1985(昭和60)年に廃止された岩内線との接続駅だったという歴史を持つ小沢。旧岩内線は駅舎側から発着し、古い跨線橋を渡った島式ホームが函館本線といったスタイルが今も継続されており、跨線橋の脇に岩内線ホームの跡地という標柱が小沢に岩内線があったことを想像させてくれる。
無人化されて駅舎は変わってしまったが古い跨線橋、とりわけ倶知安側は改修がなく、函館本線の長い歴史を物語るような佇まいとなっている。
駅前には共和町の観光マップがあり岩内線廃止後、小沢が共和町最後の駅となりながらも町の玄関口として頑張っている。稲穂トンネルと倶知安トンネルの完成を祝って作られ、小沢の名物となった「トンネル餅」を販売していた末次商会は駅からすぐの交差点の角にあったが、つい最近製造・販売を終了したとのことで、シャッターが下りた店舗の壁面に「トンネル餅」の掲示が今も残されているのを見ると何が物悲しくなった。
小沢の駅近くのバス停からは小樽や札幌へ行く便の他に、岩内方面へ行く路線バスがそれなりにある。岩内線廃止後に転換されたバスはその役割をきちんと果たしている。
(2022.10.11)