茂市を出て車窓右手に大きな工場が見えて間もなくすると岩泉線の最初の駅、岩手刈屋に到着する。駅の周辺にはこの工場のみならず、建設会社や材木の会社、商店や旅館、農協や郵便局があり、見た感じ林業で成り立った集落だと思った。
青のトタン屋根の大きな木造の駅舎が今も残る駅で構内は広いが1日に4往復しか列車が来ない今では線路が1本のみである。この駅の開業が昭和17(1942)年なので昔は貨物も取り扱っていたのだろう。
構内にはチューリップなどの花が植えられた花壇が造られていたり、駅舎内の待合室もきれいにされていて、どこかゆったりとしていて雰囲気がよい。岩手刈屋は鉄道旅行マンガとしてすっかりお馴染み(?)になった「鉄子の旅」にも紹介され、当時担当になったばかりのカミムラ氏が「映画のロケに使われそう」とコメントしていた。
駅舎入口のドアの開閉が自由にでき、長椅子も設置されているので駅寝に向いていそうではあるが、駅の近くに交番があるので決して不審者と間違われないように・・・
(2005.5.7)