常磐線の我孫子から成田線に乗り換えて1駅目が東我孫子である。実はこの駅から歩いて10分の所に常磐線の天王台駅がある。
単線の成田線のこの駅と、複線で快速も停車しさらには日中でも1本で上野まで行ける天王台の駅とではどうしても天王台の方に客足が集中してしまうのは言うまでもない。実際にこの駅に電車の来ない時間帯は待っている人はあまりいなくて、電車が来る頃にチョロチョロと人がやって来るくらいの駅である。この駅は天王台の駅の存在によって客足が遠のいてしまった駅であると言える。ちなみに東我孫子の開業は昭和25(1950)年で、天王台は昭和46(1971)年の開業である。
成田線の成田〜我孫子間は常磐線の支線の様な感じで電車のカラーも同じな上、東京のベッドタウンの要素も強いので朝夕は上野への直通運転もあるせいか、東我孫子は無人駅ながらも10両編成の電車も停められる長いホームを持っている。待合室は我孫子方面のホームにあるのみで、成田方面のホームにはベンチがちょこっとあるのみである。
駅の入口には「危険につき通り抜け禁止」の標識が立っているが、無人駅で注意する人はどこにもいないので地元の人は平気で抜け道として利用されている。
天王台と言う後からできた駅に乗客を奪われながらも、そんなことはお構いなしでいつも通りに電車を待ち続ける東我孫子の駅であった。