少し手前から馬草山の左肩を乗り越えた方が良いかも。)
10:42 支尾根の上に乗ると「水源の森林048」の標柱がある。右に上がって行けば良い。なかなかの急登だ。
踏み跡は途切れ勝ちになり植林の頂稜部に至ると殆んど無くなる。
11:14 大杉山の三角点。ここから直角に左に折れて進むと前方の山々が見える所に出る。
左前方に鞍部が見える所があり、近くにテープがある。
11:37 ・845のピークだ。この先左右に尾根が分かれる。右が鞍部からその先のに続く尾根道だ。
鞍部からの登りは砂ザレの急斜面。直登せず右から巻いて上がる踏み跡から左に上がる。
もう一つ左に降っての鞍部を越えると急登だ。
12:04〜12:48 810m圏ピークに上がる。
木枯らし一番の風が強いので、レスキューシートで臨時の風除けを仕立てて昼食。
ちょっとゆったりしすぎたかな。
・956への急登を終わった風の弱い所で若い単独男性がシートを広げてくつろいでいた。
板小屋沢ノ頭のあたりから上がって、戸沢ノ頭から中川橋に向かうとか。
13:14 ・956 山名標はないが、弥七沢の頭と呼ばれている様だ。ここから箒杉が良く見えた。
長い頂稜線から徐々に下り、ゆるく上がるともう一つの950m圏ピークに着く。
こちらを弥七沢の頭と書いてある古い記録がある。 こちら
13:40 このピークで右の方にテープがあるのは県民の森近くの山の神脇から上がって来る尾根だ。
此処から北は非常に危険な所だ。痩せ尾根になっての急降り、急登が連続する。
滑落すれば大怪我ないしは’・・・・・・・’だ。
急登の所では、笹の根、木の根を掴んでよじ登る必要があるので体力を要す。
14:04 標高830m辺りで右の小尾根に引き込む間違い踏み跡がある、正しくは左の方が鞍部につながる。
14:10 標高800mのこの鞍部近くは痩せ尾根だから慎重に歩いた。急登が始まる。
14:36 ・926ピークに着く。
・926からは長い頂稜線から次第に痩せ尾根になり、鞍部を経てだらだらと上がって行き、標高1010mに達す。
15:08〜15:14 1010m地点で小休止。ここから急登が始まる。
15:37 岩ゴロの庭のような所
16:00 ・1210ヤブ沢の頭に到着。
一般ハイキングルートに出た。ヤブ沢ノ頭の立派な標識は右に進んで80m高い所にある。
後ろの・1210の小広いピーク。
風が冷たいので、板小屋沢ノ頭まで行って小休止することに。
16:18〜16:32 板小屋沢ノ頭で小休止。1Lテルモスから注いでコーヒータイム。
16:37 降る途中で、富士に沈んだ太陽の夕焼けが綺麗なので撮ったが、夕闇が迫っている。
17:00 携帯の通じるうちにと、連絡。中川温泉タクシーは繁忙で18;30になるとか。山北タクシーを呼ぶ。
箒沢公園バス停では判らず、大石キャンプ場なら判るようだ。
この後ヘッドライトを点しての下山となった。
この道は7,8回通った道なので判るが、初めての人は昼間でも迷う事があるので要注意だ。
大きな堰堤の右端にある道で堰堤を超えて、鉄梯子を4個伝って降りて河原に出て渡渉、
直進して標識の所を右折。
右に堰堤の見える所で、左の植林の中に入る道は大回りしてから橋に至るので、
植林に入らず右の沢の左岸沿いに 降る方が橋に近い。
途中、斜面から滑り落ちないように注意。
板小屋沢を跨ぐ橋を渡ってキャンプ場の脇を通り、大きな箒沢公園橋で中川川を渡るとバス停だ。
17:35 バス停に着く。タクシーは既に到着。ライトを点けて待っていた。
JRは止まっているらしいので新松田迄乗車。 約9000円。
GPS軌跡図 こちら 87kb
標高グラフ こちら 24kb
新宿6:41⇒新松田8:10⇒中川温泉入口9:12→登山口9:30→10:42水源の森林048→11:14大杉山
→11:37・845→ 12:04昼食810m圏12:48→ 13:14・956→13:40(弥七沢ノ頭)→14:36・926→
14:53鞍部→ 15:08 1010m地点15:14→ 15:37岩ゴロ→ 16:00・1210ヤブ沢ノ頭 16:03→
16:18板小屋沢ノ頭16:32→ 17:12板小屋沢→ 17:27堰堤→ 17:35箒沢公園バス停
余談だが、
板小屋沢ノ頭から箒沢公園への道は急峻で、角張った岩がある所、段差もあり、歩き難い道なので、
以前は50分だった登山地図でのコースタイムも、最近は中高年向きに1時間に訂正されている。
塔ノ岳から大倉が2時間だったのが2時間20分とされているのと同じで、それでもきつい位だ。
「静かなる尾根歩き」の著者の松浦さんは、ここを40分で降ったのだから、
かなりの健脚だ。それとも慌てる必要があったのか。
また、大杉山から弥七沢ノ頭までが35分とあるから、駆けて行くような速さだ。
我々は同じ区間を昼食休憩を除けて、1時間40分ほどを要している
7年4月に新ハイのよもやま話で訂正がされていた。
《コースタイム》中
(誤)「戸沢ノ頭─1時間25分─大杉山─35分─弥七沢ノ頭」
↓
(正)「戸沢ノ頭─35分─大杉山─55分─弥七沢ノ頭」
いづれにせよ、
全体の歩程として、我々は氏の歩程に2割から4割増しほどの時間を考える必要があるようだ。
何処で食事休憩を摂ったかも参考になる情報だし、何処と何処の間は何分という書き方は計算間違いを
する事もあり得るのでなるべく避けたい。
昭文社の地図にないコースを、何割か早足の人の記録をガイドブック代わりに、
ロングコースを行くと、 初めての時は大変困る事になるだろう。お気をつけ下さい。