下りの電車で来た場合、国道24号線を渡った直後に到着するのが紀伊中ノ島である。国道に近いとは言っても駅前の道はかなり狭い路地になっているので、電車以外での駅への行き方は地元の人でないと分からないと思う。
無人駅ながらもJスルーカード対応の駅であり、自動券売機やカードの対応機などはホームへ上がる階段付近にある。
この駅舎の裏側にホームの跡が存在するが、これはかつて和歌山線がこの駅を通っていた頃の名残で、阪和線の車窓からでも見る事ができる。実は和歌山線の田井ノ瀬駅と紀勢本線の紀和駅を直線状に結ぶとここ紀伊中ノ島にぶつかっていたのだが、昭和49(1974)年に田井ノ瀬〜紀和間が廃止されてしまった。今の若い世代はこの紀伊中ノ島の駅舎の裏のホームの跡は何に使われていたのか分からないのではないか、と感じるくらい廃れていて寂しさを感じてしまった。
(2002.8.5)