名目上は関西本線と伊勢鉄道の分岐駅とされている河原田、しかし関西本線のホームは平面上にあるのに対し、伊勢鉄道のホームは一度跨線橋を経由して築堤上に上がっていくという特殊な構造をもった駅だ。
JRと伊勢鉄道の線路が分岐する場所は、河原田の手前、南四日市から工業地帯を抜けて、内部川に架かる橋を渡って間もない所にある。これは国鉄伊勢線の時代の起点駅は南四日市だったが、第3セクターの移管に伴って起点が河原田に移ったという歴史があるからだ。
伊勢鉄道の河原田発着の便は朝1本あるだけで、それ以外の伊勢鉄道の普通列車はすべて四日市の発着となっている。複線区間で折り返し設備のない、いち中間駅であるため、河原田発着の便に関しては一旦南四日市まで回送して、ふたたび河原田にやって来るという措置が取られている。また伊勢鉄道といえば、南紀・伊勢方面へ行く重要なバイパス路線ではあるが、快速みえ、特急(ワイドビュー)南紀はいずれも高速で通過されてしまう駅である。
関西本線のホームからは伊勢鉄道の築堤の法面に阻まれて普通の住宅地に立地した何気ない無人駅にしか見えないが、駅前の住宅地に対して、線路の反対側には倉庫と広大な田園風景が広がる対照的な景色となる。この相反する景色は伊勢鉄道側でしか味わえない。
(2019.8.18)