磐越西線の中山宿は現在はごく普通の片面ホームの無人駅であるが、元々はスイッチバックの駅であった。郡山から電車に乗っていると左手に雑草に覆われている使われていないホームが目に映るがこれが中山宿の旧ホームである。その旧ホームのある所から電車を走らせる事約1〜2分で現在の中山宿の駅に到着する事ができる。現ホームから旧ホームへ行く所要時間は歩いて10分くらいである。
現在のホームは勾配を上りきったところにあり、ホームのまん前には田んぼが広がり、遠くには磐越道が見える。また最近の駅らしく、バリアフリー対応のスロープも設置されている。
その現在の駅から坂を下る事約10分でスイッチバックだった旧ホームにたどり着ける。ホームは残っているが駅舎はなく、レールも半分以上撤去され、駅名標もフレームのみになってしまい寂しさが否めない。
中山宿のスイッチバックが廃止されたのは平成9(1997)年3月のダイヤ改正でスイッチバック廃止駅の中ではまだ新しい方ではあるが廃れ方が早いのはやはり駅の移転が少し離れた場所だったからかもしれない。
(2002.8.29)