トンネルの間に短いホームと待合室が設置されただけの駅、相月。ここは山の急斜面に設置された駅で、周囲に民家が数軒程度、むしろそこの集落の住民のために造られた駅と言っても過言ではない。豊橋から乗った場合、一番最初に出会える秘境駅がここ相月であるが、他の飯田線の秘境駅のレベルが高く、臨時に運転される秘境駅号も停車しないため、隠れスポット的な存在である。
階段を下りた幅の狭い道路は国道152号線で、本数は少ないが遠州鉄道と天竜浜名湖鉄道の接続駅である西鹿島に行けるバスが走り、駅前にもバス停がある。平成の大合併で相月を含む静岡県内にある飯田線の駅は全て浜松市に編入されたが、ここからバスと遠州鉄道の電車に乗り継げば浜松市内に行ける。
訪問した時は夏の暑い時期だったが、待合室の窓を開放すれば風が入るため、さほど暑さは感じなかった。また国道沿いには観光トイレが設置されている。トイレには困らないため、事前に食べ物や飲み物を買い込んでおけば充実した一時の秘境駅ライフが満喫できる。
(2016.7.24)