木更津から出ている千葉県内では最もマイナーなローカル線、久留里線の小櫃は「おびつ」と読む。片面ホームの無人駅ではあるが現在のホームの反対側には昔のホームの土台が残っており、かつては交換設備があった事を偲ばせる。
ホームに降り立つと木更津寄りには田園風景が広がり開放感がある。駅舎を出て左側には農協の支店、右手前方にはこの地区の土地改良の大きな記念碑があり、元々この小櫃の周辺は農業が盛んな地区だったことが感じた。
また駅の裏側に公民館があり、そこにはSLが展示されている。SLの形式は「C12 287」と言い、かつて久留里線内を走っていたと言う。だがSLの形式を表示するプレートが4ヶ所あるがその内の3ヶ所は明らかに手書きによるもので、1ヶ所だけ残っているプレートも本物かどうか不明な点があり、「まさかレプリカ?」と少し疑問を抱いてしまう展示品であった。
(2003.5.9)