トマムは道央のリゾート地としても有名な所でホテルやスパハウス、スキー場やゴルフ場といった設備があるアルファリゾート・トマムの最寄り駅で連絡通路でインフォメーションセンターまで行きそこから専用のバスで行く事ができ、バスも列車の時刻に合わせてやって来る。トマムの駅の利用者のほとんどはアルファリゾートのお客さんの為、駅舎の方は誰も使っている様子はなくひっそりとしている。
このトマムの一つの特徴としてみどりの窓口があるのになぜか無人駅という事である。みどりの窓口がある駅は通常有人駅と思いがちだが、実はトマムにみどりの窓口があるのは駅から長い連絡通路を渡ったインフォメーションセンターの所にあり、そこで行う業務はきっぷの販売のみでさらにインフォメーションセンターはJRの管轄外で、JRが管轄しているホームと駅舎の駅の職員がいないため無人駅扱いになっている。
今ではカタカナや平仮名の駅が多くなって来ているが、私が小学生だった頃はカタカナの駅はニセコ(函館本線)とマキノ(湖西線)の2つしかなく、この駅も昔は石勝高原という名前でトマムは信号場に過ぎなかった。その頃から石勝線内は駅よりも信号場が多く、信号場の名前でとりわけ印象に残ったのが「オサワ」と「トマム」で子供心で「このカタカナの信号場を駅にしたらいいのに」と思ったほどである。昭和62(1987)年2月1日にそんな私の子供心が通じたのかどうかは知らないが石勝高原からトマムに駅名が改称され、それに伴ってトマムの信号場の名前も「ホロカ」と改称された。
この駅にやって来るのは特急列車のみでここから新得および新夕張のみの乗車の場合は普通乗車券のみで自由席に乗れる特別措置が設けられている。
トマムの駅周辺はリゾート施設を除けば、道道と畑地のみで民家と言った類は見当たらず、もしリゾート地でなければ間違いなく秘境駅の仲間入りをしていたかも知れない。
(2003.7.6)