直流区間では都会的な雰囲気だった東北本線も黒磯から交流区間に入ると急激にローカル色に変貌する。そんな交流区間に入ってから3駅目にあるのが豊原で東北本線では栃木県最後の駅であり、島式のホームを持っている。
駅からの目線ではすぐ近くに林があるので民家が見えず独特の雰囲気を漂わせているが、下り電車からだったら左手を見れば駅を出た瞬間に1軒の民家がお目見えする。駅前の道路を福島県方面に道なりに1〜2分くらい進むと道沿いに10数軒くらい民家が建ち並び、その中には小さな商店があり、自販機も設置されている。さらに進むと右手には田園風景が広がり、左手には公民館がある。
その公民館の広場を見てみると朝礼台、端っこにはブランコや雲梯があったが、ブランコは座る位置がかなり低くて小さく、雲梯もいちばん高い所でも足がついてしまった。そんな公民館の広場を見ているとまるで小学校の校庭のような佇まいをしていた。
この豊原を過ぎるといよいよ福島県に入る。私が訪問をした時は高校野球の東北・北海道勢がまだ甲子園の優勝旗を手にしていなかった。でも豊原にいると東北なんて簡単に行けるのに、甲子園の優勝旗は何故に白河の関を越えられずにいるのか不思議でならなかった。この日は皮肉にも福島県の代表が敗れ、この年の東北勢は全て甲子園から姿を消した。
(2004.8.18)