水力発電の導管をくぐる小海線の列車
日本一海から遠い駅ということが分かった海瀬。木のモニュメントはJR東日本社員のお手製だ


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Kaize
 海に近い駅を売り物にしている駅は数多くあれど、日本一海から遠い駅はどこなのかという疑問は今まで取り上げられたことはなかった。それを近年調査をしたところ、糸魚川市の海岸から112.77キロ離れた海瀬が「日本一海から遠い駅」であることが判明した。

 片面ホームの上に水力発電のパイプが通る海瀬。海から遠いのに海と名乗るのは駅の東側に抜井川と余地川の合流地点があり、そこが海のように激しい瀬音がするために「海瀬」という地名がついたと言われている。

 駅名標の隣には海から遠い駅を示す木の看板がある。これはJR東日本の社員が作ったもので、沿線にちょっとしたアピールポイントが出来た勢いで短期間で完成させたのがうかがえる。

 しかし海瀬の難点は駅入口の道路が狭く、列車以外からのアクセスが分かりづらく、駅に来る人は地元民のみというのが現状だ。昔はパイプの近くにもホームの入口があった。今は閉鎖されているものの、その時から分かりづらかった。

 「日本一海から遠い駅」をアピールできても、それを小海線の観光に活かすのはまだ時間がかかりそうだ。

                                                         (2022.1.10)

海瀬の駅入口。駅前の道路は狭く、かなりの土地勘がないと車でのアクセスは難しい
海瀬の駅付近の上に水力発電所の導管が通り、水は千曲川に放流されていく
海瀬