函館本線の非電化複線区間内に長いホームを持つ中ノ沢は貨車を改造したダルマ駅である。駅周辺は人が住んでいる民家の中に廃屋もちらほらと見かける。かつて駅からすぐ左手にバックパッカー向けの宿があったが、現在は廃業してしまい入口にはロープが張られている。

 中ノ沢におけるおすすめのスポットと言えば、浜ちゃんぽんをアピールする店、三八飯店ある。函館本線と並走するのは国道5号線で車通りが多く、大型車も対応した駐車場もあり、浜ちゃんぽんと同じく人気のあんかけ焼きそばに大盛があるため、来客が絶えない人気店となっている。私も訪問時はちょうどお昼時だったので、あんかけ焼きそばを美味しく頂いた。

 昔の北海道のダルマ駅は壁面のデザインで各々の個性を引き出していた時代があり、中ノ沢もカニや魚の絵が描かれていたが、定期的に塗り替えないと表面から錆び落ちてしまうため、現在は薄いブルーとグリーンの落ち着いた塗装になっている。

 中ノ沢の1日の平均利用者は3人以下となっている今日この頃ではあるが、私が下車した時は地元の乗客と下車客がそれぞれ1人ずついた。それを見ていたら、中ノ沢はまだ廃止はしてはいけない駅だと思った。

                                                           (2021.9.24)

中ノ沢の駅名標とサッポロビールの広告が今も残るホーローの駅名板


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貨車を改造した駅舎を持つ中ノ沢
Nakanosawa
中ノ沢のホーム。ここで構内踏切を渡るのは長万部方面の列車に乗る時である。
中ノ沢のホーム。非電化の複線区間内にある駅だ。
中ノ沢