南千歳から石勝線に入って最初の無人駅がこの東追分である。対向式のホームと跨線橋の駅だが、ベンチがあるのは夕張方面へ行く下りホームの跨線橋の入口の所にしかない。しかもそのベンチはかなり古ぼけており、どこかの家でいらなくなって粗大ゴミになりそうだったのを引き取って駅に置いた感じの物である。
駅からは民家が何件か見え、遠方に何台も車が行き来する道道もあるが、そんな道道へ出る為には夕張寄りに300メートルある踏切まで線路沿いに歩き、右に方向を変えさらに200メートルくらい歩く。別にその道道に出たとしても自販機と言った売店の類がないのでやがて歩くのにも飽きてしまう感が否めない。
東追分のいちばんの魅力と言えば、駅から見える牧草地帯である。目の前に高い木々や民家など一切ないのでなんとも言えない開放感があり、見飽きる事がない。しかもその牧草地帯は車窓からは西向きにあたるので日没時の夕日も非常にきれいである。
東追分の果てしない大地を見ると何か新しい世界に飛び込んでチャレンジしてみようと言う気持ちが奮い立ってしまう気がしてならなかった。
(2003.7.6)