コンクリート敷きの短い片面ホームを持つ生野は停車する列車が上りは朝1本、下りは午後3本という、いかにも遠軽の学生用の通学ダイヤとなっている。
ホームの後ろに廃車になってボロボロに朽ち果てたマイクロバスが置かれているが、これが生野の待合室で入口のドアはすでに壊れていて風雨や風雪の日は中に入ってくる恐れがある。またエアコンの設備がなく、車の中は外よりも夏は暑く、冬は寒いのが特徴なので、この駅で下車する場合はむしろ寒い時期の対策を施す必要がある。
周囲は農地で農家が数軒点在するのみだが、近くに国道242号線があって何気に車通りが多い。国道には豊原54号という名前のバス停があって、遠軽方面にモダンな待合室が設置されている。それでも来訪者はボロボロの待合室に愛着を感じるのは、廃車を利用した待合室は他にも類を見ないという、駅の個性の強さから来ているのかも知れない。
(2006.6.8)