駅前広場の一段高い所に駅名すら書かれていないカプセル型の待合室がポツンと置かれている只見線の小駅、郷戸。国道252号線と合流する道路は田んぼしかなく、ホームからの見た目では民家が一つも見当たらないために、秘境駅のランキングに掲載されている駅だ。その国道から郷戸に行く道も県道として管理されている。
集落は以外にもすぐ近くに存在し、駅からくたびれたアスファルト舗装のあぜ道を通って坂を下っていけば簡単に見つけることができる。さらに只見線の景色のお供である只見川の方へ行けば、郷戸の唯一の見どころといってよい東北電力の柳津ダムがある。このダムは郷戸のホームからほぼ正面の位置にあり建設当時は最寄り駅として賑わっていたという歴史があるが、それも今は昔といった感じだ。
そんな郷戸にも比較的薄めの大学ノートを使用した駅ノートが置かれている。ノートの書き込みは半分くらいしか埋まっておらず、1ページ目の書き込みは2016年。穴場の秘境駅スポットというのがノートでも分かりやすく表現されている。
(2021.11.7)