東京と神戸を結ぶ我が国の最重要幹線である東海道本線では珍しい無人駅の根府川。この駅の魅力はなんと言ってもここから見える相模湾の景色である。この景色が高い人気を呼び、
関東の駅百選に選定されている。
またホームにはツツジやレモンなどの樹があり、季節になるとこれらの花が咲き、ホームに彩をもたらしてくれる。駅の跨線橋の支柱にはレールが使われたりしていて、どこか懐かしくて安心してしまうような駅である。
駅の改札を出てすぐの所に関東大震災の慰霊碑が建っている。これは根府川の駅が開業して間もない大正12年に起きた関東大震災で大勢の乗客、駅員が亡くなり建立されたものである。我々日本人が絶対に忘れてはならない大惨事の一つである事を肝に銘じておかなければならいと感じた。
駅のすぐ近くの所に白糸川の橋梁があり、鉄道写真のメッカだったところがある。また箱根登山鉄道の路線バスとは別にリフレッシュセンターの「スパウザ小田原」の送迎バスの発着場がある。
駅から見える海へは約10分くらいで行くことができ、磯釣りやスキューバーダイビングが楽しめる場所がある。
無人駅とはあまり利用者がいなくて寂しいイメージを持つ人が少なくないかと思うが、この駅は海をのんびり眺めているだけで心を癒してくれ、時が経つのを忘れさせてくれる駅であった。