待合室が備わった簡易的な駅舎に、鉄道全盛期の名残が残る長い対向式ホーム。東北本線の小川原は駅としては、これと言って目立った特徴がない駅なのだが、下車したのはきちんとした目的がある。
注目すべきなのはするのは小川原の駅よりも、駅前にある姉戸川温泉だ。テレビ東京の旅番組で紹介されたのがきっかけなのだが、無人駅で歩いて行けるスポットだったので、見た瞬間に立ち寄ってみたかったからだ。
200円という料金で入浴ができ、少々滑りがある緑色系の湯はアルカリ性の単純泉で、温めの湯なので長湯にも適している。浴槽のタイルにも滑りが付着していて、いかにも効果がありそうな感じがした。
入浴料の安さから地元の利用者が車でやって来るのが主ではあるが、ネットでも評判は上々のようだ。特急が通過するようなマイナーな駅のためか時刻表にも掲載されていないため、この温泉は穴場と言っても過言ではない。
温泉の脱衣所で服を脱いでいたときに、壁の向こう側から地元のおばちゃんの話し声が聞こえてきたが、方言である津軽弁がベラベラで、それはまるで違う国の言葉を喋っているみたいで、まるっきり理解できなかった。
(2007.2.10)