飯田線内の駅で愛知県最後の駅となるのがこの東栄である。駅名こそ町の名前を名乗っているが飯田線は東栄町の南端をかすっているにすぎず、静岡県との県境も近い。東栄町の中心部へはバスかタクシーを使う事になる。
鬼の面のような形の駅舎だが、この鬼は国の無形重要文化財に指定されている花まつりをイメージしたもので町内約10箇所でこのお祭りが行われる。ただしこの花まつりは同じ東栄町内でも地区によって開催される時期が違うのであらかじめ調べておく必要がある。
この東栄の鬼の面の駅舎はどちらかと言うと電車に乗っている人の方に照準を合わせて造られた様で駅入口部分の方が駅舎の裏側という感じが強い。駅前の道路が狭い事もあるだろうが外来の人に東栄の町に興味を持って欲しいという想いが込められているのだろう。また駅舎内は「ふるさと交流文化館」があり展示室内にはこの路線の前身である三信鉄道に関する資料も展示されているという。
駅舎の目の部分には雨水が流れた跡が黒ずんでおり、なにか涙を流しているような感じがしてしまった。
(2003.8.3)