宗太郎は日豊本線の最大の難所、宗太郎越えの駅である。元々は信号場として開設されたが戦後間もない昭和22年に駅として開業をした。

 駅の東には急峻なことで知られる宗太郎峠があり、峠の麓→山奥→民家が少なくて無人駅という公式(?)が成り立ってしまう。

だが宗太郎の駅の前には何軒か民家が存在し、その民家には生活の重要な足である車が置いてあるので、人の生活の営みを感じる事ができる。近くには日豊地区では最も重要な幹線道路である国道10号線が通っているが訪問したのが朝だったせいかあまり車通りはなかった。

 話を駅の方に戻すが駅の入口を見るとコンクリの土台があるのでかつては駅舎があったのが想像できる。ただ改札の枠の中に切符の回収箱がポツンと建っているのには寂しさを感じてしまう。元信号場という事もあり、列車の交換が可能な対抗式のホームであるが下りのホームは3両編成の電車がやっと納まるくらいの長さしかなかった。

 この駅を訪れるファンは多く、下りホームの待合所に駅ノートが置いてあり、色々な人の旅の思い出が書き綴られている。下りホーム側の跨線橋のそばに宗太郎の駅の開業の記念碑があるが長い年月の間、風雨にさらされても誰からも見てもらえなかったせいか風化が激しく、寂れた山奥の無人駅になってしまったのかなと言う感じが否めなかった。

 ちなみに宗太郎の隣の駅は重岡と言い、両方の駅名を合わせると「重岡宗太郎」と人名になる所が面白い、同じ日豊本線の駅で上岡駅と直見駅が隣り合わせなので「上岡直見」と面白い組み合わせができる。

                                                             (2002.10.3)
宗太郎の駅名標


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宗太郎のホーム
Sotaro
宗太郎越えの開通の記念碑
宗太郎の駅舎の跡
宗太郎