山陽本線の兵庫から出ている支線、通称和田岬線の終着駅、和田岬は朝夕の通勤時のみに使われている駅である。駅は住宅地にあるが、駅舎のまん前の横断歩道を渡るとそこは阪神工業地帯の一部でそこはどことなく緊迫した空気が流れていた。
電車の本数も平日は朝が7往復、夕方は10往復だが休日ともなると朝夕共に1往復しか運行されず、東の鶴見線大川支線と同等の通勤駅となっている。かつて和田岬線がディーゼル機関車に引っ張られている客車だった頃は椅子が設置されていなかったと言う話を聞いた事がある。それが気動車になり、神戸の地下鉄海岸線に駅が出来ると廃止の声も挙がったが電化開業されて今日に至っている。
和田岬は片面ホームの駅だが、通勤目的の駅としては結構狭く、朝は下車客で駅舎付近はたくさんの人だかりでなかなか前に進めない。この駅が有人駅だった頃は改札口が駅舎の1箇所しかないので大変だったと思われるが、無人駅となった今ではホームのすぐ後ろに何箇所か出口を設け、一部の通勤客はそこの出口を出て会社に向かっている。また兵庫寄りに乗っていたお客さんは線路内にに降りていちばん近くの踏切まで歩いていく、電車が走ったら危ないのではと思われるが、和田岬線は単線で兵庫、和田岬の両駅共片面ホームで1編成の電車しか走らせる事が出来ないため踏切の警報機が鳴らなければ別に問題がないのでこの様な行動が取れるのである。と言うよりは駅舎付近が混雑すると言うのがいちばんの理由であろう。
兵庫の駅から和田岬線に乗り換える時には和田岬線専用の改札口を通る事になりそこの所は鶴見線に乗り換える時の鶴見駅と同じである。ただ和田岬には鶴見線と違って自動券売機がないので切符は兵庫の和田岬線専用の改札口付近の自動券売機で買う必要がある。
(2003.3.27)