福島と高松という2つの県庁所在地の地名がついている福島高松だが実は日南線内では1、2を争うほどの乗降客が少ない駅である。もともとこの駅の所在地の宮崎県串間市は元は福島町といい、ここの地域の大字が高松だったので旧町名と大字を合わせて福島高松という駅名になった。国道220号線の案内の標識では「高松駅」になっている。
ホームに降り立つと都会育ちの人間にとっては鼻をつまむ様な異臭がたちこめてしまう。この地域は牧畜が盛んな場所で駅のまん前にも牛小屋が建ち、その牛のフンが周辺に充満してしまうのである。福島高松の駅に下車をする時はこの牛の洗礼を受ける事となる。ただし30分もすれば匂いに慣れてくるのでご心配なく。
この福島高松には駅ノートが設置されており、ここのノートの管理人さんのHPと相互リンクを貼らせてもらっており、そのHPでは福島高松の駅の歴史、発着時刻それに駅の行き方や駅周辺の観光ポイントなどが詳しく紹介されている。という訳で約1年ぶりの日南線乗車と念願の福島高松への訪問という経緯となった。
駅舎は小さく駅の出入り口の扉が開いたままなので大雨や台風時には雨が駅舎内にまで入ってしまう可能性が高いが、屋根は瓦葺きの立派なものである。駅周辺には民家が約10件ほどある。「南国のひなびた駅」と言っているがローカルなムードを今にも残す素朴な駅だと感じた。
(2003.6.15)