千代は隣の金野に比べると雰囲気はやや劣るが周囲にまとまった集落が見当たらないこともあり、秘境駅としてファンの間では知られている駅である。ただ駅のすぐ側に民家が1軒あり、ホームも飯田寄りにその民家向けの道があるほどである。
駅のすぐ近くにある天竜川は唐笠の駅に比べると大して眺めは良くないが見えないことはない。千代の正式な出入り口はホームの中ほどにあり、駐輪場があるが自転車は1台も置かれていなかった。ここから少し歩くことにしたが、やはりちょっとやそっと歩いただけでは何も見当たらなかった。それよりか途中で工事が行われており、何をしているのかと思ったら発破作業を行っいて、その工事関係の車がやって来た関係ですぐに駅まで引き返すことにした。工事関係者は駅の方向からやって来た私をみてどう思っていたのだろうか。
千代の駅構内に一本の側線がある。かつてこの駅は天竜川の砂利の積み出し駅であったが、それはもう20年以上の前の話、その側線はどこか遺構として物語っている様だった。