日南線の終着駅である志布志はかつては志布志線と大隅線という全部で3つの路線を抱える駅であった。しかし志布志線、大隅線両方とも昭和62(1987)年に廃止され、駅舎も平成2(1990)年に移転されて、駅舎の方は線路を完全に遮るいわば行き止まりのスタイルの形をとっている。今でも駅の構内は広く、3つのローカル線の拠点となっていたと言う印象は受けるが線路のほとんどが撤去されてしまい、ホームも1本だけと言う駅では何か物悲しさを感じる駅であった。
駅前はロータリーになっており、時期になると植木のツツジが綺麗に咲き誇る。また駅前にはショッピングセンターがあるので何か買い出しに言ってもいいし、駅ノートもあるのでノートに旅の思い出を書き綴るのもよしと列車の折り返しの停車時間の暇を持て余す事はない駅であるとも言える。(もちろん駅ノートの持ち帰りは厳禁!!)
また志布志の駅舎は志布志発の日南線の始発を運転する運転士さんの宿泊場所であるため、夜中に駅で大きな音を立てないようにと言う注意書きがされている。
他にも志布志の駅前では志布志線と大隅線を第3セクターで復活させようという運動を行う看板があり、飲む温泉水を販売してその資金で運動を行おうとしている様で鉄道網的には鹿児島の陸の孤島と化してしまった志布志の人間にとって志布志、大隅両線は鹿児島の都市部へ行くための重要な足だったんだなと感じた。
(2002.6.11)