遠くから見たら、板切れのホームしかなさそうな北星の駅だが、離れに古い木造の待合室とトイレがある。待合室には「毛織の北紡」の宣伝が掲げられているが、ひらがなの「の」の字が小さく、字体のせいか、待合室だけ戦時中の雰囲気を漂わせる。一方、トイレの方は使い物にならないので、この駅に下車する時、トイレは列車内で済ませた方がよい。
周囲は民家2件と畑のみである。ホーム前方を見てみると、遠くにいくつか建物が見えているものの、それらは天塩川の対岸で橋を渡らなければならないのだが、橋のある場所は既に隣駅の智恵文の範囲内になっている。
次の列車までかなり時間があったので、隣の智恵文まで歩いてみた。踏切を渡って、一本道をただ真っすぐ歩くこと25分で智恵文の集落に着く。郵便局を右に曲がった先にあるのが智恵文の駅なので、この間の駅歩きはポピュラーかも知れない。
民家が少なく、隣の駅との距離がさほど離れていないので、この駅がどこまで持つか少し心配になった。
(2006.6.10)