只見線の田子倉はスノーシェルターに覆われた駅で、鉄道に関して疎い人でも「こんな駅誰が利用するんだろう」と感じてしまうほどのたたずまいである。

 実際にこの駅の周辺には民家が一軒もない。田子倉湖や周囲の山々のハイキングなど観光資源はあるのでそういう意味では少し利用価値があっていいとも言える。駅にはトイレがなく、トイレに行きたい場合は歩いて5分位の所に車の休憩所があるのでそこに行くしかない。ただし休憩所とは行ってもまともなベンチは置いていないので一夜を過ごすような環境ではない。

 この辺りは福島と新潟の県境に近く、想像しても分かる様に日本でも有数の豪雪地帯である。しかも駅前を通る国道252号線はヘアピンに次ぐヘアピンで私も一度この国道を車で走った事があるが非常に辛いものがあり、冬にこの道路を走ったら絶対遭難すると思ったほどだ。(実際に冬季は通行止である。)

 冬場は道路が雪に閉ざされて何の行き場がなくてもかつて列車はこの駅にきちんと止まっていた・・・だが周囲に民家がなく雪でどこも行く所がないのに列車を止めるのは意味がないとさすがに理解してしまった様で、平成13(2001)年の冬(12月1日〜3月31日)から只見線の全ての列車が通過する事になった。この田子倉の凄さは鉄道と車の両方の視点で捉えて見ることをお勧めします。

 この凄さは実際に体験してみることが一番いいと思う。

                                                               (2002.9.2)
田子倉のホーム
田子倉の駅舎の中
Tagokura
田子倉の駅名標
田子倉の周辺の風景
田子倉の駅舎


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田子倉