高原列車の異名を持つ小海線の起点駅である小淵沢を出ると早くも路線の醍醐味を味わうかの様に勾配を駆け上がっていくが、その小海線で最初に到着する駅がこの甲斐小泉である。駅の標高は1044メートルでJRでは6番目の高さである。
赤いトタン屋根で白塗りの木造の駅舎は高原の駅としてふさわしい。また八ヶ岳の裾野にある駅でホームからは八ヶ岳も見える。
この駅は交換可能の対抗式のホームを持つ駅であるが、ホームは上下線が大きくずれている。これは通票閉塞時代の名残で、昔はタブレットと言って単線の線路を通るためのいわゆる通行証の役割を持つもので運転士が持っていたので簡単に言うとそのタブレットの交換の際に駅係員の歩く手間を省くために上下線のホームをずらせたものである。
この駅で下車した時に訪れて欲しいのはやはり駅から徒歩7〜8分の所にある三分一湧水である。他のHPでも小海線の旅行記によく出て来るが八ヶ岳の湧き水を3つの村に均等に分けるために造られたもので今でも水がこんこんと湧き出ており水温も一定に保たれている。
(2003.2.7)