福祉トピックス
福祉に関する記事をただ単に集めることにしました

障害者のうどん、世界品質に=モンドセレクションで金賞−大阪

5月3日15時54分配信 時事通信

 障害者に働く場を提供する通所授産施設「あすなろ」(大阪府豊中市)で作るうどん「あすなろ麺(めん)」が、世界的な総合食品コンテスト「モンドセレクション」(本部ベルギー)のシリアル部門で、2008年度の金賞を受賞した。同施設の職員らは「もっと売り上げを伸ばして、障害者を経済的に補助したい」と期待している。
 「あすなろ麺」は、03年の施設開設当初から作られてきた名物商品。無添加の素材を使用し、練り、裁断、乾燥などの工程を障害者らがすべてこなす。
 1パック3食入りで400円。原材料費を差し引いた全収益が障害者らの工賃となる。同施設で働く障害者の工賃は月平均で1万6000円だが、「あすなろ麺」は、お中元やお歳暮の季節には月2000パックを売ることもある人気ぶりで、工賃が月3万円を越すこともあるという。
 「知名度や商品価値が上がれば、もっと売れるはず」。職員らの願いは、理事長の「コンテストに出してみたら」の一言で世界に羽ばたいた。欧州ではなじみの薄いうどんだが、調理バリエーションが豊かで無添加であること、何より障害者の自立支援という側面があることをアピールし、見事金賞を受賞した。
 迎和明施設長は「『障害者だから』という垣根をなくしたい。受賞をきっかけに、高品質のものを作れると一般の人に認知してもらい、偏見や差別を少しでも払しょくできれば」と、受賞の意義を話す。今後はインターネットによる受注や、近隣のスーパーでの店頭販売なども予定しており、販路を拡大する方針だ。 

知的障害者の窒息死 障害者施設への賠償請求棄却

2009/03/19 14:59更新

記事本文

 知的障害者の長男=当時(27)=が入所していた施設で食べ物を気管に詰まらせて窒息死したのは、施設が安全配慮義務を怠ったためだとして、千葉県に住む両親が施設を運営する社会福祉法人などに計3000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、札幌地裁は19日、原告の請求を棄却した。

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記事本文の続き 判決理由で坂本宗一裁判長は「職員は必要な救命措置を講じた。事故原因となった食物の管理に不備があったという証拠もない」と指摘した。

 判決によると、長男は知的障害者援護施設「札幌光の森学園」(札幌市)に入所していたが、平成12年9月、朝食を取った後、自室に戻る途中に何らかの原因で食物を気管に詰まらせて窒息死した。


 知的障害者の長男=当時(27)=が入所していた施設で食べ物を気管に詰まらせて窒息死したのは、施設が安全配慮義務を怠ったためだとして、千葉県に住む両親が施設を運営する社会福祉法人などに計3000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、札幌地裁は19日、原告の請求を棄却した。

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記事本文の続き 判決理由で坂本宗一裁判長は「職員は必要な救命措置を講じた。事故原因となった食物の管理に不備があったという証拠もない」と指摘した。

 判決によると、長男は知的障害者援護施設「札幌光の森学園」(札幌市)に入所していたが、平成12年9月、朝食を取った後、自室に戻る途中に何らかの原因で食物を気管に詰まらせて窒息死した。


無届け老人ホーム579施設=群馬火災受けた調査で−厚労省

3月31日17時42分配信 時事通信


 厚生労働省は31日、群馬県渋川市の高齢者施設で起きた火災を受けて実施した調査で、有料老人ホームに該当する可能性のある無届け施設数が27日時点で579だったと発表した。2007年2月の前回調査からは202施設増加。老健局振興課は「実態が不明な施設も対象に含めたことや、自治体による把握が進んだことなどが要因」としている。
 調査は都道府県を通じて実施。北海道は市町村から147施設の報告があったが、「道としての判断ができていない」として回答を保留しており、調査結果には含まれていない。同省は4月末までに指導状況などを報告するよう都道府県に求めており、施設数は増える可能性もある。 

引き戸、火災の夜も「つっかい棒」高齢者施設当直が証言

3月24日3時11分配信 読売新聞


 群馬県渋川市の高齢者施設「静養ホームたまゆら」の火災で、出火当日の19日夜に1人で当直勤務にあたっていた女性職員が、死者10人のうち7人の遺体が見つかった別館の居室と食堂の間の通路にある引き戸について、「いつものようにつっかい棒をかけて、(入居者が)外に出ないようにしていた」と県警に説明していることが、23日わかった。

 県警は、入居者が出火時、引き戸を開けられずに避難できなかった可能性があるとの見方を強めている。

 引き戸はふだんから夜間施錠されており、県警は高桑五郎理事長(84)ら責任者の安全管理に問題があったとみて、業務上過失致死傷容疑で調べる。

 渋川広域消防本部が火災後に作製した図面によると、別館の出入り口は食堂と西側居室付近にあった。西側居室付近は火元とみられ、居室にいた入居者が逃げるには引き戸を開けて出る必要があった。

 捜査幹部によると、つっかい棒について、施設側は、夜間に入居者が食べ物を探しに食堂に入るのを防ぐ意図があったと説明しているという。

別館「出口」夜間は施錠、逃げられず死亡か…老人施設火災

3月23日3時6分配信 読売新聞


別館「出口」夜間は施錠、逃げられず死亡か…老人施設火災

読売新聞

 10人が死亡した群馬県渋川市の高齢者施設「静養ホームたまゆら」の火災で、火元となった別館では食堂と居室からの通路との間の引き戸を夜間に施錠していたと、施設側が県警に説明していることが分かった。

 居室からは食堂にある出入り口2か所からしか外に出られず、入居者が逃げられなかった可能性がある。県警は、施設の安全管理に問題があったとみて、運営するNPO法人「彩経会」の高桑五郎理事長(84)から業務上過失致死傷容疑で事情を聞く。

 県警によると、引き戸を夜間に施錠するのは、「入居者が外出しないようにするためだった」と施設側は話しているという。職員らが食堂側から施錠していた。居室側には、ほかに避難路はなかった。


<米大統領>苦手なボウリング「障害者みたい」失言を謝罪

3月21日11時14分配信 毎日新聞


 【ワシントン及川正也】オバマ米大統領は19日、NBCテレビの人気深夜番組で、苦手なボウリングの練習について「スペシャルオリンピックス(知的発達障害者のスポーツ大会)のようだ」と笑いながら表現した。

 収録後、同大会のシュライバー会長に電話で謝罪。同会長はこれを受け入れたが、米メディアに「こうした発言は特別な手助けが必要な人に屈辱を与える」と苦言を呈した。

 大統領は昨年の大統領選中、ボウリングに挑戦したが、ガターを繰り返して成績が悪く、メディアなどで冷やかされた。番組で司会者から「(ホワイトハウスの)ボウリング場を閉鎖したのでは」と問われ、答えた。

 大統領は大統領選直後の記者会見で、レーガン元大統領夫人のナンシーさんが「降霊術」を使うと発言し、謝罪したことがある。

老人ホーム全焼、5人死亡2人不明=4人が負傷−群馬

3月20日1時9分配信 時事通信


 19日午後10時55分ごろ、群馬県渋川市北橘町八崎の有料老人ホーム「静養ホームたまゆら」から出火し、木造平屋建て2棟計約370平方メートルを全焼、別の1棟が半焼した。渋川広域消防本部によると、入所者5人の遺体が見つかったほか、2人が行方不明、4人が負傷した。県警渋川署は身元の確認を急ぐとともに、出火原因を調べている。
 同本部によると、出火当時、入所者16人と職員1人がいた。このうち職員を含む6人の生存が確認された。負傷者4人のうち3人は重傷という。 

障害者の居宅介護事業者、8割超で高齢者の訪問介護―東社協調査

2月27日22時49分配信 医療介護CBニュース


障害者の居宅介護事業者、8割超で高齢者の訪問介護―東社協調査

事業所の主たるサービス対象とヘルパー派遣実績

 東京都社会福祉協議会はこのほど、都内での障害者福祉サービスの提供状況に関する調査結果を公表した。指定居宅介護事業者の8割超が、高齢者向けの訪問介護事業者の指定も同時に受けており、知的障害者や精神障害者へのサービス提供が困難な事業所もあることなどが分かった。

【「事業所の主たるサービス対象とヘルパー派遣実績」詳細】


 調査は、東社協が昨年9月から10月にかけて、都内に1798か所ある指定居宅介護事業者に対して調査票を送付して実施。712か所から回答を得た。
 それによると、81.2%の事業者が、「障害者自立支援法に基づく指定居宅介護事業者」であると同時に、「介護保険法に基づく指定訪問介護事業者」だった。東社協では、「障害福祉サービスが不足する中で、高齢者の『訪問介護』を中心として提供している事業者が、障害者の『居宅介護』にも対応するという形態が少なくない」と分析している。

 また、「主たるサービス対象」として身体障害者と知的障害者、精神障害者、障害児のすべてを挙げている事業者は46.5%。身体障害者を挙げた事業所は89.9%あったが、知的障害者は72.6%、精神障害者は57.0%、障害児は66.3%だった。東社協では、精神障害者などを対象とする事業所が少ない理由について、「高齢者介護を中心に担っている事業所では、知的障害や精神障害に対応するノウハウが十分にないことが考えられる」としている。

 一方、ヘルパーの派遣実績のある事業者の「主たるサービス対象」を見ると、身体障害者88.3%、知的障害者56.7%、精神障害者42.3%、障害児55.5%。東社協では、「身体障害者を除くと、『主たるサービス対象』と派遣実績との開きが大きく見られる実情がある」と指摘している=グラフ=。

 さらに、ヘルパーの利用希望を断ったり、ヘルパーの利用に結び付かなかったりした事例を経験している事業者が7割超に上った。その理由としては、▽ヘルパー不足でサービスを拡大できない▽介護保険の訪問介護を中心に展開してきたため、知的障害や精神障害、障害児へのケアのノウハウがない▽サービスの提供に際して困難な事例が多い一方で、相談窓口がなく、受けるのが難しい▽報酬が低く、事業として経営が成り立たない―などが挙げられている。

松山の21歳女性殺害・遺棄容疑、介護員の男逮捕

2月9日0時50分配信 読売新聞


 愛媛県松山市の山中で同市余戸南、無職西山良枝さん(21)が他殺体で見つかった事件で、県警松山東署の捜査本部は8日、同県伊予市米湊、公営特別養護老人ホーム介護員河合亮容疑者(23)を殺人、死体遺棄容疑で逮捕した。

 県警の発表によると、河合容疑者は23日未明、松山市九川の山中に止めた車の中で西山さんの首を手で絞めて殺し、近くの県道沿いの斜面に死体を遺棄した疑い。調べに対し、「出会い系サイトで知り合ってドライブに行ったが、車内で口論になって殺し、道路から遺体を捨てた」と供述しているという。西山さんの携帯電話の受発信記録から同容疑者が浮上した。

 老人ホームは松山、伊予など6市町で組織する広域事務組合が設立、運営。河合容疑者は組合に臨時職員として採用された公務員。

増える介護離職 転勤に応じられず仕事断念

2月3日14時57分配信 産経新聞


増える介護離職 転勤に応じられず仕事断念

妻の介護中、東京に転勤を言い渡されてしまった芦田豊実さんと妻の節子さん=京都市内(写真:産経新聞)

 働きながら介護をする人が、会社に転勤を命じられ、苦境に立たされるケースが目立っています。景気の悪化で今後、事業所の閉鎖や統廃合が進めば、異動に応じられない社員が出ることも予想されます。仕事をあきらめざるを得ないのか−。厳しい局面で社員に孤立感がつのります。(清水麻子)

長門裕之さん、励みは「妻、洋子のキス」 老老介護の激しい現実

 「え?。転勤ですか…」

 認知症の妻(58)を介護しながら、情報機器販売会社に勤務していた京都市の芦田豊実さん(60)は一昨年11月、会社から東京に転勤を言い渡され、頭の中が真っ白になった。

 妻の節子さんは当時から認知症で、数分前の記憶が残らず、衣服の脱ぎ着から炊事や掃除などの家事まで一切、ひとりではできなかった。要介護度は3。

 妻を置いて単身赴任はできない。かといって、妻を連れても行けない。慣れた介護スタッフ、医師など、ケアのネットワークががらりと変われば、状態が悪くなりかねない。芦田さんは仕事をやめることを選んだ。

 妻のことは以前から、会社に伝えていた。しかし、辞令が撤回されるとは思えなかった。「会社で家庭のことを主張しても通らないだろうと、長いサラリーマン生活で感じていましたから」と芦田さんは言う。

 会社を辞めた芦田さんは、近隣のデイサービスで、月曜日から土曜日までヘルパーをして生計を立てつつ、妻を介護する。収入は現役時代の4割に減り、貯金を切り崩す生活。「せめて定年まで勤めあげたかった」と唇をかむ。

 配置転換などで通勤時間が延び、介護と仕事の両立が難しくなるケースもある。

 大手通信会社に勤める小平良一さん(55)=仮名=は6年前から、妻(48)が運動神経がうまく働かなくなる難病「脊髄(せきずい)小脳変性症」にかかり、介護にあたっている。

 夫妻には当時、小学生と中学生の子供がおり、小平さんは妻の介護と育児、仕事が両立できるよう、会社に配慮を求めた。しかし、再三の異動命令で通勤時間は長くなる一方。何かあったときに駆けつけられるよう、自宅に近い事業所への異動を求めているが、認められない。現在は片道約50分かけて会社に通う。

 勤務中、妻は家で1人で過ごす。最近、飲み込む力が弱くなってきたが、昼休みに様子を見に行くことができない。「会社は合理化で、50歳超の社員に子会社への出向や条件の悪い異動を迫り、肩たたきをする。介護を抱えていたり、病弱だったり、働く条件の悪い社員が特にターゲットになっている気がする」

 ■法は「配慮」求めるだけ

 転勤による介護離職を防ぐため、育児・介護休業法は26条で、労働者を転勤させる場合、子の養育または家族の介護の状況に配慮することを事業主に義務づけている。

 さらに指針では、会社が講ずべき「配慮」として、(1)介護が必要な労働者の家族の状況を把握すること(2)労働者本人の意向を斟酌(しんしゃく)すること(3)就業場所の変更を伴う配置転換をした場合、労働者の家族の介護に代替手段があるかどうか確認すること−の3点を挙げる。

 しかし、指針に沿わない転勤命令がなくならないことについて、亜細亜大学法学部の川田知子准教授(労働法)は「残念ながら、育児・介護休業法では、配置転換に『配慮』を求めているだけで、介護負担を軽減する積極的な措置を講ずることを求めるものではないため」と解説する。

 ただ、26条ができたことで、裁判でも家庭生活を重視した判例が出るようになった。昨年4月にはネスレ日本に勤務する男性2人が家族介護を理由に、転勤命令の無効を求めた訴訟の上告審で、最高裁はネスレ側の主張を退けた。川田准教授は「最高裁の判断だけでなく、労働契約法でも事業主に仕事と生活の調和への配慮を求めており、企業は今後、育児や介護が必要な労働者の配置に、より丁寧な配慮が必要とされる」と指摘する。

 「配慮」の浸透した企業もある。育児・介護休業法を利用する社員が多いある大手企業では、異動命令の前に、社員に「介護などの家族事情を抱えていない?」と聞くという。「実は親が病気で…」となれば、異動は出さない。

 この企業の総務担当者は「中小企業では難しいでしょうが、転勤命令前のコミュニケーションは労務管理の基本。一方的に辞令を出せば、『なぜ、家庭の事情を考えないのか』『嫌がらせをされた』などと裁判に発展しかねない。そうなれば、企業イメージは下がるし、ワーク・ライフ・バランス重視のご時世に会社の勝率は低い。負ければ裁判費用や慰謝料を払わねばならず、会社にとって、いいことは何もない」と本音を漏らす。

 「不況で少しでもコスト節減を、と考えるなら、個々の社員の評価にかかわらず、家庭事情があれば、転勤命令を出さないのは、今や企業のリスクマネジメントです」

<わいせつ行為>支援員も脅迫被害の女性に 厚木の施設

1月29日15時1分配信 毎日新聞


 神奈川県厚木市にある知的障害者更生施設「紅梅学園」の元アルバイト当直員、加茂昭雄容疑者(67)が、同学園が運営するグループホームに入所する知的障害のある20代の女性を脅したとして、脅迫容疑で逮捕された事件に絡み、同学園で支援員を務める60代の男性職員も同じ女性にわいせつ行為をしていたことが分かった。女性と男性職員は今月、示談が成立し、男性職員は退職届を出したが、学園は受理せずに解雇した。

 示談書によると、男性職員は08年7〜8月、施設内のトイレや倉庫で、女性の下着を脱がせてタオルで全身をふいたり、下半身を触ったりするなどの行為を繰り返し、女性は精神的に不安定になった。男性職員側は一定の金銭を支払う内容で示談を持ちかけ、今月5日に成立したという。

 女性は施設職員らから、同時期に別々に性的被害を受けていたことになり、同学園の大峡健一・総合園長は「(準強姦容疑も事実なら)管理責任を問われてもやむを得ない」と話している。

 一方、女性が障害者手当などをためていた預金の残高が、08年9月の約100万円から同12月の約40万円へと半減していたことが両親の証言で分かった。女性は両親に「(加茂容疑者に)キャッシュカードの暗証番号を言わされ、預金を下ろされた」と説明。加茂容疑者は県警厚木署の調べに「金を借りたことを他人に言うな」と女性を脅したことは認めつつも、「借りただけで全額返した」と供述しているという。【山衛守剛】

障害者作業所にも不況の波…仕事減り、社会と接点失う恐れ

1月26日14時48分配信 読売新聞


障害者作業所にも不況の波…仕事減り、社会と接点失う恐れ

不況のため仕事が減少している授産施設「とちの実作業所」

 大手自動車メーカーが減産を進める中、自動車関連の業務を請け負っている障害者の職場でも、仕事が減っている。

 世界的な不況の波は、障害者の社会参加をも脅かしており、全国社会福祉協議会では、関係する授産施設を対象に、不況の影響について近く全国調査を行う方針だ。

 東京都大田区の授産施設「とちの実作業所」には、軽度の知的障害者など20人が通う。安定して請け負ってきた仕事が、北米向け乗用車の座席に入れる消音用カバーにゴムひもを通す作業。1か月の作業所全体の平均収入約23万円のうち、この仕事を発注する部品メーカーからの収入が多い時は半分近くを占めていた。しかし、昨年10月以降はこの仕事の注文が激減し、12月の納品を最後に注文がなくなった。

 「金融危機でアメリカの仕事が減っちゃってね」。施設長の黒田浩康さん(47)は通所者にそう説明するしかない。通所者に払う「工賃」は、昨秋までは月約1万円だったが、11月は約9000円、12月は約7000円。「元々少ないのに、申し訳ないの一言」と黒田さんは話す。

 通所者の一人、笹川正一さん(55)の月々の収入は、工賃や障害年金、区から出る福祉手当で約9万3000円。グループホームの家賃や光熱費などを差し引くと、手元に残るのは1万2000円前後で、この中から、グループホームの食事が出ない週末の食費や洋服代などを工面する。週末の食事は100円均一のコンビニ店のおにぎりやパンで済ませているという。

 「作業所は、人とのかかわりや金銭管理などを訓練する場でもあり、明日こんな仕事があると楽しみにしている人もいるのに」と黒田さん。車の座席カバーにひもを通す別の仕事などを続けているが、発注側からは「注文量が少ないからあまり急がなくていい」と言われているという。

 愛知県小牧市の「すずかけ共同作業所」では、知的障害者など通所者約15人が、トヨタ車の窓ガラスを梱包(こんぽう)する段ボール製の緩衝材を作っているが、昨年11月中旬以降、1日の製作個数が半減して600〜700個に。今月から、単価も16円から10円に引き下げられた。

 多い月で40万円ほどだった作業所の収入が12月は25万円。工賃カットも検討せざるを得ない。作業所に20年ほど通う吉川光男さん(56)は「自動車業界が大変なのは分かるけど、工賃が減るのは困る」と不安そう。指導員の光岡秀昌さん(44)は「『役立っている』という気持ちが彼らの支えなのに、散歩などで時間をつぶす必要が出てきた」と話す。

 不況が授産施設に与えている影響について全国調査を予定している全国社会福祉協議会は、「企業が決算期を迎える年度末に大きなしわよせが来る恐れもある」と、障害者の生活が深刻化することを心配する。全国の共同作業所などで作る「きょうされん」(東京)も、「仕事が減って給料が出ないと、障害者が通所しなくなり、社会との接点が断たれてしまう可能性がある」と危機感を強めている。

家電のタッチパネル急増、視覚障害者の利便性に課題も

1月10日11時10分配信 ロイター


家電のタッチパネル急増、視覚障害者の利便性に課題も

 1月8日、家電のタッチパネル急増で視覚障害者の利便性への課題が浮き彫りに。写真はタッチスクリーン採用のマイクロソフト社の新OS「Windows 7」。9日撮影(2009年 ロイター/Rick Wilking)

 [ニューヨーク 8日 ロイター] 米アップル<AAPL.O>の人気携帯電話機「iPhone」などをきっかけに電子機器でのタッチパネルの採用が急増しているが、一方で、目の不自由な人々があらゆる家電から遠ざけられてしまうとの懸念が生じている。
 米ラスベガスでは今週、毎年恒例の家電見本市、国際家電ショー(CES)が開かれているが、米有名ミュージシャンのスティービー・ワンダー氏が会場を訪れ、家電メーカーに目の不自由な人々にとっての必要性を考慮するよう訴えた。
 ワンダー氏は、あったらうれしいと思う物として、目の見えない自分でも操作できる衛星ラジオのほか、おそらく遠い先の話になるとしながらも、自分が運転できる車などを列挙。「もしあなた方がこうしたステップを踏めれば、私たちにそれを体験する興奮と喜び、自由を与えることになる」と語った。
 また、一部の企業が作る製品には、意図してではないかもしれないが、目の見えない人々にも比較的使いやすいものがあるとも指摘。好きな製品としてアップルの携帯型デジタル音楽プレーヤー「iPod」やリサーチ・イン・モーション<RIM.TO>の携帯情報端末「ブラックベリー」を挙げた。

最終更新:1月10日11時10分

ロイター

どちらが切符用?カード専用改札機増加で視覚障害者が困惑

1月9日15時39分配信 読売新聞


どちらが切符用?カード専用改札機増加で視覚障害者が困惑

切符なども使える従来型の改札機 

 「Suica(スイカ)」や「PASMO(パスモ)」などICカード乗車券専用の自動改札機の導入が鉄道各社で進む中、視覚障害者の間から不満の声が出ている。

 視覚障害者は改札機が表示する残高が見えないことなどから切符を使う人も多いが、ICカードと切符の両方が使える従来型「併用機」と、ICカード「専用機」との区別がつかず、専用機の前で立ち往生してしまうという。

 専用機の配置場所は駅ごとに異なっており、識者から「配置する際のルールを考えるべきだ」との指摘が出ている。

 2001年に導入が始まったICカード乗車券は、カードをかざすだけで改札機を通過でき、切符を買う手間が省けるため、急速に普及が進んだ。鉄道会社での利用率は約7割に達する。

 当初は、ICカードと切符などが両方使える併用機だけだったが、ICカードが普及したため、JR東日本の場合、2005年2月に新宿駅で初めて専用機を正式導入。昨年3月末時点で、専用機は同社の駅の自動改札機の1割強にあたる494か所を占める。首都圏の私鉄9社でも導入が進み、最も多い東急電鉄の場合、4割近い274か所が専用機となっているという。

 専用機は、切符などを内部に取り込んで読み取る併用機より故障が少なく、鉄道会社にとっても維持費削減のメリットがある。

 こうした中、東京視覚障害者協会(東京)は昨年10月、JR東日本に改善を求める要請書を提出した。同協会によると、視覚障害者はICカード乗車券を使う人もいるが、改札機の残高表示が見えず、接触不良や残高不足でブザーが鳴った時に混乱するため、慣れた切符の方を使う人も多い。しかし、改札機にじかに触れるまで専用機か従来機かの区別がつかず、切符で専用機を通過しようとして立ち往生するケースが相次いでいるという。

 同協会では「専用機は廃止してほしい。廃止できないなら、どれが専用機か分かるようにして」と要望。これまでJR東日本は障害者に対し有人改札口の利用を勧めてきたが、これについても協会側は「問い合わせの客で込み合って長時間待たされることも多い」とし、「自動改札で戸惑っている時に後ろの客から舌打ちされてつらい思いをしてきた。便利さの陰に隠れがちな障害者のことも忘れないで」と訴えている。

 これに対し、JR東日本では「構造上の理由などで駅ごとに専用機の配置が異なる。安全上の問題も含めさらに対応を検討したい」としている。東急では、点字ブロックで併用機に誘導する対応をとっている。

最終更新:1月9日15時39分

読売新聞

失業者のヘルパー資格受講料、新年度から全額補助…東京都

1月7日20時49分配信 読売新聞


 派遣労働者らの解雇が広がっている事態を受け、東京都は7日、職を失った都民を対象に、ホームヘルパー2級取得の受講料を全額補助することを決めた。

 この制度で資格を取得した人を正規採用した企業や介護施設にも、採用1人につき60万円の助成金を支給し、雇用増を目指す。2009年度から実施する。

 ホームヘルパー2級の取得には、講座や介護現場の実習などが義務付けられており、受講料は1人あたり約10万円かかる。企業などへの助成金は、6か月の雇用が確認された後に支払われる。都は約1000人の養成を目指しているが、人手不足が深刻な介護分野の人材を確保する狙いもある。

最終更新:1月7日20時49分

読売新聞

<介護施設火災>夜間の職員1人…以前から問題指摘 福島

12月27日22時6分配信 毎日新聞


 福島県いわき市泉町滝尻の老人介護施設「ROSE倶楽部粒来(つぶらい)」で26日夜、入所者の同市平、久野トシヱさん(88)と同市小名浜岡小名、水谷タキさん(90)が一酸化炭素中毒死し、2人が煙を吸って重傷となった火災で、施設では以前から夜間の防災体制の問題点が指摘されていたことが分かった。

 1階リネン室付近の燃え方が激しく、県警いわき東署などは28日も実況見分して出火原因を調べる。

 同署によると、施設は出火時、2階の居室に高齢の入所者8人がおり、夜勤の職員は女性1人だけだった。福島県社会福祉協議会は今年10月にまとめた調査報告で、この施設について「職員が1人で夜勤になるため、職員は夜間時の災害対応に不安を抱いている」と指摘していた。

 施設側は毛布を使い、2階から避難する訓練を実施していたが、消防署の立ち会いはなかったという。報告書は「2階からの避難は夜勤者1人ではできないので、近隣の協力を得られるように」と対策を求めていた。

 いわき市消防本部によると、焼けたリネン室にはタオルやトイレットペーパーなどが置かれていたが、漏電の原因となる機器類や電源コンセントは見つかっていないという。

 病院には入所者5人が運ばれたが、高齢のため足腰が弱い人もおり、全員が自力で逃げられず消防隊員に救出された。死亡した水谷さんのかかりつけ医の男性(66)は「1週間前に診察した時は『正月は自宅で過ごす』と楽しみにしていたのに」と無念そうだった。【松本惇、今井美津子】

最終更新:12月27日22時6分


米自動車メーカー崩壊の理由が日米比較で明確に 問題は「時給6000円超の高コスト体質」

米自動車メーカー崩壊の理由が日米比較で明確に 問題は「時給6000円超の高コスト体質」
 経営不振により資金繰りに奔走するビッグスリー(米国の三大自動車会社)。かつて隆盛を誇った米自動車メーカーはなぜこれほどの危機に陥ってしまったのだろうか。

 金融危機の直撃を受けたビッグスリー(米国の三大自動車会社)が深刻な経営危機に陥っている。資金繰りが悪化したビッグスリー側は政府に即時支援を必死に求めているが、このまま救済されなければ年末にも運転資金が枯渇する可能性がある。米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は17日、経営危機に陥っている米ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーが合併協議を再開したと報じた。これは米政府に対し再編の取り組みをアピールし、資金支援を引き出すのが狙いだが、つなぎ融資を受けられるかどうかはいまだ不透明だ。

 ビッグスリー3社が来年に破綻した場合には、米国内では初年度に300万人近い失業者が発生するともいわれており被害は甚大になるが、かつて隆盛を誇った米自動車メーカーがなぜこれほどの危機に陥ってしまったのだろうか。

 今月9日、米ニューヨーク・タイムズ紙はビッグスリーの凋落の原因は日本メーカーに比べて車が売れなくなったこと、また従業員の高賃金が原因だと報じた。フォードの従業員の平均賃金は時給71ドル(6400円)で日本メーカーの49ドル(4400円)と比べると3割も高い水準にある。この時給には基本賃金だけでなく保険や税金などの福利厚生にかかるコストも換算されているが、とりわけ問題視されているのが「レガシーコスト」と呼ばれる、退職者向けに企業が支払い続ける年金や保険などといった金銭的負担だ。

 米国では公的年金や退職者医療制度が十分に整備されておらず、自動車業界や鉄鋼業界などの大企業は政府の補完役として従業員の年金や医療保険等の福利厚生を負担してきた。従業員の賃金コストが高くても企業の収益がそれを賄うほど大きければ問題はないが、近年では販売が落ち込んでおり、これまで維持してきた経営も成り立たなくなっている。

 その結果、ビッグスリーの一角であるGMの自動車一台あたりの従業員の医療保険費用は1500ドル(13万5000円)に達しているともいわれており、トヨタの201ドル(1万8000円)と比べ負担があまりにも大きい。今回たとえビッグスリーが政府からつなぎ融資の提供を受けることができたとしても、今後再生できるかどうかはレガシーコストなどをどう清算し、既存の高コスト体質から抜け出せるかにかかっている。

孤独死…代々木の借家から白骨遺体、6年以上前に死亡も気付かず

12月20日8時34分配信 産経新聞


孤独死…代々木の借家から白骨遺体、6年以上前に死亡も気付かず

6年以上前に死亡したとみられる男性の白骨遺体が見つかった借家=東京都渋谷区代々木(写真:産経新聞)

 年の瀬。ビルのはざまにある東京・代々木の借家から、男性の白骨遺体が見つかった。病死とみられ、死後6年以上が過ぎているという。男性は借家で妻子と「幸せな家庭」を築いていたが、離婚して行方不明に。人知れず借家に戻って「孤独死」した。その後も誰に気づかれることなく、放置された。師走の悲しすぎる現実…。都会の人間関係の希薄さが浮かび上がる。(石井那納子)

■偶然の発見

 JR代々木駅から徒歩1分、雑居ビルに囲まれた谷間のような一角に借家はある。古い木造家屋の窓ガラスは割れ、屋内には落ち葉が舞い込んでいた。

 今月2日、地権者の男性が借家に入ると、居間にはゴミや本、衣類が散乱し、それらに埋もれるように、洋服を着たままの白骨遺体が見つかった。

 男性は約10年前から家賃を支払わなくなり、家具などを残して失踪(しっそう)したとみられていた。

 ところが今年9月に父親から借家を遺産相続した地権者が、借家を建て替えようと下見に訪れ、偶然白骨遺体を見つけたのだ。「事情がよく分からない」。地権者は困惑するばかり。

 警視庁原宿署は男性の弟を捜し出し、DNAの簡易鑑定を行った。すると、遺体は失踪していたはずの男性と判明した。

 昭和17年生まれ、生存していれば66歳。遺体の状況などから死後6〜8年経過しており、50代後半で亡くなったとみられる。

■離婚と失踪

 「なぜ、気づかなかったのか」。生まれたときから代々木に住み、男性と顔見知りだった自営業、石塚栄さん(70)は聞き込みに来た原宿署員から男性の死を伝えられ、後悔を募らせた。借家に男性が戻っていたことさえも気づいていなかった。

 石塚さんらの話からは男性のもの悲しい人生が浮かんでくる。

 男性は塗装工で、大工仕事も得意としていた。平成元年に結婚し、長女も生まれた。石塚さんが自宅の修繕を頼むと、長女を隣で遊ばせながら作業をしていた。「幸せな家庭を持つ父親そのものだった」

 ところが、9年に離婚し、一人娘は妻に引き取られていった。独り身になり間もなく、男性を見かけなくなったという。家賃の支払いも途絶えた。男性は家族と離ればなれになった失意を抱え一時、姿を消したのか…。

 約8年前には金を借りるため弟を訪ねたが、それ以降、親族とも音信不通に。捜索願が出されることもなかった。「幸せな家庭」を忘れられなかったのか、男性は借家に戻り、そして、ひっそりと死んだ。

 「誰にもみとられなかったのか。そう思うとやるせない」

 石塚さんは声を落とした。

 原宿署は元妻と連絡を取ったが、元妻は男性が亡くなり6年以上が経過していた事実を18歳になった娘に知らせていないという。

    ◇

 「孤独死」して何年も遺体が発見されないケースはこれまでにも散見されてきた。高齢化社会が進み、今後も同じ傾向が続くと危惧(きぐ)されている。

 独立行政法人「都市再生機構」が全国で管理する賃貸住宅での孤独死は平成11年度の207人から、18年度は517人と7年間で約2・5倍に急増している。

 厚生労働省の調べによると、東京23区では16年度の孤独死は2718人だった。

 16年4月には豊島区池袋のアパート解体現場から、布団の中で白骨化した遺体が発見された。遺体は昭和2年生まれの男性。室内には59年2月の新聞が残され、同じ月のカレンダーが張られていたことなどから、病死後、約20年間放置されていたとみられる。

 新宿区でも約10年前、アパートで死後5年経過した白骨遺体が見つかった。同区が13年に実施した調査によると、高齢者の14・6%が「近所とほとんど付き合いがない」と回答しており、孤独死予備軍の存在が浮き彫りになっている。

    ◇

 評論家の塩田丸男さんの話 「6年以上という長い間発見されずにいたことは信じがたいが、それが起きてしまうところに、東京をはじめ大都会が異常な状況にあると気付かなければいけない。親族が必死に探していたならまだしも、捜索願さえ出していないとは。孤独死は近代都市生活の盲点だ。人付き合いをわずらわしいと感じる若年層が増加傾向にある現状では、孤独死はひとり暮らしの高齢者だけの問題ではないといえる」

介護報酬がプラス3%でも老人福祉施設は“倒産ラッシュ”

 皮肉というべきか、政府・与党は10月30日に、介護現場の処遇改善に向け2009年度の介護報酬を「プラス3.0%」に決めたが、翌月には老人福祉事業者の倒産件数が過去最高を記録した。

 帝国データバンクによると、有料老人ホームなどの倒産は、7年が23件と前年の3.3倍に急増。しかし、今年は11月までに24件と、記録を突破した。

 今年7月には、特別養護老人ホームを運営する社会福祉法人(兵庫県)が全国初の民事再生法適用の申し立てを行なうなど、寒風が吹き荒れている。

 破綻の要因について、情報部は「06年の介護報酬の引き下げの影響が大きかった」と指摘する。なにしろ、3年ごとの改定は03年がマイナス2.3%、06年がマイナス2.4%(食費と宿泊費の自己負担分=1.9%を含む)と、減額のラッシュ。現場では、人手不足の悲鳴が渦巻いていた。

 社会保障審議会(介護給付費分科会)は、12月3日に介護人材の確保と処遇改善を柱に“たたき台”を発表。「施設における夜勤業務負担や重度・認知症対応への評価」や、各地域の賃金水準が反映されなかった給与について「報酬単価の上乗せ割合も見直す」と盛り込んだ。

 だが、介護報酬の「プラス3.0%」は、あくまで総額に対する割合。施設、訪問、通所などの各サービス、さらに職種ごとにアップ率は異なる。その枠組みの詰めは、今後の焦点だ。

 すでに、全国老人福祉施設協議会は、人件費比率を40%に設定されている介護保険施設について「平均60%を超えていることから、実態に合わせた見直しが必要」と要望。日本介護福祉士会は、処遇改善について「検証する仕組みを検討すべき」とした。

 最大の課題は、いかに介護従事者の賃金をアップさせるかだ。

(『週刊ダイヤモンド』編集部委嘱記者 内村敬)


<踏切事故>93歳と65歳の母娘、はねられ即死 埼玉

12月15日21時19分配信 毎日新聞


 15日午後3時20分ごろ埼玉県春日部市緑町2、東武野田線春日部−藤の牛島駅間の97号踏切(遮断機・警報機付き)で春日部市粕壁東5、無職、坂本愛さん(93)と娘の靖江さん(65)が、大宮発柏駅行き普通電車(6編成)にはねられた。2人は即死した。乗客乗員にけがはなかった。

 県警春日部署によると、坂本さんは約4カ月前から認知症の症状が表れていた。坂本さんが誤って踏切内に入り、靖江さんが引き戻そうとして事故に遭ったとみられる。

 坂本さん宅の近くに住む男性(61)は「母を介抱しながら買い物に行く姿をよく見た。仲の良い母子だったのに」と言葉を失った。この事故で、上下線12本が運休、最大63分遅れ、約2250人に影響が出た。【浅野翔太郎、町田結子】

<窃盗>生活保護者宅から1万円盗む 南アルプス市職員逮捕

12月2日19時59分配信 毎日新聞


 山梨県警南アルプス署は2日、生活保護受給者宅から現金を盗んだとして、南アルプス市吉田、同市芦安支所市民福祉課副主査、腰淳一郎容疑者(41)を窃盗容疑で逮捕した。

 調べでは、腰容疑者は10月13日正午ごろ、同市芦安芦倉の無職男性(71)宅で、居間の押し入れにあった財布から現金1万円を盗んだ疑い。容疑を認めているという。

 腰容疑者は生活保護を担当しており、受給者の男性とは顔見知りだった。当日は祝日だったが、腰容疑者は「仕事で来た」と訪れてしばらく雑談。散歩に出かける男性と一緒に家を出た。その直後に男性宅に戻り、鍵のかかっていない玄関から侵入したらしい。帰宅した男性が被害に気付き同署に届けた。

 南アルプス市によると、腰容疑者は同僚や消費者金融に500万円以上の借金があり、給与が差し押さえられていた。借金の理由について「ギャンブルに使った」と話していたという。【藤野基文】

<障害施設>職員の年収は大半が400万円未満 厚労省調査

11月21日1時27分配信 毎日新聞


 厚生労働省は20日、身体障害者の入所施設など障害福祉事業者の経営実態調査結果を発表した。障害者自立支援法の全面施行(06年10月)後、初の全国調査で、来年に予定されている施設側への報酬改定の資料となる。それによると、常勤職員1人当たりの年収は約225万〜415万円で、大半は400万円未満。このうちホームヘルパーは平均約258万円、障害者支援施設の生活支援員は同約339万円、相談支援専門員は同約415万円と、業種別で開きがあった。

 調査は無作為抽出した約1万7000施設・事業所を対象とし、約5000カ所から有効回答を得た。事業者全体での収支はプラス6.1%と黒字だった。

<郵便料金割引>「博報堂」も1100万通利用 チラシ送付

11月8日13時2分配信 毎日新聞


 障害者団体の定期刊行物に適用される郵便料金割引制度を通販会社「ウイルコ」(石川県白山市)が不当に利用していた問題で、大手広告会社「博報堂」(東京都港区)も同制度を使って家電量販店のチラシを2年半にわたり計約1100万通送っていたことが分かった。同社によると、ウイルコから「法令的にも問題はない」と提案されたという。

 博報堂によると、ウイルコの提案を受け家電量販店に同制度を使ってチラシを送ることを勧め、ウイルコを通じて05年8月から08年2月、顧客あてに障害者団体の新聞をチラシで作った封筒に入れ半年ごとに送付した。しかし顧客から「問題があるのでは」と指摘され取りやめたという。博報堂広報室は「制度の趣旨をしっかり検証すべきだった」と話している。

 同制度は郵便法で定められた低料第3種郵便物で、郵便事業会社(日本郵便)の承認を受けた障害者団体が定期刊行物を封書で郵送する場合、例えば80円が8円になるが「刊行物を有償で購読する人が全体の8割以上」という規定がある。

ウイルコ:社長、会見で謝罪「違法の認識なかった」(2008年10月8日掲載)

 ◇「広告会社に任せていた」

 通販会社「ウイルコ」(東証2部上場)が障害者団体の定期刊行物に適用される料金割引の「低料第3種郵便物」制度を不当に利用し、大量のダイレクトメール(DM)を安く郵送していた問題で、同社の若林和芳社長らが7日、白山市の本社で会見した。社長は「福祉目的で、一般の郵便利用者の負担で成り立っている制度の根底を揺るがしかねない。利用者、障害者の皆様におわびする」と陳謝した。一方で「詳細は制度利用を提案した広告会社に任せていた。違法性の認識はなかった」と積極的な悪用は否定した。

 説明などによると、04年秋に大阪市の広告会社「新生企業」から、安価にDMを送る手法を提案された。「コストを抑え、刊行物の購読者が増えるなど福祉にもなる」と説明されたという。

 「刊行物の有料購読者が8割以上」という同制度の条件について、ウイルコ側は「知っていた。逆に2割分は購読者以外に送れるとの認識だった」と釈明。ただ、委託先の新生企業から報告書などの提出は受けていないといい「チェック体制が甘かった」とした。

 新生企業側は「8割の有料購読者は存在する」と正当性を主張。ウイルコ側はこれを疑問視し、社内委員会を設けて調査するとしている。【野上哲】


「全盲」詐欺に裁判長「下手な芝居やめよ」と一喝、実刑判決

11月6日11時22分配信 読売新聞


 「全盲」を装い、2008年2月まで約5年にわたり札幌市から生活保護費の障害加算分など計約540万円をだまし取ったとして詐欺罪に問われた札幌市南区石山、無職丸山伸一被告(51)の判決が6日、札幌地裁であり、嶋原文雄裁判長は求刑通り懲役4年の実刑判決を言い渡した。

 丸山被告は約半年にわたる公判で「障害があるのに疑われている」と一貫して無罪を主張したが、嶋原裁判長は判決を言い渡した後、「下手な芝居はやめなさい」と一喝した。

 判決によると、丸山被告は1999年に視力障害1級(両眼の矯正視力の和が0・01以下)の認定を受け、市から障害加算分のほか福祉サービス代などをだまし取っていた。

 嶋原裁判長は、丸山被告が2002年と07年に裸眼で運転免許証を更新していたことなどを挙げ、「通常の社会生活を送るのに、支障のない視力があったことは明らか。障害者福祉を食い物にした卑劣な犯行」と指摘した。

女性教諭、無断で職場離れ乗馬クラブ通い

10月28日21時21分配信 産経新聞


 大阪府守口市立第四中学校の女性教諭(50)が約2年間にわたって勤務中に無断で職場を離れ、乗馬クラブに通っていたことが28日、わかった。教諭は「家族の介護でストレスがたまっていた。動物に触れることでリラックスしたかった」と話しているという。同市教委は詳しい事情を調べている。

 同市教委によると、教諭は平成18年8月に市内の乗馬クラブに入会し、今年10月までの2年間で、計152回のレッスンを受講。うち計44回は授業のない午後などに無断で学校を抜け出して通っていた。

 教諭は初心者だったが、1回1時間のコースで、最近は障害物を飛び越えられるまでに上達。上司や同僚、生徒らは乗馬クラブ通いに気付かなかったという。

 市教委の大野友巳学校教育課長は「生徒や保護者の信頼を失わせる行為で大変不適切。教職員の監督を徹底するよう学校を指導する」と話している。

報酬引き上げへ1200億円=介護職員の待遇改善−追加経済対策で政府・与党調整

10月23日2時32分配信 時事通信


 政府・与党は22日、2009年度の次期介護報酬改定で介護報酬を引き上げるため、月内にまとめる追加経済対策に約1200億円を計上する方向で調整に入った。他の業種と比べて賃金が低く、離職率が高い介護職員の待遇改善を目指す。計上する約1200億円は、介護報酬引き上げに伴って本来なら負担増となる介護保険料の肩代わり分に充当し、被保険者の負担が急に増えないよう激変緩和措置を講じる。
 介護報酬は介護事業者に支払われるサービスの対価。原則として3年ごとに改定されており、2000年度の介護保険制度導入以降、03年度にマイナス2.3%、06年度に同2.4%(05年10月改定分を含む)と過去2回連続で引き下げられてきた。追加経済対策に約1200億円が計上されることで、介護報酬は初めて引き上げられる公算だ。 

職務怠慢で職員を懲戒処分 新潟市

10月9日8時3分配信 産経新聞


 新潟市は8日、生活保護を担当していた北区役所の30代の男性職員を職務怠慢で停職6カ月の懲戒処分とし、上司だった区役所課長2人と本庁係長を減給1カ月(給与の10分の1)、水道局部長を戒告処分とした。

 生活保護費は毎月の所得の増減によって金額が変動する。算定資料になるのは生活保護世帯が毎月報告する所得申請書で、男性職員は平成17年4月から20年3月までの3年間、事務処理の遅れから多くの所得申請書を放置、約1012万円(38件)に上る未払いと約2300万円(43件)もの過払いを発生させた。市は未払い分をすべて支払うとともに、過払い分は、ほかの職員が対象全戸を回って返還を要請している。

 市人事課は「これだけ事務を大量に放置した例は今までにない」としながら、着服や横領の事実はないとして停職6カ月にとどめたと説明している。男性職員はすでに辞表を提出、同日付で受理された。

高齢者虐待1万3300件に=07年度、27人は死亡−厚労省調査

10月6日19時1分配信 時事通信


 2007年度に都道府県や市区町村が確認した高齢者への虐待件数は、06年度より712件増えて1万3335件に上ったことが6日、厚生労働省の調査で分かった。27人は死亡していた。同省は「高齢者虐待防止法の理解が進み通報・相談件数が増えている。早期対応策を充実させたい」(認知症・虐待防止対策推進室)としている。
 調査は今回が2回目。07年度に市区町村などに寄せられた高齢者虐待の通報・相談は2万件超で、施設や家庭を訪問したり、関係者から話を聞いたりして事実関係を調べた結果、家族・親族による1万3273件と、老人福祉施設などの職員による62件の虐待を確認した。
 家族や親族から虐待を受けた高齢者は77.4%が女性だったほか、80歳以上が50.6%と半数を占めた。虐待の内容は殴るなどの身体的虐待が63.7%で最多。加害者は息子40.6%、夫15.8%などの順だった。 

社長ら3度目の逮捕へ=販売会社の福祉車両脱税−愛知県警

 愛知県長久手町の自動車販売会社「ベストライン」が、福祉車両を装い顧客に自動車税などを脱税させていた事件で、県警交通指導課などは25日までに、地方税法違反容疑で、同社社長犬塚勝則容疑者(45)らに対する3度目の逮捕に近く踏み切る方針を固めた。同容疑者らは「脱税させるためにやった覚えはない」などと容疑を否認しているという。(2008/08/25-20:22)


<リーマン>東松山社福協議会が社債1億円保有 対応協議へ

9月27日11時35分配信 毎日新聞


 埼玉県東松山市の市社会福祉協議会(会長・坂本祐之輔市長)が破綻(はたん)した米証券大手・リーマン・ブラザーズの社債1億円を保有していることが27日分かった。元本保証はされているが、リーマンの破綻で焦げ付く可能性があり、市社協は10月1日の理事会で対応を協議する。

 市社協によると、資産運用のため、07年11月にリーマンの円建て社債(1年満期)1億円分を購入。資金には市から交付された地域福祉基金(3億6900万円)を充て、今年6月に第1回の利息47万円を受け取った。12月19日に残りの利息47万円と元本の1億円を受け取る予定だった。

 市社協は従来、この基金を普通預金などで運用していたが、証券会社から「格付けも高く、利率もいい」と勧誘され、購入したという。吉田隆夫事務局長は「少しでも利息を稼いで、事業費を増やしたかった。大企業なので安全だと思っていたが、市民に申し訳ない」と話している

福岡・小1殺害 男児の言葉に絶望 容疑の母 動機供述 「何もしてくれない」

9月24日7時5分配信 西日本新聞


 福岡市西区の小戸(おど)公園で内浜小1年富石弘輝(こうき)君(6つ)が殺害された事件で、殺人容疑などで逮捕された母親の富石薫容疑者(35)が、体が不自由なため弘輝君にトイレ介助を頼んだ際「何もしてくれないのにお手伝いばかりさせられる、と言われて絶望的になった」と動機を供述していることが23日、分かった。関係者が明らかにした。

 関係者によると、薫容疑者は病気のために手足が不自由で、1人で立ち上がることも容易でないという。弘輝君は情緒障害で特別支援学級に通っており、薫容疑者は十分に子育てができないことを悩んでいたという。

 薫容疑者は18日午後、公園の身障者用トイレ内で、弘輝君の首をひも状のもので絞めて殺害し、トイレ裏に遺体を捨てた疑いで22日、逮捕された。

 薫容疑者はこの際、園内の遊具コーナーで遊んでいた弘輝君に「トイレに行くから助けてね」と介助を求めたが、弘輝君にトイレ内で反発されたため「絶望して、もうどうなってもいいと思った」と話しているという。

 県警はトイレ内で衝動的に殺意を抱いた疑いが強いとみて、経緯を調べている。薫容疑者は遺体を遺棄した理由については「雑木林の方に歩いていったが、限界がきてトイレ裏に置いた」と供述している。

 一方、薫容疑者が首を絞めるのに使った凶器は、持参したひも状のものである疑いが強いことも判明。関係者によると、薫容疑者には自殺願望があり「いつでも死ねるように持ち歩いていたゴムホースを使った」と話しているといい、県警が裏付けを進めている。

=2008/09/24付 西日本新聞朝刊=

福岡小1殺害 なぜ母が子を…罪認め号泣

9月22日13時19分配信 毎日新聞


福岡小1殺害 なぜ母が子を…罪認め号泣

捜査員に付き添われ、顔を隠して実家を出る富石薫容疑者(左)=福岡市で2008年9月22日午前8時25分、野田武撮影

 福岡市西区の公園で近くの同市立内浜小1年、富石弘輝(こうき)君(6)が殺害された事件は発生から5日目、母親が逮捕されるという、やるせない展開になった。子育てに熱心で、PTA役員も務めていた薫容疑者(35)。「なぜ、わが子を……」。関係者は言葉を失った。

 ◇事件後、遺体にすがる姿

 「トイレに行った間に、子供の姿が見えなくなった!」。事件当日の18日、薫容疑者はそう言って、現場の公園にいた人たちに助けを求めた。約30分後、捜索に加わった人が、トイレの外壁と柱のすき間で息絶えた弘輝君を見つけると、顔が黒ずんだ弘輝君にすがりついて泣いた。救急車で病院に向かう間は、ずっと弘輝君の名を呼び続けた。20日の葬儀では出棺前、薫容疑者が弘輝君の頭をなで続ける様子が参列者の涙を誘ったという。

 弘輝君は軽度の発達障害があったとされ、小学校では特別支援学級に通っていた。同級生の母親は入学式の後のクラス懇談会で、あいさつした時のことをおぼえている。「(薫容疑者は)最後にあいさつし『うちの子は落ち着きがないところがあるので、迷惑をおかけすることがあるかもしれません』と泣き出しそうな顔で話していた」という。

 学童保育を通じ薫容疑者と付き合いがあった保護者は「子育てにはご苦労されていた。2学期から『子供と一緒に過ごしたい』と(会社事務の)仕事を休業し、学童保育には来なくなっていた。相談できる人がいなかったのではないか」と話す。

 薫容疑者は事件後、福岡県内の実家に身を寄せていた。22日午前8時過ぎ、ワンボックス型の捜査車両が到着し捜査員数人が入って任意同行を求めた。玄関を出た薫容疑者は草色のパーカを着て顔をすっぽりと覆い、うつむいて重い足取りで車に乗り込んだ。

 弘輝君の葬儀翌日の21日、福岡県警の捜査員は任意の事情聴取で薫容疑者に「本当のことを聞きたい」と告げた。「私がやりました……」。薫容疑者はそう打ち明けると、せきを切ったように号泣したという。やがて落ち着くと、自分が病気であることや、子育てに悩みがあって将来を悲観していたことなどを語り始めたという。

<老人ホーム>無届けが370施設も 総務省が改善勧告へ

9月5日8時20分配信 毎日新聞


 設置時に義務化されている都道府県への届け出をしていない有料老人ホームが、少なくとも370施設に上ることが、総務省の行政評価で分かった。立ち入り検査や改善命令の対象から漏れる恐れもあり、同省は5日、厚生労働省に改善を勧告する。

 総務省は22都道府県の有料老人ホーム計2362カ所の実態を調査した。有料老人ホームに該当するのに届け出がなく、行政が存在を把握していなかった例が東京、愛知など5都県で計17施設あった。当局が把握していたものの、老人福祉法に基づく届け出がなかった施設は14都道府県で計353施設に上った。総務省行政評価局は「都道府県に実態を把握させるよう、厚労省に求めたい」と話している。

 また、介護サービスを担当する職員の人手不足解消に向け、介護報酬の引き上げなどの対策を取ることも、厚労省に勧告する。介護保険制度に関する総務省の勧告は初めて。職員賃金の財源となる介護報酬は来年度に改定を控えており、勧告内容を改定の議論に反映させる狙いがある。

 ケアマネジャーや介護福祉士といった介護職員は全国に約197万人いる。一方でサービスの利用者は約338万人(06年度)と、00年度の約184万人からほぼ倍増。介護関連の有効求人倍率は2.1倍と全職種平均(0.97倍)を大きく上回るが、離職率も21.6%と、全職種平均(16.2%)より高い。

 離職率の高さについて勧告は「低賃金など職場環境の厳しさが原因」と指摘。厚労省が離職原因や賃金、事業者の財務状況を調査・分析していないとして、実態を調べて介護報酬引き上げなどの検討を求めた。

女子生徒に「下品な言葉言わせたかった」 教諭ら2人減給処分 福島

07/25 20:38更新

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 福島県教育委員会は25日、女子生徒に下品な言葉をかけた県内の特別支援学校の男性教諭(38)と、女子生徒に「好きだ」などと携帯電話のメールを送った県立高校の男性教諭(33)をそれぞれ減給10分の1(7カ月と1カ月)の懲戒処分にした。

 県職員課によると、特別支援学校の男性教諭は5月、引率していた集団下校中の同校高等部の女子生徒に、女性器を表す言葉を1回かけた。男性教諭は「下品な言葉を言わせたかった」と話しているという。

 いわき市の県立高校の男性教諭は6月、顧問をしている運動部の女子生徒に「自分のことをどう思っているか」と尋ねた。その後4日間にわたって「好きだ」「女性にここまでの感情を持ったのは初めて」などの携帯電話のメールを75回前後送った。この教諭は既婚者だという。


認知症の妻…「一緒に死のうと」 殺人容疑の68歳夫逮捕

8月24日17時45分配信 産経新聞


 今月6日、川崎市川崎区藤崎のアパートの1室で、住人の無職、李順子さん(72)が遺体で発見された事件で、川崎署捜査本部は24日、殺人容疑で、李さんの夫の無職、吉村正昭容疑者(68)を逮捕した。吉村容疑者は「妻が認知症で自分も無職のため、一緒に死のうと思った」と供述しているという。
 調べでは、吉村容疑者は5日朝、自宅の居間で李さんの首をネクタイで絞め殺した疑い。吉村容疑者は犯行後逃走。24日午前11時半ごろ、京急川崎駅の改札で捜査員が吉村容疑者を発見した。

「痛いですか?」とインタビュー 知的障害者ねらい暴行 少年グループ逮捕

8月22日12時14分配信 産経新聞


 知的障害者を狙い暴行や恐喝を繰り返したなどとして、警視庁少年事件課と青梅署は、いずれも東京都青梅市の無職少年(16)や中学3年の少年(14)ら14〜16歳の少年8人を逮捕、13歳の少年を児童相談所に送致した。
 調べでは、少年らは今年1月12日午後1時ごろから約1時間にわたり、たまたま道で出会った青梅市の知的障害の男性(20)に、「タイマンしろ」などと因縁をつけ、顔や腹を殴るなど暴行を加えた上、バッグから現金8万円を盗んだ疑い。少年らはその後も男性を呼び出し、通報しようとした携帯電話を強奪したり、「返してほしかったら1万円持ってこい」などとうそを言い、1万円をだまし取ったりした疑い。さらに5月31日にも、6時間以上にわたり、別の知的障害を持つ少年(15)の頭をギターで殴るなどの暴行を加えた疑い。
 少年らは木の棒をマイクに見立て、暴行の様子を実況中継。殴られた男性に「痛いですか?」などと“インタビュー”していた。また、男性が警察に被害を訴え出ないよう、男性に「猫パンチ」と呼ばれる弱いパンチで自分たちを殴らせ、「お前も一緒だ」などと脅していた。
 脅し取った現金は健康ランドやゲーム代などに使っていた。
 中学3年の少年は、「自分より弱そうな相手を選んだ」と容疑を認めているが、「身体(障害者)をいじめて何が悪い」と反省の態度はないという。

日本の介護制度崩壊の危機 ヘルパーも経営者も「もうやっていけない」

   日本の介護制度は今や崩壊の危機に瀕している。低賃金に苦しむヘルパー。離職者の続出。そして、そのヘルパーを雇う訪問介護事業者の台所も火の車だ。中小では経営が成り立たず、事業主が自らの給与を削ってしのいでいる、といった例も少なくない。国は何か有効な手を打てるのか。

介護報酬引き下げが響く

「スタッフの給料を支払うと、私の手取りは従業員の半分以下の月額8万5000円だ」

   こう明かすのは介護ヘルパー事業を営む62歳の女性。2008年7月15日放送のTBS系「みのもんたの朝ズバッ!」の取材に応じた。自身もヘルパーで、より良い環境で働ける職場を目指して、3年前に事業所を立ち上げた。しかし、赤字続きで経営難に陥り、「理想だけではやっていけない」と嘆く。所属する15人のスタッフの給与もまかなえず、自らの給与を削っている。「以前勤めていた会社の退職金も切り崩して使ってきたが、もう底をついた」と話す。

   こうした中小の訪問介護事業者の惨状は全国では珍しくなく、年々事業所数が減っている。独立行政法人福祉医療機構によると、08年6月30日時点では、2万6905件で前年同日に比べて500件近く減った。全国ホームヘルパー協議会の担当者は、経営難に陥っている要因の1つとして、事業所に支払われる「介護報酬」が06年の介護保険制度の改正で引き下げられたことを挙げる。介護労働安定センターが08年7月14日に発表した07年度の介護労働実態調査でも、6割以上の事業所が運営の問題点に介護報酬の不十分さを挙げている。

   さらに、改正では介護認定の基準を厳しくした。例えば、これまで「要介護」に指定されていた人が介護の必要性が低い「要支援」になり、受けられるサービスが制限される、というケースだ。サービスの利用回数と時間の制限も設けられて、ますます利用機会が減った。もっとも、制限がかけられたのは介護の必要性が低い「軽度者」で、中〜重度者についてはサービスを受けやすいようになった。ところが訪問介護の利用者の6割は軽度者で、結果的に事業所にとって大きな収入減につながった。

財務省は介護保険費用の削減案を提案

   収益減が続くなかでも訪問介護の現場がなんとか回ってきたのは、ひとえにヘルパーや事業所の「がまんの賜物」ともいえる。一方で、あまりの賃金の安さに離職する人が後を絶たず人材不足に陥っている。仕事の依頼のある時間が偏っているため、ある程度の人数を集めなければ仕事にならず、「経営難→賃金低下→離職→人手不足」といった負のスパイラルに陥っている。この状況を打開するには介護報酬の引き上げしかないというのが業界の見方だ。介護報酬は09年度に改正されることが決まっているが、厚生労働省は「今の段階では引き上げるとも、引き下げるとも決まっていない」とコメントしている。

   しかし、こんな不穏な動きもある。財務省は08年5月13日、介護保険費用の削減案を財政制度等審議会財政制度分科会で提案した。介護の必要が少ない軽度者を給付対象外にした場合は年間約2兆9000億円、自己負担を1割から2割に引き上げた場合には約2300億円抑制できるとした。提案された3案のいずれも、事実上「軽度者」を切り捨てるものになっている。


来日の道険し…インドネシア人看護師、介護士候補生が定員割れ

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海外技術者研修協会で、日本語研修を受けるインドネシア人看護師候補生たち 7月に発効したインドネシアとの経済連携協定EPA)で、看護師、介護福祉士の資格取得をめざすインドネシア人候補生が今月来日し、日本語研修を始めた。少子高齢化の日本で介護、看護の担い手として期待される彼らだが、第1陣は定員500人を大きく割り込む208人。なぜなのか。(村島有紀)

 「日本で働きたい看護師や学生は多い。わが校も昨夏のEPA締結直後から準備し、38人が日本行きを希望した」

 こう話すのは、首都ジャカルタから飛行機で約2時間の南スラウェシ州マカッサルにある国立看護専門学校のモハマド・ノル校長。同校は高卒者対象の3年課程で、1学年104人。理由として(1)就職率は7割で、国内で働く場がない(2)給料が良い(3)先進国での経験を得られる−を挙げる。

 病院が少ない同国では、看護学生全体の就職率は4割で、初任月給も1カ月100万ルピア(約1万2000円)から150万ルピア程度。EPAで日本に行けば、渡航費と6カ月の日本語研修費(食費など含む)、研修中の雑費(1日1200円)を日本政府などが支給。就労後は日本人と同等の給与となる。金銭的に「良い条件」(現地関係者)とされる。また、同国は第2次大戦後の独立戦争に残留日本兵が協力したことや、日本が最大の援助国であることから対日感情も悪くない。


 ≪規定外の負担、周知不足≫

 ところが、同校から今回応募したのは1人だけだった。応募をやめた卒業生(21)の国家公務員の父親は「昨年の話では日本行きに必要な資金は500万ルピア。でも直前(6月ごろ)になって1000万ルピアが必要といわれた」と打ち明ける。

 EPAでは、インドネシア海外労働者派遣・保護庁が直接募集し、来日予定者の出発前負担は事前研修費100万ルピアと旅券代のみ。ブローカーが介在する余地はないが、ジャカルタ集合までの交通費や研修中の滞在費などは自己負担で、地方出身者にはハンディがある。

 ≪厳しい選抜、低い認知度≫

 日本側窓口の国際厚生事業団(JICWELS)は、今回応募が少なかった最大の理由として「協定発効が決まった5月から募集期間が短かった」ことを挙げる。同州の総合病院で研修中の看護学生は、EPAの応募制度を知らなかった。

 また、同国では、日本の介護福祉士にあたる職がないことも影響した。JICWELの関係者は「応募者が業務をきちんと理解しているかはやや疑問」と話す。

 さらに同国政府による選抜も厳しかったようだ。看護師希望者は、事前の看護技能・知識試験で250人から160人に絞られた。ユスフ・アンワリ駐日大使は「質の高い人材でないと申し訳ない。継続的プログラムにするための結果と理解してほしい」と説明する。

 同国からは年間40万人が海外労働に出ており、昨年は介護分野だけで6万人が香港などに出国。日本行き希望が多いとすれば、より良い募集システムづくりが進めば、来日者は増えるとみられる。

 来日したジャカルタ出身の看護師候補生、マリア・フランセスカさん(24)は「街がきれいで人々はやさしい。設備の整った日本の病院で、多くの看護技術を学び経験を積みたい」と意気込む。JICWELSの野崎慎仁郎・支援事業部長は「候補生らは大きな希望を抱いており、こちらがすがすがしい気持ちになるほど。ぜひ彼らの熱意に応えたい」と話す。

【用語解説】日本−インドネシアEPA
 インドネシア政府の要請で2年間に看護師候補400人、介護福祉士候補600人を受け入れる。それぞれ3年、4年以内に日本の国家資格を得れば、何年でも日本で働ける。同様協定を結んでいるフィリピンでは国会承認が得られず発効は未定。


精神病患者を強制入院措置=五輪の安全確保で−中国上海〔五輪〕

8月1日16時18分配信 時事通信


 【上海1日時事】中国上海市の公安当局は、北京五輪期間中の安全確保を理由に、同市出身者以外の精神病患者を五輪終了まで市内の病院に強制的に入院させる方針を決めた。1日付の上海各紙が伝えた。
 先月29日に市内の繁華街で、精神障害で通院歴がある安徽省出身の男がナイフで買い物客5人を切りつけた事件を踏まえた措置。同市は年初から精神病患者の所在確認作業を進めており、市内出身者でも保護者に監督能力がないと認められる場合は、同様に入院治療させるという。(了

老人ホーム職員が入所者に暴行=「ベッドに便、立腹」−和歌山

 和歌山県串本町の特別養護老人ホーム「にしき園」(入所者90人)で、パートの介護職員男性(21)が入所者の高齢者らに対し、つねったりたたいたりするなどの暴行を加えていたことが5日、同園の調べで分かった。
 男性は「思うように動いてくれなかったり、ベッドに便を漏らされたりすると、カッとなってやった」と話しており、同園は4日付で男性を解雇した。
 あざや内出血などが見つかった入所者は3人だが、男性は「昨年12月から計21人に暴行を加えた」と話しているといい、県警串本署は暴行の疑いもあるとみて捜査を進めている。(


外国人の生活保護世帯急増、登録外でも37自治体が対象に

7月27日3時14分配信 読売新聞


 生活保護を受給する外国人世帯が急増している。06年は2万9336世帯で10年前の1・7倍。

 一方、生活保護法は国民が対象で、外国人の保護受給は権利ではないとされ、福祉現場で運用に差も見られる。

 主要73市・特別区への読売新聞の調査(7月)では、DV(配偶者からの暴力)を逃れるためなど、やむを得ない理由で外国人登録地と異なる自治体に生活保護申請した場合、37自治体は「保護できる」、25自治体は「保護できない」と回答した。

 厚生労働省によると、全保護世帯は108万世帯。外国人世帯は、国籍別で韓国・朝鮮が最多の2万2356世帯。中国の2847世帯、フィリピンの2399世帯が続く。韓国・朝鮮人の高齢化やフィリピン人女性の離婚の増加などが、急増の要因とみられる。

 日本人の場合、住民票を登録していない自治体でも受給できる。しかし、外国人に対する保護は、生活保護法の準用措置で、54年の厚生省通知は「申請は外国人登録をした自治体に行い、不服申し立てを認めない」としている。

<競泳>パラリンピック日本代表がLR導入検討

7月22日10時18分配信 毎日新聞


 9月の北京パラリンピックを前に、障害者スポーツでも英スピード社製水着レーザー・レーサー(LR)導入の動きが始まった。20日に大阪・なみはやドームであった「ジャパンパラリンピック」で日本代表の男子3人が使用して好記録を出した。効果が実証された形だが、障害者には「締め付けが強く、着づらい」という課題もある。代表チームは8月の合宿でも試着し、導入の可否を判断する。

 LRでレースに臨んだのはパラリンピック五十メートル自由形(視覚障害)3連覇中の河合純一のほか、小山恭輔と山田拓朗(ともに運動機能障害)。各1レースで着用して河合は百メートルバタフライ、山田は百メートル自由形で06年以降の自己最高記録を、小山は五十メートルバタフライで自己新を記録した。

 5月の国際大会で他国選手が使用していたのを見て、代表チームが国内販売契約を結ぶゴールドウィン社(東京)に試着を要望。19〜21日の代表合宿で実現し、19日は3着を男女5人が交互に試着。20日は1着を3選手で着用した。

 自己ベストを約0.6秒更新した小山は「浮く感じがあり、今までの水着とは全然違った」と好感触を得ていた。一方で締め付けがきつく、五輪日本代表でも着用に40分かかった選手もいたLR。右の手足にまひのある小山は「自分は立っているだけ。コーチ3人がかりで20〜30分かかった」。20日は身長約2メートルの選手用と大きめのサイズが使われたが、それでも着用には介助が不可欠だった。

 左前腕のない山田は「着るのが早過ぎたのか、レース中に足が痛くなった」。部分的にまひがある選手は、締め付けを感じない分、長時間の着用で血行障害を起こさないかなどの懸念もある。

 また、導入に向けては、費用の問題もある。五輪代表と違い、使用に契約上の問題はないが、パラリンピック日本代表の水着はこれまで選手が自費で購入してきた。まだ一般に販売されていないLRは1着約6万円といわれ、普通の水着の2〜3倍の価格もハードルだ。

 代表チームの鵜飼聡監督は「LRの前のタイプの水着で記録が伸びている選手もいた。最終的には北京五輪を見て判断したい」と話している。【飯山太郎】

 パラリンピック競泳でLRを着用するには、「費用」も課題になりそうだ。LRは、まだ一般に販売されていないため価格は明らかになっていないが、1着約6万円といわれ、普通の水着の2〜3倍もする。パラリンピック日本代表の水着は、これまで選手が自費で購入してきた。五輪代表と違い、使用契約などの問題はないものの、選手にとって費用負担できるかもハードルになる。

9歳男児、車内で熱中症死亡 大阪、舟券場で親とはぐれ

7月13日23時12分配信 産経新聞


 13日午後5時35分ごろ、大阪市港区港晴の駐車場で、乗用車の中で男児が死亡しているのを車の所有者の男性が発見し、110番通報した。港署の調べでは、男児は大東市諸福の会社員(50)の長男(9)で、この日午前に大阪市北区の競艇場外発売場で行方がわからなくなり、両親が探していたという。
 長男は助手席に座った状態で発見され、着衣の乱れや外傷はなく、乗用車のドアは施錠されていた。同署は長男が鍵の開いていた助手席に自分で乗って施錠し、そのまま熱中症で死亡した可能性があるとみて、14日に司法解剖して詳しい死因を調べる。
 調べでは、長男はこの日午前10時20分ごろ、父親と一緒に大阪市北区堂山町の競艇場外発売場「ボートピア梅田」に出かけた後、父親とはぐれた。館内の防犯カメラには、長男が1人でエレベーターに乗り、出入り口を走って出て行く様子が映っていたという。
 長男は養護学校に通っており、自閉症気味で、過去にも両親とはぐれて行方不明になったことがあったという。現場は父親の勤務先と近く、同署は長男が記憶をたよりに現場にたどりついたとみて、足取りを調べている。
 この日は全国各地で35度以上の「猛暑日」を記録するなど、400人近くが熱中症の症状で病院に搬送された。

大阪・富田林市役所に車突っ込む 「福祉に不満」男逮捕

6月30日12時14分配信 産経新聞


 30日午前9時10分ごろ、大阪府富田林市常盤町の同市役所正面玄関のガラス扉に乗用車が突っ込んだ。乗用車の後部座席にはLPガスボンベやポリタンクなどが大量に積まれており、運転していた男が市職員らにペットボトルを投げつけたり、ライターを取り出すなどしたため、市の契約職員(61)が取り押さえ、駆けつけた富田林署員が男を威力業務妨害と建造物侵入で現行犯逮捕した。
 引火や爆発はなかったが、男を取り押さえるのを手伝った市職員(35)がガラスの破片でひざを切るなどの軽傷を負い、病院に搬送された。
 調べでは、男は同市西板持町の府営住宅に住む無職、井川道雄容疑者(61)。井川容疑者は「市の福祉への対応が悪く、死ぬつもりで突っ込んだ」などと話していたという。
 富田林市消防本部によると、正面玄関はガラスの2重扉。乗用車は1枚目のガラス扉を破って2枚目のガラス扉にぶつかって止まった。現場から「煙が上がっている」との通報があったが水蒸気とみられ、燃焼はなかったという。
 車内には、LPガスボンベ3本のほか、灯油とみられる液体が入った10リットルのポリタンク3個、カセットコンロのボンベに液体の入った1リットルのペットボトルを粘着テープ張りつけたもの5セットが積まれていた。
 同消防本部は「引火すればかなりの火炎があがったはず」としている。
 現場は旧外環状線(国道170号)沿いで、南隣には富田林署や消防署、法務局などが並んでいる。

介護ビジネス:「コムスン」から1年/上 給付抑制、止まらぬ「退場」

 がらんとした事務所の窓に「テナント募集」の紙が何枚も張られている。近くの同業者が言う。「利用者数は減っていないはずだが、従業員が何人も辞めたからなあ」

 今春まで佐賀市郊外の住宅地にあった介護事業所「セントケア鍋島」。元々コムスンの事業所だった。セントケア・ホールディング(東京都)が昨年11月に引き継ぎ、わずか4カ月で他の事業所と統廃合された。

 セ社はコムスンの157事業所を承継したが、4月末までに計7事業所を廃止した。3月期決算は3億9000万円の経常赤字で、前社長は引責辞任。幹部は「続けるほど赤字になる所は閉めるしかない」と漏らす。

 同じく事業所を承継したニチイ学館(東京都)、ジャパンケアサービス(同)の主要2社もそれぞれ減益、赤字。流出した人材を補えないことが何よりも大きい。働き手がなければ利用者を増やせず、人員基準を満たせなくなった所もある。

 労働組合「日本介護クラフトユニオン」にはコムスンの2万3000人が加盟していたが、この1年で5000人が去った。陶山浩三(すやまこうぞう)事務局長は「コムスン問題は介護職の雇用の厳しさに光を当てたが、現状は悪くなるばかりだ」と行方を懸念する。

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 社会保障費削減を進める政府は増加する介護保険給付費を「適正化」として抑制し、不正請求をしながら行政処分逃れを図ったコムスンを退場させた。その後も自治体は指導・監査を強める。「作る書類が多すぎて仕事にならない」「厳格にやっていたら給与を払えない」。業者からは恨み節も聞こえる。

 国は「保険あって介護なし」を恐れ、民間参入に積極的だった。甘い指導に慣れた業者に厳罰化は唐突と映り、それが給付費抑制の手段であることが不信感を生む。

 岡山県では処分が訴訟に発展した。今年1月、県は申請時に看護職定数を満たしていなかった業者に連座制を適用。計5事業所を指定取り消しなどの対象とした。業者側は「取り消しを受けるような悪質性はない」と全面的に争う。

 コムスン撤退の余波の大きさから、国は5月に介護保険法を改正し、連座制の適用範囲を一転して狭めた。その結果、岡山の業者は有料老人ホーム2カ所が存続できるちぐはぐな結果に。適正化によるきしみは増幅されるばかりだ。

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 業者と行政のせめぎ合いの影響は利用者に及ぶ。業者が「過剰なサービス」と指摘され報酬返還を求められることを恐れ、必要な介護まで自主規制する例が相次ぐ。

 「なぜ介護が減るんですか」。今春、東京都内の男性(90)=要支援2=はケアマネジャーに食い下がった。月4200円の負担で週3回ヘルパー派遣を受けてきたが、突然打ち切るという。「敷地内に息子が住んでいる」との理由だが、息子は朝9時に出勤し、帰るのは午前1時だ。

 男性はヘルパーを全額自費で呼び、負担は5倍に膨らんだ。「保険料を払っているのに、必要なサービスを使えない。そんな保険なら、脱退させてくれ」

   ×   ×

 人材難、安価な報酬。コムスン問題は介護保険制度が抱える課題をあらわにした。あれから1年、何が変わったのか。「コムスン後」を追った。


介護ビジネス:「コムスン」から1年/中 競争、規制…遠い「安心」

 「終(つい)のすみかと信じて財産を預けたのに」。シャンデリアが飾られた玄関脇のホールで、集まった入居者はいくら説明を聞いても不安をぬぐえなかった。

 5月末、東京都世田谷区の「バーリントンハウス馬事公苑」で、業者による説明会が開かれた。折口雅博グッドウィル・グループ(GWG)前会長が「介護ビジネスの集大成」とうたった超高級有料老人ホーム。承継した不動産コンサルティング会社「ゼクス」(東京都)はホームの購入を延期し続け、入居者と契約も結ばない。しかもこの日、建物約800カ所に図面と整合しない部分があることも告げられた。

 入居者64人の2割が要介護・要支援。認知症が進んだ人もいる。職員の退職が相次ぎ、夜間の体制も心もとない。最高3億円の入居一時金を払ったのに、業者が倒産した際などに取り戻せるのは法の規定では500万円まで。ある入居者は「耐震性に問題があれば、ゼクスも手を引くかもしれない。GWGを訴えてもお金は戻らないのでは」と戸惑う。

 「企業の論理」に余生を委ねた高齢社会の足元は脆弱(ぜいじゃく)だ。介護業界ではM&A(合併・買収)が活発化し、経営者の交代でサービスが低下する例も珍しくない。コンサルティング会社「あいけあ」の土屋有社長は「もうかると思って参入したものの、入居者を集められず厳しい運営を迫られているホームも多い」と業界事情を語る。

     ◇

 介護付き有料老人ホームは訪問介護に比べ収益性が高いが、保険給付を抑えるために総量規制をかけ、新たな施設を認めない自治体もある。一方で、家族を頼れない人の入所介護へのニーズは高まる。そこで規制対象外の住宅型ホームなどが増えている。介護が必要な人は外部の訪問介護サービスなどを受けるものだが、実態は玉石混交だ。

 「最初はどこかの家族が引っ越してきたと思ったんです」。九十九里浜に近い千葉県大網白里町で、畑の間に建つ民家を見やり、農作業中の男性が言った。1年前に県内の業者が借り上げ、近隣住民は徘徊(はいかい)する高齢者や頻繁に来る救急車を見て「いつか事故が起きるのでは」と不安を募らせた。

 月額利用料は約10万円。11・5畳の一室で4人が暮らし、仕切りもなく簡易式トイレが置かれていた。実態は住宅型ホームだが、県には無届け。そこにヘルパーを派遣していた系列の事業所で介護報酬約4000万円の不正請求が発覚し、県は今年1月指定を取り消し、計4カ所のホームも閉鎖された。

 入居者36人の半数は生活保護受給者。3分の2は東京都民で、病院を退院する際に紹介された人も多い。女性経営者は「制度の勉強不足だった。でも、待機者の多い特養ホームにも、一時金が高い有料ホームにも入れない高齢者の受け皿が必要ではないのか」と話す。閉鎖後、自宅に戻れた人はいないという。

 規制と競争のはざまで、「安心できる介護」は遠いものになっている。


介護ビジネス:「コムスン」から1年/下 人材難、「金の卵」争奪戦

 本州最北端・下北半島。昨春、青森県立大湊高校(むつ市)を訪ねた特別養護老人ホーム「博水(はくすい)の郷」(東京都世田谷区)の田中雅英(まさえ)施設長(56)は生徒や保護者を前に訴えた。「本気で介護をやるなら、私が真剣にフォローします。安心して来てください」

 田中さんは3年前から地方での人材スカウトを始めた。慢性的な人手不足が理由だ。青森から沖縄まで、最低賃金と有効求人倍率が低い地域の学校を回り、これまで7人を採用した。「特に若い高校生は金の卵。何としても欲しい」と話す。

 田中さんの話に心を動かされた能戸祥絵(のとさちえ)さん(19)は博水の郷で働いて2年目になる。「同居する祖母がヘルパーに世話をされるうれしそうな顔を見て、介護を志しました。それに働くなら東京と決めていたんです」。同校で介護福祉を学んだ同級生は13人。うち9人が介護職に就き、半数は県外に出た。

 手取りは月約18万円。地元で就職した同級生より5万円近く多く、物価高の東京でも月2万円は貯金できるという。月4〜5回の夜勤では24人の入所者を朝まで1人で見る。「もう少し人手があればいいと思うけれど、今はお年寄りの笑顔が励み」。故郷に戻るつもりはない。

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 厚生労働省が指定する介護福祉士養成校の入学者は昨年4月、1万6696人。前年より2593人(13%)減り、募集をやめた学校もある。

 特に好景気の首都圏では介護職離れが深刻だ。国の報酬引き下げで施設は経営難が進み、低賃金で離職者が増え、利用者を受け入れられない。出口の見えない悪循環が続く。

 田中さんの成果にならい、世田谷区では今年から特養を運営する全14法人が協力して全国行脚に乗り出した。

 だが本人が東京を志望しても、教師や家族が「介護職はワーキングプア」と止めることも珍しくない。

 そもそも、介護職志望者は地方も減少している。能戸さんの故郷・青森でも学生が集まらず閉鎖を検討する養成校が現れている。割を食うのは結局、地元だ。

 県福祉人材センターの鳴海孝彦所長は「若い人材を県外に引っ張られていいのかと思うものの、県内には小規模の施設が多く、待遇改善も期待できない。高齢化は進むのに、都市に出た担い手を呼び戻す材料が見当たらない」と手詰まり感をにじませる。

     ◇

 厚労省は要介護認定者が14年には600万人を超え、04年の1・5倍になるとみる。その時までに介護職を50万〜60万人増やす必要があるが、見通しは立っていない。

 「このままでは介護保険制度は維持できなくなる」という悲鳴が現場からも国からも聞こえる。担い手確保のために国民負担を増やすのか、介護サービスを削るのか−−。報酬と保険料の改定を来年に控え、事業者らが行方を注視する中、論議は今秋にも本格化する。(連載は磯崎由美、有田浩子、清水優子、関谷俊介が担当しました


<看護請負>ニチイ学館などを労働者派遣法違反で是正指導

6月29日2時32分配信 毎日新聞


 堺市立堺病院(同市堺区南安井町1)が医療サービス大手のニチイ学館(東京都千代田区)と請負契約を結んでいた「看護補助業務」を巡り、大阪労働局が今年2月、「適正な請負業務ではない」として、堺病院と同社を労働者派遣法に基づき是正指導していたことが分かった。請負契約の労働者は発注元から独立して仕事をしなければならないが、堺病院では看護師が一部の業務で同社の従業員に指示を出していた。

 堺病院などによると、06年度から同社と看護補助業務の請負契約を締結し、同社の従業員32人が看護助手として従事した。同労働局は、病院の看護師と一緒に患者をベッドに乗せて手術搬送する業務につき、看護師の指示を受けていたと判断した。【久保聡

2008/06/27-11:03 東京福祉大元総長に実刑=女性職員に強制わいせつ−東京地裁
 女性職員にわいせつな行為をしたとして、6件の強制わいせつ罪に問われた元東京福祉大総長中島恒雄被告(61)の判決が27日、東京地裁であり、福崎伸一郎裁判長は「性的欲望の赴くままの犯行。常習性も認められる」として、懲役2年10月(求刑懲役5年)を言い渡した。
 福崎裁判長は「圧倒的に優位な立場を誇示しての犯行で、被害者の人格の尊厳を軽視すること甚だしい」と指弾した上で、「組織を利用して隠ぺいを図った」と指摘。「教育者としてあるまじき犯行」と厳しく非難した。
 判決によると、中島被告は2005年5月から07年5月の間、計5人の女性職員に対し、職務にかこつけ総長室に呼び出して無理やりキスするなど6件のわいせつ行為をした。

<電動車椅子>経産省が販売規制へ 事故多発し規格統一求め

6月26日15時1分配信 毎日新聞


 高齢者らが使う電動車椅子の事故が相次いでいることから、経済産業省は消費生活用製品安全法(消安法)の政令を改正して、ハンドル型の電動車椅子の販売を規制する方針を固めた。メーカー間で異なる操作方法や仕様を統一する技術基準を作り、適合しないと販売できないようにする。

 経産省や独立行政法人「製品評価技術基盤機構」によると、電動車椅子の事故は調査を始めた86年から08年1月末までに全国で96件起きている。死亡事故は07年7月に岩手県内で女性(63)が下り坂で転倒して亡くなるなど41件、重傷事故は10件に上る。

 ハンドル型の電動車椅子の06年度時点の累計出荷台数は37万台で、1台30万円前後。同機構の調査では、6製品が日本工業規格(JIS)の基準を満たしていなかった。さらに道交法は大きさ(長さ120センチ、幅70センチ、高さ109センチ以内)や最高速度(時速6キロ)を規定しているが、一部のメーカーの製品はこうした法の規定などをクリアしておらず、違法状態で販売されているという。

 このため経産省は、電動車椅子を消安法の特定製品に指定し、省令で規格を統一する。技術基準として、乗車したままではクラッチを解除できない▽前後進の切り替えや速度変更はスイッチで行う▽坂を下る際の制限速度は時速6キロ、後進は2キロとする−−などを盛り込む方針。早ければ09年度中の施行を目指す。

 消安法の政令はこれまでに、家庭用圧力鍋▽乗車用ヘルメット▽乳幼児用ベッド▽登山用ロープ▽携帯用レーザー装置▽浴槽用温水循環器−−の6品目を特定製品に指定している。【奥山智己】

寝たきり男性の財産9500万円着服
東京地検は23日、寝たきり状態になった男性(62)の財産約9500万円を着服したとして、業務上横領罪で男性の成年後見人だった妹の会社員、塩野さと江容疑者(57)=東京都大田区=を起訴した。
 起訴状によると、塩野被告は平成16年4月から19年6月にかけ、50回にわたり、ひき逃げ事故で寝たきりとなった兄に支払われた保険金など計約9500万円を着服した。
 約4000万円を遊興費に、約1000万円を会社の設立資金に使ったとされ、後任の成年後見人が回収できたのは約3000万円だった。

20年の介護事業者倒産が最悪ペース 負債100億円超

6月25日19時4分配信 産経新聞


 介護事業者の倒産が平成12年度の介護保険制度導入以来、20年は過去最悪のペースで増えていることが25日、民間信用調査会社の東京商工リサーチの調査で分かった。1〜5月の5カ月で、負債総額は100億9300万円と過去最悪だった18年1年間の114億7900万円の9割近くに達した。件数も21件と過去最悪だった19年の年間35件の6割の水準。

 給付費抑制のため、事業者に支払われる介護報酬が18年度の改定で引き下げられたことに加え、人手不足が深刻化、人材を確保できない事業者が増えたことなどが要因。競争激化や行政による規制強化も背景にある。利用者への影響も懸念され、21年度の次回改定では報酬引き上げを求める声が強まりそうだ。

 20年の倒産の内訳は訪問介護が9件、有料老人ホームや特別養護老人ホームなどの施設系が12件。19年は訪問介護が18件、施設系が17件、負債額は77億7300万円と18年より減ったが、訪問介護最大手だったコムスンの事業撤退などは含まれていない。

 東京商工リサーチは「訪問介護は報酬引き下げが直撃した。施設系は食費と居住費が全額利用者負担となった影響で利用者が退所したり、全額を受け取るのが難しくなり、減収に転じた事業者が多い」としている。事業者が倒産などで事業から撤退すると、慣れたヘルパーから介護を受けられなくなったり、施設から退去を余儀なくされたりする可能性がある。

寝たきりの兄の金を着服した後見人の妹を逮捕 東京地検

6月4日8時0分配信 産経新聞


 〈東京〉交通事故で寝たきり状態になった実兄の保険金を着服したとして、東京地検刑事部は3日、業務上横領の疑いで、会社員、塩野さと江容疑者(57)=大田区=を逮捕した。塩野容疑者は兄の成年後見人として財産などを管理していた。「遊興費や会社の設立資金として使った」と供述しているという。調べでは、塩野容疑者は平成19年2月、3回にわたり、自身の口座に保管されていた兄の保険金計3000万円を勝手に引き出し、着服した疑い。ほかに約1億5000万円の保険金なども使途不明になっており、余罪を追及している。

最終更新:6月4日8時0分

産経新聞

内部告発解雇訴訟が和解 富山の福祉法人

05/14 19:46更新

記事本文

 知的障害者更生施設の問題点を内部告発したため、職場でセクハラをしたとでっち上げられ、不当に解雇されたとして、元職員らが社会福祉法人「渓明会」(富山県小矢部市)に慰謝料などを求めた訴訟の控訴審は14日、渓明会側が1500万円を支払うことなどを条件に、名古屋高裁金沢支部(渡辺修明裁判長)で和解した。

 原告側代理人によると、和解内容には解雇の無効とセクハラがなかったことの確認も盛り込まれた。

 元職員の浅谷敬太さん(34)は同日、富山市内で会見し、「裁判は終わったが、施設の健全化は進んでいない」と話した。

 平成18年5月の1審富山地裁高岡支部判決は「懲戒解雇には合理的理由がある」として請求を棄却。浅谷さん側が控訴していた。浅谷さんは13年6月、施設利用者への人権侵害や投薬ミスがあったとして内部告発していた。


グッドウィル高級老人ホーム、柱など800か所に不整合

5月30日14時38分配信 読売新聞


グッドウィル高級老人ホーム、柱など800か所に不整合

不整合のある部材が約800か所確認されたバーリントンハウス馬事公苑(東京都世田谷区で)

 介護事業を手がけていたグッドウィル・グループ(GWG、東京)が東京都世田谷区内に開設した高級有料老人ホームで、建築確認を受けた設計に比べ、実際の鉄筋本数が少ないなどの不整合が多数あることが、30日、東京都の調査でわかった。

 食い違いのある柱や梁(はり)などの部材は、約800か所確認された。事態を重視した都は、建築基準法上の耐震強度を満たしているかどうかの検証を始めた。GWGなどは同日午後、説明会を開き、入居者にこうした経緯を説明する。

 この有料老人ホームは、2006年5月に開設された「バーリントンハウス馬事公苑」(7階建て、139室)。構造計画研究所(東京)が構造設計を担当。指定確認検査機関の日本建築設備・昇降機センター(同)が建築確認を行い、東急建設(同)が建設した。入居一時金は1室5000万円台から3億円。入居者約70人の平均年齢は75歳で、うち2割が要介護・要支援の状態にある。

 関係者によると、不動産コンサルティング会社「ゼクス」(同)が昨年12月に、約200億円で、同施設と都内の別の施設計2か所をGWGから取得する予定だった。ところが、ゼクス側が「馬事公苑」の建築関係書類をチェックしたところ、建築確認時の設計と実際の建物の間で、柱や梁の鉄筋本数が少ないなどの食い違いが見つかった。このため、同施設の運営だけは予定通りゼクスに引き継がれたが、譲渡はこれまで延期されている。

 相談を受けた都が同センターや東急建設から提出された資料などをもとに詳細に点検した結果、地下1階から7階の柱や梁など計約3000か所のうち、3割弱の計約800か所で不整合が確認された。このうち、柱と床ではそれぞれ100か所以上あったという。

 一部は鉄筋本数が増えていたケースもあったが、本数が減ったり鉄筋の間隔が広がったりしていた例が多かった。都は最終的な不整合の確定作業を急ぐとともに、GWG側に対し、建築基準法に基づく構造計算の再検証と報告を求めている。

 構造計画研究所は読売新聞の取材に、「都からこれまで指摘を受けた不整合の大半は、計画変更の手続きの中で修正され、解消されていると考えている。さらに指摘事項の精査を続けているが、一部に不整合があったことは事実で、これを真摯(しんし)に受け止め、社内で再発防止に全力で取り組んでいる。ただし自社検証の結果、建物の安全性に問題はないと認識している」と説明。同センターは、「不整合は本来あってはならないことで、内容を精査したい」と話している。東急建設とGWGは、「入居者説明会が終わるまで取材には応じられない」としている。

最終更新:5月30日14時38分

読売新聞

介護嫌がる寝たきりの夫、掃除機で殴り死なせる…72歳妻を逮捕

5月25日13時43分配信 読売新聞


 富山県警富山北署は25日、夫を殴って死なせたとして、富山市岩瀬港町、無職須藤恵美子容疑者(72)を傷害致死の疑いで逮捕した。

 発表によると、須藤容疑者は昨年11月1日夕、自宅居間で、寝たきりだった夫の無職秀治さん(78)の尻や背中を掃除機の柄で殴り、外傷性ショックで死亡させた疑い。秀治さんが介護を受けるのことを嫌がったため、腹を立てたという。

 翌2日午前7時半ごろ、ベッドの上で死亡している秀治さんを須藤容疑者が見つけ、知人を通じて119番通報した。秀治さんの尻などにあざがあったため、救急隊員が同署に通報。司法解剖の結果、須藤容疑者の暴行が秀治さんの死亡につながった疑いが強まった。須藤容疑者は容疑を認めているという。

 須藤容疑者は、秀治さんを一人で介護していた。

<療養病床>削減を断念「25万床維持必要」 厚労省

5月24日15時0分配信 毎日新聞


 長期入院する慢性病の高齢者向け施設である医療型「療養病床」(25万床)を11年度末までに4割減らす計画について、厚生労働省は削減を断念し、現状維持する方針に転換した。都道府県ごとに需要を調査した結果、25万床前後の確保が必要と判断した。厚労省は療養病床削減により医療給付費を3000億円削減する方針だったが、今回の計画断念で高齢者の医療費抑制政策全般にも影響を与えることは必至だ。

 政府は06年2月、「入院している人の半分は治療の必要がない」として、当時38万床あった病床のうち介護型療養病床(13万床)を全廃し、医療型療養病床を4割減らして15万床にする方針を決定。達成に向け、「医療の必要度が低い」と判定された人の入院費を減額し、そうした入院患者を多く抱えていた場合は病院経営が成り立たなくなるようにした。

 しかし一連の病床削減策は、入院先を求めて住み慣れた地域をやむなく離れたり、自宅にお年寄りを引き取った家族が介護に悲鳴を上げるケースなどを生んだ。「患者追い出しを誘導し、行き場のない医療難民を大量に生む」との強い批判も招いた。

 このため厚労省は07年4月、医療型療養病床のうち回復期リハビリ病棟(2万床)を削減対象から外したうえで、都道府県を通じて実情調査。必要とする療養病床数を積み上げたところ、当初計画を7万床上回る約22万床に達することが判明した。一方で削減対象から外したリハビリ病棟は今後少なくともいまの1.5倍、3万床程度は必要になるとみられている。需要数を合わせると現状と同じ25万床前後となり、削減計画の見直しに追い込まれた。【吉田啓志】

 【ことば】療養病床

 慢性病の高齢者向け長期入院施設。ピーク時の06年2月には、医療保険が適用される医療型(25万床)、介護保険適用の介護型(13万床)の計38万床あった。双方の入院患者や施設の実態に違いはないと指摘される。厚労省は、医療の必要性がない社会的入院の受け皿となっているとみて、高齢者の医療費抑制のため削減する考えだった

米紙幣は視覚障害者に差別=識別できるよう変更命令−連邦控訴審

5月22日15時1分配信 時事通信


 【ワシントン22日時事】ワシントンの米連邦控訴裁判所は22日までに、現行のドル紙幣は大きさが同じで、目の不自由な人が識別できず、差別に当たるとして、紙幣のサイズや質感の変更を命じた一審判決を支持し、財務省に対策を講じるよう命じた。米主要メディアが伝えた。
 訴訟は視覚障害者団体が2002年に提訴したもので、同省は紙幣を変更した場合には、政府や自動販売機業界などに多額の出費を強いるなどと主張し、反対していた。
 判決は、ドル紙幣は身体の不自由な人の社会参画を保障した連邦法に反しているとした上で、「大半の外国紙幣は識別できるようになっている」と指摘した。 

2008/05/21-21:01 障害者施設で薬を誤投与=翌日に入所者死亡−昨年度、投薬ミス14件・長崎
 長崎県佐世保市の身体障害者療護施設「つくも苑」は21日、職員が60代の女性入所者に、誤って別の入所者の薬を飲ませたと発表した。この女性は翌日に死亡した。因果関係は不明で、県警が司法解剖し詳しい死因を調べている。
 昨年度、施設では投薬ミスが14件起きていたという。

認知症介護に専門員、若年者自立も支援…厚労省が検討

5月19日12時11分配信 読売新聞


 認知症高齢者の介護水準を引き上げ、医療と介護の連携を強化するため、厚生労働省は19日、各地の地域包括支援センターに認知症コーディネーターを配置する方向で検討を始めた。

 若年性認知症の人の自立支援のため、就労関係者も含めた都道府県単位のネットワーク作りも検討する。

 舛添厚労相の指示で発足した認知症に関する省内緊急プロジェクトチームの同日の会合で、たたき台として提示された。2009年度にも実施される見通し。

 たたき台によると、認知症介護に関する専門研修を受けた認知症コーディネーターを配置した「認知症対応強化型地域包括支援センター」を各地に設置。医療機関や介護施設、高齢者の権利擁護を行う専門家らと連携して情報を共有し、適切な介護を提供する体制を整える。

 65歳未満の若年性認知症の人に対しては、都道府県単位で医療機関や介護関連施設のほか、ハローワークなどが連携する「若年性認知症支援ネットワーク」を作ることも検討している。

最終更新:5月19日12時11分


バイオ燃料:給食廃食油で製造 富士・知的障害者就労支援施設、収入源に /静岡

4月19日13時2分配信 毎日新聞


 ◇利用者14人の収入源に
 富士市大野新田の知的障害者就労支援施設「まつぼっくり」(萩原久江所長)で学校給食の廃食油を主原料としたバイオディーゼル燃料(BDF)の製造が17日始まった。市が買い取ってごみ収集車の燃料に使う準備を進めている。施設利用者の自立に向けた収入増と、環境への負荷を少なくする一石二鳥の取り組みだ。
 BDFは軽油の代替燃料として利用でき、黒煙が出にくく、硫黄酸化物もほとんど出ない特性から、環境にやさしい燃料として全国で広がりを見せている。
 今回導入した装置は廃食油100キロとメタノール20キロ、カセイソーダ1キロを混ぜ、1日90リットルのBDFを生産する。廃食油を加熱せず常温のまま粘度を下げるなどの処理が自動的にできるのが特徴。
 「まつぼっくり」を運営する市社会福祉協議協議会が、利用者14人の新たな収入源として導入した。当面、市内の小中学校39校のうち22校から廃食油を回収し原料に充てる。今夏からは、市内のスーパーを回収拠点に家庭で使われたてんぷら油なども集める計画だ。
 「まつぼっくり」では従来、自前のクッキー製造販売の他、トイレットペーパーの巻き紙などの単純作業を受注してきた。萩原所長は「仕事の幅が広がり、利用者の意欲がわいている。廃食油集めでのあいさつなどでコミュニケーションが図れるうえ、仕事の手順を自分で考えることで就労にも結びつく」と話す。担当職員の藍川博男さんが、装置を作った「BDF」(東京都墨田区)で研修を受けており、運用に万全を期す。
 装置はリースで月額6万円。作業棟は木造平屋36平方メートル。建設費約600万円のうち578万円を県の補助金で賄った。【安味伸一】

知的障害の小2長男と心中未遂 母親を逮捕「美容院経営苦しく育児に悩み」

04/03 22:07更新


<鳥取盲学校>無免許助手が酒酔い授業、居眠り、暴言 学生、救済申し立て

4月1日17時21分配信 毎日新聞


 鳥取市の鳥取県立鳥取盲学校(前田光夫校長)専攻科・理療科2年の保坂政嘉さん(35)が31日、実習助手の酒酔い授業や暴言などの問題を放置していたとして、同校や県教育委員会を相手取り、県弁護士会に人権救済の申し立てをした。同校では今年2月、実習助手が無免許で単独授業をしていたことが発覚、校長ら12人が懲戒処分を受けている。

 同科は、はり師などの国家資格を得るためのコース。申し立てによると、実習助手は授業で酒酔い状態で熟睡したほか、女子生徒に「腕の毛が濃いからそってこい」などと暴言を吐き、歌謡曲を聴かせるだけの授業をするなどしていたという。

 これらの問題を同校が放置していたため、保坂さんは今年1月、県教委に内部告発。県教委は実習助手の無免許授業は認めたが、「授業の質は確保された」と文部科学省に報告した。このため、保坂さんは「県教委と学校が一連の不祥事を闇に葬り去ろうとしている」として実名公表に踏み切った。保坂さんは「うみを出してもらいたい」と訴えている。

 県教委特別支援教育室は「飲酒の事実はない。授業は年間の計画に基づいて行われた」と話している。【小島健志】

職員が障害者に暴力=更生施設を特別監査−大阪府

3月17日19時33分配信 時事通信


 大阪府柏原市の知的障害者更生施設「高井田苑」で、職員らが入所者に日常的に暴力を振るっていたことが17日、分かった。府は既に同施設と運営する社会福祉法人「武田塾」に対して特別監査を実施。4月末までに改善計画を作成し、報告するよう求めた。
 監査結果によると、昨年9月17日、コーヒーカップを割った男性入所者に対し、職員の1人が故意にやったと思い、この利用者を押し倒し、大腿(だいたい)骨を骨折させた。2005年2月28日には、パニックを起こした入所者を制止するため、施設長が頭部を平手打ちした。 

<カブト虫>世界最大級ヘラクレスが次々羽化 福井の施設で

3月11日15時3分配信 毎日新聞


<カブト虫>世界最大級ヘラクレスが次々羽化 福井の施設で

羽化したヘラクレスオオカブトを持つ「総合支援センターわかたけ」の白藤宗徳所長=福井県越前市で、平野光芳撮影

 福井県越前市の知的障害者福祉施設「総合支援センターわかたけ」で、中南米原産の世界最大級のカブトムシ「ヘラクレスオオカブト」の雄が次々に羽化している。

【関連】 掘り出しニュース:ヤギ、ヘラクレスオオカブトまで 珍落とし物続々

 障害者の金銭的負担が増える中、従来請け負ってきた軽作業に加え新規事業を模索。マニアが高値で取引するヘラクレスの養殖に目を付け、約1年半前から取り組んできた。

 ミリ単位で値が跳ね上がり、体長15.2センチの雄には既に「3万円で」と引き合いが。体長17センチならギネス級といい、関係者の期待も最大限に膨らんでいる。【平野光芳】

海外渡航中も受給対象=生活保護費で初判断−最高裁

2月28日16時31分配信 時事通信


 生活保護を受けている人が一時的に海外に滞在した場合、その期間の生活保護費を受給できるかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(横尾和子裁判長)は28日、「居住地を国内に有していれば、保護を受けられる」との初判断を示した。これまでの行政実務では、こうしたケースは支給しておらず、自治体側は変更を迫られることになった。
 同小法廷は一方で、「国外に滞在し続けるなどした場合には、保護の停止や廃止の決定をすべきだ」とも述べた。
 その上で、大阪市側に減額処分取り消しを求めた男性について、タイへの渡航費用約7万円を自分で支出したと指摘。「最低限度の生活維持のための金銭を保有していたことは明らかだ」とし、取り消しを命じた1、2審判決を破棄し、請求を棄却した。

2008/02/25-13:32 視覚障害者装い詐欺=生活保護費で加算額請求−運転免許更新で発覚・札幌
 視力が正常なのに、視覚障害者として札幌市から生活保護費の障害加算額をだまし取ったとして、札幌南署などは25日、詐欺容疑で、無職丸山伸一容疑者(50)=札幌市南区石山1条=を逮捕した。容疑を認めている。
 調べによると、丸山容疑者は全盲状態に当たる視力障害1級の障害を負っていると偽り、昨年11月から今年2月までの4カ月間、同市から生活保護の障害加算分約16万5000円を詐取した疑い。
 丸山容疑者は1999年4月、医師に視神経の炎症による視覚障害と診断され、市から身体障害者手帳の交付を受け、視力障害1級と認定された。2003年以降は、生活保護費の障害加算額を受け取っていた。障害加算額は重度障害分を含め、月額で約41000円上乗せされている。
 同容疑者は昨年2月、当て逃げの被害に遭ったと同署に届け出た際、相手の車の特徴を説明するなど不自然な点があったため、同署が捜査を開始。同年10月に運転免許証の更新手続きを行ったところ、視力検査で0.7以上の視力があり合格したため、詐欺行為が判明した。

知的障害者の誤認逮捕 国賠訴訟で100万円賠償命令

2月28日14時1分配信 産経新聞


 2件の強盗事件で誤って逮捕、起訴され、無罪になった宇都宮市に住む知的障害のある男性(56)が、違法捜査で精神的苦痛を受けたとして、国家賠償法に基づき国と栃木県に計500万円の慰謝料を求めた訴訟の判決が28日、宇都宮地裁(福島節男裁判長)であった。福島裁判長は原告側の訴えの一部を認め、国と県に計100万円の支払いを命じた。

 男性側は、県警の取り調べの際、不当な誘導で虚偽の自白調書を作成されたと指摘し、宇都宮地検についても「警察の違法捜査を追認し、男性に重度の知的障害があると知りながら起訴して拘束を続け、精神的苦痛を与えた」と主張した。

 県と国側は「適法な取り調べで嫌疑があると判断した。訴訟能力はあった」と反論した。

 訴状によると、宇都宮東署は平成16年8月、暴行事件で男性を逮捕し拘置中、強盗事件2件の自白調書を作成し、再逮捕した。

 しかし、刑事事件の判決言い渡し前に真犯人の男が判明したため、宇都宮地裁は17年3月、強盗罪について「供述は警察官に誘導されたと推察される」として無罪判決を言い渡し、確定した。

熊本・人吉市担当者、生活保護者の名簿をヤミ金業者に渡す

2月12日13時16分配信 読売新聞


 熊本県人吉市福祉課の生活保護担当の男性職員(49)が、市内のすべての生活保護受給者286人(245世帯)の名簿をヤミ金融業者に渡していたことが12日、同市の調べでわかった。

 同市によると、名簿は昨年11月現在のもので、受給者の住所や氏名、性別、年齢などを掲載。職員はほかに剣道団体の会員189人分の名簿も渡したという。職員自身もヤミ金融業者に借金をしており、業者からの求めに応じて無断で渡したらしい。

 11日に職員が上司に打ち明け、問題が発覚。職員は「名簿を渡したことをゆすりの材料にされた」と話しており、人吉署に恐喝容疑で被害届を出す意向という。

 同市は生活保護受給者を訪ねて謝罪し、ヤミ金融業者による被害に遭っていないかを確認する予定。田中信孝市長は「深くおわびする。職員の綱紀粛正を更に徹底し、再発防止に努めたい。処分については、事実関係を把握した上で厳正に対処する」としている。

那覇市、健在者にお悔やみ文書

2月8日16時6分配信 琉球新報


 那覇市が介護保険認定者の障害者控除対象者に文書を送付した際、死亡した対象者用の文書を誤って健在者に送っていたことが8日までに分かった。文書には「ご逝去を心よりお悔やみ申し上げます」との文言が盛り込まれており、243人に誤送された。市は「印刷時のミスと送付する際の確認不足が原因だった」と説明している。
 文書は、介護保険認定者のうち障害者控除の対象者が納税の申請をする際に必要な認定書。同控除は対象者か、対象者が死亡している場合は、扶養者が受けることができる。市は1月25日に対象者2589人に文書を送付した。その後、死亡した障害者控除対象者の家族から問い合わせがあったという。
 そのため、市は健在者用の文書とは別に、対象者が死亡した場合は扶養者も控除対象となることを説明した死亡対象者用の文書を作成した。
 今月5日に追加の文書331通を送付する際、誤って健在者243人にも死亡対象者用の文書を送った。市民からの指摘で文書の誤送が発覚した。市は7日に誤送先を訪問して謝罪。誤った文書を回収して正しい文書を送付した。
 沢岻郁子市健康福祉部長は「誤送によって本人や家族に不快な思いをさせてしまって申し訳ない。今後は発送の際にしっかりと確認をしてミスのないようにしたい」と話した。

障害女性にわいせつ行為、元名古屋市職員に有罪判決
ケースワーカーとして担当していた生活保護受給者でパニック障害があった女性にわいせつ行為をしたとして、準強制わいせつ罪に問われた元名古屋市職員、大塚健治被告(45)=愛知県愛西市善太新田町=に、名古屋地裁は8日、懲役1年6月、執行猶予4年(求刑懲役1年6月)の判決を言い渡した。

 判決理由で森島聡裁判官は「被害者が泣きだしても行為をやめず、陰湿かつ卑劣。市職員への信頼を失墜させた」と指摘。一方で「懲戒免職になるなど社会的制裁も受けている」として執行猶予を付けた。

 判決によると同被告は、名古屋市中川区で生活保護受給者の支援などに当たっていた昨年9月、担当していた30代の女性宅を訪れ、パニック障害で抵抗できないと知りながら、抱きついて体を触るなどした。

施設児童に「家に帰れ」 和白青松園 改善報告書保育士2人体罰、暴言

2月7日17時7分配信 西日本新聞


 福岡市東区の児童養護施設「和白青松園」が、同園の保育士などの職員が子どもに対し、ほおを両手で引っ張るなどの「不適切な行為」や「家に帰れ」などの暴言があったとして、同市に改善報告書を提出していたことが8日、分かった。同園の江中宣夫園長は「子どもに不快な思いをさせており、体罰に当たる。施設でこのようなことがあったことを深く反省している」と話している。

 同園や市こども家庭課によると2007年10月、園に実習に来た大学生が「保育士2人にほおや耳を引っ張られた」などと子ども2人が訴えたことを、実習日誌に記録。日誌を確認した同園の江中園長が2人にただしたところ、事実を認めた。

 園側は他の職員にも報告を求めた結果、「胸元を突いた」など不適切な行為の報告が複数寄せられた。「好き勝手するなら家に帰れ」などの暴言もあったという。園側は1月18日、子どもの権利についての研修を重ねるなど、再発防止策を盛り込んだ改善報告書を市に提出した。

=2008/02/07付 西日本新聞夕刊=

市場テロは知的障害ある女性に付けた爆弾…イラク軍報道官

2月2日10時42分配信 読売新聞


 【カイロ=長谷川由紀】イラク軍報道官は1日、首都バグダッドの2か所の市場で同日起きた爆弾テロについて、いずれのテロも、何者かが知的障害のある女性2人の体に巻きつけた爆発物を遠隔操作で爆発させたことが原因であることを明らかにした。

 イラクでは最近、女性による自爆テロも起きていたが、知的障害者を利用した爆弾テロは異例。同国で暗躍する国際テロ組織アル・カーイダ系武装勢力などによる、新たな「手口」の可能性もある。

 2件のテロは、大勢の人出でにぎわうペット市場を狙ったもので、ロイター通信によると、死者は計72人となり、約150人が負傷した。

目の不自由な92歳男性がホールインワン達成…米フロリダ

2月2日11時1分配信 読売新聞


 【ロサンゼルス=臼田雄一】米フロリダ州で、視覚障害の92歳男性ゴルファーが、ホールインワンを決めた。AP通信が1日、報じた。

 この男性は、レオ・フィヤルコ氏。ゴルフ歴60年で、かつては、ハンデ7の腕前だったが、現在は右目がかすかに見える程度。目標を定めることも出来ないという。

 それでも70歳以上の仲間と毎週木曜日にプレーする“現役で、先月10日は、同州クリアウオーターのコーブ・ケイCCでプレーし、110ヤードの5番ホールで、5番アイアンを使って、快挙を達成した。

 フィヤルコ氏は「私は、グリーンに乗せようとしただけ」と、静かに喜びを語った。

どんだけ〜!?1セント硬貨で1億円寄付!

12/11 11:29更新

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//www.iza.ne.jp/news/newsarticle/108937/TrackBack/

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 ニューヨーク・マンハッタン中心部のロックフェラーセンターに10日、市内の計830校の小中学生が集めた1セント硬貨、推定1億枚(約1億1200万円)が敷き詰められた「ペニー・ハーベスト・フィールド」が設けられた。大みそかまで展示された後、環境団体や難病の子供たちなどに寄付される。

 子供のうちからお金の価値に対する理解や寄付、社会貢献、相互扶助の精神を身につけさせることを目的に市民運動団体「コモン・センツ」が行っている年末恒例の行事で、今回が17回目。市内の小中学生が10月から11月下旬にかけて、自宅や近所の家で使われずに残っている1セント硬貨を集めて、持ち寄った。

 2週間前に点灯式があった巨大クリスマスツリーの近くに設けられたフィールドの大きさは幅約10メートル、長さ約50メートル。同センター内の一ブロックにわたる道路を硬貨が埋め尽くしている。ある小学校の生徒は「ぼくらは1000ドル集めたんだ」と誇らしげ。見物の観光客らもポケットの硬貨を次々に投げ入れていた。(共同)


交通事故後遺症の34歳・娘を絞殺し?父が縊死

1月27日21時37分配信 読売新聞


 27日午後2時55分ごろ、千葉県野田市野田、会社員岩崎徹さん(63)方で「夫が首をつって死んでいる」と、帰宅した妻文子さん(61)から119番通報があった。

 救急隊員が駆け付けたところ、岩崎さんが首をつって死亡していたほか、長女の無職菊島奈緒美さん(34)が1階の自室ベッドで死亡していた。

 菊島さんの首には絞められたような跡があり、野田署は現場の状況などから無理心中の可能性が高いとみて調べている。

 調べによると、岩崎さんは文子さん、菊島さんと3人暮らし。現場からは岩崎さんの筆跡で「娘がつらい」などと書かれたメモがみつかった。

 菊島さんは昨年3月に交通事故に遭っており、今年に入って後遺症が悪化し、寝たきりの状態だったという。

最終更新:1月27日22時23分

読売新聞

2007/12/08-01:16 患者けり死なす、看護師逮捕=「言うこと聞かなかった」−群馬県警
 群馬県太田市の医療法人愛全会「武蔵野病院」(船渡川誠一郎院長)で、入院患者に暴行し死亡させたとして、県警太田署は7日、傷害致死容疑で、看護師大渕充容疑者(28)=太田市新道町=を逮捕した。「言うことを聞かなかったから、頭部をけった」などと供述、おおむね容疑を認めているという。
 調べによると、大渕容疑者は11月16日午前4時すぎ、病室内で、入院中の男性患者(67)=同県桐生市=の頭をけるなどして死亡させた疑い。
 男性患者は暴行を受け意識不明のまま、太田市内の別の病院に搬送されたが、今月3日に外因性脳内出血で死亡した

義足走者ピストリウス、北京五輪出場は不可能に=国際陸連

1月14日21時31分配信 時事通信


 【ロンドン14日時事】国際陸連(IAAF)は14日、両足義足の陸上選手で、アテネ・パラリンピック200メートル金メダルのオスカー・ピストリウス(21)=南アフリカ=が装着しているカーボン繊維製の義足が、規則で禁止されている機械的な助力を与え、公正な競技を妨げるとして、IAAF規則下の大会への出場は認められないと発表した。これにより、同選手が希望している北京五輪出場も不可能になった。
 IAAFはケルン大学(ドイツ)の教授に依頼して、昨年11月に同選手も参加して調査を実施。生体力学的、生理学的の両側面から検証された結果、同義足の生む効果として、障害のない選手と比べ、少ないエネルギー消費や地面をけった際の高い推進力などが確認された。
 ピストリウスは生後11カ月で両ひざから下を切断。カーボン繊維製の義足をつけて一般の陸上大会にも出場し、「ブレードランナー」の異名を持つ。ピストリウスは先に、IAAFが同五輪出場を認めなかった場合、スポーツ仲裁裁判所(CAS)などへ提訴する可能性を示唆している。 

全米寄付額トップはヒルトン氏 理由は…孫が恥ずかしいから?

1月14日17時52分配信 産経新聞


 2007年に米国で行われた寄付で最高額を寄せたのは、“お騒がせセレブ”として有名なパリス・ヒルトンさん(26)の祖父で、米ホテルチェーン大手のヒルトン一族当主、バロン・ヒルトン氏(80)だった。慈善事業に関する情報紙「クロニクル・オブ・フィランソロピー」(電子版)が13日、寄贈者ランキングを発表した。

 ヒルトン氏が、刑務所生活を送るなど行状の乱れた孫を恥ずかしく思ったことから行ったのではとの憶測も出るなど“最大の慈善家”にはなったもののヒルトン氏の心中は複雑なようだ。

 同氏は昨年末、自身が理事を務める慈善団体へ12億ドル(約1316億円)を寄付することを表明した。ランキング2位につけた民間化学会社ハンツマン社の会長夫妻の7億5000万ドル(約812億円)を大きく上回る寄贈額だった。

 富豪として知られるヒルトン氏だが、2000年に始まった同紙のランキング登場は初めて。それだけに巨額の寄付は、ヒルトン氏がパリスさんによって「顔に泥をぬられ、名前を汚した」(ヒルトン家に関する著作を持つオッペンハイマー氏)との思いがあったためではとの憶測を呼んでいる。ヒルトン氏はコメントを一切出していない。

 このほかには、著名投資家のジョージ・ソロス氏(77)が3位、米金融・経済情報サービス大手「ブルームバーグ」の創業者で最高経営責任者(CEO)のブルームバーグ・ニューヨーク市長(65)が7位に名を連ねた。クロニクル紙によると、今回はランキング開始以来初めて、死後ではなく生前の寄付が上位5位を占めたという。

「地図の上は北で下は南」??あきれた教師、分限免職

1月9日8時1分配信 スポーツ報知


 大阪市教育委員会は8日、特別支援学校の男性教諭(43)を教員として指導力不足で適格性に問題があるとして分限免職処分とした。この男性教師は、20年の勤務実績を持つベテランだが「三角形は一つの曲線と二つの曲線に囲まれる」「地図の上は北で下は南」、経線を「かけせん」と読んだりと、仰天授業を展開。1年間の校外研修を行ったが、改善が見られず、今回の処分が下った。

 中学校で社会科を約6年担当し、特別支援学校で14年勤務してきたベテラン教師が、トンデモ授業を行っていたことが、大阪市教育委員会の調査で判明した。

 調査によると、43歳の男性教師は、地図の読み方を説明する際、生徒に「上は北で、下は南」と見たままの?謎解説。山陰地方の「陰」の字も誤字で板書。指摘があって教科書を見ても、書けず、そのまま放置して先に進んでしまった。

 数学の授業では「三角形は一つの曲線と二つの曲線に囲まれる」と説明。経線を「かけせん」と読んだり、パソコンの授業では、的確な指示ができなかったことも。新学年になった時に、発注する教科書を前年度と全く同じものを頼んでしまう凡ミスもあった。

 特別支援学校では科目ごとの専任を置かず、幅広い分野を指導することが求められているというが、かなりの問題授業が常態化していたようだ。

 生徒や保護者からの訴えが続いたことで、事態を重く見た教育委員会では、昨年1月から1年間、模擬授業を行うなどの校外研修を行った。が、ここでも、助言や指導に対し「言い過ぎだ」「中傷だ」と声を荒らげ、逆ギレ。途中で席を立ったこともあったという。

 教育評論家の尾木直樹氏は今回の処分に関し「妥当でしょう。分限免職処分は認定が非常に難しく、裁判になることもあるが、これだけの証拠を集めたのは珍しいのでは?」と話す。

 「アルコール依存症、ヘビースモーカーで授業が手につかなかったりはよくある話。計算ミスを繰り返す、お経を唱えているような授業をする、というのもよく聞きます」。同氏によると、全国的に健常者の学校で問題が発生した場合、特別支援学校に異動させる人事が行われる傾向にあるという。

 分限免職処分は、地方公務員法第28条第1項第3号で定められており、懲戒免職とは異なり、退職金の受け取りが可能。大阪市では04年に3人の分限免職の処分者を出して以降、今回で4人目の処分となる。

介護の68歳長女が病死、90歳母は衰弱死…東京・品川

1月9日1時28分配信 読売新聞


 8日午後6時45分ごろ、東京都品川区大井のマンション5階の一室で、この部屋に住む母親(90)と長女(68)の2人が死亡しているのを、近所に住む二女(66)が警察官とともに発見した。

 警視庁大井署によると、母親は数年前に脳こうそくを患って以降、ほとんど自力では歩けず、同居する長女の介護を受けていた。遺体に不審な点はないことなどから、同署は、長女が病死した後、母親も衰弱死したとみている。

 調べによると、2人は寝室にある別々のベッドの上で死亡していた。いずれも死後数日とみられるが、長女の遺体の方が傷んでおり、先に死亡した可能性が高いという。長女の遺体のわきには薬が置かれていた。

最終更新:1月9日1時28分


ジーコ氏2ゴール!主催チャリティーで旅人・中田氏と共演

12月29日8時1分配信 サンケイスポーツ


 【リオデジャネイロ27日(日本時間28日)】元日本代表MFの中田英寿氏(30)が27日、元日本代表監督で現フェネルバチェ監督のジーコ氏が当地で主催したチャリティー試合『スターゲーム』に出場。ブラジル代表MFエメルソン、オランダ代表MFセードルフ(ともにACミラン)、ブラジル代表FWラブ(CSKAモスクワ)らと共演した。

 50年ブラジルW杯主会場だったマラカナン・スタジアムでの試合は、ジーコ氏が2ゴールを決めるなど活躍。中田氏もジーコ氏との久々の再会に笑顔だった。

 「本当に特別な祭典になった」とジーコ氏。10レアル(約1900円)の入場料による収益金は全額、社会福祉財団に寄付。来年6月に日本で慈善試合開催を予定する中田氏にも、運営面など勉強になることが多かった様子だ。

宿泊所で入居者が施設長を刺殺 東京・練馬区

1月2日10時55分配信 産経新聞


 2日午前0時25分ごろ、東京都練馬区関町南の宿泊所「」で、「入居者が刃物をもって暴れている」と110番通報があった。
 警察官が駆けつけたが、施設長(60)とみられる男性が腹部を刺されて倒れていて、病院に運ばれたが約3時間後に死亡した。
 警視庁石神井署は殺人未遂の現行犯で、同所に住む自称アルバイト、岡部行進容疑者(55)を逮捕した。
 調べだと、岡部容疑者は3週間ほど前から入居し、数日前から死亡した男性と口論になっていた。1日に男性から「トラブルを起こすなら出ていってほしい」と言われ、いったん施設を出たが、1日夜に文化包丁(刃渡り15センチ)を持って戻ってきたという。調べに「退寮を言い渡されたから刺した」などと話しているという。
 同施設は、NPO法人が運営する宿泊所で、けがや病気などで働くことが困難な人のために、低額な料金で食事や寝室を提供している。

電動式介護ベッド燃える、83歳女性が重傷…横浜

12月29日15時58分配信 読売新聞


 29日午前5時15分ごろ、横浜市磯子区滝頭、無職神鳥ハナイさん(83)方の1階居間にある電動式介護用ベッドから出火、ベッドで寝ていた神鳥さんが下半身に重傷を負った。

 ベッドの足元裏にあるモーター付近が燃え、その上の布団が焦げており、磯子署で詳しく出火原因を調べている。

 同署によると、ベッドは電動で上半身が起き上がるタイプ。神鳥さんは一人暮らしで、訪問介護を受けていた。

難病克服高2にいじめ 3年生3人殴るける 学校認め謝罪 県立築上西高

12月28日10時9分配信 西日本新聞


 福岡県築上町の県立築上西高校(池田時人校長、408人)で、悪性リンパ腫を克服して通学している2年生の男子生徒(17)が、3年生の男子3人から暴行を受け左手首にけがをしていたことが27日、分かった。池田校長は同日夜、記者会見して「このような暴行、いじめが起き申し訳ない」と事実関係を認め、被害生徒らに謝罪した。

 同日、北九州市内で会見した被害生徒の母親(35)によると、6日午後、校内で3人から殴るけるの暴行を受け、うち1人にはいすで殴られて左手首に全治10日間の打撲を負った。母親は「二学期の初めから3人にいじめられていた」と話している。生徒は病気治療のため2年生を留年したが、3人は1年時や2年時の同級生だったという。

 池田校長によると、3人に事情を聴いた結果、6日の暴行を確認。11月ごろから生徒をたたくなどの行為がひどくなっていたことも認めた。3人は、当初はいじめとの認識はなく、「プロレスごっこだった」と答えた。学校側の指導で今は反省しているという。

 学校は18日、双方の保護者を交え謝罪の場を設けたが、被害生徒側は「誠意が感じられない」として、19日、豊前署に被害届を出した。損害賠償を求める民事訴訟も考えているという。

 生徒は2005年4月に同高に入学。06年3月に悪性リンパ腫と診断され、抗がん剤治療などを受け同8月に退院。2年生を留年したが、検査のための通院をしながら学校に通っている。母親は「病気と闘って退院した息子をなぜいじめたのか。学校はいじめをなくす努力をしてほしい」と訴えている。

 池田校長は謝罪に続いて、「被害者の生徒が安心して学校に来ることができるような環境をつくります」と語った。

=2007/12/28付 西日本新聞朝刊=

甲府・特養元職員着服:施設に返還を指導 県、改善報告も指示 /山梨

12月27日13時1分配信 毎日新聞


 甲府市大津町の特別養護老人ホーム「快晴苑」(渡辺好子施設長)の元女性職員による施設利用者の預かり金着服問題で、県は26日、元職員が着服した150万円などの不明金計170万円を、施設の責任で利用者に返還するよう、同ホームを運営する社会福祉法人「大寿会」に指導した。再発防止策も求め、1カ月以内の改善報告書の提出を指示した。
 預かり金を巡り、10月の定期監査で不明朗な会計処理が見つかり、県は11月に特別指導監査を実施。40代の元女性職員による着服額を150万円と断定し、20万円を不明金とした。県監査指導室によると、元職員は一部を施設に返還したが、全額ではないという。
 同ホームでは、利用者の通帳を施設で管理し、買い物などの際に元職員が出金を行っていた。同室は再発防止対策として、預かり金の月ごとのチェックや支出に伴う証拠書類の整理などの徹底を指導した。【吉見裕都】
1ゴールで65万円寄付=08年欧州選手権で−UEFA
 「1ゴールごとに4000ユーロ(約65万円)寄付します」−2008年にスイスとオーストリアで共催されるサッカーの欧州選手権で、欧州サッカー連盟(UEFA)がこんなチャリティー活動を展開する。
 「スコア・フォー・ザ・レッドクロス」(赤十字のための得点)と銘打ったチャリティー活動で、1ゴールごとに4000ユーロを赤十字国際委員会(ICRC)に寄付する。04年にポルトガルで開かれた前回大会の際には、77ゴールが生まれており、今回のような活動を行っていれば、寄付金は30万8000ユーロ(5000万円強)に上ったという。
 UEFAはまた、インターネット上でもチャリティーを実施。サッカーファンにネット上で応援するチームの「バーチャル・ゴール」を購入してもらうことで寄付を募る試みで、どのチームが最も多く寄付を集めたかが分かる仕組みになるという。
 UEFAは1997年以降、国際赤十字への支援を実施し、04年時点で累計800万スイスフラン(約7億9000万円)の支援を行っている。
 ICRCのケレンバーガー委員長は、「UEFAの長期的な支援が、世界中で武力紛争で被害を受けた多くの人を援助するのに役立ってきた」と指摘。今回のチャリティー活動で集められる資金を、アフガニスタンで地雷被害に遭った人々への義足の提供などの支援事業に役立てる意向を示している。(ジュネーブ時事)

「ハリー・ポッター」作者の新作本、4億5千万円で落札

12月14日10時14分配信 読売新聞


 【ロンドン=森千春】世界的なベストセラー「ハリー・ポッター」シリーズの作者、J・K・ローリング氏の手書きの新作本が13日、ロンドンの大手競売会社サザビーズで競りにかけられ、195万ポンド(約4億5千万円)で落札された。

 同社によると、20世紀以降の現代作家の手書き作品としては史上最高額だという。

 この本は、「吟遊詩人ビードルの物語」(約160ページ)と題されたおとぎ話集で、ローリング氏自らがイラストまで描いた。ページは上質皮紙で、モロッコ革の表紙に、銀と月長石の装飾がほどこされている。売り上げは、同氏らが設立した、欧州の養護施設の子どもたちのための慈善団体に寄付される。

最終更新:12月14日10時14分

読売新聞

<生活保護引き下げ>受給者、悲鳴と不安

12月8日22時5分配信 毎日新聞


<生活保護引き下げ>受給者、悲鳴と不安

生活保護基準の引き下げに断固反対することを誓い合う参加者たち=市川明代撮影

 厚生労働省の検討会が生活保護基準(生活保護費の水準)引き下げを容認する報告書をまとめた。国が基準引き下げに踏み切るかどうかは未定だが、物価上昇が目立ち始めた今、「基準を引き下げられたら生きていけない」と訴える生活保護受給者も多い。7日に開かれた市民集会「生活扶助基準に関するもう一つの検討会」には当事者や学者ら約150人が参加、報告書への批判が相次いだ。【市川明代、東海林智、柴田朗】

 ◇現状でも命維持のみ

 「生活保護は現状でも命を維持するだけの制度にとどまっている」

 生活保護を受けている70歳以上の人に支給されていた「老齢加算」が06年に廃止された後の高齢者397人の生活実態を調査した全日本民主医療機関連合会の斉藤江美子さんは、強い口調で訴えた。

 下着を含む衣類などの年間購入頻度では、82.5%が「3回以下」と回答し、「ゼロ」は40%。廃止で一番不足したのは食費(53.9%)で、「白いご飯だとおかずが欲しくなるのでパンで済ます」「1合のご飯を3回に分けて食べる」など、切り詰めた生活が浮かんだ。7割以上が地域行事や冠婚葬祭への参加を控えていた。斉藤さんは「孤立化した状態だ。これで健康で文化的な生活と言えるのか」と疑問を投げかけた。

 生活保護を受けるシングルマザーの女性は「何度就職しても解雇され、わずかな児童扶養手当に救われた。今も失職中だが、19歳の長男の稼ぎでやっと生きている」と窮状を訴えた。

 事故で足や手の指を切断し、視覚障害もある男性は「おにぎり252円、納豆99円……」など細かく記した家計簿を公開した。仕事はできないが、小学校などで自らの体験を語っている。「新しいコートがほしくて食費を削っている。生活保護を利用しながらでも社会参加し、生きていたいという思いは間違っているでしょうか」と声をからした。

 集会では、生活保護を受けていない人からも、基準の引き下げが他の手当に影響するのでは、との不安の意見が相次いだ。

 ◇厚労省「低所得世帯より生活費高い」

 検討会は厚労省社会・援護局長が設置。座長の樋口美雄・慶応大教授ら委員5人が先月30日、食費、光熱費など生活費について、低所得世帯の支出額と保護世帯の受給額を比べ、保護世帯の方が高い、との結論を出し、引き下げを容認した。

 昨年度廃止された「老齢加算」(月約1万6000円)や09年度に全廃の「母子加算」(月約2万1000円)の廃止決定の時も同じような比較がされた。

 社会保障審議会福祉部会が03年、「低所得の60〜69歳」と「70歳以上」、母子の「低所得世帯」と「保護世帯」の消費支出をそれぞれ比べた。その結果、「70歳以上で支出が増えることはないので老齢加算は不要」「母子では保護世帯の受給額が低所得世帯の支出額より高い」と指摘。それから間もなく減額・廃止が決まった。

 いずれも当事者へのヒアリングは行われなかった。生活保護基準は、厚労相の告示で定められるため、今後いつでも裁量一つで基準を引き下げられる。

 老齢加算の対象者は約30万人、母子加算は約9万人だが、今回は全受給者約150万人にかかわる。基準引き下げで保護から外されると、ケースによって免除されていた地方税、国民年金保険料などの支払い義務が生じ、厳しい生活に追い打ちをかける。

 保護世帯以外の低所得世帯にも大きな影響を及ぼす。自治体の低所得者向け生活福祉資金(低利貸付制度)や就学援助などは、収入が「生活保護基準の1・2倍以内の世帯が対象」などと保護基準と連動させているものが多い。引き下げはこうした制度の利用世帯も直撃する。

 改正最低賃金法には、最低賃金は生活保護との整合性に配慮するよう明記され、基準引き下げは最低賃金の上げ幅にもマイナスの影響を与える。

 ◇小泉内閣以来の路線

 生活扶助の引き下げは政府の既定路線だ。04年の年金、05年の介護、06年の医療と、給付減額を伴う制度見直しを続けた。

 昨年7月に閣議決定された小泉内閣最後の「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」(骨太の方針06)には、社会保障費を5年で1.1兆円削減する方針が盛り込まれた見直し対象に生活扶助などが列挙され、「08年度には確実に実施する」と期限も切られた。

 骨太策定時の議論は「削減ありき」で進み、後に達成手法へ移った。その際、かぜなど低額な医療費の全額自己負担化や、介護保険の自己負担を1割から2割にアップすることも検討されたが、選挙への影響を恐れた与党が退け、結局「抵抗勢力」が少ない生活保護が残った。

 高齢者医療費の負担増凍結を打ち出した福田康夫首相も、生活保護には音なしの構えだ。一方、検討会の報告書が公表された後、民主、公明党が相次いで勉強会を開催。民主党の部門会議では厚労省保護課長のほか、保護受給者と支援する市民グループメンバーらを招いてヒアリングが行われ、出席した議員から引き下げを疑問視する質問、意見が相次いだ。

 ▽生活保護費 飲食費、衣料費、光熱費など日常生活にかかる生活扶助が基本。必要に応じて支給される住宅費(家賃)、医療費などを足した総額が最低生活費認定額となる。勤労、年金などの収入がある場合は、その分を差し引いて支給される。最低生活費は、地域の物価差などで異なる。例えば3人世帯(33歳の夫、29歳の妻、4歳の子供)では、最も高い東京都区部などで月額16万7170円、最も低い地方は13万680円。06年度の調査では、受給者の50.2%が60歳以上。

「私財を出さない」募金で心臓移植 「救う会」の方針が物議かもす

2007/11/27      このエントリーを含むはてなブックマーク はてなRSSに追加 この記事をBuzzurlにブックマークする この記事をクリップ!   Yahoo!ブックマークに登録   コメント(48)  

   1歳2カ月の女児の心臓移植のため募金活動を行っている「救う会」の方針に対してバッシングが起きている。必要な費用は8800万円。「救う会」のホームページには、「一家の生活レベルを維持し、私財を削らず、費用すべてを募金で賄う」と書かれている。これに対してネット上には、「私財削って借金してでも治療させるのが普通の親ではないか」などという批判がでている。真相はどうなのか。

「私財を削らず」という部分に反響

「救う会」の方針をめぐって波紋が広がっている
「救う会」の方針をめぐって波紋が広がっている

   「救う会」は「ほのかちゃんを救う会」といい、方針としてこう書かれている。

「穂香ちゃんの心臓移植に対し、福本夫妻が私財を削り、それでも足りない費用を募金で集めるのではなく、あくまで福本夫妻が私財を削らず今の生活を維持したまま、ドイツへ渡り心臓移植を行い、ほのかちゃんのリハビリを経て、日本に帰国した際に以前と同じ生活ができる」

   必要な費用は8800万円で、これは心臓移植のための医療費、渡航費、現地滞在費、事務局経費にあて、それ以外のものには募金を使用しない、としている。

   ネットでは「私財を削らず」という部分が相当な反響を呼んで、

「全額負担してくれとはもはや支援でもなんでもない」
「厚顔無恥とはこのことだな。いくら子供が病気で手術の費用がかかるからって自分の金を使おうとせず人の財布をあてにするなんてよ」
「う・・・この姿勢はよろしくない・・・袋叩きにあるぞ・・・」

など、この募金を題材にしたブログのコメントや、「2ちゃんねる」などのカキコミでバッシングが起きている。

   もちろん、海外での手術には相当な費用がかかるだけでなく、手術後もケアが必要であり、一家も生活していかなければならないわけだから、「私財」が残っていることに越したことはない。募金活動に新たな考えを導入したのかもしれない。「ほのかちゃんを救う会」にJ-CASTニュースが取材すると、全く違った答えが返ってきた。

実は「削るほどの私財を持ってない」

   同会代表の田中初さんは、J-CASTニュースの取材に対し、この文章は「救う会」全員で考えたものだとしながら、

「実は、『私財』部分の表現が変ではないか、という意見が最近、会員の中から出てきまして・・・。第三者には説明不足だったと申し訳なく思っているんです」

と話した。

   「救う会」は、穂香ちゃんの父親(28)の大学の同級生や幼なじみを中心として発足していて、一家の「私財」のくだりについては、「みんなわかっている」(田中代表)ことだから、なんら疑問を持たずに書いてしまったのだという。つまり、一家は「裕福じゃない」(同)状況で、これまでも穂香ちゃんに治療費がかかっている。さらに、今後、父親が会社を休むことが増えるが、母親は穂香ちゃんに付きっ切りで共働きもできない。手術が終了しても同じ状況で、「削らない」、のではなく「削る私財がない」という事だったようなのだ。

   田中さんによると、穂香ちゃんは、半年以内にドイツで移植手術を受けなければ危険だと医師から言われているのだそうだ。目標募金金額8800万円に対し、07年年11月 20日現在の募金額は約1202万円になっている。


浜松市、バリアフリーで地下道廃止

11月30日7時50分配信 産経新聞


 静岡県浜松市は29日、中心市街地を歩きやすくし、バリアフリーを進めるため、同市中区の鍛冶町交差点の地下道を廃止し、横断歩道に切り替えていくと発表した。横断歩道は12月中旬に設置される。

 鈴木康友市長は「中心市街地に来てくれる人たちの利便性が増し、活性化が期待できる」と話す。同市は今後、伝馬町や市役所前交差点など4カ所の地下道も横断歩道に切り替えていく方針。

障害者の意欲つぶさないで 作業用アルミ缶の提供激減

11月29日14時19分配信 河北新報


 仙台市若林区、知的障害者施設「のぞみ苑分場 南材ホーム」が、通所者の作業として取り組んでいる「アルミ缶つぶし」が危機に陥っている。施設周辺の住民、企業などから提供される空き缶の量が減り続けているためだ。同施設は「15年以上続けてきた作業であり、得られる報酬は通所者の貴重な収入源」として、協力を呼び掛けている。

 ホームのアルミ缶つぶしは「通所者がやりがいを感じられる作業を」と、1991年に始まった。自閉症の症状がある知的障害者と、重度知的障害者の計11人が月―金曜の1時間半、空き缶の回収と選別、専用機械を使って缶をつぶす作業などに取り組んでいる。

 施設によると、つぶす際の感触が障害者にとって達成感につながるほか、作業への集中で心を落ち着かせる効果もあるという。

 つぶしたアルミ缶は、回収業者に1キロ100円前後で引き取ってもらい、通所者の旅行や誕生会などの行事費用に充てている。

 施設が立地する若林区河原町周辺の町内会や市内の企業などから、ビールや清涼飲料水の空き缶を回収してきたが、状況が変わってきた。

 これまで、月に3回の提供を受けてきた企業が、業務の見直しを理由に回数、量ともに減少。個人の支援者も減り、今年の回収量は1334キロ(10月25日現在)と、10年前の半分程度にまで減少した。

 施設では、作業に使う機械の台数を減らしたり、作業時間を短縮したりしているが、このまま減り続けると作業そのものの継続が困難になりそうだという。

 作業を担当する施設の千葉はるみ指導課長(51)は「通所者は作業を毎日、楽しみにしている。時間短縮も精神的な負担につながる。単純にごみとして廃棄しているアルミ缶があったら、回収させてほしい」と提供を呼び掛けている。

介護士は強盗犯… 元コムスンの社員を逮捕

11月29日16時7分配信 産経新聞


 介護士として担当する客の家から財布などを盗んだなどとして、警視庁玉川署などは29日、強盗の疑いで、訪問介護最大手コムスン(事業売却先が決定)元社員、中島信一容疑者(22)と、住所不定、無職、樋下拓三容疑者(22)を逮捕した。
 2人は都内や神奈川県内で空き巣などを繰り返していたとみられ、同署で余罪を追及する。
 調べでは、中島容疑者は平成18年11月10日、自分が介護を担当する東京都世田谷区瀬田の男性(50)方に介護に訪れた際、ベランダの窓を解錠。中島容疑者が介護をしている最中に、樋下容疑者が窓から侵入し、車いすの男性を蹴り倒して、現金約4万3千円とキャッシュカードの入った財布などを奪った疑い。中島容疑者も被害者を装うため、暴行を加えられるふりをしていた。
 今年6月に樋下容疑者が住居侵入容疑で神奈川県警に逮捕され、その供述から中島容疑者が浮上。9月に県警が窃盗容疑で逮捕していた。

ヒト型ロボット 人間と協調、安全に介護も 早大で開発

11月28日10時0分配信 毎日新聞


ヒト型ロボット 人間と協調、安全に介護も 早大で開発

指先を器用に動かしストローをつかむ人間共存ロボット「TWENDY−ONE」=東京都新宿区の早稲田大学喜久井町キャンパスで2007年11月27日午後4時20分、兵藤公治撮影

 人間との協調作業ができ安全に介護もできるヒト型ロボットを早稲田大の菅野重樹教授(知能機械学)らが開発し、27日公開した。全身の圧力センサーとバネの入った柔軟な関節、シリコンなどの素材による衝撃吸収機能を持ち、接触にもスムーズに対応。四つの指を持つ手で、ストローを持ち直す繊細な動きも実現した。
 ロボットは「TWENDY−ONE(トゥウェンディ・ワン)」と名付けられ、高さ約147センチ、重さ111キロ。複数の企業と連携し、数億円以上をかけ7年間で開発した。画像や音声を認識、足元の超音波センサーで障害物も察知し、車輪で全方向に移動する。前腕は最大34キロ程度まで人間を支えることが可能。机の上にひじを置き、手先を使った精密な組み立て作業もできるという。
 デモンストレーションでは、1人暮らしの高齢者が起床して朝食を準備するまでを想定して支援。高齢者役の学生と言葉を交わしながら▽ベッドから車椅子に移る人を両手で支える▽冷蔵庫からケチャップを取ってくる▽トーストを皿に載せ盆をテーブルに運ぶ−−などの一連の動作を、滑らかな動きで披露した。
 一体1000万〜2000万円程度で、2015年までの実用化を目指すという。【須田桃子】

全盲の患者を公園に遺棄 大阪府堺市の病院職員

11月13日14時32分配信 産経新聞


 堺市北区の新金岡豊川総合病院(豊川元邦院長)の職員が今年9月、糖尿病で入院していた全盲の男性患者(63)を車で連れ回し、大阪市西成区の公園に置き去りにしていたことが13日、分かった。男性は駆けつけた救急隊員に保護され、別の病院に運ばれたが、入院費の未払いなどでトラブルがあったという。同病院は産経新聞の取材に対し「医療従事者にあるまじき行為だった」と事実関係を認めており、西成署は保護責任者遺棄容疑で関係者から事情を聴いている。
 堺市保健所は先月末、同病院の院長らが従業員の監督を怠ったのは医療法15条の違反事項に当たるとして行政処分したが、弱者を保護すべき医療機関としての社会的責任も厳しく問われそうだ。
 調べでは、男性職員4人は9月21日午後2時20分ごろ、医療従事者として病人を保護する責任があるにもかかわらず、大阪市西成区の公園内に男性患者を置き去りにした疑いが持たれている。
 4人は同日午後1時すぎ、男性を車に乗せて内縁関係の女性が住む大阪市住吉区の自宅を訪問。男性の引き取りを女性に拒否され、途方に暮れて車を走らせている途中、病院から約10キロ離れた公園にたどり着き、入院中の荷物などと一緒に男性を放置した。
 職員らは同2時半ごろ、「60歳ぐらいの男性が公園で倒れている。目が見えないようだ」などと匿名で119番通報し、救急車が公園に到着するのを目立たぬように確認した後、病院に戻ったという。
 男性はその後、救急隊員に保護されたが、体調不良を訴え、西成区内の病院に転院し、現在も入院している。
 関係者によると、男性は糖尿病の治療などで豊川総合病院に約7年前から入院。全盲で大阪市の生活保護や障害者年金を受けており、毎月2万〜3万円の現金を内妻から受け取り、入院生活を続けていた。しかし、入院費の支払いが約2年半前から滞り、院内で看護師や別の入院患者とトラブルになることも多かったという。
 これまでの調べに男性は「入院費は内妻が生活保護費の中から支払ってくれていると思っていた。職員に置き去りにされ、行き場がなくて辛かった」などと話しているという。
 豊川院長は「非常に恥ずかしい行為だ。患者を連れて帰って来るなとも言っていないし、なぜ職員がそういう行動を取ったか分からない」と話している。
 同病院は昭和58年に開設され、内科、外科、産婦人科、小児科などを備えた総合病院。救急、労災指定病院でもあり、ベッド数は183床。近畿大や奈良県立医大とも提携している。

発作で脳神経のつなぎ目減少=難治性てんかんで記憶障害メカニズム解明−都研究所

11月8日2時31分配信 時事通信


 抗てんかん薬を飲んでも完治しない「難治性てんかん」の発作による記憶障害のメカニズムを初めて解明したと、東京都神経科学総合研究所の山形要人副参事研究員らの研究グループが7日、米国科学雑誌「ニューロン」電子版に発表した。発作で脳内の神経細胞間のつなぎ目(シナプス)が減少して記憶障害が起きる仕組みだとしている。
 研究グループは、発作が起きると脳の神経細胞内で「アルカドリン」というたんぱく質が合成され、それがシナプス維持に必要な物質「N−カドヘリン」を減少させることを突き止めた。発作の繰り返しでシナプスが少なくなり、神経細胞間の情報伝達が阻害されるため、記憶・学習障害を引き起こす原因になるという。
 難治性てんかんは国内に20万〜30万人いるとされ、小児患者の約3分の1に発育や学習面などでの遅れが生じるという。今回シナプス減少のメカニズムが解明されたことで、新薬や治療法の開発につながることが期待される。 

最終更新:11月8日2時31分

時事通信

兵庫県

県立淡路病院:保育士が乳幼児の頭をたたき暴言も /兵庫

11月5日13時3分配信 毎日新聞


 県立淡路病院(洲本市下加茂1)の院内保育室で、女性保育士が乳幼児の頭を手でたたいたり、「メタボ」などのあだ名で呼んでいたことが、病院の調査で4日、明らかになった。乳幼児にけがはなかった。県児童課は、保育士の対応は不適切だとして、病院に改善策の提出を求めている。
 病院によると、保護者が今年8月、病院に「保育士が子どもの頭をたたくのを見た」と通報。これを受け、病院は9月2日、院内保育室にビデオカメラを設置した。その翌日、50代の女性保育士が手で1歳の女児の頭をたたき、床に倒す様子がビデオカメラに映っていた。保育士は「しつけのつもりだったが、行き過ぎだった」と話している。
 また、保育士は太っている乳幼児を「メタボ」「あほ」とののしっていたことも判明。ほかに2人の保育士も同様の行為を繰り返していたとみられ、病院が調べている。【四谷寛】
〔神戸版〕

<強制わいせつ>名古屋市職員を逮捕 生活保護女性にキス

11月3日2時15分配信 毎日新聞


 生活状況の確認のために訪れた生活保護受給者の女性(36)宅で女性に無理やりキスをするなどしたとして、愛知県警中川署は2日、同県愛西市善太新田町十二上、名古屋市職員、大塚健治容疑者(45)を強制わいせつ容疑で逮捕した。容疑を認めているという。

 調べでは、大塚容疑者は今年9月11日の午前中、名古屋市中川区の無職の女性宅で、女性に無理やりキスをしたり、胸をさわるなどした疑い。女性が10月9日、同署に被害届を出した。

 大塚容疑者は、中川区役所民生子ども課の主事で、生活保護受給者の生活状況の確認や相談を担当していた。【秋山信一】

<佐賀県警>取り押さえた男性死亡 頭や顔に複数の傷

10月29日3時6分配信 毎日新聞


 佐賀市で9月25日夕、自転車に乗っていた知的障害者の男性が警察官に取り押さえられた末に意識を失い、急死するトラブルがあった。「自転車で道路を蛇行し、バイクに追突して暴れた」という理由で取り押さえたが、遺体には頭部や顔面などに打撲傷などが複数あった。1カ月たった今も、遺族側へは傷が生じた理由などについて詳しい説明がなされておらず、遺族や佐賀県内外の授産施設団体が県警に真相解明を求める事態になっている。

 死亡したのは、同市に住む安永健太さん(当時25歳)。県警によると、安永さんは9月25日午後6時過ぎ、1人で自転車に乗って車道を蛇行運転をしていたため、警察官2人が止めようとしたが、停車中のバイクに追突して転倒。その場でバイクをけるなどしたため、合流した警察官を含む計5人の警察官が歩道上に押さえつけ、手錠をかけた。

 その際、安永さんは意識を失って心肺停止状態になり、救命措置を受けたが、搬送先で死亡が確認された。

 現場は安永さんの自宅のすぐそば。自宅に帰る途中だったとみられる。安永さんは知的障害で言葉や耳が不自由だった。

 遺族によると、病院から戻ってきた健太さんの遺体は、目のふちが腫れ上がり、唇の右端は切れていた。鼻の頭やほほに擦り傷があったという。

 県警側はトラブルがあった直後、佐賀署員が、取り押さえた当時の様子について遺族に説明した。遺族によると、25日は「バイクをけとばして逃げたため取り押さえた」と説明を受けたが、その翌日には「逃げていなかった」と説明が変わったという。

 死因などについての詳しい説明はまだ行われておらず、遺族は「自転車で転んだだけであんな顔になるなんて、ふに落ちない。命を落とすような行為が果たして『保護』と言えるのか。真相が知りたい」と話している。

 佐賀署幹部は「司法解剖の詳しい結果が出ないと答えようがない。だが、現場の警察官は安永さんを殴ったりはしていない。すべて妥当な行為だった。説明が変わったと言われている点については、まだ現場の状況が十分に把握できていなかった段階だったためで、説明が変わったわけではない」と話している。

 一方、知的障害者らが通う授産施設でつくる佐賀県授産施設協議会などは今月19日と26日に、「今回のケースは他人ごとでない」として、県警に真相解明と障害者への理解を深めるよう申し入れた。【高芝菜穂子】

臓器移植、仲介者か中国で日本人拘束

10月13日10時42分配信 読売新聞


 【瀋陽=末続哲也、マニラ=遠藤富美子】中国遼寧省の瀋陽市公安局が、臓器移植問題に絡んで日本人男性を拘束、捜査を進めていると、在瀋陽の日本総領事館に通報していたことが12日、わかった。

 マニラの関係筋によると、瀋陽やフィリピンで日本人に対する臓器移植を仲介していた日本人男性が9月以降、上海で行方不明になったとの情報があり、この男性が拘束されている模様だ。

 日本総領事館によると、通報は9月21日に行われ、瀋陽市公安局では、具体的な容疑事実を明らかにしていない。

 日本の外務省によると、この男性は上海浦東国際空港で「不法経営容疑」で拘束され、身柄を瀋陽に移されて、公安当局が捜査を進めているという。

「私が死んだらびっくりする」 つくばの男性が1億円寄付

10月4日7時50分配信 産経新聞


 今年3月に87歳で亡くなったつくば市出身の男性が、遺言により同市社会福祉協議会(久保田尚勇会長)に約1億円を寄付した。これを受け、同協議会は3日、親族に感謝状を贈呈した。

 寄付したのは故・皆川重兵衛さん。生前、資産を銀行に託し、死後、銀行を通じて同協議会に大金が寄付された。

 皆川さんは大正8年、旧田井村(現つくば市)の生まれ。父が眼科医という裕福な家庭で育ったが、戦後の混乱や病気による父の医師廃業で一度は、資産を失った。その後は、日用品やお茶などの行商をしながら両親と3人で倹約生活を送り、蓄財したという。

 生涯独身。最近は近い親族もなく、平成16年からは石岡市の特別養護老人ホームに入所。周囲には日頃から「私が死んだらびっくりする」と口にしていたという。

 その「びっくり」の内容が明らかになったのは今年5月。都内の銀行から同協議会に突然、「遺贈金についてお尋ね」という文書が届いた。平成8年9月に記した遺言状には「つくば市の老人や貧困者、孤児などの救済と社会福祉の向上に役立ててください」と記されていたという。

 久保田会長は「皆川さんの遺志を尊重しながら、特別寄付金としてワーキングチームや役員会で使い方を検討したい」と話している。

ベビー用おむつ交換台で転落事故9件、注意呼びかけへ

10月3日18時54分配信 読売新聞


ベビー用おむつ交換台で転落事故9件、注意呼びかけへ

「ベルトは、赤ちゃんの体を完全に動かないようにするものではないので注意してほしい」とメーカーは呼びかけている(東京都内のショールームで)

 商業施設などに設置されているおむつ交換台から乳児が転落する事故が、経済産業省の調べで2000年以降9件発生していたことが分かった。

 うち4件は頭の骨を折っていた。同省はメーカー各社に対し、転落の危険があることを利用者にアピールする警告表示を早急に付けるよう要請した。国民生活センターも近く注意を呼びかける。

 富山県内の商業施設で今年6月、男児(当時4か月)がおむつ交換台から転落、頭蓋(ずがい)骨を折る事故が起きた。母親(29)がおむつを交換し、台上に男児を残したまま背中を向けて手を洗っている十数秒の間に転落。救急車で病院に運ばれた。母親は「ベルトをしていたので手を洗う少しの間なら大丈夫だと思った」と振り返る。男児は足で台をけってせり上がり頭から落ちたとみられる。

最終更新:10月3日18時54分

読売新聞

<高齢者虐待>年1万2500件…半数が息子・娘 厚労省

9月21日22時5分配信 毎日新聞


 家族や親族による65歳以上の高齢者への虐待が全国で昨年度1万2575件に上ることが21日、厚生労働省が行った高齢者を対象とした虐待調査(速報値)で分かった。昨年4月施行の高齢者虐待防止法に基づく初の調査。家族・親族による虐待では、8割以上は同居の家族からで、被害者の約6割は介護が必要な認知症の高齢者だった。在宅介護の難しさが家族を追いつめ、虐待に発展していく実態が浮かんだ。
 家族・親族から虐待を受けた高齢者は、女性が77%と多く、80歳以上が約5割を占める。67%が要介護認定を受けており、認知症の判定では62%が介護が必要な「日常生活自立度2」以上だった。
 虐待をしていたのは、半数が息子(37%)と娘(14%)で、配偶者は19%。形態は身体的虐待が64%と最も多く、排せつの失敗を責めるなどの心理的虐待が36%。お金を渡さないといった経済的虐待や介護放棄も2割以上あった。虐待に気付いて市町村の窓口に通報したのは、ヘルパーなどの介護支援関係者が4割以上を占め、本人からの相談は12%にとどまる。
 発覚後の市町村の対応では、介護施設や病院への入所・入院、自治体の緊急一時保護などで家族と分離したケースは36%。家族の負担を減らすために新たな介護サービス利用などで対応したケースも約3割あったが、4割近くは「助言・指導」や「見守り」しかしていなかった。
 調査は、老人福祉施設や有料老人ホームなど施設内での虐待についても行われ、53件の虐待が確認された。虐待したのは約8割が介護職員だったが、施設長や管理者が加害者とされたケースもあった。【清水健二、柴田朗】
 ◇高齢者虐待防止法 施設や家庭での高齢者虐待の社会問題化を背景に、05年11月に議員立法で成立した。施設従事者に虐待を発見した場合の通報を義務付け、家庭内の虐待でも関係者に通報や早期発見の努力義務を課した。命に危険が及ぶ恐れがある場合は、市町村長に立ち入り調査の権限を与えている。厚生労働省が毎年度、都道府県から虐待件数と対応報告を受け、公表することを決めている。

最終更新:9月21日22時5分

毎日新聞

<姉妹保護>5歳と4歳、保育園に2年間も預けられたまま

9月21日21時50分配信 毎日新聞


 北九州市小倉北区の認可外保育所の砂津保育園(24時間保育)で、5歳と4歳の姉妹が約2年間も預けられたまま、園内で生活していたことが市の調査で分かった。市保育課は21日までに保育園や姉妹の両親から事情を聴き、児童福祉法に基づいて姉妹を、子ども総合センター(同市戸畑区)に一時保護した。
 同課の調べでは、姉妹は05年春ごろから保育園に通い始め、半年ほどは母親が送迎していた。ところが同年秋ごろに母親の連絡が途絶え、今月18日までの約2年間、園内で生活していた。父親も2度ほど園を訪れたが、その後連絡が取れなくなったという。連絡が途絶えて以降は保育料(1人月3万円)も支払われていなかった。
 児童福祉法は、24時間保育を5日間以上継続する長期滞在の場合、保育施設が行政に報告するよう指針を定めている。佐藤良子園長(65)は「指針は知っていたが、そのうち親が迎えに来るだろうと考え、報告しなかった。児童養護施設には、入れたくないと思った」と話している。
 市によると、保護された姉妹は少しやせているものの外傷などはなく、情緒も安定しているという。出された食事をすべて食べるなど食欲も旺盛。姉には虫歯、妹には軽い歩行障害があった。
 佐藤園長によると、姉妹は毎晩10時ごろ就寝し、朝は8時ごろ起床。朝食、おやつ、昼食、夕食と規則正しく食べさせ、1日1回は近くの公園で遊ばせていた。園には保育室、お休み室、風呂、トイレ、調理室があり、姉妹は園児らが過ごす保育室でほぼ生活していたという。夜間も他の園児と一緒に、園長と職員が世話をしていた。
 ほかの園児が「きょうはママが早く迎えに来る」と言うと、姉妹は「うちも」とむきになって答えることがあり、佐藤園長は「〇〇ちゃんたちの家はここだよ」と諭したという。姉妹は普段は「園長先生」と呼んで懐いていたという。
 市の子ども総合センターは、共に20代ですでに離婚している両親と連絡を取り、姉妹の今後について協議している。市によると、母親は「子供に申し訳ない。経済的事情や体調不良で育てられず、預けるしかなかった」と話したという。
 同課に匿名の通報があり、18日に立ち入り調査して長期滞在が判明した。同保育園では96年11月にも、2歳と5歳の男児を各2〜4年間にわたって長期滞在させ、市が改善指導している。
 同保育園は82年に佐藤園長が開園。非常勤を含む職員4人がおり、うち1人が保育士として県に登録している。18日現在の園児は計13人。【木村雄峰、入江直樹】

最終更新:9月22日0時29分

毎日新聞

受刑者が盲導犬育成、来年開設の民営刑務所で導入へ

9月21日14時37分配信 読売新聞


 島根県浜田市に来年開設される民営刑務所で、受刑者が盲導犬育成の一端を担う矯正プログラムが導入される見通しになった。

 生命を慈しむ気持ちを育て、社会に貢献できる喜びを体験させるのが狙い。馬を飼育する過程で忍耐力などを養うプログラムも、実施される予定だ。国内の刑務所ではいずれも初めての取り組みで、動物を介在させた矯正教育が、本格的に始まる。

 両プログラムを予定しているのは、来年10月に開所される刑務所「島根あさひ社会復帰促進センター」。法務省は今年、建設・運営を民間に委託する「PFI方式」の刑務所を開設、同センターは4か所目となる。初めて入所する刑期1年以上8年未満の受刑者ら2000人を収容、一部の業務を除き、ゼネコン「大林組」、警備会社「綜合(そうごう)警備保障」などの企業グループが運営する。

最終更新:9月21日14時37分

読売新聞

支給打ち切りと偽り生活保護費3千万円着服…福岡市職員

9月12日9時21分配信 読売新聞


 福岡市城南区保健福祉センターに勤務していた50歳代の男性職員が複数世帯の生活保護受給者に、支給が打ち切られたと偽って、以後の生活保護費計約3000万円を着服していたことが市の内部調査などで11日わかった。

 市は職員を業務上横領などの疑いで福岡県警に告訴する方針。

 関係者によると、この職員は約4年前から、同センターで生活保護受給者の相談に乗るケースワーカーとして働いていた。

 生活保護費は通常、受給者名義の銀行口座に振り込まれるが、受給者が区保健福祉センターの窓口から小切手で受け取る方法もある。この場合、手続きを行えば、本人に代わってケースワーカーが受け取ることができる。

最終更新:9月12日9時21分

読売新聞

<老人ホーム>入所女性の腸内からスプーン…1週間後に死亡

9月9日3時4分配信 毎日新聞


 東京都八王子市の特別養護老人ホームで6月、食べた物を戻し、病院に搬送された入所者の女性(61)の腸内からステンレス製のスプーン(長さ約15センチ)が見つかっていたことが分かった。スプーンは摘出されたが、女性は病状が悪化して1週間後に死亡した。死因は不明。警視庁八王子署は女性がスプーンをのみ込んだ経緯などについて、施設関係者らから事情を聴いている。
 関係者によると、女性は6月28日に施設内で何度も吐いたため、翌29日、東京都町田市の病院に運ばれた。レントゲン検査で大腸にスプーンが見つかり、30日に摘出された。大腸には多数の穴が開いていたといい、スプーンは一部にさびが付着していた。女性は体調が回復せず、7月7日に死亡。同日、病院側から町田署に「スプーンをのんだ患者が死亡した」と通報があった。同署が翌8日、司法解剖したが、具体的な死因は特定できなかった。
 同月28日、遺族から八王子署に「スプーンをのみ込んだ経緯を調べてほしい」との相談があり、改めて同署が捜査。施設関係者数人から任意で事情を聴いたが、スプーンが体内に入った経緯は分かっていない。同署はスプーンの酸化の度合いなどから、かなり以前に体内に入ったとみている。
 施設側は毎日新聞の取材に「全職員から話を聞いたが、誰もスプーンをのみ込んだ事実は知らなかった。事件か事故かは分からない」と話している。女性は02年に脳出血して以来、脳脊髄(せきずい)液が頭の内側で過剰にたまり、記憶障害などを起こす「水頭症」の症状があったという。車いすの生活で介護が必要な場合もあったが、食事は自分で取ることができた。【神澤龍二、町田徳丈】

<踏切事故>渡り終えず、電動車椅子の男性死亡 大阪・高槻

9月6日17時40分配信 毎日新聞


 6日午前11時50分ごろ、大阪府高槻市富田丘町のJR東海道線・富田村踏切(摂津富田―茨木駅間、警報機、遮断機付き)で、電動車椅子に乗った70歳ぐらいの男性が、野洲発播州赤穂行き新快速(8両編成)にはねられた。高槻市消防本部が駆け付けたが、男性は既に死亡。目撃者によると、男性は電動車椅子に乗って踏切を横断中、渡り終えないうちに遮断機が下りてしまったという。府警高槻署は男性の身元確認を急いでいる。
 JR西日本によると、電車の運転士は踏切の約200メートル手前で線路内に電動車椅子が進入しているのを発見し、非常ブレーキをかけたが間に合わなかったという。電車は時速約110キロで走行中。事故で同線は上下線とも約1時間にわたり運転を見合わせた。約1万2000人に影響した。
 この踏切は、上下4本の線路を横切っており、長さ約20メートル、幅約3メートル。車両の通行が禁止されているため、線路上で乗用車が立ち往生などした場合に運転士に知らせる「障害物検知装置」は設置されていなかった。今年5月には、遮断機をくぐった男性2人が電車にはねられて死亡。05年と06年にも人身事故が起きている。近くの女性(64)は「『魔の踏切』と呼ばれている。距離が長く、警報機が鳴ってから、お年寄りらが渡り始めるのを見て、いつもはらはらしている」と話した。
 車椅子の踏切事故は後を絶たず、今年3月には、兵庫県西宮市の阪神本線の踏切で、車輪がレールにはさまって動けなくなった電動車椅子が特急電車と接触。車椅子に乗っていた女性が骨折する大けがを負った。また03年6月には、大阪府柏原市のJR関西線の踏切で、電動車椅子の男性(当時90歳)が電車にはねられ死亡。男性は電動車椅子の使用を始めてまだ3日目だった。

最終更新:9月6日17時59分

毎日新聞

海外

援助物資、直行便で空輸=米団体が北朝鮮に

9月5日10時1分配信 時事通信


 【ワシントン4日時事】米キリスト教系人道援助団体「サマリタンズ・パース」(本部ノースカロライナ州)が深刻な豪雨被害を受けた北朝鮮への人道支援のため、米朝間の直行便をチャーターし、800万ドル(約9億3000万円)相当の援助物資を送ったことが4日、分かった。
 同団体のウェブ・サイトによると、フランクリン・グレアム会長は「米国から北朝鮮への直行便は朝鮮戦争以来初めてと聞いている」と述べるとともに、「米朝両国の政治的な相違に関係なく、北朝鮮の人々を助けるためにできる限りのことをする必要がある」と強調した。 

最終更新:9月5日10時1分

時事通信

みんなのうた 人生見守る大きな木

9月1日8時0分配信 産経新聞


 NHKの長寿番組「みんなのうた」で紹介された歌「のびろのびろだいすきな木」が感動を呼んでいる。作者は奈良県在住の加藤勇喜さん。知的障害を持つ19歳の青年で、詩とアートを組み合わせた展覧会「NHKハート展」に寄せられた6316編の詩から50編の1つに選ばれた。

 ♪みんなみんながすき ひとりひとりがいきをしているから おうきなおうきな木、そらにむかっていきをしているよ

 6、7月に番組内で放送したところ、視聴者から多くの反響が同局に寄せられた。岩手県在住の30代の女性のメールには、末期がんと闘う父親の病室で聴いたときの感想がつづられていた。「涙する人ばかりの静かな空間に素敵なプレゼント。木は何があっても、そこに居てくれるんだって。ずっと立っててくれるんだって」。東京都在住の40代の女性は「子供の心が優しくなるような歌をいつまでも…」と願いを記した。

 作、編曲は、医師でありながら歌手として国内外で活躍するアン・サリー。「愛すると同時に憎んだり争ったり、人間の一生の中にある喜怒哀楽の慌ただしさを、言葉を語ることなく見守り続けている木を描いた詩にハッとした」といい、優しく歌いあげる。最新アルバム「こころうた」の4曲目に収録。同展のテーマソングに使用されている。映像は一昨年の文化庁メディア芸術祭で優秀賞を受賞した新鋭のホッチ・カズヒロが担当した。生命力を感じさせる強さと優しさが混在した絵についての感想も多いという。

 12回目を迎えた「ハート展」は、障害のある人が生活の中で感じた気持ちをつづり、その詩から伝わることを様々な分野で活躍する著名人やアーティストがアートで表現していくという企画。全国を巡回中で、東京スタジオパーク展は、12月1日から14日までNHKスタジオパーク・パークギャラリー(渋谷区)で開催される。

(松本明子)

最終更新:9月1日8時0分


調剤誤り劇薬、患者は1年後に死亡…千葉の薬局に行政処分

8月31日1時29分配信 読売新聞


 千葉県柏市加賀の「さかえ薬局」が2005年8月、調剤を誤って劇薬を渡し、服用した患者を昏睡(こんすい)状態にさせていたことが30日わかった。

 患者は約1年1か月後に死亡した。

 千葉県は30日、薬事法に違反したとして、経営者の女性薬剤師(61)に対し管理者の変更を命令する行政処分を行った。

 薬剤師は「ご本人や家族には申し訳なかった。廃業したい」としている。

 県薬務課によると、この薬剤師は05年8月13日、柏市内の病院が処方せんに記載した低血圧治療薬「リズミック錠10ミリ・グラム」とは異なる、劇薬の血糖降下剤「グリミクロン錠40ミリ・グラム」を誤って調剤。服用した患者は8月23日に「気分が悪い」と入院し、昏睡状態となった。患者は昨年9月27日に死亡した。

最終更新:8月31日1時29分

読売新聞

<おしゃぶり防止>0歳男児の指にからし塗る 甲府の保育園

8月30日11時46分配信 毎日新聞


 甲府市徳行1の和成保育園(深沢久江園長)の50代の女性保育士が、園児の指しゃぶりをやめさせようと0歳の男児の指にからしを塗り、山梨県が「不適切」と同園に改善を求める行政指導をしていたことが分かった。
 同園などによると、保育士は昨年秋ごろ、受け持つ0歳児クラスの男児に1度だけしたという。男児の家族から「指しゃぶりがひどい」と言われ、独断で行った。保育士は「男児は肌が弱く、指しゃぶりをすると荒れるので、矯正しようと思った。昔やったことがあり、効果があると思った」と話しているという。
 同園は「不適切な対処で申し訳ない。今後は専門家に対処法を聞くなどしたい」と話している。
 今年2月に県に匿名の電話があり発覚。県は今月22日、1カ月以内に改善策を提出するよう指導した。【中村有花、小林悠太】

厚労省前九州局長に高級車、補助金受給側が無償で提供

8月30日10時27分配信 読売新聞


 厚生労働省九州厚生局の松嶋賢(まさる)・前局長(59)(今月24日付で退職)が2005年11月、大阪府内の社会福祉法人の前理事長から、中古の高級乗用車1台を無償で受け取っていたことが明らかになった。

 乗用車は500万円前後の価値があったとみられる。松嶋前局長は当時、同省障害保健福祉部の課長として、社会福祉法人の指導を統括する立場にあり、国家公務員倫理法に違反する疑いが強い。同法は特別養護老人ホームを巡る元厚生事務次官の汚職事件などを機に制定された経緯があり、同省の補助金の受給側と元高官との癒着が再び明らかになったことで、厳しい批判が集まりそうだ。

 読売新聞の調査や松嶋前局長の説明によると、車を無償で提供したのは、大阪府枚方市の社会福祉法人「枚方療育園」の山西悦郎・前理事長(80)(昨年4月に理事長を辞職)。

最終更新:8月30日10時27分

読売新聞

栄養チューブ肺に、男性死亡=岡山の特養ホーム

8月28日12時0分配信 時事通信


 岡山県勝央町美野の特別養護老人ホーム「南光荘」で、医師が入所中の同町の男性(72)の肺に栄養摂取用チューブを入れ、男性が死亡していたことが28日、分かった。県警美作署は司法解剖して死因を調べるとともに、業務上過失致死の疑いもあるとみて、医師や施設関係者らから事情を聴いている。
 調べによると、27日午後3時ごろ、非常勤の男性医師(59)が、男性の鼻から栄養摂取用チューブを挿入。同日午後10時半ごろ、施設職員が男性が呼吸困難に陥っているのに気付き、同県津山市内の病院に搬送したが、男性は28日朝死亡が確認された。
 コンピューター断層撮影装置(CT)やレントゲンで確認したところ、胃に入れるべき栄養チューブが左肺に入っていたという。 

全盲の女性ゴルファー、ホールインワン決める

8月22日15時48分配信 ロイター


 [ロサンゼルス 20日 ロイター] 視覚障害を持つ米国の女子アマチュアゴルファー、シーラ・ドラムンドさん(53)が19日、米ペンシルバニア州のゴルフコースで、ホールインワンを決めた。全盲の女性ゴルファーがホールインワンを決めたのは初めてのことという。
 高い湿度のコンディションの中、ドラムンドさんは夫のキースさんらとともに、慣れた親しんだコースをラウンド。ドライバーで臨んだ4番パー3(144ヤード)でホールインワンを見事に決めた。
 糖尿病のために1982年に視力を失ったというドラムンドさんは、ボールがフラッグポールに当たった音を聞いて、他のゴルファーらとともにゴルフカートに乗ってグリーンに駆け付けたところ、ボールがホールに入っていたことを知らされた。
 ドラムンドさんは15年前にゴルフを始め、現在のハンディキャップは44。現在、夫のキースさんから指導を受けているという。

車内園児死亡 発見後30分以上通報せず エアコンかけ処置

7月28日16時37分配信 産経新聞


 北九州市小倉北区の保育園の車で同区朝日ケ丘の会社員、浜崎健太郎さん(30)の長男、暖人ちゃん(2)が3時間以上放置され、熱射病とみられる症状で死亡した事故で、暖人ちゃんを発見した保育園側が直ちに119番せず、30分以上、車のエアコンをかけるなどして処置していたことが28日、小倉北署の調べで分かった。

 同署は園児の人数確認を怠ったミスに、発見後の対応の遅れが加わった可能性もあるとみて、業務上過失致死の疑いで関係者から事情を聴く一方、暖人ちゃんの遺体を司法解剖した。北九州市も児童福祉法に基づく立ち入り調査を実施する。

 調べでは、保育園では27日午前から園児20人を近くの公園で遊ばせ、午後1時半ごろワゴン車を3往復させ園に戻った。暖人ちゃんは最後の車に乗っていたが、保育士は降りる際に確認していなかった。

 その後、おやつが余ったことで全員がそろっていないのに気付いた保育士らが4時ごろから捜し始めた。約240メートル離れた駐車場に移動させてあった車の中で5時ごろに発見。あわてて車のエンジンとエアコンをかけて日陰に移動し、119番したのは園に車を戻した5時40分近くになってからだった。

 事故を受け保育園は28日、自主的に休園した。入り口のドアには「事故を真摯(しんし)に受け止め、誠に勝手ながら自主休園させていただきます。ご両親様には大変申し訳なく、深くおわび申し上げます」などと書かれた紙が張られた。


中国8歳少女4000キロ走

7月22日8時1分配信 スポーツ報知


 来年8月の北京五輪を記念して中国・海南島に住む女児(8つ)が、約4000キロ離れた北京の天安門広場を目指して走っている。女児は今月3日に出発、8月28日に到着予定で、中国メディアの注目を集めているが、毎日約70キロを走らなければならない過酷日程のため、専門家や周囲からは、コーチ役の父親に「売名行為」「児童虐待」との声が集中している。

 日本なら小学校2年生。見た目も、か細い女の子が、途方もない距離に挑んでいる。

 香港紙・明報などによると女児は今月3日、自宅のある海南島を出発。毎日約70キロを走り来月28日には北京の天安門広場に着く予定だという。1年後に北京五輪を控え、女児は中国メディアの注目の的となっている。

 コーチ役の父親は4歳の時から女児に毎日約40キロを走らせるなど“スパルタ教育”を実践。母親は愛想を尽かして家を出て行ったというが、目標を、東京も名乗りを上げている2016年の五輪マラソン金メダルに絞り、来年は上海からチベットまでの約5000キロを走らせる方針という。

 世界では06年、イギリスで95歳の男性がフルマラソンを走破。また同年5月2日にはインドで警察主催のマラソン大会に出場した男児(4つ)が、首を振りながら65キロを7時間あまりで走った例も、あることはある。

 ただ今回、女児の父親に対して、専門家からは「売名行為」「児童虐待」などの批判の声が噴出している。ソウル五輪マラソン代表の宮原美佐子さん(45)は「小学校のマラソン大会で2キロ走るのも結構な距離なのに…」と驚いた様子。「常識的にあり得ない。虐待だ」と指摘する世田谷井上病院の井上毅一理事長も「子供は心肺機能が強く、骨も柔らかいので、意外と北京までは行ける」としたが、女児の将来について「目標の2016年のころには、ひざが曲がらないなど体の関節に異常をきたす。ホルモンバランスも崩れて生理不順になる可能性もある」と心配する。

 女児はスタートから16日たった18日に自宅から約500キロの広東省広州に到着。1日30キロの割合にペースダウンしており、目標以内にゴールするには今後1日80キロペースで走らないと届かない。果たして“中国4000キロの歴史”を刻むことはできるか。

福祉・介護の給与引き上げ、人材確保へ厚労省が諮問

7月26日11時12分配信 読売新聞


 厚生労働省は26日、福祉・介護分野の人材確保を図るための新たな指針をまとめた。給与水準の引き上げなど労働環境の改善が柱で、柳沢厚生労働相が同日、指針を社会保障審議会福祉部会に諮問した。

 指針では、介護保険制度の要介護認定者と要支援認定者が、2004年の約410万人から14年には最大640万人に増え、介護保険サービスの需要は一層拡大するとしている。必要な介護職員数は現在の約100万人(04年)から14年には140〜160万人になると推計している。

 一方、介護職員の給与水準(05年)は、男性の福祉施設介護員が年収315万円、女性のホームヘルパーは262万円と全労働者の平均453万円を大きく下回っており、離職率も高く、人手不足が生じていると指摘した。

知的障害者に給与未払い=1年半以上、長時間労働も−岩手のクリーニング会社

7月25日11時32分配信 時事通信


 岩手県花巻市のクリーニング会社が、知的障害のある複数の従業員の給与を長期間支払わないまま働かせていたことが25日、分かった。1年半以上未払いとなっている例もあり、花巻労働基準監督署は、労働基準法違反の疑いもあるとして調査を開始。県は、会社の寮に入所していた知的障害者の女性従業員5人を保護、同市内の社会福祉施設に移した。
 県などによると、同社には22〜46歳の9人の知的障害者が勤務。このうち、少なくとも3人は5カ月から1年8カ月分の給与が未払いだったという。
 今月21日までに、9人のうち8人が退職した。県には、同社が給与を払わないまま午前8時から午後11時ごろまで働かせていたとの報告もあり、県や花巻労基署は勤務実態や給与未払いの時期などについて従業員らから事情を聴いている。 

最終更新:7月25日11時32分


手指のリハビリ 画面見て「じゃんけん」 岐阜大など開発

7月18日17時18分配信 毎日新聞


手指のリハビリ 画面見て「じゃんけん」 岐阜大など開発

岐阜大学などが開発した「リハビリ支援システム」=岐阜市の岐阜大学で17日

 脳いっ血などでまひした手指のリハビリを患者自身で行える「リハビリ支援システム」を岐阜大学工学部の川崎晴久教授らの研究グループと丸富精工(本社・岐阜県各務原市)が共同開発した。
 患者はまひした手に、18個の関節を機械化した電動の器具をバンドで固定。モニターに映るコンピューターグラフィックス(CG)や音声に従い、▽じゃんけん▽ピアノを弾く▽コップの水を注ぐ−−など五つのメニューを約20分間にわたって行う。
 器具の支援により複雑な手の動きが可能で、患者は療法士などの指導を必要とせず一人で楽しみながらリハビリできるほか、関節の可動範囲や速度が自動的に計測されるため回復状況がわかる。川崎教授は「ダメージを受けた脳の周辺にはまだ使える神経が残っており、それをうまく使うことで機能を復活させることができる」と話す。
 独立行政法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構」(NEDO)のプロジェクト「人間型支援ロボット実用化基盤技術開発」の支援で約2年前から研究を続けてきた。8月から岐阜大学病院など県内3病院の患者34人を対象に実証試験を行い、将来の商品化を目指す。【稲垣衆史】

障害児童の答案、無断で抜き取り=昨年の学力調査でトップ校が−東京・足立区

7月7日22時33分配信 時事通信


 東京都足立区教育委員会が昨年4月に行った学力調査で、トップの成績の小学校が、情緒障害などのある児童3人の答案を保護者や区教委に無断で抜き取り、採点から外していたことが7日、分かった。この学校では他の不正も指摘されており、区教委は調査に乗り出した。学校側は児童の保護者に謝罪している。区教委が同日記者会見して明らかにした。 

全身麻酔で虫歯治療の女児、急性心不全で死亡…山梨

7月6日22時8分配信 読売新聞


 山梨県は6日、県立あけぼの医療福祉センター(同県韮崎市、佐藤英貴所長)で5日、全身麻酔で虫歯の治療を受けていた同県甲斐市の女児(9)が心停止状態となり、約6時間後に死亡したと発表した。

 死因は急性心不全で韮崎署が司法解剖を行い、詳しく調べている。

 同センターによると、治療は、5日午前10時15分に全身麻酔を施された後、同50分から始まった。午後2時ごろ、突然、女児の容体が急変、心停止状態になった。一時、心拍が再開し、甲府市内の病院に搬送されたが、同7時50分過ぎに死亡が確認された。

 治療は、県歯科医師会から派遣された男性歯科医、麻酔科の女性医師ら7人が行った。女児は重度の知的障害を持ち、手術中に動いてけがをする恐れがあったため、全身麻酔を施したという。同センターは「適切な方法で治療は終盤まで順調に行われていた。どうしてこうなったか全くわからない」としている。

最終更新:7月6日22時8分

読売新聞

愛知県

知的障害者を教職員に 県教育長が採用方針を示す

6月28日10時51分配信 中日新聞


 【愛知県】6月定例県議会は27日、総務県民、建設、文教、警察の各委員会を開いた。文教委員会で伊藤敏雄教育長は、全国で初めて、知的障害者を教員職として採用する考えを示した。教員免許を必要としない実習助手(採用1人)で、来年4月1日に知的障害者養護学校に配置する。

 【知的障害者の教員職雇用】

 県教委は、障害者雇用の拡大を進めているが、教員免許が必要なことなどがネックとなっていた。伊藤教育長は、知的障害者の実習助手としての雇用について「教員に採用するのは難しく、いい工夫ができないか検討してきた(結果だ)」と説明した。

 県教委は、7月から実習助手の特別選考の募集を始め、12月に小論文と口述による試験を実施。採用した職員は、知的障害者養護学校10校のいずれかに配置。実験や実習の際に材料調達や道具の点検、後片付けなど教諭の補助を行う。

 知的障害者の採用では、知事部局も2008年度に初めて2人を採用、県農業総合試験場で栽培管理などに従事してもらう予定。

 【35人学級拡大に伴う教室不足】

 県教委は、小学2年と中学1年への35人学級の拡大に伴い、県内全体で約90教室が不足するとの見通しを示した。

 県教委は、小2は2008年度から、中1は09年度から35人学級を拡大する。県内市町村教委を対象に行った調査によると、09年度は小2、中1とも約250学級増加し、小学校で40教室、中学校で50教室足りなくなるという。

 学校施設は各市町村が整備することになっており、教室の転用や増築、プレハブ校舎建築などで対応するという。

聴覚障害者らにマルチ商法、ゲームソフト会社を捜索

6月28日14時1分配信 読売新聞


 大阪府警は27日、インターネットゲームのソフト開発・販売会社「ヴィヴ」(東京都千代田区)が、CD―ROMを購入し会員になる際にクーリングオフ(無条件解約)制度の記載が不十分な契約書を交付した疑いが強まったとして、特定商取引法違反(不備書面の交付)容疑で同社や福岡市の関連会社など約10か所を捜索した。

 ヴィヴ社は全国各地でセミナーを開き、聴覚障害者を積極的に会員に勧誘するマルチ商法を展開しており、今年2月までの2年半に約5500人から約30億円の入会金を集めていた。府警は、「必ずもうかる」とウソを言って集金した疑いもあるとみて詐欺容疑でも捜査する。

 調べによると、ヴィヴ社の元社長(35)ら幹部3人は昨年2月中旬、大阪府東大阪市の男性会社員(28)を入会させた際、クーリングオフによる返金時に、支払う必要のない送料や事務手数料を差し引くなどと記載した契約書を渡した疑いが持たれている。

最終更新:6月28日14時1分

読売新聞

特養不正 文京区取り消し 指定事業所、11施設も連座

6月19日8時0分配信 産経新聞


 文京区の区立特別養護老人ホーム「くすのきの郷」がうその報告をして介護報酬約4600万円を不正受給していた問題で、都は18日、介護保険法などに基づき、文京区の事業所指定を取り消した。地方自治体が取り消しの処分を受けるのは初めて。「連座制」が適用され、ほかの区立3施設とデイサービス8事業所の指定更新が認められなくなる。

 区はサービス継続のため、施設の土地や建物を無償で貸し出し、設置者を民間とする民設民営方式に順次切り替える。

 都によると、「くすのきの郷」は平成14年4月〜19年2月の間、夜間の職員数が基準より少なかったのに、ボランティアとして受け入れていたフィリピン人女性を夜間勤務に組み入れていた。区などへの提出書類には日本人名で表記して基準を満たしているように装い、介護報酬計4600万円を不正受給した。都は不正受給分の返還を求めている。

 区の委託を受け施設を運営する社会福祉法人「同胞互助会」(昭島市)には、社会福祉法に基づき、法人運営の適正化や監査の強化、理事長などの処分を求める改善措置命令を出した。

最終更新:6月19日8時0分

産経新聞

「介護疲れ」で夫殺害=56歳妻を逮捕−警視庁

6月10日22時0分配信 時事通信


 介護疲れから夫を殺害したとして、警視庁上野署は10日、殺人容疑で東京都台東区上野、貸しビル業望月展子容疑者(56)を逮捕した。同容疑者は寝たきりの夫の世話をしており、「疲れた。これから長い間、介護していく自信がなかった」と供述しているという。
 調べでは、望月容疑者は10日午前8時ごろ、ベッドに寝ていた夫敬三さん(56)の首に電気コードを巻き、死亡させた疑い。
 敬三さんは、昨年7月に脳内出血で倒れ、半身不随になり、今年2月から自宅療養していた。 

障害児、希望校に全入へ…埼玉・東松山市が来年度から

5月31日7時44分配信 読売新聞


 埼玉県東松山市は30日、心身にハンデを持つ子どもたちの入学校や進路について指導するため教育委員会に設置されている「就学支援(指導)委員会」を廃止し、2008年度から本人や保護者が希望する学校へ全員入学させる方針を決めた。

 31日の市教委の議決を経て6月の定例市議会で正式決定する。支援委は、各都道府県教委と市町村教委が文部科学省の局長通知などに従って設置しており、廃止は全国で初めて。

 東松山市は、保護者らの要望を受け、「障害の程度で入学校を振り分けるのは問題がある」と判断。支援委を撤廃し、希望を最優先することにした。7月にも保護者と有識者による「就学相談調整会議」(仮称)を新設。同会議は子どもや保護者らに専門的な立場から助言する。市は、介助員の雇用や施設整備のための予算措置も進める。

最終更新:5月31日7時44分

読売新聞

腎臓提供相手を番組で選定へ=TV放映めぐり物議−オランダ

5月30日7時0分配信 時事通信


 【ブリュッセル29日時事】死期の近い患者が死後に、自らの腎臓を提供する相手を3人の移植希望者の中から選ぶ様子をオランダのテレビ局が今週末、放映する。臓器移植という深刻な問題を番組のショーで扱うのは適切でないと、国内外で放送前から物議をかもしている。
 番組名は「ビッグドナーショー」で、民放BNNが6月1日夜に放映する。37歳の女性のドナー(臓器提供者)が登場し、移植希望者の経歴やその家族・友人との会話などに基づいて最終的に1人を選ぶ。 

最終更新:5月30日7時0分


 

転落:全盲と弱視の夫婦転落 そこに電車、共に重傷−−大阪・環状線の桃谷駅

 

◇向かいのホームの電車、こちら側と勘違い?

29日午後2時半ごろ、大阪市天王寺区堂ケ芝1のJR大阪環状線桃谷駅外回りホームで、同市生野区で鍼灸(しんきゅう)所を経営する全盲の恵坂弘昌(えさかひろよし)さん(70)と弱視の妻幸子さん(69)が線路上に転落した。弘昌さんは、進入してきた普通電車(8両編成、乗客約500人)にひかれ、右腕切断で意識不明。幸子さんも電車に接触してあごや肩の骨を折る重傷を負った。【堀川剛護、勝野俊一郎】

大阪府警生野署によると、幸子さんは「電車が駅に止まっていると思った」と話しているという。線路を挟んで向かい側内回りホームに止まっていた電車を見誤り乗り込もうとした可能性がある。

この事故で、同電車が現場に約1時間停止するなど51本が運休、29本に最大67分の遅れが出て、乗客3万8400人に影響した。

調べでは、2人がホーム中央付近で、話をしながら手をつないで線路に向かって歩き、転落するのを周囲の客らが目撃。運転士が直前で非常ブレーキをかけたが、間に合わなかったという。現場ホームには点字ブロックが設置されていた。

近くの住民の話では、恵坂さん夫婦は手を取り合ってよく買い物などに出掛けており、この日も天王寺に向かう途中。しかし、放置自転車にぶつかったりすることもあり、数日前には幸子さんが「最近、道路の段差が見えにくい」とぼやいていたという。弘昌さんはこの日、盲人用つえを家に忘れたらしい。

95年に大阪市営地下鉄天王寺駅で電車に接触され線路内に転落、大けがをしたことがある全盲の佐木理人さん(33)=本社点字毎日部勤務=は「ホームが対面している駅では、視覚障害者が向かい側の電車を、自分の側と間違えて転落する事故が起こりうる。よく利用する駅ほど『慣れている』と過信するので注意が必要」と指摘。防止策として「列車が来てから扉部分が開く可動柵の設置が有効。アナウンスの充実や駅員の配置も効果がある」と話している。

JR西日本広報部によると、山陽新幹線では新神戸駅に電車の到着に合わせて開閉する柵がある。在来線では、東海道線や阪和線などの一部駅に固定柵が設置されているが、これは高速で通過する特急や新快速と客の接触を防ぐことが主な目的になっている。


<横浜女児傷害>女が「手をかまれると思い刺した」供述

5月25日23時26分配信 毎日新聞


 横浜市西区の横浜駅東口地下街「ポルタ」の通路上で25日午前、女児(2)が女に背中を刺されて重傷を負った事件で、傷害容疑で逮捕された女は「裸の子どもが自分の前を歩いていて、手をかまれると思い、自分を守るため刺した」などと供述していることが神奈川県警戸部署の調べで分かった。同署は責任能力の有無も含め慎重に捜査している。
 逮捕されたのは新潟県三条市林町1、パート、菊池詩央容疑者(29)。
 調べでは、菊池容疑者は25日午前10時40分ごろ、噴水を眺めていた横浜市中区竹之丸、自営業、大橋勉さん(43)の長女奈々ちゃん(2)を後ろから抱きかかえようとした。一緒にいた母順子さん(28)が「何をするんですか」と声をあげると、手提げバッグから果物ナイフ(全長24センチ)を取り出し、奈々ちゃんの背中の右側を1回刺した疑い。
 近くにいた非番の鉄道警察隊員3人が順子さんの悲鳴で駆けつけ、菊池容疑者を傷害容疑で現行犯逮捕した。奈々ちゃんは腎臓の一部を損傷する重傷を負ったが、命に別条はないという。
 菊池容疑者は03年から三条市内の病院に通院中だった。24日に母親(53)と病院から帰宅後、行方が分からなくなり、母親が同日夕、新潟県警三条署に家出人捜索願を出していた。菊池容疑者は「三条駅でナイフを買った。新幹線で横浜に来て、横浜駅東口のサウナに宿泊した」とも供述。以前、横浜市内の短大に通っていたが、中退して実家に帰っていたという。【野口由紀、梅田麻衣子、杉埜水脈】

ベビーカー挟み電車発進=約20メートル引きずる−男児と救出の男性軽傷・山手線

5月24日20時31分配信 時事通信


 24日午後2時45分ごろ、JR山手線神田駅のホームで、内回り電車が男児(4カ月)の乗ったベビーカーを扉に挟んだまま発進した。東京消防庁によると、男児が頭部挫傷の軽傷、男児を助け出した会社員の男性(41)が左ひじに擦り傷の軽傷を負った。
 警視庁万世橋署などが原因を調べている。
 同署やJR東日本によると、事故は11両編成の3両目で発生。ベビーカーを押した母親(27)=東京都=が乗ろうとした際、扉にベビーカーの右の前脚が挟まった。車両は発進、ベビーカーはそのままの状態で約20メートル引きずられた。母親は転倒して腰を打ち、軽傷を負った。
 男性が追い掛けて男児をすくい上げたが、その際に転倒し、2人はけがを負った。別の客がホームの非常停止ボタンを押して車両は停車した。 

最終更新:5月24日21時1分


介護士養成校が募集停止 定員割れ続出で

 高齢者や障害者の介護を担う介護福祉士を養成する専門学校などで学生募集を取りやめるところが出始めている。高齢化による介護需要増を当て込んだとみられる養成課程(学科)や定員の増加に対して、応募者が足りず定員割れが続出しているためだが、背景には、労働実態に見合った収入が得られないなど若者の介護職離れがある。国は将来、ホームヘルパー資格を介護福祉士に統一する方針を示しており、定員割れで介護職不足の懸念も出てきた。

 厚生労働省の調査では、2004年時点で専門学校の約7割が定員割れとなり、このうち約半分が定員の8割以下。それにもかかわらず、養成課程は06年度に15が新設されて487となり増加の一途だ。

 定員割れが続いた福岡県内のある専門学校は4月から介護福祉学科を廃止した。担当者は「学校数が増えすぎたことや少子化の影響が大きい」という。

 介護福祉士の資格取得には養成課程修了のほか、実務経験を3年終えた後で国家試験を受けるなどの方法がある。現在、登録者は増えているが、介護の仕事に就くのは半数程度。今後、資格取得希望者も減れば、将来の介護職不足に直結しかねない情勢だ。

 実際、首都圏や中京地区など都市部ではヘルパーの確保が数年前から難しくなっている。都内のある訪問介護事業者は「若い人は定着せず、募集をしても一人も来ない。景気が良くなると、きつくて大変な介護職ではなく、別の仕事に流れてしまう」と心配する。

 国内の人材不足が指摘される中、政府は経済界などの意見に沿う形で、日本で介護福祉士として働くことを志願するフィリピン人600人を早ければ07年度から受け入れることを決めている。


<介護福祉士>「人足りぬ」特養悲鳴 繰り返し求人

5月21日15時3分配信 毎日新聞


 厚生労働省の調査で判明した、約4割にものぼる「潜在的介護福祉士」。一方で、横浜市福祉事業経営者会(松井住仁会長)の調査によると、同市で特別養護老人ホーム(特養)などを経営する社会福祉法人の93%が職員の確保に苦労し、79%は年4回以上の求人を繰り返していた。市健康福祉局の担当者は「定着率が低く、慢性的な人手不足。だが無理やり就職させるわけにもいかない」と頭を抱えている。【池田知広】
 政令市で最多人口(約362万人)の同市には約4000人の特養待機者がおり、市は2006〜10年度の5年間に約4500床分の特養を増設する計画だが、経営者からは「とても担い手を確保できない」と悲鳴に近い声が上がっている。
 同経営者会は昨年11月、横浜市内の計80の社会福祉法人を対象に人材確保に関するアンケート調査を行った。回答を寄せた56法人のうち、「職員が辞めることにより補充に苦労している」と回答したのは52法人(92.7%)にも。さらに、この1年間に4回以上の求人をしたと答えたのは44法人(78.6%)で、求人に年間100万円以上費やしたと回答したのも11法人(19.6%)。「この先人材確保で不安な点があるか」の問いには、すべての法人が「はい」と答えた。
 福祉の専門学校の新卒者の間でも、福祉の現場を敬遠する傾向が強まっている。市内で介護福祉士の資格が取得できる学科を設置する専門学校は4校あるが、このうち1校では昨年度の同学科の卒業生80人のうち、介護福祉士資格が必要な職についたのは54人にとどまった。一方で同校では、就職希望者76人に対し介護職の求人数は4674人と、求人倍率は61.5倍に達した。
 深刻な介護職員不足は市の協議会などでも取り上げられ、障害者福祉の現場でも担い手不足が問題化。「きつい仕事の割に給料が安い、というイメージばかり先行している」と同市のある施設経営者は嘆いている。

最終更新:5月21日15時7分

毎日新聞

<介護福祉士>資格持つ4割が職就かず 給与・待遇悪く

5月21日15時2分配信 毎日新聞


 都市部などで人材不足が深刻化している介護福祉士の国家資格を持つ人の約4割が、実際には福祉の仕事に就かずにいることが厚生労働省の調査で分かった。介護福祉士は現場で介護保険事業などを担うが、給与水準や休日などの環境が悪く、特に都市部では家賃が高いなどの理由から敬遠されているとみられる。現場からは、こうした「潜在的介護福祉士」について待遇改善による活用促進を望む声が上がっている。
 厚労省の複数の調査によると、介護保険事業に従事する介護福祉士は約22万人(04年10月現在)、介護保険以外の障害者、児童福祉などの社会福祉の現場で働く介護福祉士は約9000人(03年10月現在)で、計約23万人が仕事に就いていた。一方、こうした調査時期に近い04年9月末現在の介護福祉士の資格所有者は約41万人で、同省は全体の約4割にあたる残りの約18万人が潜在的介護福祉士と試算した。
 介護福祉士の資格所有者は06年5月末現在で約54万5000人に増えており、潜在的介護福祉士がさらに増加している可能性もあるという。
 同省の調査では、介護職員の平均給与総額(諸手当や税金などを含む)は労働時間が長い傾向にあるにもかかわらず、20.8万円(04年9月支払い分)。年齢が若く勤続年数が短い影響はあるものの、30万円を超えている全産業に比べて低い。
 同省福祉人材確保対策室は「潜在的介護福祉士がいる詳しい理由は分からない」としているが、介護施設職員を対象とした同省調査(04年)では、不安や悩みに47.8%が「給与等収入が低い」、43.9%が「有給休暇を取りにくい」、29.9%が「業務の負担や責任が大きすぎる」を挙げていた。労働条件が潜在的介護福祉士を増大させている背景になっているとみられる。
 神奈川県社会福祉協議会の篠原正治副会長(64)は「介護報酬は全国でほぼ変わらないため、家賃や物価が高い横浜市など都市部では特に介護職のなり手がいない。介護福祉士の資格が取得できる専門学校の先生ですら、学生に『特養(特別養護老人ホーム)なんか行くと大変だぞ』と言っている。潜在的介護福祉士を減らすには待遇改善が急務」と指摘している。【池田知広】
 ■ことば(介護福祉士) 主に高齢者や障害者の入浴、排せつ、食事など身の回りの世話をする国家資格を取得した人。介護の質を高めようと、87年に導入された。養成校を卒業した場合は国家試験を経ずに資格が与えられるが、すべての資格取得者に国家試験を義務づける見直しが進んでいる。一方で政府はフィリピンとの経済協定で同国からの介護士の受け入れを決め、関係者から「現場に混乱を招く」と反発する声が上がっている。

最終更新:5月21日15時7分

毎日新聞

車いすの94歳女性、車にはねられ死亡…介護の女性も重傷

5月20日21時37分配信 読売新聞


 20日午前8時10分ごろ、福岡県久留米市荒木町の国道209号で、車いすで横断中の同市津福今町、松岡サツキさん(94)が、同市高良内町、会社員川後田貢さん(32)の乗用車にはねられた。

 松岡さんは全身を強く打ち、出血性ショックで死亡、車いすを押していた同市通外町、介護士本田喬子さん(67)も頭に重傷を負った。

 県警久留米署の調べによると、現場は信号機や横断歩道のない片側一車線の直線。本田さんは民間介護会社から松岡さん方に派遣され、朝食後の散歩中だったという。

浦安老人施設 法務局が虐待認定、勧告…手錠などで拘束

5月17日8時57分配信 毎日新聞


浦安老人施設 法務局が虐待認定、勧告…手錠などで拘束

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会見で勧告の概要を説明する千葉地方法務局の山本浩・人権擁護課長(前列左)=県庁で

 千葉県浦安市の無届け有料老人ホーム「ぶるーくろす癒海館(ゆかいかん)」の入所者虐待疑惑で、千葉地方法務局などは16日、入所者へのペット用の柵や手錠などによる身体拘束を虐待と認定し、「人権を著しく侵害した」として、同施設運営会社「ぶるーくろす健康開発協会」(東京都中央区)と管理者の女性事務長に再発防止などを勧告した。県も老人福祉法などに基づく立ち入り調査の結果、身体拘束などは「虐待行為にあたる」として再発防止を通知した。
 同局などは2月の毎日新聞の報道を受けて調査していた。「勧告」は捜査機関への告発、関係官庁への「通告」に次ぐ措置となる。
 同局と県の虐待認定によると、昨年11月下旬ごろ〜今年1月下旬ごろ、漂白剤を誤って飲んだ精神障害のある60歳前後の入所者男性に金属製のU字工具を両手首に取り付けた。そのうえで、工具をひもで結び付けて固定し身体拘束した。また、入所者にトイレに物をつまらせたり、他の入所者をベッドから引きずりおろそうとした精神障害者がいた。このため、昨年12月7日ごろ〜同24日ごろ、対応策として車いす使用の入所者男性(35)を高さ約1メートルの金属製のペット用の柵で囲い、夜間は柵の扉を固定して行動を制限した。
 同局は東京法務局、法務省人権擁護局と共同し8回、県は同市などと6回にわたり立ち入り調査し、ホーム職員らの証言などから虐待を事実認定した。勧告は「入所者への不当な身体拘束は人権を著しく侵害する」とし、県の調査結果も「当該行為は人としての尊厳を著しく損なう」としている。また、夜間に介護職員を配置していないなど県の指針や老人福祉法にも反していたが、罰則規定がないため、刑事告発などは見送った。
 一方、同協会の中原健次郎社長(72)は「時と場合によって身体拘束も必要で、家族から同意を得ていれば問題ない。虐待ではない」としている。【神足俊輔、中川聡子】

試験落ちても資格 「准介護福祉士」新設へ

2007年05月09日

 お年寄りなどの介護を中心的に担ってきた介護福祉士とは別に、国家試験の必要がない准介護福祉士という新たな資格が誕生する見通しになった。この資格の新設を盛り込んだ関係法の改正案が、今国会で成立することになったからだ。フィリピン人介護者を受け入れやすくするとの判断もある。現場からは准介護福祉士について「専門職としての位置づけがあやふやで、混乱する」との批判も出ている。
図介護福祉士になるには

 現在、介護福祉士になるには、(1)大学や専門学校など指定の養成校を卒業(2)福祉系高校を卒業するか介護現場で3年以上働き国家試験を受ける、のいずれかの方法がある。しかし、国家試験はここ数年、合格率50%を割っていた。「難易度や質にばらつきが大きい」との批判もあったため、厚生労働省は昨年、見直しに着手し、どのコースでも教育時間を増やし、国家試験を課す「社会福祉士及び介護福祉士法」の改正案をまとめた。

 問題をややこしくしたのが昨秋結ばれた日本とフィリピン間の経済連携協定(EPA)の影響。日本への介護者の受け入れを決めたが、日本で働き続けるには、4年間の滞在中に介護福祉士の資格を取ることが条件とされた。だが、試験が義務づけられると、協定時よりハードルが高くなる。

 そこで、厚労省は改正法案に、養成校を卒業すれば国家試験を受けなくても落ちても「准介護福祉士」と名乗れるという妥協策を盛り込んだ。介護福祉士の「援護と助言」を受けながら働く。

 一方で国が看護分野では、准看護師の養成コースをなくす方向で検討しており、関係者からは「同様な待遇格差を招くおそれがある」という意見が出ている。日本介護福祉士会の石橋真二会長は「現場では、現在でも介護福祉士、ヘルパー、無資格者と様々な人がいる。『准』が入れば、介護の専門性とは何かという疑問を持たれかねない」と心配する。改正法案は4月末、参院を通過し、現在衆院で審議中。

 〈キーワード:介護福祉士〉 介護現場の中核的存在で、87年に国家資格となった。ただ、介護施設では看護師などと違い、雇用しても介護報酬への加算がなく、専門性の評価は低い。中央福祉人材センターの05年調査で正規職員求人の平均月収は16万6000円で、非取得の介護職よりわずか6000円高いだけだった


打球が胸を直撃!心肺停止の高校球児を救ったのは「AED」

高校球児の命を救った自動体外式除細動器(AED)。現在、駅などの公共施設を中心に導入が進められている

高校球児の命を救った自動体外式除細動器(AED)。現在、駅などの公共施設を中心に導入が進められている

 大阪府岸和田市の私立飛翔館高校で高校野球の試合中、同校2年の投手(16)が打球を胸に受けて心肺停止状態になり、観戦中の救急救命士(39)の適切な処置で、一命を取り留めたことが1日、分かった。救命士は人工呼吸などをした後、電気ショックで心臓の動きを取り戻す自動体外式除細動器(AED)を使って蘇生(そせい)させた。AEDは同校に備え付けのものだった。

 重さ4トンもの地車が家の軒をかすめながら疾走する、荒々しい「だんじり祭り」で知られる岸和田市で、高校球児が生死をさまようアクシデントに見舞われ、救命士と学校側の迅速な救急対応で一命を取り留めた。

 “事故”が起きたのは4月30日、飛翔館高校所有の球場で行われた春季近畿地区大会府予選3回戦の桜宮−飛翔館戦。3回表を迎えた午前10時20分ごろ、飛翔館の2年生投手、上野貴寛さんがマウンド上で左胸に強烈なライナーを受け、前のめりに崩れ落ちた。上野さんは、奥野恵立(よしたつ)監督(49)や観客席から駆け付けた父親の呼びかけにも応じない状態となった。

 この事態に両校の選手らは動揺。叫び声が飛び交うなど、球場が騒然とする中、子供連れで観戦していた岸和田市消防本部の岡利次さんが上野さんに駆け寄った。

 岡さんは心肺停止状態と判断すると、「人工呼吸2回→心臓マッサージを30回」の処置を数回繰り返した。その間に、同校関係者が校舎玄関に備え付けのAEDをマウンドに運搬。岡さんが上野さんの胸部にAEDの取りつけ作業に入ると、監督と父親が人工呼吸と心臓マッサージを行った。

 救急処置を始めてからから約5分後、上野さんはAEDの電気ショックで自発呼吸を再開。午前10時半ごろには、観客などの119番通報で到着した救急隊員の呼びかけに応じるようになった。上野さんは快方に向かっているが、念のため約1週間、入院するという。

 岸和田市消防本部は岡さんについて「両校のOBではない」とした上で「この道約20年で、まじめな人。阪神と高校野球のファンで、よく野球観戦をしているようです」と説明した。

 飛翔館高校は昭和48年創立。野球部は60年春、61年夏の2度、甲子園に出場した。雨天練習場も完備し、OBには巨人の三木均投手(24)らがいる。今回の試合は飛翔館が棄権を申し出、0−9で敗退した。

 AEDは平成17年度の卒業生が寄付したもの。飛翔館高校の長岡弘政教頭(46)は「岡さんとAEDがなかったら、助かっていたかどうかわからなかった」と胸をなで下ろしていた。

■自動体外式除細動器(AED)

 心臓の心室が不規則に細かく震え、ポンプ機能が失われる「心室細動」になった際、電気ショックで心拍を再開させる装置。2月18日の東京マラソンでは、この装置で2人の命が救われ、救助した横浜市の消防署員(50)が「ハッピーニュース2006」(日本新聞協会主催)の「ハッピーニュースパーソン」に選ばれた。


障害者の雇用、ユニクロが1位…2位マック、3位しまむら

4月27日2時59分配信 読売新聞


 厚生労働省は26日、従業員5000人以上の民間企業や公的機関での障害者の雇用状況(2006年6月現在)をまとめた。

 障害者雇用率が最も高かったのは、カジュアル衣料の「ユニクロ」の7・42%。656・5人(障害の重度や労働時間に応じ、1人の雇用を2人分と数えたり、0・5人分と数えたりする)を雇用し、全産業の平均1・52%を大幅に上回った。

 障害者雇用促進法は、企業などに障害者の最低限の雇用割合を定め、民間企業の法定雇用率は1・8%。5000人以上の企業の平均雇用率は1・79%だった。業種別では、飲食店・宿泊業2・89%、電気・ガス・熱供給1・98%などが高く、教育・学習支援業1・43%や複合サービス業1・50%などは法定雇用率に達しなかった。

<車椅子転売>阪神・赤星選手が寄贈、ネットオークションに

4月27日0時3分配信 毎日新聞


 プロ野球の阪神は26日、赤星憲広外野手(31)がシーズン中の盗塁数に応じて福祉施設や病院に寄贈した車椅子が、ヤフーのインターネットオークションにかけられていたと明らかにした。23日夜に20万円でスタートした取引は、その後、取り下げられたという。
 球団は、24日にファンからの指摘で事実関係を把握したが、寄贈先などへの追跡調査はしない方針。球団関係者は「驚いている。(オークションの)写真を見る限り本物。善意でスタートした事業なので、善意が広がるようにしたい」と話した。03年からの4年間で204台を寄贈した赤星外野手は今後も寄贈を続ける意向だが、「普通では考えられない。球団と相談して再発防止策を考えたい」と困惑していた。【井沢真】

老人ホームなど7施設売却へ 郵政公社

2007年04月24日16時21分

 郵政行政審議会(総務相の諮問機関)は24日、日本郵政公社が申請していた簡易保険加入者ホーム「カーサ・デ・かんぽ浦安」(千葉県浦安市)や、郵便貯金会館「メルパルク札幌」(札幌市)など7施設の土地・建物の売却を了承した。民営化に向けた郵便貯金・簡易保険関連施設の整理の一環で、譲渡先は今後選定する。

 「かんぽ浦安」は郵政省時代の1991年に開設した簡保加入者向け終身型有料老人ホーム。郵政公社は7月をめどに施設・業務を譲渡する方向で最終選定作業を進めている。同審議会は譲渡に関し、(1)既入居者が現在以上のサービスを提供される(2)譲渡前に全入居者から合意を得る−の2点を条件付けた。

 その他の譲渡対象施設は札幌、仙台、名古屋、大阪、広島の5市にある5つの簡易保険総合健診センター。(時事)


ADHD発症児の母、喫煙率一般の2倍

4月20日14時51分配信 読売新聞


 落ち着きがないなどの症状が表れるADHD(注意欠陥・多動性障害)の子どもの場合、母親の喫煙率が同年代の女性の2倍程度高いことが、大阪府の小児科医の調査でわかった。

 母親の喫煙とADHD発症との関係を示す研究は、これまで海外ではあるが、日本では初めてという。

 ADHDは、生まれつきの脳の機能異常による発達障害とされ、集中力がない、衝動的な行動をするなどが特徴。治療経験の豊富な大阪府寝屋川市の小児科医院の安原昭博院長が、小児患者の母親167人に喫煙歴などをアンケートした。

 その結果、喫煙経験は47%にあり、妊娠時にも35%が喫煙していた。特に出産時の年齢が20〜24歳の母親では、喫煙率が88%にのぼった。

最終更新:4月20日14時51分

読売新聞


2007年4月17日更新
今朝の朝日新聞に大きく精神障害者の方の福祉施設が経営破たんし他の社会福祉法人に営業権利が譲渡されたという報道がありました。いかが記事です。

<全家連>借入金返済のめど立たず、破産の見通し

4月17日15時1分配信 毎日新聞

 精神障害者を持つ家族の全国組織「全国精神障害者家族会連合会」(全家連、東京都)が、多額の借入金を返済するめどが立たず、破産する見通しになった。17日に臨時の評議員会を開いて破産と解散を決議、同日午後に正式発表する。厚生労働省所管の財団法人で、精神障害関連の中核団体が破たんするという異例の事態になる。負債総額は約9億円とみられる。
 全家連などによると、破産の最大の原因は、全家連が所有・運営していた精神保健福祉施設「ハートピアきつれ川」(栃木県さくら市)の多額の建設費。20億円を投じ、96年にオープン。精神障害者を雇用して社会復帰を促す授産機能を併せ持ったユニークな宿泊施設として注目を集めた。
 建設資金のうち約12億円は国などからの補助金や寄付で、実質的な借入額は厚労省所管の「福祉医療機構」と大手銀行の計約8億円。しかし、全家連は主な収入を月刊機関誌の販売代金(年間約1億円)に頼っており、毎年5000万円に上る建設費の返済は、当初から全家連本体の運営を圧迫した。
 このため全家連は、厚労省などから受け取っていた補助金や委託費について、出張旅費や人件費の領収書を偽造するなどして目的通りに使ったように見せかけ、浮いた金をハートピアの建設資金返済などにあてていた。
 しかし、02年に補助金目的外流用を巡る不祥事が発覚。同省や日本財団が03年、加算金も含め5億円余りの返還を求めたため、全家連の運営は危機的状況に陥った。全国の家族会や、精神医療関係者が寄付金を募ったが、思うようには集まらなかった。全家連によると、ハートピア建設費の返済残高が5億4600万円、補助金の未返還額も約3億8000万円に上るなど、資金繰りが悪化。国などからの補助金もストップされたままで、これ以上の事業の継続は困難と判断した。
 各都道府県にも家族会が組織されているが、全家連とは別の組織構成になっており、破産の影響を直接的には受けない見通し。また、ハートピア事業は今月1日から、別の障害者団体に無償譲渡、全家連本部が直営していた通所授産施設なども他の団体に譲渡され、それぞれ運営を続けている。
 【ことば】全国精神障害者家族会連合会 精神障害者の医療・福祉の充実、精神障害に対する差別や偏見をなくすことを目的に1965年に設立され、67年に財団法人になった。傘下には各都道府県単位の連合会があり、全国で約6万世帯計12万人が活動している。会員向けの機関誌「月刊ぜんかれん」などの書籍を発行しているほか、精神障害に関する各種研修事業にも取り組んでいる。

最終更新:4月17日15時7分

  ここの元ホテルマンの指導の元社会復帰を目指す指導は有名で、TBS日曜夕方に放送されている「夢の扉」でつい最近、詳しく紹介(下にリンクあり)されており、他の法人が行うには支援費などでは経済的に行うことは厳しく、全国的なモデルにはならず、恵まれた(運よくここに入所できた)方しか、恩恵はないような気がしました。そして今日の報道。これだけ借金してハードを作っても、そもそも収益が見込めない福祉事業で毎年5千万の返済計画自体が無謀でした。それを補うために会計の不正。いくらすばらしい活動でも、お金をごまかしてしまったら、信用もなくなり不の連鎖。東北の地方都市が多くの借金で大都市なみの介護サポートを実現後、選挙で市長さんが落選し、計画変更で、結局、同じような都市の福祉体制に戻り、借金だけが残ったのと同じ結果になってしまいました。全国に平等な介護保険、支援費の支給額内でみんなが幸せになれる理想的なモデルはないんでしょうか?テレビ番組で紹介されるのは例外で一時的には繁栄するけど、選挙や制度変更、社会の変換とかなにかおきると、総崩れというのが多い気がしてなりません。

TBS「夢の扉「ハートピアきつれ川」放送紹介ページへリンク
以前紹介した秋田県のある都市の福祉計画の頓挫



カラオケマラソン世界記録214時間

4月15日10時47分配信 デイリースポーツ


 新人歌手・外川陽子(21)が「最長カラオケマラソン」のギネス世界記録を樹立し、14日までギネス・ワールド・レコード社に記録申請していたことが分かった。デビュー曲「Together」の売り上げの一部などをワクチン代としてミャンマーなどに寄付してきた外川は、3月30日から都内で一般参加者と1曲につきワクチン1本を寄付するチャリティーカラオケ大会を実施。オーストリアチームの世界記録142時間を大幅に超える214時間の世界記録を作るとともに曲数分の3637本のワクチンを寄付した。
“無名歌手”快挙 無名新人歌手が“世界記録樹立”の快挙を成し遂げた。
 売り上げの一部をワクチン代として発展途上のミャンマーなどの子供に寄付する“ワクチンソング”「Together」でデビューした外川は、1曲歌うごとに1人分のワクチンを届けることを目的とした「チャリティーカラオケマラソン」を敢行。
 外川は3月30日から、3分以内の邦楽で同じ曲はなしというルールの下で歌い始めた。途中は、ファンが歌いつなぎ、外川はゴールの瞬間など合わせて10曲を歌ったが、最終的には楽曲数3637曲、タレントのルー大柴も駆けつけるなど延べ1200人が参加し、214時間の「最長カラオケマラソン」のギネス世界記録を樹立した。
 この偉業に外川は、「記録挑戦にはいくつものルールがあって常に緊張感に包まれてましたが、参加者一丸となったことで、世界新記録を達成できました。音楽の魅力ってすごいと思います」とコメントした。
 過去、日本ミュージシャンとしてギネスブックには、デビューから24作連続でオリコンシングルチャート初登場第1位を継続しているKinKi Kidsらの名前が刻まれている。

最終更新:4月15日10時47分


<殺人未遂>介護老人施設にナイフ男、2人が重傷 仙台

3月18日20時53分配信 毎日新聞


 18日午後1時半ごろ、仙台市太白区茂庭台2の介護老人保健施設「茂庭台豊齢ホーム」(香坂茂美施設長、約150人入所)の玄関ロビーに男が押し入り、持っていた果物ナイフ(刃渡り約10センチ)で見舞客の女性(60)=同市青葉区=と、女性看護師(50)の腹を次々と刺し、重傷を負わせた。110番通報で駆け付けた宮城県警仙台南署員が、男を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。
 調べでは、逮捕されたのは、近くに住む無職、蟻坂(ありさか)康義容疑者(32)。見舞客の女性の右わき腹を無言で刺した後、駆け寄った看護師の左わき腹を数回刺したという。その後、包丁を持ったまま暴れるのをやめ、同署員が駆け付けた際には椅子に座っていた。
 蟻坂容疑者は調べに対して、「老人ホームで働いていた知人に裏切られた。知人を雇っていた施設の中で人を殺せば、復しゅうできると思った」と供述、容疑を認めている。【青木純、鈴木一也】

寝たきり夫の介護を放棄、死亡させた妻を逮捕…大阪

2007.02.09 Friday
 寝たきりの夫の介護を怠り、死亡させたとして、大阪府警淀川署は7日、大阪市淀川区東三国、パート従業員庄司聖子容疑者(50)を保護責任者遺棄致死容疑で逮捕した。庄司容疑者は、入浴や排せつ物の処理などの世話をほとんどせず、ホームヘルパーの介護も頼んでいなかったといい、夫は床ずれで脇腹の骨が露出し、身長1・6メートルに対し体重38キロとやせ細っていた。

 調べでは、庄司容疑者の夫の忠さん(63)は2005年6月に大阪市内の病院でパーキンソン病や糖尿病、脳こうそくなどと診断されたが、入院せずアパートの自室で寝たきりのまま療養。昨年12月下旬ごろから食欲が衰え、今年1月下旬には食事が取れないほど衰弱したが、庄司容疑者は適切な治療を受けさせるなどせず、今月5日に死亡させた疑い。
 調べに対し、庄司容疑者は容疑を認めたうえで、「国民健康保険の有効期限が切れていたうえ、夫は病院嫌いで入院を拒んでいた。散らかった家を他人に見られるのもいやで、面倒を見ること自体、最後はいやだった」と供述。食事は朝夕、市販の弁当を与えていたが、最近はジュースを飲ませるだけだったという。

 忠さんは1999年、体調不良を理由に勤務先の会社を退職し、その後は庄司容疑者が工場や飲食店などで働いていた。

 アパートの管理人の男性によると、約3年前に庄司容疑者夫婦の部屋に入った際、ごみや汚物が散乱した中で、体調のすぐれない忠さんが1人でいたといい、「きちんと介護されていない感じだった」と振り返る。

 隣室の調理師男性(20)も「部屋の前から異臭がすることがあった」と言い、真上の部屋に住む主婦(56)は「下の部屋からはほとんど物音がしなかった」と話した。

 介護放棄を巡る事件は、寝たきりの大阪市の女性(61)を死亡させたとして、大阪府警が先月22日、夫と長男、長女を保護責任者遺棄致死容疑で書類送検したほか、広島市の寝たきり男性(60)を放置して殺害したとして、広島県警が同29日、妻と長男、二男を殺人容疑で逮捕するなど相次いでいる。

(2007年2月8日 読売新聞)

障害者施設の暴行:知的障害者の逸失利益、訴える 弁護士、両親が会見 /広島

3月23日13時1分配信 毎日新聞


 ◇「あとの郷」虐待
 知的障害者更生施設「あとの郷」=安芸区=の虐待事件で、元入所者の男性(38)側が元施設長らを相手取り、計1100万円の損害賠償請求訴訟を起こした22日、代理人の中田憲悟弁護士や男性の両親らが中区の広島弁護士会館で会見。中田弁護士は「知的障害者の逸失利益の問題などを訴えていきたい」と力を込めた。
 会見には男性の支援者ら約50人が参加。中田弁護士は「両親から03年に相談を受けても男性に被害を訴える力がなく、誰が虐待したのか分からないため苦しんだ。同施設の元職員が証言を名乗り出てくれ、詳細な事実がわかった」と訴訟の経緯などを説明。また「知的障害者の傷害に基づく損害をどう考えるか難しいが、人である以上同じはず。働けないということで低く算定されていいのか問題になるところだ」と話した。
 男性の父親(71)は「(息子を)引き取りに来た時は地獄そのもののような感じだった。力強く闘いたい」と話した。


<交通事故死>自閉症少年の両親、逸失利益求め提訴へ 札幌

3月15日20時31分配信 毎日新聞


 札幌市で05年に交通事故で死亡した重度の自閉症少年(当時17歳)の両親が、事故を起こした女性らを相手取り、平均賃金に基づく逸失利益約4280万円など総額約7340万円の損害賠償を求める訴訟を4月上旬、札幌地裁に起こす。将来得られたはずの収入を算定する逸失利益を重度障害者が健常者並みに認められたケースはなく、両親側は「憲法の平等原則に基づき、逸失利益を認めさせたい」と話す。
 訴状となる書面によると、高等養護学校2年だった少年は05年8月10日午前、同市南区滝野の国営公園敷地内のバス停で路線バスから降車後、車道に飛び出し、乗用車にはねられて死亡。少年は特定非営利法人(NPO)のヘルパー2人らと初めて路線バスに乗る訓練中だった。両親は車を運転していた女性と、目を離したヘルパー1人、同NPOなどに賠償請求する。
 女性が加入していた損害保険会社は事故後、両親に賠償額の見積もりを提示。重度障害を理由に逸失利益の算定は0円だった。
 両親側は東京高裁が中度の自閉症少年について「調理師として働ける可能性があり、平均賃金の4、5割の収入を得る能力は潜在的にあった」と1800万円の逸失利益を認めた判決(94年11月)を引用。「養護学校で作業能力があるとされ、就労の機会を得た可能性は高い。少なくとも法定の最低賃金で計算すべきだ」と主張する。
 両親の代理人で障害者の人権問題に詳しい児玉勇二弁護士(東京)は「保険会社から自動的に0円と算定され、泣き寝入りしている障害者の遺族は多い」と話す。【真野森作】
 ◇逸失利益 事故による被害者の死亡や後遺障害がなければ得られたはずの収入を仮定して算出したもの。生活費分を控除した年収に、就労可能だった年数と中間利息を考慮した係数をかけて計算する。一般的に将来の稼働能力が事故前にあったことを立証できなければ認定されない。


介護福祉士に上級資格…運営管理や重症者ケア担う
読売新聞


 厚生労働省は5日、重度の認知症患者などを世話し、介護事業で指導的役割を担える介護福祉士の上級資格として「専門介護福祉士」(仮称)制度を創設する方針を固めた。

 近く有識者会議を設置し、2007年度中にも制度の具体的な内容を決定する。「仕事がきつく、給料が安い」とされる介護福祉士は人手不足が深刻化しているため、新制度創設により、待遇改善などにつなげたい考えだ。

 新たな資格は、一定の実務経験や、新たな研修の履修などを要件とする方向だ。また、「認知症ケア」「事業の運営管理」など、介護の専門分野に応じた複数の資格とする方向で検討する。

 介護福祉士は1988年に始まった国家資格。2006年10月末現在、約54万8000人が取得している。「入浴、排せつ、食事」の身体介護が主な役割だが、現在は、認知症や障害者へのケアなど、介護ニーズが多様化している。
 今日の新聞で甲府市内の特養(特別養護老人ホーム)での虐待の報道が大きくありました。技術職、営業職、経理職など前職がどんな職種でも転職できるのが福祉の現場でいろんな方がいます。人と接することの好き嫌いはともかく、なかには明らかに人と接する職に不向きな方もおり、利用者さんの方たちを明らかに目下にみてしまうために、ちょっと反抗されただけで、逆切れ、マジ切れされ、まわりにいる職員も「なんでそんなに怒んないといけないの?」という場面もたくさんあります。あざをつくらなければ、たたいてもOK、ばれなけらばOKという職員もおり、悲しい限りです。他の職員がいる前でガツンとやってしまうということは、夜間帯など他の目がないときはもっとエスカレートする可能性も高く、小さなうちに芽を摘むことがたいせると自分は感じています。そもそも普段から力で行動で抑えている職員は利用者さんの動きでわかります。
 大概、虐待は施設の外に漏れるとまずいことになるので施設内で上手に処理することが多いんですが、今回は福祉課に通報で報道沙汰まで大きくなったのは10年以上のベテラン職員とのことなんで経営者側がこの方を守りに入ったためのように思われます

特養入所者に性的暴言

2007年02月22日

 甲府市内の特別養護老人ホームで、40代の男性の元介護職員が、入所者の男女15人に対し、性的な暴言を浴びせたり、こづいたりするなどの虐待を繰り返していたことが21日、わかった。県は事実と確認し、同日、施設を運営する社会福祉法人に改善勧告を出した。

 県などによると、元職員は昨年秋から同11月にかけて、夜間の当直勤務の際に、入所者の男女15人に対し、性行為を迫るような内容の暴言を浴びせたり、トイレに誘導する時に頭をたたいたり、失禁したまま放置したりするなどの虐待を繰り返したという。

 元職員は「やっていない」と虐待を否認しているという。元職員は1月、施設側から虐待についてただされた後、自ら退職したという。

 1月15日、県に匿名の電話で、「入所者が虐待を受けている」との情報提供があった。県と甲府市は1月17日と今月5日の2回、施設に立ち入り調査して、同僚職員から事情を聴き、虐待はあった、と認定した。施設側も、県に提出した報告書で、虐待があったことを認めている。

 施設には、80代を中心に、認知症の高齢者を含む約50人が入所している。十数人が通所している。

 県は介護保険法に基づき、社会福祉法人に出した改善勧告で、3月20日までに施設の改善計画を示すことを求めた。

 県は、施設名は公表していない。県長寿社会課は「職員は退職し、改善の方向にあり、公表の必要はないと判断した。改善が見られなければ、公表する」としている。

 この施設の施設長は「虐待があったことは認めざるを得ず、家族に謝罪した。職員の資質を高めて、再発を防止したい」と話した。
■家族ら「裏切られた気持ち」

 虐待が発覚した甲府市内の特別養護老人ホーム。入所者の家族や親類からは、怒りや落胆の声が上がった。
 「面倒見のよい施設だと思っていた。いまだに信じられません」。義理の母が入所している甲府市の女性は声を落とした。虐待を知ったのは1月下旬。施設の職員を名乗る人物から、「家族が虐待されている」という趣旨の手紙が届いた。今月半ばには、職員が自宅を訪れ、事情を説明し、おわびをしたという。

 虐待したとされる元職員の印象は「一生懸命介護してくれる人」だった。施設を訪れると、笑顔で出迎えてくれたという。女性は「安心して入所させていたのに……。許せない」と憤った。
 親類が入所する南アルプス市の男性は「裏切られた気持ち」と語る。施設を監督する行政に対しても、「高齢者や家族が安心できるように、管理してほしい」と注文をつけた。


甲府の特養で虐待 県が改善勧告 職員、入所者に暴言

 甲府市の特別養護老人ホームで入所者への虐待があったとして、県は21日、同ホームに対し、介護保険法に基づき虐待防止策の徹底を促す改善勧告を出した。3月20日までに再発防止策などをまとめた計画書の提出を求めている。

 県長寿社会課によると、虐待を行ったのは40代の男性介護職員(1月12日に退職)。夜勤中に、入所者に対して「くそばばあ」「うるせー」などと暴言を吐いたのに加え、トイレに行くのを嫌がる入所者をこづいたり、薬を飲ませるために無理やり口を開かせようとするなどの行為があったという。

 同課は、1月15日に男性職員の「不適切な対応」を指摘する電話を受けたことから、2度に渡って甲府市と立ち入り調査を実施。その結果、虐待行為があったと断定した。同施設の入所者約50人のうち、15人が被害を受けたと見られる。施設側は、昨年11月ごろに職員からの内部告発で虐待の情報を入手。ほかの職員への聞き取り調査などで男性職員が虐待に関与した可能性が高いと判断したが、県が1回目の立ち入り調査をするまで、報告していなかった。ほかの職員が虐待に関与したかは確認されていない。

 男性職員は、同施設に10年以上勤務していたが、過去にも虐待に及んでいたかは不明。施設の調べに対し、虐待行為を否定したが、施設側で辞職を促したという。同ホームの男性施設長(55)は「入所者に迷惑を掛けた点で申し訳ない。被害者の家族には面談で事情を説明した。今後は職員の資質向上と監視体制の強化で再発防止を図っていきたい」としている。

 同課は、改善勧告を出した理由として「夜勤の激務など、虐待が起きうる環境の改善などを図る必要があるため」としている。

2007年2月22日  読売新聞)

2007年02月22日(木)

特養の元男性職員 入所者虐待の疑い 
甲府の奥湯村園、暴言や暴力

 甲府市羽黒町の特別養護老人ホーム「奥湯村園」で、職員による入所者への虐待があった可能性が高いとして、山梨県は二十一日、施設を運営する社会福祉法人「奥湯村福祉会」(松葉惇理事長)に改善勧告を行った。県が施設に事情を聴いたところ、四十代の元男性職員が入所者の頭を殴ったり、暴言を吐き、女性入所者にみだらな言葉を言わせるなどの虐待行為を繰り返していた疑いがあることが分かった。元職員は施設の調査に対し、事実関係を否定したが、一月に依願退職している。
 県長寿社会課によると、一月に「(同施設で)元職員が虐待行為を行っていた」との情報が寄せられたため、甲府市と合同で調査を始め、同十七日以降、二回の立ち入り調査を実施し、関係者に事情を聴いた。
 調査の結果、元職員が昨年、トイレを嫌がる入所者の頭を殴ったり、女性入所者にみだらな言葉を言わせていたところを複数の職員が目撃していたことが判明。薬を強引に飲ませたり、入所者を夜間、ホールに座らせたまま寝かせないなどの虐待行為もあった可能性が出ている。


時給わずか100円台…神戸の障害者施設、改善指導へ

2月19日3時12分配信 読売新聞


 神戸市内の知的障害者の作業所が、最低賃金法に違反しているなどとして、神戸東労働基準監督署は近く改善指導を行う方針を固めた。

 作業所は一定の条件を満たせば労働関係法規の適用が除外されるが、同署は、作業実態が訓練の範囲を超えた「労働」にあたると判断した。作業所への改善指導は異例。同様の事例はほかにもあるとみられ、厚生労働省は近く、労働者としての保護を徹底するよう、関係施設に通達を出す。

 指導を受けるのは、社会福祉法人「神戸育成会」(小林八郎理事長)と、運営する3作業所。知的障害者計16人が、指導員から指導や援助を受けながら、クリーニングなどを行い、工賃などとして1人あたり年間約25万円を得ている。

EXILEのMATSUが自身の病気告白

1月7日10時0分配信 日刊スポーツ


 ダンス&ボーカルユニットEXILEのパフォーマー、MATSU(31)が国の難病(特定疾患)に指定されているベーチェット病であることが6日、分かった。昨年の活動を追ったフジテレビ系ドキュメンタリー番組「EXILE〜6年目の真実〜」で明かした。
 MATSUは高校時代に口内炎ができるなど、初期症状が出始めたという。昨年9月、新ボーカルを選ぶ最終オーディションのリハーサルで病状が悪化。左目がほとんど見えない状態で、時折休みながらダンスリハーサルに臨んでいた。体調を崩すと3日ほど寝込んでしまうこともあるという。最悪の場合失明に至る可能性もあり、症状を抑える薬を使用するなど治療を続けている。
 MATSUはこの日、携帯サイトのEXILEモバイルで「こういった難病を背負い、闘って生きていくとは思っていなかったのですが、今はすべてを受け入れて、これから先の人生を全力で生きていく」とコメント。また「今回病気のことをお話させていただいたのは、同じでなくても病気と闘っている人に勇気や希望を持って頑張ってほしいという願いからです」とつづっている。
 番組では踊りたい思いとメンバーに迷惑を掛けられない心境を吐露し、リーダーHIRO(37)には「EXILEが自分の支えになっている」と踊り続ける意思を伝え、メンバーも見守っている。今年は新ボーカルTAKAHIRO(22)が加わり「第2章」の大規模ツアーが予定されている。MATSUが元気で踊る姿が、ファンや病気と闘う人たちに勇気を与え続ける。


最終更新:1月7日10時0分


日本初の盲目ダイバー 海に癒やされバンド再開 「ライブ通じ勇気を」

1月6日15時56分配信 産経新聞


 子供のころに視力を失い、大阪府高槻市の整骨院で働きながらバンド活動を続けている熊野伸一さん(43)が、近く広島県東広島市の老人ホームでコンサートを行う。熊野さんの趣味はスキューバダイビング。目が見えず周囲の状況が分からないため、常に緊張を強いられる生活だが、海の中にいるときは解放されるようなのびやかな気持ちを感じる。自由に外に出ることができない障害者やお年寄り−。そんな人たちにもひととき、コンサートを通じてのびのびとした感覚を味わってもらおうと、準備を進めている。

                  ◇

 熊野さんは小学4年の時に「網膜色素変性症」と診断された。視力は徐々に衰え、そのうち、好きな読書もできなくなった。「本を読めなくなるのがつらかった。楽しみがどこにあるのか分からず、どうやって生きていったらいいのか悩んだ」。視力は低下し続け、絶望感やいらだちは日増しに募る。20歳のころには、強い光がかろうじて分かる程度にまで視力が落ちた。

 結局、本は読めなくなった。だが、中学の時から始めたギターが代わりの楽しみになった。高校は大阪市立盲学校に進み、盲学校1年の時に学校の仲間とバンド「シャンテ」を結成。メンバーチェンジもあったが、次第に有名になり、出演依頼が相次いだ。

 平成10年ごろには、ライブは年に270回を超えた。人気があるのはうれしかったが、疲れもたまってきた。「障害者だから、という目で情けをかけてもらっているんじゃないか」という思いもあり、しばらくバンド活動を休止したこともあった。

 このころ、視覚障害者としては日本で初めてスキューバダイビングのライセンスを取得した。水の中で味わう、浮遊感。「自分が息をする音だけが聞こえる。何も心配せずに落ち着いた気分になれる」。普段の生活で、常に周囲の音に注意して緊張した生活をしている熊野さんにとって、最もリラックスできる時間だった。疲れていた自分の心もほぐれた。

 休止から1年ほどして、バンドを再開。「いまはもう無理はしない。コンサートも年に60〜70回を集中して演奏すればいい」。水の中でゆったりする時間は、いつか気持ちをそんなふうに変えていた。

 熊野さんはいま、東広島市でのコンサートに向けて、準備を進めている。バンドのバックにイメージ映像を流し、耳の聞こえない人に、より曲のイメージを理解してもらう−といった取り組みも考えている。一緒にステージに立つ妻の知子さんは、歌を歌いながら手話で歌詞の内容を伝え、障害のある人にもより深く音楽を楽しんでもらうよう構想を練っている。

 いま、特に大事にしようとしているのは、障害者施設や老人ホーム、少年院など。自由に行動できない人たちのところでの演奏に比重を置こうと思っている。「僕のライブに来てバンド活動を始めた、目の不自由な子供がいる。自分たちの活動を見た多くの人に勇気を与えるような生き方をしたい」


最終更新:1月6日15時56分


「介護予防」基準を4月から緩和、対象者集まらず

12月27日14時43分配信 読売新聞


 厚生労働省は27日、介護保険の「介護予防事業」の対象者を拡大する方針を決めた。来年4月から、選定要件を緩和する。

 同事業は、今年4月施行の改正介護保険法の目玉事業。高齢者が要介護状態になるのを防ぎ、給付費を抑制する狙いがあるが、現行の選定方法では対象者が予想以上に少なく、このままでは目的が達成できないと判断した。

 介護予防事業は、介護サービスを使う前の虚弱な高齢者が対象。厚労省が作った基本チェックリストなどで市町村が選定し、希望者は筋力トレーニングや口腔(こうくう)ケアなどの予防事業に参加する。

 厚労省は、65歳以上の全人口の約5%、事業初年度の今年度は約3%が該当すると見込んでいた。


<御茶ノ水駅>大学病院集中…バリアフリー対策で署名活動

12月27日15時2分配信 毎日新聞


 大学病院などが集中するJR東日本の御茶ノ水駅(東京都千代田区)構内の「バリアフリー対策」を望む署名活動が、近隣の病院に勤務する医師の呼び掛けで始まった。同駅にはエスカレーターもエレベーターもなく、「病人には『地獄』の駅」とも呼ばれている。来年3月末までに10万人分の署名を集め、JR東日本に提出するという。【永山悦子】
 同駅の近くには順天堂医院、東京医科歯科大付属病院、日本大病院など大学病院のほか、総合病院も集まる。JR線を使う人も多いが、体調の悪い患者が駅の階段で苦労する話を聞き、順天堂大学の斉藤光江助教授(乳腺科)らが今月1日から署名を始めた。順天堂医院の外来患者は1日約4000人に上る。すでに署名は2000人を超えており、他の病院にも協力を呼びかける予定だ。
 JR吉祥寺駅から中央線で通院する女性(42)は、膠原(こうげん)病で両ひざに人工関節を入れている。駅の階段は、手すりにしがみつき、つえをついて上り下りする。「署名活動を聞き、『うれしい!』と叫んだ。もう無理だろうと、あきらめていたから」と話す。乳がんの抗がん剤治療で通院している女性(82)は「階段が狭いし急。年寄りがゆっくり歩くと迷惑では、と感じる。エスカレーターがあれば、もっと気楽に通院できる」と言う。
 00年に高齢者や身体障害者の移動の円滑化を目指す「交通バリアフリー法」が施行され、乗降客5000人以上の鉄道駅は、原則として10年までにバリアフリー化しなければならない。中央線と総武線が停車する御茶ノ水駅の乗降客は、1日約20万人とみられる。
 JR東日本は「周辺には病院が多く、ニーズの高さは理解している。神田川と、その護岸の土留めに造った壁に挟まれた構造のうえ、ホームが狭く工事しにくいが、10年度末までのエレベーター設置を目指す」と説明している。
 斉藤助教授は「前日から近くに宿泊したり、手前の駅で下車してタクシーに乗り換える人もいる。患者の皆さんの切実な声を集め、一日も早いバリアフリーの実現を要望したい」と話している。


方向転換の車いす、地下鉄階段転落し男性死亡…札幌

12月22日14時47分配信 読売新聞


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転落死亡事故が起きたエレベーター付近を確認する車いす利用者たち。中央奥がすぐ階段

 札幌市営地下鉄東西線「琴似駅」地下1階で今月8日、電動車いすに乗った同市西区の無職男性(52)が、エレベーター乗降口付近から2段(計38センチ)下の踊り場に車いすごと落ち、頭を打って翌日亡くなっていたことが22日、明らかになった。

 事故のあった施設は、高齢者や障害者の円滑な交通移動を促進する「交通バリアフリー法」の基準を満たしているが、乗降口の端から階段まで約38センチしかなく、市交通局は再発防止策の検討に入った。

 市によると、男性はエレベーターで地上から地下1階に降り、改札口に向かうため、後ろ向きの状態でホールに出て方向転換する際、誤って近くにある2段下の踊り場に落ちた。


<老人ホーム変死>妻が首絞められ 夫は意識不明重体 千葉

12月16日23時39分配信 毎日新聞


 16日午後4時45分ごろ、千葉県八街市の老人ホームで、入所者の郷原千恵子さん(67)が倒れているのを介護士が発見。直後に千恵子さんの夫(72)が倒れているのが見つかった。千恵子さんは首に絞められた跡があり死亡、夫は意識不明の重体。警察は、夫が千恵子さんを殺害後、自殺を図った疑いがあるとみている。


国連総会、障害者権利条約を全会一致で採択

12月14日1時23分配信 読売新聞


 【ニューヨーク=白川義和】国連総会は13日、障害者の差別禁止と社会参加実現を目的とする障害者権利条約を全会一致で採択した。

 障害者の人権を明確に保障する国際条約は、これが初めて。2007年3月から署名手続きが始まり、20か国が批准した時点で発効する。

 条約は、障害者による「すべての人権及び基本的自由の完全かつ平等な享有」を目指し、締約国は条約が認める障害者の権利実現のため、「すべての適当な立法、行政措置」を取ることが求められる。

 具体的措置としては、障害者が移動や情報入手で差別を受けないための環境整備などが挙げられている。


最終更新:12月14日1時23分


<高齢運転者>免許更新時に認知症検査へ 75歳以上予定

 高齢運転者による事故が増加していることから、警察庁は30日、免許更新時に認知症の有無などを簡易検査する道路交通法の改正案を、来年の通常国会に提出することを決めた。75歳以上を対象とする方針で、08年秋の施行を目指す。認知症の疑いがある場合は、専門医の診断を経た後、免許の取り消しや停止などの処分を行うことにしている。
 また、普及率が20%程度にとどまっている高齢運転者(70歳以上)の標識(ステッカー)の表示義務付けも改正案に盛り込むことにしている。
 同庁によると、義務付けられる簡易検査は約20分間のペーパーテスト形式で、年月日や時間を尋ねたり、イラストを見せて記憶力を問うなどの内容。今年6〜7月、69歳以上の高齢運転者約4000人を対象に簡易検査を試験的に実施したところ、2.5%が「認知症の疑いがある」と判定され、23.7%が「認知機能の低下」が疑われた。
 免許保有者(05年末現在)のうち、65歳以上は約980万人、75歳以上は約236万人。ペーパードライバーもいるとみられるが、同庁は、このうち65歳以上で約30万人、75歳以上で約16万人に認知症の疑いがあると推定している。【遠山和彦】
 ▽高齢運転者による事故 65歳以上による交通死亡事故は、昨年1033件(前年比14件増加)起きた。特に70歳以上で758件(同68件増)と急増し、信号を無視したり一時停止を怠ったケースが目立つ。今月9日には、千葉県君津市の認知症の男性(85)の軽トラックが千葉市若葉区の京葉道路を逆走し、大型ダンプ(10トン)と正面衝突。男性は頭を強く打って即死、ダンプカーの運転手が軽傷を負う事故が起きた。
(毎日新聞) - 11月30日10時32分更新

三井住友海上火災保険は29日、パート社員を含む国内のグループ全社員約2万人を対象に、保育所やベビーシッターを紹介する「社内育児支援制度」を、来月から導入することを明らかにした。対象者をパートや子会社まで広げた育児支援制度は、損保業界では初めて。同社は「育児と仕事の両立を可能とすることで、人材流出を防ぎたい」としている。
 対象となるのは、三井住友海上の社員で小学校入学前の子供を抱えているすべての社員。子供を施設などに預けて働きたいと希望した場合に、会社側が全国約360拠点の保育所やベビーシッターを紹介する。
 保育所などの入会金や利用料、年会費についても、無料か一定額の割引などのサービスが受けられる。紹介先の保育所やベビーシッターは、三井住友海上と提携する福利厚生サービス会社があっせんする。
 対象となる従業員に関しては、「業務を支えるパート社員たちも等しく育児支援が受けられるべきだ」という社内の声が強かったことから、海外を除いて、職域や性別、グループには一切関係なく、全社員に広げた。
 同社によると、新しい育児支援制度の利用希望者は、現在までに約3000人にのぼり、そのうち男性からの希望が7割を占めているという。
 今後も追加的な育児支援制度として、育児休暇を取得しやすくするために代替要員を確保することなどを検討しており、「女性社員は出産後に育児と仕事の両立が難しく辞めてしまう傾向が強い。子供を安心して預けられる環境を整えることで人材流出を防ぎたい」としている
路線バスと老人ホーム送迎車衝突、1人死亡18人けが

 24日午前9時25分ごろ、奈良市五条畑の国道308号で、奈良交通(本社・奈良市)の学園前発近鉄奈良駅行き路線バス=村岡成幸運転手(55)、乗客23人=と、特別養護老人ホーム「大倭安宿苑(おおやまと・あすか・えん)長曽根寮(ながそねりょう)」の職員矢尾伸明さん(34)が運転する送迎用ワゴン車(7人)が正面衝突。ワゴン車は前部が大破した。

 ワゴン車に乗っていた同市平松、無職佐藤富美代さん(91)が約3時間半後、死亡した。このほか、双方の車に乗っていた計18人が手や足などにけがを負った。

 奈良署の調べによると、現場は坂道の緩やかなカーブで、幅員約5メートル。中央線はなく、車2台がすれ違うのがやっとだという。ワゴン車は、デイサービスのために老人の自宅を巡回し、老人ホームに向かう途中だった。
(読売新聞) - 11月24日13時59分更新

<小児がん征圧募金>オリジナルTシャツ収益を寄託

 米同時多発テロが起きた「9・11」に平和を祈る音楽祭を行っている「セプテンバーコンサート実行委員会」が22日、今年のオリジナルTシャツの収益の一部15万円を毎日新聞東京社会事業団の小児がん征圧募金に寄託した。実行委代表で、歌手の庄野真代さんが、同事業団の三浦拓也常務理事に手渡した。 
(毎日新聞) - 11月23日3時2分更新

<体罰>職員が入所小中学生に暴力 大阪の児童養護施設

 大阪市住吉区の社会福祉法人が運営する同市内の児童養護施設で、入所している小中学生約10人が複数の職員から、頭を殴るなどの体罰を繰り返し受けていたことが、市の調査で分かった。施設長(63)は「行きすぎた行為があった」と、職員を指導したという。市は近く施設に改善を求める方針。
 施設には小中学生と高校生が計96人おり、職員21人が担当。外部からの情報で同市中央児童相談所などが10月下旬、96人全員に聞き取り調査した。その結果、約1割に当たる小中学生の男女約10人が5人の男女指導員から暴力を受けたと訴えた。うち指導員2人は言葉による行為で、いずれもここ1〜2年の出来事とみられる。医療機関で受診したケースはなかった。
 施設によると、期日までに宿題を提出できなかったり、時間外の外出が見つかった際に頭や胸を殴られたなどの訴えがあった。また、友人から「首を絞められた」と聞いた子どももいた。施設側も今年2月に事態を把握。首を絞められたというケースについて、施設長は「職員室への呼び出しに応じなかった子を居室から連れ出すため、職員が首をつかんだ。行き過ぎた行為だと職員を指導した」という。
 市が今月17日に指導員5人から事情を聴くと、「指導の一環だった」と説明したという。一方、入所している児童の一人は「告げ口がばれるのが怖くて誰にも言えなかった」などと話している。
 中央児相は「組織的ではないが、体罰が一部あったと認識している。大人が正当性があると主張しても、子どもがその意味を理解せず痛みだけが残るような指導は適切ではない」としている。
【山根真紀】
(毎日新聞) - 11月20日15時7分更新

認知障害者から1100万円 架空リフォーム、男を逮捕  認知障害と診断され、通院中の府中市の男性(57)から、架空のリフォーム工事費名目で現金をだまし取ったとして、府中署は17日、準詐欺容疑で神奈川県相模原市相模原、無職、老川恒容疑者(34)を逮捕した。府中署は、老川容疑者が平成16年ごろから二十数回にわたり、男性から計約1100万円をだまし取ったとみて余罪を追及している。

 パチンコ仲間から、「いけばだまされて金をくれる」と聞いて犯行を計画。多いときは現金300万円、少ないときは「あるだけ出せ」と言って男性が持っていた3000円を持ち帰っていた。

 調べでは、老川容疑者は別の男(44)=準詐欺罪で起訴=と共謀し、今年7月と8月の計2回、自宅の基礎工事代金の集金を装い、「昨年の集金にきました。残りが32万円です」などとうそをつき、男性から現金計30万円をだまし取った疑い。

 請求時には実体のない会社の見積書や領収書などを用意していた。


レイプ犯に平手51発の刑…インド北部の村

 世界遺産の「タージ・マハル」などがあり、日本人観光客に人気のあるインド北部ウッタルプラデシュ州のある村で聴覚や言語に障害がある女性を暴行した男に対し、長老会議が「平手打ち51回」の罰を与えたことが12日までに分かった。被害者の夫が警察に通報したが逮捕に至らなかったため、5人から成る長老会議で決定した。

 超法規的存在ともいえる長老会議は、双方の当事者から事情聴取。子供3人を持つ被害者の女性は手話で現場の野原の様子などを説明するなど被害を訴えた。

 長老会議がレイプ犯に下した判決は、平手打ち刑51回に加え、5000ルピー(約1万2980円)の罰金。「51回」の根拠、刑の執行者は明らかになっていない。

 村長によれば、警察は被害者が事件の経緯を説明できず、捜査を進められなかったと説明。長老会議に逮捕権はなく、公衆の面前での平手打ちで恥を与える処罰が限界としている。地元署は「捜査は続行中」とし、州の刑法で有罪が確定すれば死刑の可能性もあるとしている。

 インド地方部でのレイプ事件は被害者が報復を恐れ、警官の汚職も多いため表ざたになることは少ない。02年夏には、地元住民が「UFOに顔をひっかかれる」という被害が続出。対応の遅かった警察官が投石されることもあった。
(スポーツ報知) - 11月13日8時4分更新


福祉と国防予算を大幅増額 10年までの国家財政運用計画

NOVEMBER 09, 2006 07:09

福祉分野の予算が今年から毎年平均9.1%増え、2010年には80兆円に迫る見通しだ。また、軍戦力を強化するための費用は年平均17.7%急増する。

一方、インフラに投入する予算は同期間に年平均1.6%、産業・中小企業への支援予算は0.7%、それぞれ増えるのにとどまる見通しだ。

企画予算処(予算処)が8日にまとめた「2006〜2010年の国家財政運用計画の細部案」で、このようなことが明らかになった。

予算処は2010年、社会福祉・保険の予算が79兆4125億ウォンに増えると予想した。今年の56兆261億ウォンの福祉予算が、4年ぶりに1.4倍に増えるわけだ。

国防分野の支出は今年、22兆5046億ウォンから、2010年は31兆8182億ウォンに、年平均9.0%増やすことにした。とりわけ、先端兵器の開発などにつぎ込まれる戦力投資は2010年、11兆1073億ウォンで、今年(5兆7881億ウォン)の1.9倍に急増し、5年間で計41兆3222億ウォンが投入される。

研究開発(R&D)投資は今年、8兆9069億ウォンから、2010年は12兆6127億ウォンで、年平均9.1%増加する見込みだ。

一方、輸送や交通、地域開発分野の財政投資は、2010年、19兆6229億ウォンで、今年の18兆4236億ウォンとそれほど変わらない。

とりわけ、水資源関連の予算は2010年まで年平均5.0%減るなど、航空・空港(−23.6%)、鉄道(−0.5%)、道路(−0.03%)の予算は縮小される。その代わり政府は、民間資本を誘致することにした。

産業・中小企業分野の予算は今年、12兆3955億ウォンから、2010年は12兆7593億ウォンで、年平均0.7%の増加にとどまる。


東京・大田の78歳殺害、窃盗未遂容疑でヘルパー逮捕

 東京都大田区の無職田中綾子さん(78)が10月29日、自宅で絞殺された事件に絡み、警視庁蒲田署の特捜本部は10日、田中さんのキャッシュカードで現金を引き出そうとしたとして、都内の介護支援会社から派遣されていたヘルパーの村山美智子容疑者(61)(西東京市緑町)を窃盗未遂容疑で逮捕したと発表した。

 特捜本部では、村山容疑者が、田中さん殺害についても事情を知っている可能性が高いとみて追及している。

 田中さんは10月29日昼過ぎ、自宅居間で首をタオルで絞められて殺害されているのを、訪ねてきた別のヘルパーが発見した。

 特捜本部では、普段から無施錠だった掃き出し窓から、犯人が侵入していたことなどから、顔見知りの犯行とみて捜査していたところ、事件直後の29日午後1時過ぎ、豊島区南池袋の銀行の現金自動預け払い機で、村山容疑者が田中さんのキャッシュカードで預金を引き出そうとしながら、暗証番号の誤入力で失敗していたことが判明、今月3日、窃盗未遂容疑で逮捕した。
(読売新聞) - 11月10日13時43分更新

5年後に労災申請、男性の「うつ病」を認定

 月160時間を超える残業が続いてうつ病と診断された川崎市に住む40歳代の元会社員の男性が、症状が出てから5年後に労災を申請し、認定されていたことがわかった。

 労働者災害補償保険法は労災の時効を2年としているが、このケースでは起算日を発症時でなく、うつ病の診断を受けた日としたためだ。

 男性を支援した社団法人・神奈川労災職業病センター(横浜市)は「療養が長期間にわたった場合に申請をあきらめる人も多いが、相談してほしい」としている。

 同センターによると、男性は2000年6月から、東京都港区の情報通信会社で市場調査などを担当した。頭痛やめまいの症状を高脂血症、痛風と診断され、約2か月半後から会社を休んで療養。01年5月に解雇を通告されたという。
(読売新聞) - 11月6日13時3分更新

米国の露出男、「私は性犯罪者」Tシャツ着用の判決

 [ニューヨーク 3日 ロイター] 米デラウェア州で、少女に自分の局部を露出して見せたとして有罪判決を受けた69歳の男が、「私は性犯罪者」と書かれたTシャツを着用するという珍しい判決を裁判所から受けた。検察当局の関係者が明らかにした。
 園芸業を妻とともに営むこの男は、仕事中に10歳の少女に対して自分の局部を2回露出して見せたとして、60日間の実刑に加えて、出所後1年10カ月間は仕事中に「私は性犯罪者として登録されています(I am a registered sex offender)」と書かれたTシャツを着用するという判決を受けた。
 この検察関係者はロイターに対して、このような風変わりな刑罰が科された背景には、園芸の仕事にたずさわっている間に子ども達に再び局部を露出して見せるのではないかという懸念があるため、と説明した。
 この男は、1976年から少なくとも10回にわたって子ども達に対して局部を露出したとして有罪判決を受けており、「強迫的な露出症」と診断されているという。
(ロイター) - 11月5日13時32分更新

35・45歳で年金加入歴通知、早期点検狙い

 社会保険庁は、35歳と45歳の国民・厚生両年金加入者に対し、過去の詳細な年金加入履歴を2007年から郵送で通知する方針を固めた。

 従来、年金を受け取る直前の58歳の加入者に通知していたが、履歴の記録ミスなどを早期に発見しやすくすることで、年金の信頼性を高めることを目指す。

 通知は、「学生2年(未加入)」「A社8年勤務(厚生年金)」「B社へ転職4年勤務(同)」など、加入者の職歴などを明記する形式となる。このため、「未加入期間はないはず」「転職の時期が違う」など、加入者本人が、履歴の間違いを点検しやすくなるという。履歴の記載に間違いや問題がある場合、社会保険事務所などに、履歴の訂正を求めることができる。
(読売新聞) - 11月6日3時8分更新


<自閉症提訴>倉庫に閉じ込められ負傷 賠償2千万円求める

 東京都小金井市の市立小学校で04年、心身障害児学級に通う自閉症の男児(10)が担任の男性教諭に倉庫に閉じ込められ負傷した事故で、男児と両親は1日、市と当時の校長らを相手取り、約2000万円の賠償と市広報への謝罪文掲載を求めて東京地裁八王子支部に提訴した。男児側は「学校側に自閉症への理解がなく事故後の対応も不誠実だった」としている。
 訴状によると、04年11月、体育の授業中に体育館隣の倉庫に入った当時小学3年生の男児に対し、男性教諭が「そんなに入っていたいなら、しばらくそこにいなさい」としかって閉じ込めた。男児はパニック状態になり、2階の窓から5メートル下の地面に落下、大けがを負った。
 会見した母親は「経緯をありのまま話してほしかったが、先生や校長、市教委は息子が話せないのをいいことに自分たちの都合のいい説明を繰り返した」と話した。【苅田伸宏】
(毎日新聞) - 11月1日11時2分更新

<療養病床削減>4万人が「介護難民」に 日本医師会調査

 日本医師会は25日、長期入院する慢性病患者向けの設備、「療養病床」を削減する政府方針を受けた緊急調査の結果を公表した。医療の必要度が低いとされる「医療区分1」の患者のうち、4割に当たる約4万人は退院後の行き場がなく、「介護難民」化すると推計している。
 政府は介護施設代わりの入院も多いとされる療養病床を、今の38万床から15万床に減らす方針だ。その第1弾として今年7月、同病床の患者を病状に応じ「医療区分1〜3」に分類。「医療の必要度が低い」と位置づけた区分1の患者については、医療機関の収入が最大5割程度減る診療報酬体系に変えた。
 調査は7月、6186の医療機関を対象に実施。有効回答した2870医療機関の入院患者のうち、医療区分1は42.1%に当たる2万9392人。このうち63.4%(1万8628人)は「病状は安定しており、退院可」だったが、その約9割が自宅での受け入れが困難だったり、施設入居待ち状態。このため全国で約10万人いるとみる「区分1」の約4割の人は退院後の行き場がない、と結論付けている。
 一方「区分1」のうち約3割は退院の見込みがなかったが、強引に退院を迫ればやはり医療難民化するとも指摘している。【吉田啓志】
(毎日新聞) - 10月25日20時41分更新


京都3歳児餓死、姉の養育失敗で虐待エスカレート?

 京都府長岡京市で佐々木拓夢(たくむ)ちゃん(3)が食事を与えられずに餓死した事件で、父親の貴正容疑者(28)の内縁の妻、西村知子容疑者(39)が、拓夢ちゃんの姉(6)が今年4月、府京都児童相談所に保護され施設に入所した際、「甘やかし過ぎた。弟には親の言うことを聞くように、しっかりしつけたい」と周囲に話していたことがわかった。

 府警向日町署は、西村容疑者が姉の養育に失敗したと感じ、拓夢ちゃんへの「しつけ」にこだわるようになり、激しい虐待へとエスカレートしたとみている。

 調べでは、姉は今年3月28日未明、パジャマ姿で戸外に閉め出されていたところを保護され、大阪府内の施設に預けられた。この際、姉は「お母さん(内妻)がご飯をくれない」と訴えたという。
(読売新聞) - 10月24日7時33分更新

移植希望女児の募金、目標達成=ネット上の中傷乗り越える−東京

 原因不明の「特発性拘束型心筋症」と診断され、米国での心臓移植手術を希望している東京都三鷹市の上田さくらちゃん(4)について、支援団体は23日、手術に必要な募金目標額の1億3600万円を達成したと発表した。募金活動は終了し、さくらちゃんは年内に渡米する。
 募金をめぐってはさくらちゃんの両親がNHK職員だったこともあり、インターネット上で「身銭を切っていない」などとする中傷が相次ぎ、ネット社会の問題点が浮き彫りとなっていた。支援団体は目標額のうち、3000万円は両親の自己負担であることを公表している。 
(時事通信) - 10月23日22時1分更新

認知症の妻殺害、74歳夫逮捕=「世話に疲れた」−兵庫

 22日午前10時ごろ、兵庫県伊丹市森本の県営伊丹森本団地から男の声で「先ほど妻を殺した」と110番があった。県警伊丹署員が駆け付けたところ、同団地に住むアルバイト佐々木隆夫容疑者(74)宅室内で、妻の無職豊子さん(72)が首にロープを巻かれ死亡していた。同容疑者が殺害を認めたため、同署は殺人の現行犯で逮捕した。
 調べによると、佐々木容疑者と豊子さんは2人暮らし。同容疑者は「今年になって妻の認知症がひどくなり、世話に疲れた」などと話しているという。 
(時事通信) - 10月22日16時0分更新

<乗客運転>乗り合いタクシーで運転手が「眠い」…

 バス・タクシー会社「ケイ・エス」(金沢市)が金沢市から小松空港(石川県小松市)まで運行する乗り合いタクシー(定員10人)で14日早朝、男性運転手(60)が眠気を訴えたため、乗客が運転を代わっていたことが分かった。北陸信越運輸局石川運輸支局は、事業者の安全管理を定めた道路運送法違反の疑いがあるとして20日午後、同社に立ち入り監査する。
 同支局によると、このタクシーは14日午前7時ごろ、乗客4人を乗せて金沢市を出発したが、運転手が途中で眠気を訴え、県道脇に車を止めた。運転手が車外で体操し、眠気を覚まそうとしていたところ、乗客から「運転が心配だ」などの声が上がった。乗客の男性が運転手に交代を申し出て、小松空港まで残り約20キロの距離を運転したという。他の乗客からの連絡を受け、同社が同支局に報告した。【泉谷由梨子】
(毎日新聞) - 10月20日17時16分更新


精神科病院で火事 1人死亡2人重体
 15日午前2時10分ごろ、東京都板橋区三園の精神科総合病院「成増厚生病院」(新貝憲利院長)南病棟2階の個室から出火、室内5、6平方メートルを焼いた。

 警視庁高島平署などによると、別の個室に入院中の女性(52)が煙を吸うなどして死亡した。ほかの個室の男女2人が意識不明の重体となり、4人がのどをやけどするなどした。火元の部屋の男性患者にけがはなかった。

 個室はいずれも深夜はドアが外から施錠され、中から開けられない状態になっていた。同署は出火原因や、7人が死傷した状況などを調べている。

 調べでは、同病院は精神医療を中心とした総合病院。火災報知機が鳴ったため男性職員が駆け付け、病室から煙が出ているのを発見。バケツの水をかけたが消し止められず、119番した。東京消防庁によると、南病棟は鉄筋コンクリート4階建てで、入院患者計219人が一時避難した。2階には患者51人がいたという。
[ 2006年10月15日 13:23 速報記事 ]

生活保護世帯、初の100万突破

 2005年度の生活保護世帯数(月平均)は104万1508世帯と前年度より4・3%増となり、1951年度の統計開始以来、初めて100万世帯を突破した。

 被保護者数も10年連続増加の147万5838人だった。新規の生活保護世帯は減少傾向にある一方、生活保護受給を続ける世帯が多く、保護世帯は13年連続の増加となった。

 厚生労働省は、「いったん保護世帯となると長期化する傾向がみられる。長期化は、格差の固定化を示している可能性がある」と分析している。

 同省が6日公表した社会福祉行政業務報告で明らかになった。05年度の内訳は「高齢者世帯」が45万1962世帯とトップ。次いで「障害者・傷病者世帯」38万9818世帯、「その他の世帯」10万7259世帯などだった。
(読売新聞) - 10月6日20時54分更新

千葉県、全国初の障害者条例案11日成立へ 運用めぐり混乱の恐れ

 障害者差別の禁止をうたった千葉県の障害者条例案が5日、県議会常任委員会で可決された。本会議(11日)でも成立する見通しだが、「障害者が差別されたと思えば差別になる」とも解釈できる内容で、識者や教育界、人権団体から、行きすぎた規定や運用面の不安を指摘する声が出ている。

 条例案は、平成16年改正の障害者基本法に「差別の定義や解決法が明示されていない」として、全国に先駆けて堂本暁子知事の肝いりで作られ、県議会健康福祉常任委員会で全会一致で可決された。前文で「障害者への福祉サービスを充実するとともに、障害者への誤解や偏見をなくす取り組み」などと理念をうたい、条文で差別の定義や解決のための手続きを定めた。

 しかし、差別されたとの申し立てがあれば、知事が「広域専門指導員に調査させることができる」(22条)と規定しているのに対して、逆に差別したとされる側の権利保障がまったくないといった批判も多い。

 また、26条では「差別されて訴訟を起こそうとする障害者に、県が費用の貸し付けやその他の援助ができる」と、訴訟当事者に対する県の加担を認めている。

 人権問題に取り組む団体「アジア太平洋人権協議会」(東京都目黒区)の平田文昭代表(47)は「民事訴訟で行政が一方に加担するのはおかしい。『その他の援助』も具体的な規定がなく、どんな援助も可能になる」と指摘している。

 県議会最大会派の自民党は当初条例案に強く反発していたが、条例案に賛成する公明党との来年の統一地方選や参院選での選挙協力に配慮する形で、賛成に傾いた。

 長谷川三千子・埼玉大教授の話「福祉面で障害者を『特別扱いせよ』、片方で『差別(特別扱い)するな』と言うようなもので、条例案は根本的な矛盾を抱えている。『障害者の不利益になることは行政がすべて取り除かなければならない』という思想が背景にあり、このまま成立すれば論理矛盾を来すのは明らかだ」

                   ◇

【用語解説】障害者条例案

 正式名は「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例案」。前文と36の条文などで構成され、2条で福祉や労働、教育、不動産取引など8分野にわたり差別にあたる行為を定義している。しかし、全体的に定義が不明瞭で、中立公平性の確保が規定されていないなど、逆に健常者と障害者、障害者相互の間の対立を深めかねないとの指摘もある。
(産経新聞) - 10月6日8時0分更新

腎移植で学会指針逃れ?…偽装結婚や組員の「養子」も

 愛媛県宇和島市の総合病院を舞台にした患者側と臓器提供者(ドナー)による臓器売買事件で、国内の生体腎移植をめぐり、ドナーを「親族」に限定した日本移植学会倫理指針の“網”を逃れるため、両者の関係を偽装したりする実態が、患者らのカウンセリングにあたってきた医師の証言でわかった。

 手術前に患者がドナーと偽装結婚する例もあり、病院側は学会指針より厳しい独自規定を設け、自衛を図っている。

 証言したのは、東京女子医大腎臓病総合医療センターで35年間にわたり腎移植患者らのカウンセリングを担当してきた精神科医、春木繁一さん(65)(松江市)。

 偽装結婚があったのは約10年前で、夫婦は腎臓移植を控えた中年女性と、ドナーになる予定だった「夫」。手術前のカウンセリングの際、夫婦の態度に疑問を抱いた春木医師が、夫婦と繰り返し面談を重ねていたところ、女性の前夫から「2人は偽装夫婦」と“告発”する手紙が届いた。
(読売新聞) - 10月4日17時33分更新

<自閉症男児>閉じ込めで負傷…両親が教師など賠償提訴へ

 東京都小金井市の市立小学校で一昨年、心身障害児学級に通う自閉症の男児(当時8歳)が担任の男性教諭に倉庫に閉じ込められて負傷したのは、学校側が安全配慮義務を怠ったためと、男児の両親が同市と当時の校長、男性教諭を相手取り、賠償を求める裁判を近く東京地裁八王子支部に起こす。両親は「原因は学校の自閉症への無理解。指導方針自体に誤りがあった」と主張している。
 訴状などによると、04年11月、男児が体育の授業中に体育館に隣接する地上2階の倉庫に入った際、男性教諭が「そんなに入っていたいなら、しばらくそこにいなさい」としかって閉じ込めた。男児は言葉による注意を理解できないままパニック状態になり、窓から5メートル下の地面に落下。奥歯を5本折り、あごを15針縫う大けがを負った。
 警視庁小金井署は昨年7月、業務上過失傷害の疑いで男性教諭を書類送検。東京地検八王子支部が嫌疑不十分で不起訴とし、両親は検察審査会に審査を申し立てたが、先月27日付けで「不起訴相当」と議決された。
 男性教諭は一般の教員免許を取得し、心障児学級の担任をしていた。両親は、「入るな」と注意した倉庫に児童を閉じ込めたのは不合理で、「体罰とすら言えない監禁行為だった」と主張。同市と校長については、男児が障害のため事故状況を説明できないことから、積極的に調べるべきだったのに「原因調査をおろそかにし、不誠実な対応に終始した」などとしている。
 同市教委は「訴状を見ていないのでコメントのしようがない」と話している。【苅田伸宏】
 ◇教育行政に対し根深い不信感
 男児の両親が小金井市や校長も相手取って提訴を決意したのは、男児を体育倉庫に閉じ込めた男性教諭だけでなく、こうした指導を招いた学校や教育行政への不信感があるためだ。
 自閉症は他者と適切な意思疎通を図れない先天的な障害だが、本人や親のしつけの問題とみなされるなど社会的偏見が強かった。文部科学省の研究協力者会議は03年、知的障害を伴わない高機能自閉症など発達障害の児童・生徒に対し、個々の障害に応じた教育支援を行う「特別支援教育」の導入を決めた。事故の1カ月後には発達障害者支援法も成立。こうした機運の中で事故は起きた。
 当時、教諭は男児の担任になって3年目。現場には介助員もいたにもかかわらず、その指導のやり方は、叱責して閉じ込め、放置するというものだった。「日本自閉症協会」の石井哲夫会長は「特別支援教育や自閉症を知ろうともせず、校長や教頭が『集団生活ができない子は受け入れられない』と平気で言うことさえ珍しくない」と理解不足が根強い現状を懸念する。【夫彰子】
(毎日新聞) - 10月4日15時3分更新

給食費払わぬ親たち お金あっても「頼んだ覚えない」
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 家計にゆとりがあるのに給食費を払わない保護者が増えている。あまりの悪質ぶりに、法的措置を取る自治体が相次ぐ。未納分を学校側が立て替えたり、給食の質や量を下げて対応している事実は、教育界では“公然の秘密”。生活保護に上積みされた給食費を別の出費に流用する保護者もいるほどで、きちんと払っている保護者や教職員たちから非難の声が上がっている。(池田証志)

 「高級外車を乗り回し、携帯電話に何万円も払っているのに、給食費は払わない保護者がいる」。文部科学省にはこんな報告が相次いで寄せられている。外車に乗るような世帯だけではない。国や自治体は所得により生活保護に給食費分を上乗せして支給しているが、それでも給食費を滞納する保護者も多いという。

 小学校(低学年)で月3900円、中学校で月4500円の給食費(文科省発表の全国平均)。宇都宮市は9月12日、給食費を滞納している保護者38人に、支払い督促を宇都宮簡裁に申し立てた。4月には仙台市が、翌5月には北海道根室市が同様の措置を取っている。支払いに応じなければ、裁判所による差し押さえの処分が下ることになる。

 宇都宮市の調べでは、5月1日時点で、702人分の給食費が3カ月以上未納で滞納総額は3290万円。中学校21校中20校、小学校59校のうち40校で未納者がいた。未納者がいない学校の方が少なかった。

 北海道芦別市では昨年3月、支払い能力がありながら支払う意思がない「特定滞納者」に行政サービスの一部停止や住所、氏名の公表などを認める条例を可決した。

 佐賀県多久市では一昨年、給食費の納付を約束する保証人付きの「確約書」を全保護者に求めた(昨年度で廃止)。山梨県笛吹市でも「連絡なしに滞納した場合は給食停止」という同意書を保護者に提出させた。

 広島県や東京都でも悪質な未納事案が横行。学校側の再三の説得にも支払いに応じず、教員がポケットマネーで負担した例は日常茶飯事。教師や校長、PTAの役員が給食費を立て替えたものの、子供たちが卒業した後に踏み倒されてしまった例が絶えない。

 各自治体は、徴収員の配置やプリペイド方式の採用など“あの手この手”で踏み倒し防止に躍起だが、滞納する保護者の多くが「義務教育だから払いたくない」の一点張り。なかには「給食を出せと頼んだ覚えはない!」「給食を止められるものなら止めてみろ!」などとすごむ保護者もいるという。

 東京都内のある中学では、1人当たりの給食の予算は1日280円だったが、260円分に抑えざるを得なくなった。給食費の未納は、給食の質や量を低下させるという事態を招いている。

 学校給食法は、子供たちに給食を提供するよう自治体に「努めなければならない」と努力義務を規定。そのための設備や調理員の人件費は自治体が負担するが、食材費は保護者が負担するよう定めている。文科省学校健康教育課では「結局は保護者のモラルの問題。学校を通じて給食は自己負担であることへの理解を求めるしかない」と話している。


難病女児の募金に批判 ネット掲示板

 重い心臓病におかされた女児の救済募金が、インターネット上の巨大掲示板「2ちゃんねる」などで激しい批判の対象になっている。女児の両親と有志が手術に必要な1億3600万円を目標に募金活動を始めたが、ネット上では父親がNHKに勤務していることなどを理由に募金が必要なのかなど疑問を投げかける声が続出している。

 募金の事務局は「募金は親としての最大限の努力をした上、足らなければ助けてもらう大前提で行っている。ポスターやホームページは説明が足らなかった。両親が集めた負担額を計算し、近日中にサイトを書き換える。募金収支などの情報公開は全部ガラス張りにしたい」と話している。

 救済募金は東京都三鷹市の上田さくらちゃん(4)のための募金。難病の「特発性拘束型心筋症」で、米国での心臓移植しかない状況といい、21日には「さくらちゃんを救う会」が都庁で会見し、手術費や渡航費などをまかなう募金への協力を訴えた。
(産経新聞) - 9月28日8時0分更新

特養ホーム専門の窃盗団、60人を逮捕…被害6億円超

 関東から九州まで23都府県で特別養護老人ホームを狙って金庫破りなどを繰り返したとして、大阪、京都など12府県警の合同・共同捜査本部は28日、中国福建省出身で住所不定、無職林和仙(32)、林■云(40)両被告(いずれも窃盗罪などで公判中)ら中国人や日本人らのグループ計60人を窃盗、建造物侵入容疑などで逮捕、起訴したと発表した。

 グループによる犯行とみられる被害は、2003年6月から今年3月までに計730件、6億7500万円相当に上り、捜査本部は裏付けを進めている。

 調べでは、両被告は他の3人と、昨年5月1日深夜から2日未明にかけ、佐賀市田代の老人ホームに侵入、事務所の金庫から約700万円を盗むなどしたとされる。これまでに和仙被告は7件、■云被告は10件の窃盗罪で起訴されている。
ノロウイルス:症状の原因は感染症胃腸炎 中北保健所管内、患者計102人に /山梨

 中北保健所管内の特別養護老人ホームと知的障害者福祉施設で入居者がノロウイルスの症状を発症した問題で、県健康増進課は22日、原因を感染症胃腸炎と断定した。19日の発表後、患者数が42人増加して計102人となり、新たに1施設から患者が見付かった。いずれも回復に向かっているという。
 同課は、新たな感染拡大を防止するためとして施設名を公表した。いずれも北杜市内の施設で▽特別養護老人ホーム仁生園80人▽知的障害者更生施設星の里17人▽グループホームステップ4人▽グループホーム桜畠ハウス1人の計102人。このうち、グループホームステップは星の里と経営母体が同じで入所者が施設を行き来しているなどで19日にはひとくくりにして発表していた。新たに感染が確認された桜畠ハウスの入所者は16〜18日に星の里を訪れた際に感染した可能性が高いとみている。
 同課は給食を食べていない入居者が発症していることや発症の時期が異なっていることから感染症と判断。検査では22日までに仁生園13人▽星の里4人▽ステップ1人▽桜畠ハウス1人からノロウイルスが検出された。
 県は10月末をめどに、県内すべての福祉施設の職員を対象に消毒方法などの講習会を開く。【中村有花】

9月23日朝刊

<子猫殺し告白>坂東さんを告発の動き…タヒチの管轄政府

 直木賞作家の坂東眞砂子さん(48)=フランス領タヒチ在住=が、日本経済新聞に寄稿したエッセーで告白した「子猫殺し」。その内容をめぐって余波が続いている。タヒチを管轄するポリネシア政府は、坂東さんの行為を動物虐待にあたると、裁判所に告発する構えを見せている。20日から26日は、動物愛護週間。坂東さんが、真意を語りたいと毎日新聞に寄稿した。 
 ◇坂東眞砂子さん寄稿…子猫を殺す時、自分も殺している
 私は人が苦手だ。人を前にすると緊張する。人を愛するのが難しい。だから猫を飼っている。そうして人に向かうべき愛情を猫に注ぎ、わずかばかりの愛情世界をなんとか保持している。飼い猫がいるからこそ、自分の中にある「愛情の泉」を枯渇させずに済んでいる。だから私が猫を飼うのは、まったく自分勝手な傲慢(ごうまん)さからだ。
 さらに、私は猫を通して自分を見ている。猫を愛撫(あいぶ)するのは、自分を愛撫すること。だから生まれたばかりの子猫を殺す時、私は自分も殺している。それはつらくてたまらない。
 しかし、子猫を殺さないとすぐに成長して、また子猫を産む。家は猫だらけとなり、えさに困り、近所の台所も荒らす。でも、私は子猫全部を育てることもできない。
 「だったらなぜ避妊手術を施さないのだ」と言うだろう。現代社会でトラブルなく生き物を飼うには、避妊手術が必要だという考え方は、もっともだと思う。
 しかし、私にはできない。陰のうと子宮は、新たな命を生みだす源だ。それを断つことは、その生き物の持つ生命力、生きる意欲を断つことにもつながる。もし私が、他人から不妊手術をされたらどうだろう。経済力や能力に欠如しているからと言われ、納得するかもしれない。それでも、魂の底で「私は絶対に嫌だ」と絶叫するだろう。
 もうひとつ、避妊手術には、高等な生物が、下等な生物の性を管理するという考え方がある。ナチスドイツは「同性愛者は劣っている」とみなして断種手術を行った。日本でもかつてハンセン病患者がその対象だった。
 他者による断種、不妊手術の強制を当然とみなす態度は、人による人への断種、不妊手術へと通じる。ペットに避妊手術を施して「これこそ正義」と、晴れ晴れした顔をしている人に私は疑問を呈する。
 エッセーは、タヒチでも誤解されて伝わっている。ポリネシア政府が告発する姿勢を見せているが、虐待にあたるか精査してほしい。事実関係を知らないままの告発なら、言論弾圧になる。
 ◇解説…動物の生と死、多角的議論を
 坂東さんは「子猫殺し」を発表することで、愛猫に抱く葛藤(かっとう)を伝えるとともに、過剰なペット依存社会に一石を投じ、動物の生と死について再考を促そうとした。しかし現状では、多角的で本質に迫る議論には発展していない。
 「雌猫3匹が産む猫を、がけから放り投げている」。この強い表現は、猫への愛情と罪悪感が希薄な印象で、読む側の不快感につながった。言葉を扱うプロだからこそ、意図を正確に届ける工夫がもっとほしかった。
 また、猫への避妊手術は、坂東さんの挙げる野良猫対策とは異なる側面もある。野良猫の7割以上がウイルスを持っているといわれる猫エイズの予防だ。治療法は確立されていないが、体液の接触感染が主な原因で、不妊・去勢手術を施してけんかや交尾の機会を減らせば防ぎやすくなる。
 現代社会の猫や犬は、単なるペットではなく、人生の伴りょとして扱われる。坂東さんに賛同する人は少ないだろう。ただ、私たちが「動物にとっての本当の幸せ」を知るすべはない。動物の飼育を「自分勝手な傲慢(ごうまん)」と考えている人はどれだけいるだろうか、人間に向かうべき愛情が動物に偏って注がれていないか……。坂東さん、そして社会が抱える病理を多数派の意見で押し込めてはならない。【鳴海崇】
 ◇子猫殺し 坂東さんが日経新聞8月18日夕刊でエッセー「子猫殺し」を掲載。飼っている雌猫に避妊手術をせず、子猫が生まれるとがけ下に投げていることを明らかにした。日経にはメールと電話で延べ1497件(今月19日現在)の意見が寄せられた。「残酷で不快」「動物愛護の精神に反する」「生命を軽視している」「避妊手術と、子猫を殺すことを同列に論じるのはおかしい」など、大多数が批判。少数だが「納得できた」「これからも生と死について書き続けて」との賛意もあった。
(毎日新聞) - 9月22日15時45分更新

小田原の認知症・菅戸さん、静岡の介護施設で確認

 認知症の神奈川県小田原市蓮正寺、無職菅戸海弘さん(73)が行方不明になり、貯金を勝手に引き出した男2人が逮捕された事件で、神奈川県警は22日、静岡県伊東市内の介護施設に保護されていた男性を菅戸さんと確認した。

 調べによると、菅戸さんは6月10日、東京都狛江市内の路上に倒れているところを保護され、9月8日から静岡県伊東市の介護施設に入所。22日になって、報道を知った狛江市職員から「保護した男性が菅戸さんらしい」と連絡があった。

 菅戸さんは6月9日、自宅アパートにいたのを小田原市職員が確認したのを最後に行方がわからなくなっていた。
(読売新聞) - 9月22日19時48分更新

北区の特養老人ホーム建設:「日当たり悪化」 保育園保護者が計画変更求める /京都

 ◇生活環境めぐり“悲しい対立”
 北区の住宅地にある緑豊かな「たかつかさ保育園」のわずか70センチ隣に、高さ約14メートルの特別養護老人ホーム「健光園花園(仮称)」の建設計画が持ち上がっている。保護者会は「お日さまが奪われる」と、建物を低くする計画変更を求めて15日にも、市議会に請願する。しかし特養側も、プライバシーの乏しい大部屋改善のため、計画は譲れない。子どもとお年寄りという、最も大切にされるべき層の生活環境が、悲しい対立を続けており、市議会での議論が注目される。【細谷拓海】
 ◇市議会にきょう請願
 保育園の園児数は約150人。林が園庭を取り囲み、野菜栽培やバケツで稲を育てるなど、自然とふれあう保育環境が保護者の間で評判だ。
 計画が示された04年、保護者らはお年寄りとの交流が望めると歓迎した。ところがその後、建物が4階建てで高さ約13・6メートルになることが判明。冬場の午後には、一部の保育室に日が当たらなくなり、園内の木々にも影響が出ることが懸念される。
 保護者会の岩堀由美子会長(38)は、「圧迫感も大きく、保育環境は確実に悪化する。子供の権利を考えて欲しい」と計画見直しを求めている。
 健光園は75年、右京区嵯峨に特養を開設。個室が主流の今、大部屋主流時代に作られた同園では、9割の入所者が8人部屋で暮らす。カーテンだけで仕切られた一人あたりの面積は約5・6平方メートルで、国の基準の半分以下。園側は、「特養は病院ではなくて暮らす場所」と、全個室の新特養を建設して入所者の一部を移し、従来の園を改築して個室化することで、市内唯一の8人部屋の解消を図ろうとしている。
 争点は特養の規模だ。保護者会は現計画の「4階建て70床」を、「2階建て30床未満」に縮小し、その結果広くなったスペースに園児とお年寄りが交流の場を設けることを求めている。だが、健光園は「05年度の市の予算で補助が決まった。待機者問題などもあり、ベッド数を減らすことはできない」と、両者の主張は平行線をたどる。
 7月に健光園・保護者会・保育園・市の4者が意見交換する場が持たれたが、意見はまとまらないまま。建築確認申請が出されるなか、保護者会は約1万3000筆の署名を集め、15日にも市議会に請願書を提出する。

喫煙は歯の健康に影響 宮城県国保連調査

 たばこを吸う人は歯の治療代も高くつく―。宮城県国民健康保険団体連合会が、県内の歯科医療機関で受診した50歳以上の患者についてデータ分析したところ、こんな結果が明らかになった。喫煙は歯周病の危険因子とみられており、医療費の負担増大も招く傾向が浮かび上がった。

 調査には県歯科医師会が協力。2005年7月の診療報酬に関する3万1548人分のデータを基に、東北大大学院の歯学研究科と医学系研究科が歯科医療費と喫煙習慣、保有歯数の関連性などを分析した。

 対象者のうち喫煙者は6093人で、非喫煙者は2万5206人(249人は不明)。分析結果によると、医療費は非喫煙者の1万5015円に対し、喫煙者は1万7059円と約2000円上回った。

 歯数と喫煙の関係に一定の傾向は確認されなかったが、ゼロ―19本の場合は医療費が1万6000円前後で、20本以上は1万4479円と、歯数と治療代の関連性は高いことが分かった。

 県歯科医師会の宇根岡実専務理事は「喫煙と歯科医療費の関連調査は全国的にも珍しい。禁煙は歯の健康に加え、医療費の抑制にもつながる」と禁煙を呼び掛けている。
(河北新報) - 9月19日7時2分更新

国立病院の看護師逮捕=患者のカード盗み300万円引き出す−警視庁

 入院患者のキャッシュカードを盗み、現金316万円を引き出したとして、警視庁小平署は17日までに、窃盗容疑で国立精神・神経センター武蔵病院(東京都小平市)の看護師神原栄子容疑者(53)=東大和市湖畔=を逮捕した。容疑を認め「住宅ローンがあって生活が苦しかった」などと供述しているという。 
(時事通信) - 9月17日14時1分更新

失禁の82歳老父に42歳息子が暴行、重体に…横浜

 神奈川県警栄署は16日、横浜市栄区小菅ヶ谷、無職長友勝弘容疑者(42)を傷害の疑いで逮捕した。

 調べによると、長友容疑者は同日午前0時ごろ、自宅で父親の芳兼さん(82)の頭や背中に殴るけるの暴行を加え、あばら骨骨折などのけがを負わせた疑い。

 芳兼さんは意識不明の重体。

 長友容疑者が119番通報し、搬送先の病院から同署に、「息子に暴力を受けた男性が意識不明の重体」と連絡があった。

 芳兼さんと長友容疑者は2人暮らし。長友容疑者は「お漏らしされ、つい暴力を振るってしまった。反省している」と供述しているという。
(読売新聞) - 9月16日10時36分更新


高齢者などの安否、都が水道使用状況で「お知らせ」

 東京都水道局は来年3月から、独り暮らしの高齢者などの安否を確認できるよう、家族に水道の使用状況を電子メールで知らせる「みまもりサービス」を試験的に始める。

 電気ポットやガスを利用した同様のサービスは実用化されているが、水道は全国初。都では試験結果を見て事業化を目指す方針で、ほかの自治体への広がりも期待できそうだ。

 このサービスは、1時間ごとの水道使用量を記録できる電子メーターを高齢者宅に設置し、PHS端末を使ってデータをメール送信する仕組み。「見守られる人」は東京23区内在住に限られるが、「見守る人」はどこにいても携帯電話やパソコンで受信できる。

 1日1回、決められた時間に前日の使用状況が届くようにするだけでなく、炊事や入浴などの特定の時間帯を指定し、水が使われなければ直後にメールが送られるような設定もできる。都水道局のホームページから過去の時間別の使用状況をさかのぼって確認することもでき、生活パターンの変化から異常を読み取ることも可能だ。
労働市場、初の開放 比と協定 看護師など受け入れ

 【ヘルシンキ=阿比留瑠比】フィンランド訪問中の小泉純一郎首相は9日夕(日本時間同夜)、フィリピンのアロヨ大統領と経済連携協定(EPA)に署名、共同声明を発表した。日本がEPAを締結するのはシンガポール、メキシコ、マレーシアに続き4カ国目だが、労働市場の一部開放を盛り込むのは初めて。国会の承認を経て来春にも発効する予定で、日本は初めて外国人の看護師や介護福祉士を受け入れることになる。
 日比EPAは、両国間の物品やサービス、投資の自由化を促進し、2国間の経済関係強化を図るもの。日本にとっては(1)両国間の経済実態に法的基盤を与える(2)フィリピン市場へのアクセスの拡大(3)東アジアの経済連携強化への推進力となる−などの意義がある。
 EPA締結によって、日比両国間で貿易総額の94%を無税化▽税関当局間の協力・情報交換の推進▽貿易関連書類の電子化(ペーパーレス貿易)▽看護師、介護福祉士や高度の水準の技術・知識を持つ者らの入国・一時滞在の認定−などが実現する。
 また、共同声明は、フィリピンにおける初等・中等教育の一層の普及と質の改善、日本語教育その他における日本の協力などを盛り込むなど、人材の養成と交流を強く打ち出した。
(産経新聞) - 9月10日8時2分更新

禁煙エリア、大幅拡大へ=がん患者の写真もたばこに表示−タイ

 【バンコク5日時事】タイ保健省は5日までに、11月から禁煙区域を大幅に拡大し、ホテルやアパートのロビー、エアコンなしのバスの車内などでの喫煙を禁止することを決めた。来年2月からは、のどに穴が開いた喉頭(こうとう)がん患者のカラー写真などをたばこのパッケージに表示し、健康被害を訴える。 
(時事通信) - 9月5日17時1分更新



介護施設での虐待調査へ、1000か所対象に検討

 介護施設でお年寄りが職員から暴力や暴言を受ける被害が起きているのを受け、厚生労働省は、施設での虐待防止に関する初の調査研究事業に乗り出す。

 専門家によるプロジェクト委員会を今月スタートさせるほか、先進施設へのヒアリングや全国の介護施設に対する実態調査などを実施。表面化しにくい施設内虐待の根絶を目指す。

 調査研究は、「認知症介護研究・研修仙台センター」(仙台市)が主体となって行う。今年度の事業費は約2000万円。

 具体的には、都道府県に対し、今年4月に施行された高齢者虐待防止法の施行半年後の虐待の把握件数や内容などについて調査する。施設への調査については、全国から約1000施設を抽出し、虐待の実態や防止体制、職員への支援方法などを調べることを検討している。
(読売新聞) - 9月3日13時15分更新


ニュース

王監督は「食べることだけが問題」

2006年9月1日(金) 11時9分 デイリースポーツ

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父・王監督の入院生活について語る二女・理恵さん=都内
 ソフトバンク・王貞治監督(66)の二女・理恵さん(36)が、父親の慶応病院での入院生活を明かした。8月31日に都内で開催された『食のシンポジウム』にゲスト出演。イベント後、報道陣に囲まれ「食べられるようにさえなれば、皆さんに元気な姿を見せられる。そう、遠くはないと思います」と話した。「今は食べることに非常に苦労している」というが、王監督はグルメ本を眺めては「必ず食べられるようになるぞ」とリハビリに精進しているという。
 王親子も、早実・斎藤の話題で盛り上がっている。王監督は「オレが高校のときよりも全然すごいよ」と後輩を絶賛。理恵さんが「斎藤くん、格好いいよね」と漏らすと「母親くらいの年齢だぞ」と冗談で返されたという。理恵さんは「不幸中の幸いですが、テレビを見ながら世間話することなんてなかった。貴重な時間です」と話していた。


介護保険「負担増」理由、1000人が施設を退所

 介護保険3施設の食費と居住費が昨年10月から利用者の自己負担となったことにより、「負担増」を理由に施設を退所した人が全国で少なくとも約1000人いることが、厚生労働省の調査で明らかになった。

 調査した施設の入所定員の1%に満たない数字で、同省は、「介護サービスを受ける必要のある人が退所せざるを得なくなった事例は確認できず、問題はほとんどない」と分析している。

 調査は、都道府県と全国の市区町村に、これまでに各自治体が把握した退所者数の報告を求め、24県44市区町から回答を得た。

 集計によると、重複分を除いた退所者数は1267人。調査した施設の入所定員に占める割合は0・4%。利用者の所得段階別では、低所得者ではない一般の所得層が大半を占めた。
(読売新聞) - 8月31日23時6分更新



<左遷労災>うつ病になった化粧品メーカー勤務男性を認定 

 「左遷でうつ病になった」として化粧品製造会社に勤める東京都の男性会社員(38)が申請したうつ病による労災が認められていたことが分かった。うつ病の労災申請は年々増え続けているが、過労を理由とするものが多く、左遷が理由で認められたのは極めて珍しい。厚生労働省は「過労以外のさまざまな要因が重なり合うケースがある」と話しており、ストレスが複雑化する職場の状況が浮かび上がった。
 男性によると、男性は96年に東京都渋谷区の化粧品製造会社に就職、経理部の係長などを務めた。04年7月ごろ、突然、群馬県の工場への配置転換を命じられ、同月中旬には工場の総務課に異動になった。同課では、男性の机だけが窓際に離れて置かれ、給与は約11万円減額された、という。
 同年9月に入ると、吐き気、頭痛、けん怠感などを感じ始め、うつ病の診断を受け入院。退院した翌月、体調不良を理由に本社への転勤を求めたところ解雇されたという。
 男性は太田労働基準監督署(群馬県)に労災申請し、今月15日に認定を受けた。左遷にかかわる部分が業務上と認定されたとみられる。
 神原元弁護士は「これまで左遷が原因でうつ病を発症しても、申請をためらうケースが多かった。そうした悩みを持つ人たちを勇気づける」と話した。【東海林智】
 化粧品製造会社の話 転勤は業務上の必要があってのことと理解している。係争中なのでこれ以上のコメントはできない。
(毎日新聞) - 8月30日19時55分更新


Photoハンセン病 胎児標本供養の慰霊祭行う 青森市で全国初
 青森市の国立ハンセン病療養所「松丘保養園」と入所者自治会は25日、園内に保管されていた胎児標本2体を供養する慰霊祭を園内で開いた。療養所などに強制堕胎された胎児や新生児のホルマリン漬け標本が保管されたままになっていることが問題化しているが、供養が行われるのは全国で初めて。出席した赤松正雄副厚生労働相は「(胎児の)両親、家族、園の入所者に多大な苦痛を与え、心からおわび申し上げます」と川崎二郎厚労相の哀悼の辞を代読し、火葬された遺骨に献花した。(毎日新聞)
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ハンセン病 胎児標本を供養(26日) / ハンセン病標本で初の慰霊祭(24日)



<傷害事件>百貨店販売員の目を突いた無職の女逮捕 警視庁


 東京都新宿区西新宿の京王百貨店新宿店で今月13日、女性販売員が女の客に日傘で目を突かれ、重傷を負った事件で、警視庁新宿署は23日、杉並区に住む無職の女(31)を傷害容疑で緊急逮捕した。
 調べでは、女は13日午後3時ごろ、同店7階催事場で、健康器具販売会社の女性販売員(55)に「この器具を使って具合が悪くなった。ちょっと調べたいからパンフレットをください」と言いながら、日傘の先端で販売員の右目を突き、眼球破裂の重傷を負わせた疑い。
 事件を報道で知った母親が23日、「娘が京王百貨店で店員を傘で殴ったかもしれないと言っていた」と同署に届け出た。署員が女から事情を聴いたところ、容疑を認めた。女は「傘で殴るまねをした。当たったかどうか分からないがすぐに逃げた」と供述している。女は逮捕されたが、精神が不安定な状態で釈放され、精神保健福祉法に基づき措置入院させられた。【永井大介】
(毎日新聞) - 8月24日12時21分更新


ニートに「発達障害」の疑い、支援に心理専門職も

 仕事も通学もせず、職業訓練も受けていない15〜34歳の若者を指す「ニート」について、厚生労働省は就労支援の内容を見直す方針を決めた。

 ニートの一部に、「発達障害」の疑いのある人が含まれていることが、同省の調査で判明したため。実態をさらに把握したうえで、支援機関に心理などの専門職を配置するなど、きめ細かい支援のあり方を検討する。

 調査は今年6月、首都圏などにあるニートの就職・自立支援施設4か所を選び、施設を利用したことのあるニートの若者155人について、行動の特徴や成育歴、指導記録などを心理の専門職らが調べた。

 この結果、医師から発達障害との診断を受けている2人を含む計36人、23・2%に、発達障害またはその疑いがあることがわかった。


高校生2人殺傷、近所の男が薬飲み意識不明…包丁発見

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高校生2人が刺された延岡市の五ヶ瀬川堤防の現場
 
 24日午前0時45分ごろ、宮崎県延岡市昭和町1の五ヶ瀬川堤防で、話をしていた市内の高校生の男女5人が男に刃物で襲われ、近くの県立延岡青朋高1年、森重和之さん(16)が背中を刺され、死亡した。県立延岡工業高2年、藤本歩美さん(16)も重傷を負った。ほかの女子生徒3人(16)(いずれも延岡工高2年)は無事だった。男は逃走した。

 県警は延岡署に捜査本部を設置し、殺人と殺人未遂容疑で捜査を始めたところ、近所に住む男(20)が精神安定剤を大量に飲んで意識不明となっていることがわかった。自宅からは凶器とみられる血の付いた包丁も見つかったが、男は病院で治療を受けており、県警は回復を待って事情を聞く。
(読売新聞) - 8月24日12時47分更新





無資格ヘルパー派遣、堺市から介護報酬だまし取る

 資格を持たないホームヘルパーを利用者に派遣し、堺市から介護報酬をだまし取ったとして、大阪府警捜査2課は22日、同市の訪問介護サービス会社「サトーコーポレーション」(破産)の元社長・佐藤秀次容疑者(77)を詐欺容疑で逮捕した。

 同社は、無資格のヘルパー約130人を派遣し、計約9900万円の介護報酬を不正受給したとして府から居宅サービス事業者の指定を取り消されており、府警も裏付けを進める。

 調べでは、佐藤容疑者は2003年4月、計三百数十人の利用者に対して無資格のホームヘルパー約30人を派遣しながら、市に資格者を派遣したように装い、1か月分の介護報酬約1100万円を詐取した疑い。
(読売新聞) - 8月22日14時37分更新


<人口動態統計>6年ぶり出生数増加 今年上半期
 厚生労働省は21日、今年上半期(1〜6月)の人口動態統計速報をまとめた。出生数は前年同期比1万1618人増の54万9255人で、上半期ベースで00年以来6年ぶりに前年を上回った。同省は雇用の改善傾向に伴う結婚件数の増加や、人工中絶数の減少が原因ではないかと分析している。05年に1.25と過去最低を更新した合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子ども数に相当)は97年以降前年割れ・横ばいが続いているが、06年は9年ぶりに上昇に転じる可能性がでてきた。(毎日新聞)
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男女職員が入所者と性的関係=児童養護施設に改善勧告−埼玉

 埼玉県西部の民間児童養護施設で、女性保育士(29)が入所している少年と性的関係を持ったなどとして、同県が施設を運営する社会福祉法人に改善勧告をしていたことが21日、分かった。同じ施設の男性指導員(26)が入所少女と性的関係を持っていたことも判明。法人側は2人を含む職員4人を懲戒解雇処分としていた。
 同県によると、女性保育士は2004年から05年半ばまでの間、10代の少年を携帯電話で自宅アパートに呼び出すなどして性的関係を持った。別の保育士ら2人が少年をアパートに送ることもあった。少年が今年6月、施設職員に相談して発覚。法人側は7月末、女性保育士ら3人を懲戒解雇とした。
 少年は「要求に従わなければ、施設内でけったり、かみつかれたりした」と話しているという。 
(時事通信) - 8月21日14時1分更新



施設の女性職員、入所少年と関係 埼玉県が改善勧告

 埼玉県内の民間児童養護施設で、女性職員が入所していた10代の少年と性的関係を持つなどしたとして、県が施設を運営する社会福祉法人に対し、児童福祉法に基づく改善勧告をしていたことが19日、分かった。
 県は、同施設で複数の職員が入所者に暴力を振るっていた実態も併せて確認しているという。
 県こども安全課によると、女性職員は平成16年から17年にかけて、少年を自宅に呼び出すなどし性的関係を持った。また別の職員2人が女性職員が少年と会う手助けをした。
 施設側は女性職員ら3人を懲戒解雇。県は7月に施設に立ち入り調査し、8月末までに子供の心理面のケアや再発防止などの改善計画を文書で提出するよう勧告した。
(産経新聞) - 8月20日8時2分更新


皮膚病患者をミイラと中傷 ネットで岩手の学生

 岩手県内にある大学の元水泳部員の男子学生(20)が、アルバイト先の書店で顔や腕を包帯で覆った皮膚病患者の写真を隠し撮りし、インターネットに「ミイラが来店」などと中傷する書き込みを繰り返していたことが17日、分かった。同じ悩みを抱える患者らからの抗議メールを受け、水泳部のホームページが閉鎖に追い込まれたほか、大学側にも抗議が殺到。学生から事情を聴き、厳重注意を行ったという。
 学生のバイト先の近くには、重度の皮膚病治療で名の知られる総合病院があり、撮影されたのは、そこに入院する患者の外出時の姿とみられる。大学側などによると、書き込みは7月9日に2度行われた。バイト先の書店を訪れた患者の写真を携帯電話のカメラで撮影した上で公開し、「ミイラが来店」「刺激臭を観測…くせぇ」などと中傷した。
 書き込みが、会員登録型のソーシャル・ネットワーキング・サービスで行われたことから個人が特定され、巨大掲示板群などを介して批判の声が広がった。
 抗議のメールを受け、水泳部は7月27日付で「元部員の軽はずみな言動でご迷惑をかけた」などとする謝罪文を掲載し、ホームページを閉鎖。大学は28日に学生を呼び出し、「学生として、人として不適切な行為」などと学部長名義で注意した。
(産経新聞) - 8月18日8時2分更新


韓国人女性の出産率が低下、世界最低の1.1人に

【ワシントン17日聯合】世界の人口問題を調査する米国の非営利団体ポピュレーション・レファレンス・ビューロー(PRB)が17日に発表した「2006世界人口統計表」によると、韓国人女性の出産率は1.1人で、台湾とともに最低値を記録した。昨年の1.2人をさらに下回る結果となり、韓国人女性の出産回避がさらに深刻化していることが明らかになった。
 北朝鮮人女性の出産率は2.0人、日本は韓国をやや上回る1.3人だった。産児制限政策を取っている中国でも1.6人と、韓国を大きく上回っている。

 韓国の出生率は人口1000人当たり9人と世界最下位圏で、死亡率は1000人当たり5人だった。今年の人口自然増加率は0.4%で、昨年の0.5%よりも落ちている。このため今年半ばの人口4850万人は、2025年半ばには4980万人に増加するが、2050年半ばには4230万人にまで減少すると予想される。

 また、韓国の人口のうち15歳以下は19%、65歳以上は10%で、平均寿命は77歳だった。女性の平均寿命は81歳で、男性の74歳より7歳若い。都市人口比率は82%で、昨年の80%に比べ2ポイント上昇しており、都会に人口が集中する「離村向都」傾向がさらに進んだことも分かった。

 一方、北朝鮮の人口は今年半ばの2310万人から、2025年半ばには2580万人、2050年半ばには2640万人と増え続けることが予想される。出生率は人口1000人当たり16人、死亡率は1000人当たり7人で、人口自然増加率は0.9%だった。乳幼児死亡率は1000人当たり21人で韓国(1000人当たり5人)を大きく上回っており、保健医療実態の脆弱(ぜいじゃく)さが浮き彫りになった。平均寿命は男性が68歳、女性が73歳。都市人口比率は60%にとどまった。
(YONHAP NEWS) - 8月18日10時42分更新


障害越え14歳デビュー 澄んだ歌声 今秋CDに 佐世保・掛屋剛志君 「多くの人に聴かせたい」

 知的障害や視覚障害のほか、成長ホルモンの分泌不全や低血糖症などがある長崎県佐世保市の佐世保養護学校中学部2年、掛屋剛志君(14)が作曲家平尾昌晃さんの支援を受けて今秋、ピアノの弾き語りでCDデビューすることが決まった。昨年、東京都で開かれた障害者の全国音楽祭で、審査員として出席していた平尾さんが「障害の有無に関係なく、聴く人に感動を与える」と剛志君の才能に目を留めた。

 剛志君は3歳で鍵盤ハーモニカに出合って以来、演奏する度に拍手と歓声を送ってくれる両親や学校の先生の支援を受け、ピアノやオルガンの演奏技術を身につけた。

 障害のため楽譜は読めない。曲や詞は「CDなどで聞いた音を記憶しているようです」(父孝志さん)。2、3回聴けば、ほとんどの曲を弾けるようになるといい、今ではポップスやジャズ、クラシックなど約百数十曲を弾きこなせるという。

 また、「意図してかどうかは分からないが」(孝志さん)覚えた曲をアレンジする中で、オリジナルの曲も作るようになるなど、音楽的才能を開花させていった。

 周囲の勧めもあって昨年、音楽祭に出場。剛志君作詞・作曲のピアノの弾き語りを聴いた平尾さんが「子どもらしいかわいい心や、音楽を奏でるのが楽しくてたまらないという喜びがじかに伝わる」と絶賛し、特別賞を贈った。

 その後も「音質の透明感、柔らかさが素晴らしい」「多くの人に聴いてもらうべきだ」という声が平尾さんの周囲で上がり、平尾さんのレコード会社からデビューすることが決まった。

 両親は「本当に人に恵まれた。多くの人の拍手をいただきながら、いつまでも笑って生きてほしい」と、鍵盤を弾く剛志君を見守っている。

 剛志君は19日午後0時半と同1時半から、ジャスコ佐世保店(佐世保市)でミニコンサートを開く。
=2006/08/18付 西日本新聞朝刊=
(西日本新聞) - 8月18日10時7分更新
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<たばこ増税>児童手当拡充で、1本1円値上げ 来春から

 政府、与党は14日、児童手当の支給対象上限を小学3年生から小学6年生へ引き上げるとともに、親の所得制限も緩和する方針を決めた。夫婦と子供2人の世帯で、給与所得者は現行の780万円未満から860万円未満に、自営業者は596万円未満から780万未満にそれぞれ引き上げる。来年4月から実施する。現在、児童手当は0歳〜3年生の子どもの85%に支給されているが、年収要件の緩和により1〜6年生の90%が支給対象になる。必要財源は約2650億円。
 児童手当は現在、第1子、第2子に対しては月額5000円、第3子以降には同1万円が支給されている。
 政府・与党は同日、06年度の政府予算編成で、基礎年金の国庫負担を05年度比で2200億円積み増す方針も確認した。
 児童手当の支給対象拡大で政府・与党が合意したのを受け、自民、公明両党の税制調査会は14日、財源確保のため、06年度からたばこ税の税率を1本1円引き上げることを決めた。国・地方合計で約1700億円の税収増となる。たばこ税の増税は03年7月以来3年ぶりとなる。
 現在のたばこ1本あたりの税額は約7.9円で、05年度の国と地方を合わせたたばこ税収は約2兆2000億円。代表銘柄のたばこの小売価格は、マイルドセブン1箱(20本入り)が270円(たばこ税157円)で、欧米と比べると、英国982円(同611円)、米ニューヨーク市736円(同370円)と日本の安さが突出している。引き上げ後のマイルドセブン1箱の価格は290円となる。【吉田啓志、三沢耕平】
(毎日新聞) - 12月15日2時27分更新

<無保険者>全国30万世帯以上 国保料滞納で保険証使えず

 国民健康保険料の長期滞納を理由に、医療費の全額自己負担を求められる資格証明書を市町村から交付され、保険証を使えない「無保険者」が04年度、全国で30万世帯以上に達したことが、毎日新聞の全国調査で分かった。資格証明書は滞納対策とされ、交付数は00年度の3倍に増えたが、滞納世帯数
は逆に上昇した。
(毎日新聞) - 1月3日19時16分更新


2006年1月13日追加<生活保護費>基準額下げを検討、基礎年金なみに 厚労省

 厚生労働省は11日、生活保護費の基準額(最低生活費)の引き下げを検討する方針を固めた。地域によっては基準額が基礎年金額を上回り、与党や自治体から「基準額が高すぎる」という指摘が出ているのを受けた措置で、生活保護費全体の抑制につなげる狙いもある。三位一体改革に絡んで進めてきた地方団体との協議を再開するとともに、専門家による検討会も設置し、基準額の見直し議論を進めたい考えだ。
 生活保護費のうち、食費や光熱費など生活扶助の基準額は、居住地によって細かく規定されている。たとえば、単身の65歳の場合、郡部では月額6万2640円だが、県庁所在地は7万3540円、東京23区では8万820円。家賃などを負担していれば、1万3000円を限度に住宅扶助が加算される。
 これに対し、05年度の基礎年金額は、40年加入した満額受給者でも月額6万6208円で、都市部では生活扶助の基準額を下回る。こうした状況を問題視する与党などからは「基礎年金より高い保護費をもらうのはおかしい」との意見が相次いでおり、全国知事会と全国市長会は昨年11月、国に対して基準額の見直しを求めていた。
 このため、厚労省は見直しに着手する方向となったが、公的年金が他の収入や資産の有無に関係なく保険料納付実績に基づいて支給されるのに対し、生活保護は最低の生活を保障することが目的で資産調査を伴う。省内には「生活保護と公的年金は性格の異なるもので、単純に比較すべきでない」との考えも根強く、今後の議論ではこうした点をどう整理するかが焦点になるとみられる。
 生活保護費の受給世帯数は04年に初めて100万世帯を突破。03年度の保護費総額は2兆3881億円で、90年に比べて約8割増えた。全受給世帯のうち高齢者世帯が半数を占め、今後も増加が見込まれるため、抑制策が課題となっている。【坂口佳代】 

おまけ
児童手当1600億円削減 生活保護見送り

 政府、与党は29日午後、国・地方財政の三位一体改革で未決着の補助金削減をめぐり、安倍晋三官房長官らが与党政調会長らと協議、最大の焦点だった厚生労働省所管の生活保護費削減を見送り、新たに児童手当1600億円を削減することなどで合意した。児童扶養手当も厚労省当初案から削減幅を1800億円に拡大した。
 地方が求めていた施設整備費も厚労省分で500億円を削減し、同省の削減額は決定済みを含め約5300億円で割当額5040億円を上回った。
 暫定削減扱いだった義務教育費国庫負担金は、小中学校分の教職員給与を合わせ国負担を現行2分の1から3分の1に引き下げ、約8500億円削減することで基本合意。国から地方へ3兆円を税源移譲する改革の全体像がほぼ確定した。
(共同通信) - 11月29日23時9分更新

2006年1月16日更新
出産無料化を検討、少子対策で政府

 政府は12日、少子化対策の一環として、入院を含めた出産費用全額を国が負担する「出産無料化」制度導入の検討に着手した。

 若年夫婦などの経済負担を軽減することで、少子化に歯止めをかけるのが狙いだ。6月に閣議決定する「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」(骨太の方針)に盛り込むことを目指す。

 政府の少子化対策は、〈1〉働く女性が出産後も社会復帰しやすい環境作り〈2〉出産や育児などの経済的負担の軽減――の2点が大きな柱となっている。出産無料化は、経済的負担軽減の目玉というべきもので、若年夫婦などが出産しやすい環境を整えるのが目的だ。

 現在、出産への支援は、母親か配偶者が加入する健康保険組合など公的医療保険から、「出産育児一時金」として30万円が支給されている。政府は昨年12月、一時金を今年10月から5万円増額して35万円とする方針を決め、通常国会に医療制度改革関連法案として健康保険法などの改正案を提出する。

 出産費用については、厚生労働省の2002年の調査では、旧国立病院に入院して出産した場合、平均31万7000円かかるとされている。しかし、03年に民間の情報調査会社「リクルート」が行った調査によれば、出産にかかる費用は、入院・分娩(ぶんべん)費約39万円、出産準備品購入費が約15万円、その他約13万円など、総額約67万円にのぼっている。さらに、紙おむつやミルク代など月1万円以上の出費が必要だとしている。

2006年1月14日更新
作業所に通えない 県などに適用要請へ 精神障害者の割引運賃除外

 県内の精神障害者の間でこれまで半額割引だと思われていたバスやモノレールの運賃が、実は運転手や窓口の勘違いによるものだったということが分かり、関係者の間で戸惑いの声が上がっている。「交通費の負担増で作業所に来られなくなり、引きこもってしまう人も出てくるのでは」「割引がないなら周知徹底しないと現場が混乱する」と不安を募らせている。県精神障害者福祉会連合会(比嘉秀次会長)は県などに対し、精神障害者の運賃割引の適用を要請することにしている。
 国土交通省告示の一般乗合旅客自動車運送事業標準運送約款では、身体障害者と知的障害者は運賃割引の対象になっているものの、精神障害者は障害者基本法成立後もその対象に含まれていない。このため、各交通機関では精神障害者は運賃割引適用外となっている。
 当事者も運賃割引の対象でないことを知ってはいたが、交通機関の好意でバスやモノレール運賃が半額になっているものと理解していた。
 ところが、那覇市の精神障害者小規模作業所「なは倶楽部」に通う利用者が10日、いつものように障害者手帳を提示して運賃の半額を支払おうとすると、バスの運転手に割引にならないことを告げられた。
 モノレールでも同日、同じことがあり、関係者が県バス協会や沖縄都市モノレールに問い合わせた結果、精神障害者への運賃割引は運転手や駅員の誤認だったことが判明した。
 「なは倶楽部」の濱川久美子所長は「知念村から通う利用者もいる。交通費が上がると、負担できずに引きこもる人も出てきかねない」と危機感を抱いている。
 精神障害者のグループホーム「がじゅまる」の世話人、嘉手川重三さんは「割引ができると思った当事者が、外出先で混乱してトラブルになると困る。われわれは当事者に説明する責任がある」と周知徹底する考えだ。
 比嘉会長は精神障害者だけ割引除外となっていることに「4月に施行される障害者自立支援法で三障害を一本化しようという機運がある中、むしろ後退だ」と指摘。協議会として早急に県や沖縄都市モノレール、各バス会社などに精神障害者の運賃割引の適用を要請することにしている。
 心身障害者対策基本法が1993年に障害者基本法に改正され、それまで法の対象として明記されていなかった精神障害者も法の対象になった。しかし、障害者基本法成立後も、国土交通省の一般乗合旅客自動車運送事業標準運送約款では、精神障害者は運賃割引の対象に含まれていない。
(琉球新報) - 1月14日10時54分更新

<温情判決>看病疲れ妻殺害の68歳に執行猶予 名古屋地裁

 昨年7月、看病疲れから認知症の妻(当時74歳)を殺害したとして殺人の罪に問われた名古屋市千種区北千種2、無職、梶恒夫被告(68)に対し、名古屋地裁は25日、懲役3年、執行猶予5年(求刑・懲役5年)を言い渡した。伊藤納裁判長は「妻の将来を悲観した心情は理解出来ないわけではない」などと、執行猶予付きの判決にした理由を述べた。
 伊藤裁判長は「認知症の妻を一人で介護していた被告が妻の容体が急激に悪化したため、不びんに思った動機など酌むべき事情もある」と指摘。「公的援助を求めるなど対処出来る状況にあり、殺害を正当化することは出来ないが、自首し、妻の近親者が厳罰を求めていない」と述べた。
 判決によると、梶被告は妻が03年10月に脳こうそくを患い、その後、はいかいなどの認知症の症状を示すようになり、さらに昨年6月末から寝たきりの状態になり、昨年7月2日午前0時5分ごろ、自宅の居間で寝ていた妻の首をネクタイで絞めて殺害。その後、自宅アパートの11階から飛び降りようとしたが、出来なかったため、同日午前6時半ごろ、110番通報し、自首した。【月足寛樹】
(毎日新聞) - 1月25日11時48分更新

2006年2月2日更新
 判決の4日後、自殺してしまったとのこと報道がありました。このような二人とも亡くなってしまう老老介護」の共倒れの事例はたくさんあるそうです。お金が無く、自己負担が払えないから公的サービスを利用していなかったそうなんですが、なぜそのための生活保護を申請しなかったのか、残念です。

認知症の妻殺害猶予付き判決 68歳夫、4日後に自殺

 認知症の妻(当時74歳)を絞殺したとして殺人罪に問われ、25日に執行猶予付きの有罪判決を受けた名古屋市千種区北千種、無職梶恒夫元被告(68)が、拘置所を出所して4日後に飛び降り自殺していたことが31日、わかった。

 愛知県警千種署の調べでは、梶元被告は29日午後7時55分ごろ、自宅の市営住宅前の路上で全身を強く打ち、死亡しているのが見つかった。住宅5階にある自室の玄関前からフェンスを乗り越えて飛び降りたとみられる。自室には、殺害した妻の弟らにあてて「ごめんなさい」と書いた遺書が残されていた。

 梶元被告は、30年以上連れ添い、認知症の症状が表れた妻の麗子さんを一人で介護していたが、回復の見込みがないことに絶望し、昨年7月2日、自宅で麗子さんの首をネクタイで絞めて窒息死させ、自殺しようとしたが死にきれず、同署に自首した。25日に名古屋地裁で懲役3年、執行猶予5年の有罪判決が言い渡され、同日、名古屋拘置所を出所していた。

2006年2月1日  読売新聞)

2006年2月2日更新
<児童手当>胎児から高校生まで支給へ 東京・千代田区

 東京都千代田区は1日、妊娠5カ月の胎児から高校卒業年齢までの区民に、所得制限なしで児童手当を支給すると発表した。国が4月から0歳〜小学生に支給する児童手当の拡充策で、区の予算額は2億5800万円。4月から施行する。区によると、胎児から高校生までの支給は初めて。
 国は月5000円、第3子から1万円の児童手当の支給対象を4月から、従来の小学3年生までを6年生までに広げる方針を決めている。
 千代田区は04年度から支給対象を独自に小学6年生までに広げてきたが、今回は胎児、中・高生にも拡充。同時に国の所得制限では半分の世帯しか対象にならないとして、制限を撤廃した。
 支給額は中・高生は国と同じ月5000円、第3子から1万円。胎児は妊娠中の女性1人につき月5000円支給する。未就学児も5000円、小学生は月6000円(第3子から1万1000円)の支給を決め、国の制度分に1000円上乗せする。
 千代田区では、04年の出生率が0.82と全国平均(1.29)を大きく下回り、医療保険の対象とならない妊娠時期や中学生、多くが進学する高校生にも、育成を支援する手当てが必要と判断した。【桐野耕一】

高齢者の免許更新、認知症検査を義務付けへ…警察庁

 高齢者ドライバーによる深刻な交通事故が目立つことを受け、警察庁は2日、高齢者が運転免許証を更新する際、認知症の有無や認知機能の低下を判定する「簡易検査」を義務付ける方針を明らかにした。

 専門医らによる委員会を7日に設置し、今年9月をめどに、効果的な検査法と検査対象年齢の下限などをまとめたいとしている。

 認知症は、2002年6月施行の改正道路交通法で、免許の取り消しの要件として規定された。昨年6月末までの3年間に、全国で113人が取り消し・免許停止になった。

 このうち、認知症が発覚したきっかけとしては「家族からの相談」が75人と最も多く、「事故処理時」の18人が続いた。また、7人は免許更新申請時の不明確な言動から発覚していた。

 全国の運転免許保有者は04年末で、75歳以上が216万人、70〜74歳が292万人、65〜69歳が420万人に上り、同庁は、年代別の有病率から、このうち30万人程度に認知症の可能性があると試算している。

 一方、運転免許の自主返納制度に基づき、04年に運転免許を返納した65歳以上の保有者は1万4000人余りにとどまっており、同庁は、免許更新時に認知症の検査を実施し、自覚のない潜在的な患者を確認する必要があると判断した。

 簡易検査は、日付や自分のいる場所など、本人の認識能力や記憶力を確認する程度の内容になる見込み。「認知症の疑い」が判断された時は、専門医の診断に移行する。現行の道交法では、70歳以上の保有者に免許更新時に、高齢者講習の受講を義務付けているが、同庁は「これとは区別して認知症検査の対象年齢を検討したい」としている。

 認知症のドライバーによる事故としては、04年2月、新潟市内の農道で、70歳代の男性の軽トラックが出合い頭に乗用車と衝突したケースや、栃木県内で同年7月、60歳代の男性が運転する車が東北道を逆走して対向車と衝突したケースなどがある。
(読売新聞) - 2月2日12時19分更新

改正ハンセン病補償法成立、韓国・台湾の元患者も救済

 日本統治時代に韓国、台湾のハンセン病療養所に入所していた元患者を救済する改正ハンセン病補償法が3日、参院本会議で全会一致で可決・成立した。

 補償額は1人800万円で、これまでに補償請求した431人全員に支給される。来週にも公布、施行される。

 同法は、台湾の元患者に補償金を支給するよう国に命じる一方で、韓国の元患者の請求は退けた昨年10月の東京地裁判決を契機に、自民、公明、民主各党から「終戦前に被った精神的苦痛を慰謝する」のを目的に議員提出された。厚生労働省は当初、補償額で国内入所者と格差を設ける方針だったが、最終的に同じ枠組みでの救済となった。

 431人には請求後に死亡した人も含まれ、韓国内の療養所を退所後、「定着村」と呼ばれる集落で生活してきた人も対象。今後、パラオ、サイパンなど南洋諸島の療養所に隔離されていた元患者から補償請求があった場合も、同省は原則として補償に応じることにしている。

 同法成立後、韓国の羅鍾一(ラ・ジョンイル)駐日大使は川崎厚労相と会談し、「早期かつ果敢な措置を取られたことに感謝し、高く評価する」と述べた。

 また、記者会見した原告側弁護団は、元患者の高齢化で、東京地裁判決後に請求者5人が死亡したことを明らかにした上で、「生きているうちに受給できるよう迅速に手続きを進めてほしい」と求めた。
(読売新聞) - 2月3日20時9分更新

2006年2月22日更新
「学生無年金障害者」広島訴訟、原告が逆転敗訴

 国民年金への加入が任意で加入しなかった大学生時代に障害を負い、未加入を理由に障害基礎年金を受け取れないのは制度の不備で違憲だとして、広島市内の鳥羽秀範さん(39)ら2人が、国に年金不支給処分の取り消しと1人2000万円の賠償を求めた訴訟の控訴審判決が22日、広島高裁であった。

 草野芳郎裁判長は「立法者の裁量の範囲を超えない」として、1人200万円の支払いなどを命じた1審・広島地裁判決を取り消し、請求を棄却する原告側逆転敗訴の判決を言い渡した。原告側は上告する方針。

 訴えていたのは、21歳の時、交通事故で左半身がマヒした鳥羽さんと、20歳で病気から後遺症が残った広島県東広島市内の男性(36)。

 国民年金は、91年の同年金法改正まで20歳以上の学生の加入は任意で、未加入者は障害を負った時期が20歳未満なら障害基礎年金を受給できるが、20歳以上は不支給だった。

 1審判決は、85年の法改正時で、20歳以上の学生が年金受給できない規定を残したのは「法の下の平等を定めた憲法に違反する」としたが、この日の判決では「学生の保険料を親に強いることは問題で、学生を強制加入としなかったことには一定の合理性があり、是正措置を講じなかったことは不合理とはいえない」と述べた。

 この問題では9地裁に30人が提訴。東京、広島など3地裁で違憲判断が相次いだが、東京高裁が2005年3月、「国会の裁量の範囲内」と認定して以降、各地裁で合憲の司法判断が続いている。国は、同年4月、特別障害給付金を支給する法律を施行、月額最高5万円を支給している。


生活保護100万世帯に、勤労世代も増加

 2005年度に全国で生活保護を受けている世帯数が、月平均で初めて100万世帯の大台に乗る見通しであることが26日、明らかになった。

 厚生労働省は「高齢化が進み、無年金や年金が少ない高齢者世帯が増えてきたことが主な増加要因」と分析している。一方、働くことができる世代がいる世帯の増加率も高くなってきており、「格差社会」の広がりを指摘する声もある。

 ■10年前の1・6倍■

 生活保護世帯数は、厚生労働省が月ごとに集計して発表。4月から翌年3月までの年度平均は、毎年6月ごろ公表している。

 05年度の生活保護世帯は、景気回復基調が続いているにもかかわらず、4月以降も増え続け、毎月100万世帯を上回っている。最新データは11月分の104万8661世帯(約148万人)。12月分以降は伸びが鈍化すると予想されているものの、過去最高だった04年度の平均99万8887世帯を上回り、「05年度の100万世帯突破は確実」(厚労省幹部)だという。

 1995年度の生活保護世帯数は平均60万1925世帯だったことから、10年で約1・6倍に増える見通しだ。

 ■景気回復でも増加■

 従来、生活保護世帯数は景気がいい時期は減少する傾向が強かった。しかし、04年度以降は景気回復の兆しが見え始めているにもかかわらず、増加傾向に歯止めがかかっていない。

 厚労省は「急速な高齢化社会の進展で、景気回復が生活保護減少につながっていない」と見る。04年度の生活保護世帯の内訳では、「高齢者世帯」が46万5680世帯で約半分を占める。「傷病障害世帯」(35%)、「その他世帯」(9%)、「母子世帯」(同)と続いている。

 生活保護を受ける高齢者世帯が多い背景には、年金保険料未納など、年金制度の空洞化問題がある。

 一方、小泉内閣が発足した01年度以降を見ると、最も増加率が高いのは、独り暮らしの勤労年齢層が多いとされる「その他世帯」だ。04年度は9万4148世帯で、01年度の約1・5倍に増えた。厚労省は「仕事をせず、職業訓練も受けない層が増えている」として、勤労世代の格差拡大を懸念している。
(読売新聞) - 2月27日3時5分更新

特養事故 ワゴン車が談話室に突っ込み3人死傷 埼玉

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ワゴン車は植木をなぎ倒し談話室にも突っ込んだ=埼玉県羽生市の清輝苑で9日午後11時すぎ
 
 9日午後4時25分ごろ、埼玉県羽生市下村君の特別養護老人ホーム「清輝苑」(鎗田和子施設長、90人入所)で、女性職員(53)運転のワゴン車が、誤って施設1階談話室の窓ガラス(高さ約1.8メートル、幅約3.6メートル)に突っ込み、中にいた入所者3人をはねた。うち、遠藤あぐさん(95)が腹などを強く打って間もなく死亡、78歳の女性が手足の骨を折り重体、86歳の女性が顔などに軽傷を負った。県警羽生署は業務上過失致死容疑で、職員の逮捕状を請求した。
 調べでは、職員は談話室近くの駐車スペースにバックで車を止めるところだった。駐車位置を修正しようと車を前に出した際に運転を誤り、植木をなぎ倒して談話室に突っ込んだという。当時、談話室には入所者7人がいた。職員はデイサービス利用者を自宅に送って戻ったところだった。
 清輝苑は羽生市の北東部の群馬県との境にあり、周辺は畑の中に住宅が点在している。鎗田施設長は「被害に遭われた方には本当に申し訳ない。駐車場の場所を変えるなど施設の安全面を改善していきたい」と話した。【弘田恭子】
(毎日新聞) - 3月10日10時3分更新

役所に包丁男、職員けが 生活保護でトラブル

 17日午後3時45分ごろ、熊本市手取本町の熊本市役所2階にある保護第1課に男が乗り込み、課長補佐の男性(56)に向け包丁2本を振りかざした。課長補佐が手で包丁を払い落とし、別の男性職員数人で男を取り押さえて110番。駆けつけた熊本北署員が銃刀法違反の現行犯で男を逮捕した。
 課長補佐は包丁を払い落とした際、右手の甲に切り傷を負った。
 調べでは、男は熊本市楠、無職井上豊彦容疑者(81)。振りかざした2本のほか、ズボンのポケットにも2本の包丁を持っていた。
 熊本市によると、井上容疑者は2003年6月に生活保護を打ち切られた。その後、妻が入院したことを生活保護停止のためと恨み、「殺すぞ」などと書いた脅迫状を何度も市役所に送っていたという。
(共同通信) - 3月17日20時39分更新



<放火>寝たきりの母死亡、同居の娘を逮捕 山梨・韮崎

 山梨県警捜査1課と韮崎署は18日、自宅に放火したとして、同県韮崎市旭町上条中割、介護職員、石山玲子容疑者(58)を現住建造物等放火の疑いで逮捕した。同居していた母勝さん(91)が煙を吸って病院に搬送されたが一酸化炭素中毒で死亡。勝さんは高齢のため寝たきりだった。県警は動機を調べており、殺人容疑でも追及する方針。
 調べでは、石山容疑者は17日午前8時ごろ、自宅居間に灯油のようなものをまいて火をつけ、木造2階建て住宅約197平方メートルを全焼させた疑い。
 石山容疑者は会社員の夫(59)と勝さんとの3人暮らし。介護老人保健施設に勤めながら勝さんの介護をしていたが、17日は勤務が休みだった。出火後に行方が分からなくなったが、同日午後5時ごろ、長野県松本市内で乗用車内にいるのを捜査員が発見した。容疑を認めているという。【沢田勇、宇都宮裕一】
(毎日新聞) - 3月18日18時43分更新


<変死>入院中の男性、首に絞められた跡 島根の病院

 18日午後11時半ごろ、島根県江津市江津町の同県済生会江津総合病院で、3階個室に入院中の同市二宮町、宮司、河野通明さん(79)がベッドの上で死んでいるのを巡回中の看護師が見つけた。首に絞められたような跡があったため、県警江津署に通報。県警は殺人の疑いもあると見て死因などを調べている。
 調べや病院によると、河野さんは整形外科で足の治療を受けるため、2月15日に入院。18日午後9時半の巡回では、看護師の呼びかけに応えていた。着衣やベッドに乱れはなかった。
 午後5時以降の病院出入り口は、1階の時間外救急外来用と職員通用口。2カ所とも無施錠だったが、外来用出入り口近くには事務室があり、職員がいた。また、河野さんの部屋から約20メートル離れてナースセンターがあるが、不審者や物音などには気づかなかったという。【小坂剛志、久野洋】

高齢者の介護保険料24%アップ=06〜08年度は平均月4090円に−厚労省

 厚生労働省は23日、65歳以上の高齢者が支払う介護保険料が、2006〜08年度に全国平均で月4090円となる見通しを明らかにした。高齢化で介護給付費が年々膨らんでいることを反映し、03〜05年度の月3293円から24%上昇した。 

<小児がん征圧募金>第10次分が全国20団体に贈られる

 毎日新聞のキャンペーン「生きる」に寄せられた「小児がん征圧募金」の第10次分1420万円が27日、全国20団体に贈られた。毎日新聞東京本社で北村正任・毎日新聞社社長が「毎日新聞はやさしい新聞でありたいと願い、活動している。キャンペーンはその中核事業の一つ」と述べ、各団体代表者に寄付金を贈った。
(毎日新聞) - 3月27日20時26分更新

<点字ブロック>除雪で破損、視覚障害者ら困惑 山形・米沢

 今冬、記録的大雪に見舞われた山形県米沢市で、国道などの歩道に敷設された盲人用点字ブロックが破損し、視覚障害者らが困っている。沿道の商店などが小型ブルドーザーで除雪を繰り返したのが原因という。国土交通省は「優先順位をつけて補修したい」と話しているが、道路補修などを含め除雪対策費が膨らんでいるため、担当者は頭を抱えている。
 特に破損がひどいのは同市中田町の国道13号バイパス。車が出入りする店舗前などを中心に点字ブロックが無残にはがれ、破片が散乱している。同省米沢国道維持出張所によると、ブロックは04年に敷設したが、普通は約10年はもつという。
 同市の今冬の最大積雪は176センチで81年の観測開始以来2番目。同出張所が除雪を頼んだ業者も手が回らず、道路に面した商店や施設の多くが自前の重機で除雪した。
 葬祭施設の支配人は「例年は朝昼に2回だけだが、今冬は1日5〜6回除雪した。点字ブロックは気になったが、避けるのは至難の業。除雪しないと、利用者から『車が入れない』としかられるし……」と困惑する。
 一方、35歳で失明した同市下新田のしんきゅう師、今野善一さん(54)は「初めて歩く人は大変だろう。交差点などの停止位置を示す点字ブロックが壊れていたら危険だ」と心配する。
 同出張所管内の国道13号除雪対策費は、05年度予算で1億7600万円。大雪で補修個所も多く、予算内に収まりそうもない。橋本幸雄所長は「(除雪で重機を使った店主らに)請求するわけにもいかない。ひどい個所は国で直すしかない」と話している。【湯浅聖一】

過酷な人生ドキュメントに ハンセン病元患者を映画化

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 大山西小学校の児童から贈られた版画を手にするハンセン病元患者の石田雅男さん
 
 ハンセン病元患者の過酷な人生を自身の体験を基に語り継ぐ、国立療養所「長島愛生園」(岡山県瀬戸内市)の石田雅男さん(69)の半生を描いたドキュメンタリー映画「ハンセン病 今を生きる」が完成した。
 鳥取県境港市出身の石田さんは10歳で園に“隔離”され、以後約60年過ごした。別れの日、母は見送ってくれたが父の姿はなかった。父の死後、母がぽつりと言った。「面会の時サツマイモが夕食だと聞きお父さんに言ったら、父さん、雅男に悪いからとしばらくお米を食べなくなった」
 石田さんは父の愛情に打たれた。「当時は人間らしく生きることが難しく、偏見や差別から自分を見失う人も多かった。そうならなかったのは父のために生きようと思ったから」という。
 転機は1996年のらい予防法の廃止。以後、石田さんは各地で講演を重ね、今では年約50回を数える。石田さんの講演を聴いた共和教育映画社(大阪市)の八頭司享社長が「人生を精いっぱい生きる姿に感動して」映画化した。
(共同通信) - 3月29日9時5分更新



小学生の給食費いりません 全国初、三笠市子育て支援

 小学生のいる家庭を支援しようと、北海道三笠市が4月から給食費を全額公費で負担する事業を始めた。文部科学省によると、全額を負担するのは全国でも初めてという。
 小学生1人当たりの年間給食費は約4万2000円だが、これまでも生活保護家庭などは負担を免除しており、市内6校に通う計約300人が新たな対象となる。
 人口約1万2000人の三笠市は、2005年の調査で人口減少率が全国3位。人口減に伴い児童数も年々減っていることから市民アンケートを実施したところ、経済的支援を求める声が多かった。医療費の助成なども候補に挙がったが、最終的に全員が平等に恩恵を受けられる給食費に決まったという。
(共同通信) - 4月11日7時7分更新

衝突、証券会社に突っ込む…計5人軽傷、運転手は病死

 17日午前9時ごろ、新潟県長岡市城内町の市道で、同市堀金、シルバー人材センター運転手木下昭平さん(68)のワンボックスカーが、駐車中の無人の乗用車に衝突。弾みで乗用車は道路脇の「新潟証券」本社店舗の窓ガラスを突き破り、店舗内に突っ込んだ。

 木下さんは病院に運ばれたが、約2時間後、心室細動によって病死。同乗した3人と店舗内で商談していた男性社員ら2人の計5人が軽傷。

 長岡署の調べによると、木下さんは、お年寄りたちを乗せて同市内の介護施設に向かう途中、容体が急変したとみられる。

65歳以上介護保険料、月4千円超の市町村が約4割

 4月から改定された65歳以上の介護保険料について、月額4000円(基準額)を超えた市町村が約4割を占めることが厚生労働省の調べで明らかになった。

 高齢化で介護サービスの利用量が増えたことが原因。全国平均の保険料も4090円と、改定前(3293円)より24・2%アップしており、保険料の高額化の流れがくっきり浮かび上がった。

 市町村ごとに異なる65歳以上の保険料は、3年に1度改定され、今回が2回目。介護保険を運営する1679市町村(広域連合を含む)のうち、保険料が4000円を超えたのは37・5%。前回改定時の7・1%に比べて大幅に増加した。また、5000円を超えた市町村も3・3%あった。

4歳半男児、65キロ走破! インド、虐待の声も
インド東部オリッサ州のマラソン大会に出場したブディア・シンちゃん(AP)

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 インド東部オリッサ州で4歳半の男児が2日、警察主催のマラソン大会に出場、65キロを7時間余りで走った。地元メディアなどは世界最年少の「マラソンキッド」として大々的に伝えている。

 PTI通信などによると、男児はブディア・シンちゃん。同州プリの寺院から州都ブバネシュワルまでの間を、誰の助けも受けずに首を振りながら走り続けた。ただ大会は全行程70キロで、ブディアちゃんはゴール目前の65キロ地点で力尽き、車で運ばれ医師の診断を受けた。健康状態には問題ないもよう。

 関係者は「(ブディアちゃんは)ほかの子供と違って疲れを知らない不思議なエネルギーを持っている」と驚きを隠していない。

 しかし貧しい家庭の出身のブディアちゃんはコーチの養子となって1年半マラソンを続けており、一部には「虐待ではないか」との指摘もある。(共同)

(05/03 08:29)


2006年5月7日更新
 ゴールデンウィークの自宅帰省中に残念なことがおこりました。この記事で施設が3日から休暇になるために帰省していたとあり、無理やり家に帰された感じがしますが、今の支援費制度は昔の措置費の時代とは違って家に帰してしまうとその方からの収入(市や県からの収入)はゼロになってしまい、ほとんどの施設が昔みたいに家族の方に帰省をお願いすることはしていません。すべての利用者の方を帰してしまうと正職員の給料は定額を払わなければいけないため、運営自体に響く可能性もあり、この方が入所していた施設は職員のほとんどを日給制のパートさんが占めているか、それとも支援費を不正受給しているかなどといろいろと推測してしまいます。強制的な帰省だったのか、なぜ事前に施設に相談できなかったのか、4月から自己負担が増えた自立支援法も影響したのか、他にもいろいろと考えてしまいますが今までは自宅で面倒を見ていて、限界を超えてという事例しかなく、今回の施設に入所できているのにこうなってしまったのは初耳で本当に残念でたまりません。よほどの他傷行為や他動があったのでしょうか?市町村にも相談窓口とかはなかったのでしょうか?残念です。家に帰すのではなく、面会だけという選択肢は無かったのでしょうか?

障害の娘を殺害、母逮捕 GWで施設から一時帰宅


 宮城県警角田署は6日、自宅で長女(33)を殺害したとして、殺人容疑で同県角田市枝野、無職佐藤隆子容疑者(55)を逮捕した。
 調べでは、佐藤容疑者は5日夜、自宅1階の寝室で長女の首を絞めて殺害した疑い。
 長女は知的障害者で、角田市内の知的障害者介護施設に入所、佐藤容疑者も介護していた。調べに対し「介護に疲れた。娘をふびんに思った」などと供述している。
 長女が入所する施設によると、施設は3日から約1週間の休暇になり、入所者が一時的に帰宅していたという。

もうひとつ記事がみつかりました。もっと詳しいことが書かれています。33歳の方が20数年前から入所とのことなんで角田市にある障害児施設と障害者施設が併設されているところで、検索で探しましたが結局該当の施設はみつかりませんでした3日から1週間というのも働いている保護者の方には中途半端で気になります。

「介護に疲れた」母親、娘を殺害 GWで一時帰宅中

 宮城県警角田署は六日、知的障害のある長女(33)を殺害したとして、殺人容疑で同県角田市枝野の無職、佐藤隆子容疑者(55)を逮捕した。
 調べでは、同容疑者は五日夜、自宅一階の寝室で、長女の首を絞めて殺害した疑い。容疑を認めているという。
 同署によると、佐藤容疑者は母親(76)と二人暮らし。長女は知的障害があり、同市内の知的障害者施設に二十数年前から入所していたが、三日から一週間ほどの予定で一時帰宅していた。調べに対して佐藤容疑者は「自分が死んだ後の娘の将来が不安だった。産んだ責任は自分にある。介護に疲れた」などと話しているという。
 五日夜に佐藤容疑者が自宅を出たことを不審に思った母親が遺体を発見し、親族を通じて通報した。パトロール中の署員が市内を歩いている佐藤容疑者を発見、逮捕した。

<監獄マッチ>10年の刑のタイ選手が日本選手に判定負け

 【バンコク浦松丈二】ボクシングのWBC女子ストロー級の世界タイトル戦が10日、バンコク郊外にある少年犯罪者の更生施設(刑務所)で行われた。麻薬密売の罪で10年の刑に服しているシリパン・ソーシリパン選手(23)が、世界王者タイトル初防衛の菊地奈々子選手(31)に挑戦したが、判定で惜しくも敗れた。
 シリパン選手は2年前から施設の更生プログラムとしてキックボクシングを習い始めた。世界タイトルを手に入れれば、残り6年の刑期が2年に短縮されるとあって気合も十分だ。リングは鉄条網に囲まれた施設内に設けられ、チッチャイ首相代行らタイ政府要人も「監獄マッチ」の応援に駆けつけた。
 試合は、ボクシング歴5年の菊地選手が王者の貫禄をみせて正確なパンチを連打、挑戦者は「一発」を狙う大振りで応戦。試合は最終10ラウンドまでもつれこみ、判定はジャッジ3人ともに菊地選手。両選手は抱き合って互いの健闘をたたえた。
(毎日新聞) - 5月10日21時49分更新


長男のうつぶせ寝に怒り、保育士らに暴行…教諭を逮捕

 埼玉県警川口署は10日、川口市並木、東京都内の私立高教諭菅光晴容疑者(32)を傷害などの疑いで逮捕した。

 調べによると、菅容疑者は4月28日午後6時ごろ、川口市西川口の私立保育所に預けていた長男(生後5か月)を迎えに行った際、長男がうつぶせで寝かされていたことに腹を立て、女性保育士(69)ら2人をけるなどし、女性保育士に約1週間のけがを負わせた疑い。

 5月2日朝にも、保育所の実質的経営者の女性(70)を、同市内の別の保育所に訪ね、女性の胸などを殴って軽傷を負わせた疑い。

 調べに対し、菅容疑者は容疑を認めているという。

全課に「耳マーク」 指し示せば筆談で対応 志免町役場 職員作製 聴覚障害者に好評

 志免町役場の全16課のカウンターなどに、訪れた聴覚障害者が指し示すだけで、職員側が筆談など適切な対応がとれるようにしようと、「耳マーク」が設置された。用件があっても、耳が不自由なことを気にして、役場から足が遠のいていた人もいるといい、喜ばれている。

 耳マークは、3月町議会の一般質問で議員から設置の提案があり、町が住民サービスの一環として受け入れた。耳マークの普及に取り組んでいる財団法人の全日本難聴者・中途失聴者団体連合会にマークの使用許可をもらい、マークを町職員がパソコンで作り、スタンド型の標識にして各課に設置した。耳マークは縦10センチ、横14センチの大きさ。白地に緑色で耳のマークが描かれ、耳に音が入っていく動きを矢印で表現している。

 同町は「耳の不自由な方は日常生活で人知れず苦労されている。職員も筆談などの準備をしており、気軽に耳マークを指していただきたい」と話している。
=2006/05/16付 西日本新聞朝刊=

母の日前に、ピンクのバットで乳がん撲滅キャンペーン

2006年05月13日17時37分

 5月14日の「母の日」を前に、世界各地で乳がんの早期発見の啓発運動(ピンクリボン運動)が展開中だ。大リーグも「ストライクアウト・チャレンジ」と題したキャンペーンを実施している。
写真

選手たちが母の日に使うピンクのバット=AP

 ユニークなのは、寄付金の集め方。選手やファンが事前に登録した金額に、1週間の全試合で投手が奪った三振数を乗じた金額が乳がん撲滅のために活動する団体に贈られる。

 キャンペーン期間中に計1362個の三振が記録された昨年の場合、仮に1セントを寄付の元金として登録すると、13ドル62セントが実際の寄付金額になる。三振数には関係なく、事前に一定額を決めて寄付するやり方もある。14日まで、大リーグの公式ホームページの各チームのサイトを通じて寄付を集めている。

 また、14日にはヤンキースのジーターらがピンクリボンの印がデザインされたピンク色のバットで試合に臨み、一役買う。AP通信によると、ジーター、7試合連続本塁打を記録したメンチ(レンジャーズ)らの強打者が使う予定。祖母を乳がんで亡くしたメンチは「母に感謝の気持ちを示したかったし、素晴らしい運動のために寄付金を集めることもできる」と話している。

 「母の日」の大リーグ放送を楽しみにしていましたが、松井選手のまさかの大怪我で松井選手がいない試合はつまらないので見なかったです。ピンクバットは本当に使われたんでしょうか?夜勤明けの日は必ず大リーグを見ながら寝るんですが、大型選手に挟まれランナーがいて、打席に入る松井選手と他の日本人選手ではなんか面白みに掛けるというか、退屈な試合で・・・。早く戻ってきてほしいです。
ひき逃げ:女性が死亡 21歳の介護福祉士を逮捕−−館林 /群馬

 館林署は20日、乗用車で女性をはねたまま逃げたとして、栃木県足利市大橋町、介護福祉士、前川真里容疑者(21)を業務上過失傷害と道交法違反(ひき逃げ)容疑で緊急逮捕した。女性は頭を強く打って死亡。前川容疑者は高齢者介護の仕事に向かう途中で、「怖くなって逃げた」と供述しているという。
 調べでは、前川容疑者は20日午前9時半ごろ、乗用車で館林市大新田町の県道を走行中、左路側帯を歩いてた近くの米田啓子さん(62)をはねて転倒させたが、そのまま逃走した疑い。
 前川容疑者は米田さんをはねた数分後に現場に戻り、通報を受けて駆けつけた署員に逮捕された。同署は業務上過失致死容疑に切り替えて送検する方針。【伊澤拓也】
社会保障負担、2025年度には73%増

 厚生労働省は22日、今後の社会保障政策の基準データとなる、2025年度までの社会保障の給付と負担の見通しをまとめた。

 25年度には、年金や医療、介護にかかる税や保険料の負担が143兆円に上り、06年度(82・8兆円)の73%増に達する。国民所得に対する負担の比率は、06年度の22・0%から25年度には26・5%まで増える見通しだ。

 推計は、今国会で医療制度改革関連法案が成立し、医療費が抑制されることを前提とした数値であることから、今後、消費税率の引き上げを含めた税制の抜本改革など財源の議論や、社会保障費のさらなる抑制を求める声が高まりそうだ。

 見通しは、安倍官房長官の私的懇談会「社会保障の在り方に関する懇談会」が26日に発表する最終報告に盛り込まれる。
大阪社保事務局長を更迭、国民年金保険料の無断免除で

 大阪などの社会保険事務所が国民年金保険料の納付免除手続きを被保険者本人に無断で行っていた問題で、社会保険庁は23日、菅原昭・大阪社会保険事務局長を更迭することを決めた。

 川崎厚生労働相が「局長の監督責任は重い」として、早急に更迭するよう指示した。

 大阪社保局管内では、本人に無断で免除や猶予の手続きをとっていたケースが、府内21か所の社会保険事務所のうち、16か所に及び、無断手続きをした人数も3万7406人に上っていた。

 同様に不適切な手続きが行われていた東京、京都、長崎と比べて、人数、関与した社保事務所数が多く、組織的に取り組んでいた疑いが強いことから、社保事務所を束ねる社保局長の監督責任はより重いとみなされた。
(読売新聞) - 5月24日10時26分更新

社保庁長官「もう、うそはダメ」…全国会議を緊急招集

 社会保険事務所による国民年金保険料免除の不正手続き問題で、社会保険庁は27日、全国社会保険事務局長会議を開いた。

 会議に続き、不正な手続きがほかにもなかったか、各局長に聞き取り調査も行った。調査は28日も続け、29日に調査結果を公表する方針だ。

 この問題では、社保庁が2回、全国調査をしたのに、その後、不正が明らかになるケースが相次いだため、47都道府県の局長を緊急招集した。

 会議の冒頭、川崎厚生労働相は「何をおいても事実を明らかにしなければならない」と強調。村瀬清司・社保庁長官も「もう、うそはダメ。不退転の覚悟で実態を把握する」と訴えた。

家族介護4人に1人がうつ 65歳以上3割「死にたい」

 高齢者などの介護をしている家族の4人に1人が軽度以上のうつ状態にあることが、厚生労働省研究班の調査で分かった。介護者が65歳以上の「老老介護」では、介護者の3割以上が「死にたいと思うことがある」と回答、体の不調を感じている人も5−6割に上り、介護負担の心身への影響の大きさがあらためて裏付けられた。
 調査は昨年6月、民間の在宅介護を利用している家族を対象に実施、8486人が回答した。
 軽度以上のうつ状態だった人は65−74歳が最も多く27%、次いで35−44歳の26%。最も低いのは34歳以下の20%だった。


大阪社保事務局 「電話確認だけでOK」 年金不正、下部に“指南”

 国民年金保険料の不正処理問題で、大阪府内の各社会保険事務所を束ねる大阪社会保険事務局が昨年十一月、各事務所に対し、大阪市との間では加入者への電話による意思確認だけで保険料の免除・猶予の代行申請が可能になったことを知らせる文書を送付していたことがわかった。国民年金法上、同申請は原則加入者本人のほかには認められておらず、大阪事務局が下部組織に対し、違法行為を自ら“指南”していた格好だ。
 大阪事務局管内では十六事務所が電話承諾だけで加入者約一万四千人分の代行申請をしていたことが明らかになったが、この文書を受けた複数の事務所が、同様の対応を求めて所管の自治体と協議していたことも新たに判明。一連の問題は、事務局が主導的役割を果たした組織的不正だった疑いが強まった。
 大阪事務局によると、同局の年金部年金調整課長がまず、加入者の申請に直接対応することになる大阪市の担当部局に、加入者から電話などで承諾を得た場合は「社会保険事務所職員の取り扱い責任において区役所に提出することとします」とする内容の文章を昨年十一月十六日付で送付。市側から異論は出ず、代行申請の手法を確立した上で、この文書を各事務所に転送した。
 その後、大阪市内にある事務所は電話承諾だけで不正な申請手続きを進めたほか、府内の少なくとも三つの事務所が、同様の文書を所管の自治体に出し、制度確立を打診していたという。
 これについて同事務局は「結果的に、局が大阪市との間であしき先例を作ったことで、他の事務所が追従できる環境を生み出してしまった」としながら、「大阪市との調整はあくまで報告として知らせた。同様の手法を取るよう指示したことはない」と釈明している。

「おしゃぶりであご変形」 母子がコンビに賠償提訴

 おしゃぶりを3歳まで使い続け、あごが変形するなど深刻な障害が残ったとして、横浜市の少女(6つ)と母親が31日、おしゃぶりを販売した大手ベビー用品会社コンビ(東京)に約1000万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。
 訴状によると、おしゃぶりはドイツのメーカーが開発し、コンビが輸入した。少女は生後2カ月ごろから1歳まで1日約15時間使用。その後も3歳10カ月で歯科医に止めるよう言われるまで、就寝中に使った結果、あごが変形したほか、歯並びが悪くなった。
 歯並びは矯正治療で改善したが、「受け口」や舌足らずな発音、口でしか呼吸しないなどの症状が残ったという。
 完全に治すには、今後13年間かかるとして、治療費などに相当する賠償を求めた。
05年の出生率は1・25 厚労省人口動態統計

 1人の女性が生涯に産む子供数の推定値である合計特殊出生率が、5年連続で過去最低を更新し2005年は1・25となったことが1日、厚生労働省の人口動態統計(概数)で分かった。
 わずかな減少にとどまった03−04年と比べると減少幅が0・04ポイントと大きく、政府の対策にもかかわらず少子化に歯止めがかかっていないことを示した形。年金や医療などの社会保障制度にも影響しそうだ。
 出生数から死亡数を引いた「自然増加数」は統計を取り始めた1899年以来、データのない1944−46年を除き初の減少となるマイナス2万1000人。厚労省が昨年12月に発表した推計を裏付け、05年が「人口減少元年」となった。
認知症の83歳父に暴力、意識不明に…48歳男を逮捕

 認知症の父親に暴力をふるい意識不明の重体にさせたとして、警視庁町田署は3日、東京都町田市木曽町、無職今井清彦容疑者(48)を傷害の疑いで逮捕した。

 調べによると、今井容疑者は、父親の有路さん(83)に対し、認知症の症状が出始めた4月上旬から5月29日ごろまで、自宅で顔をたたいたり、体をけったりするなどの暴力をふるい、肋骨(ろっこつ)骨折などのけがを負わせた疑い。

 今井容疑者は有路さんの長男で二人暮らし。民間の患者搬送サービス職員の119番通報で駆け付けた救急隊員が、有路さんの胸のあざなどを不審に思い、110番通報した。

 今井容疑者は「認知症の症状が進み、言うことを聞かなくなったのでやった」と供述しているという。
客室乗務員らが押し花作り 「入院患者に」と

 【愛知県】中部国際空港(常滑市)で働く全日空グループの職員が6日、スズランの押し花作りに取り組んだ。作品は名古屋第一赤十字病院の入院患者らにプレゼントされる。

 押し花作りには、客室乗務員や地上スタッフら23人が参加。日本レミコ押し花学院の講師に作り方を習い、花を切りそろえる下準備をした。本来はその後、丸1日ほど圧力を加えて押し花にするが、この日は時間の都合上、既に押された花を使って500枚のしおりを作った。

 押し花は初めてというエアーセントラル客室乗務員の江頭実香さん(25)=名古屋市守山区=は「難しいけど楽しかった。患者さんに喜んでもらえたらうれしい」と話した。

 全日空は1956(昭和31)年から社会貢献活動として、北海道からスズランを各地に空輸し、押し花を入院患者に贈って励ましている。 (中村雄弥)
(中日新聞


2006年06月06日(火)

特殊学校児童・生徒が最多818人、教室不足でプレハブ増築も
県教委、審議会に対応策諮問へ

 県内の特殊教育諸学校に在籍する児童・生徒数が本年度は八百十八人で、記録が残る一九九六年度以降で最多となったことが、五日までの県教委のまとめで分かった。知的障害児童・生徒の就学増加が要因で、かえで養護学校(甲府市)では施設規模の一・五倍の通学者を抱えて普通教室が不足、プレハブ校舎を増築するなどの影響も出ている。
 県教委によると、県内の盲・ろう・養護学校に通う本年度の児童・生徒数は前年度より二十八人増加。初めて八百人を超え、九年連続増加となった。
 障害種別では、肢体不自由や視覚・聴覚障害がほぼ横ばいなのに対し、知的障害の増加が目立ち、○四年度は五百七人、○五年度は五百二十五人、○六年度が五百四十二人と年々増え、全体の約七割を占めている。
 知的障害の養護学校のうち、百人規模のかえで養護学校(通学区は甲府・峡東地域)は、開校した○一年度は八十九人だったが、年々増えて本年度は百五十九人となった。高等部の増加が顕著で、学級数に対応できる普通教室が足りないため、理科室などの特別教室を利用せざるを得ない状況となっている。
 県教委は「応急措置」として、敷地内にプレハブ校舎(五教室)の増築を予算化。七月に着工し、九月から利用可能となるが、長期的な対応策にはなっていない。
 増加要因として県教委新しい学校づくり推進室は「中学校卒業後、保護者に将来の就職や地域での生活を視野にした専門教育機関として養護学校への期待が高まっていることが背景にある」とみている。
 こうした現状を踏まえ、県教委は十二日、県特殊教育振興審議会を立ち上げる。学識経験者ら十五人を委員に委嘱、障害種別や学区の見直しと合わせ、知的障害児童・生徒の増加への対応策も諮問する。

老人ホーム送迎車、衝突

2006年06月08日

7日午後4時ごろ、富士吉田市上吉田7丁目の国道138号で、忍野村内の特別養護老人ホーム「いちいの木」の送迎ワゴン車と、対向車線を走っていた都留市鹿留、運転手山口隆さん(37)のダンプカーが正面衝突した。この事故で、ワゴン車に乗っていた無職の外川ヤエ子さん(97)=富士河口湖町河口=が腹などを強く打って、間もなく死亡した。ワゴン車を運転していた老人ホーム職員渡辺茂さん(49)=富士吉田市上吉田=と、乗っていた男性2人も頭などに軽いけが。

 富士吉田署の調べでは、現場は片側1車線の直線道路で、渡辺さんが運転するワゴン車が対向車線にはみ出してダンプカーとぶつかったらしい。



福祉法人に職員派遣8年 大阪市、出張扱い給与負担

 大阪市が、同和対策の根拠となる地域改善対策特定事業財政特別措置法(地対財特法)の失効後を含め約8年間にわたり、同和関連団体の役員らが理事を務める社会福祉法人に係長級職員(58)を常駐させ、毎日を出張扱いとして給与の全額を負担していたことが12日、分かった。
 8年間で支給した給与は約8000万円に上り、市は不適切な便宜供与だったと認め、地方公務員法に反した公金支出にあたる疑いがあるとして調査を始めた。
 社会福祉法人は高齢者のデイサービス事業などを手掛ける「スワンなにわ」(大阪市浪速区)。部落解放同盟大阪府連の支部役員や、社団法人「大阪市人権協会」に加盟する浪速人権協会の役員らが理事を務める。

高齢者800人から10億円、リフォーム詐欺7人逮捕

 一人暮らしの高齢者を狙って必要のない住宅リフォーム契約をして、工事代金をだまし取ったとして、神奈川県警生活経済課は12日、横浜市旭区の住宅リフォーム会社「三共総建」社長長谷川等容疑者(35)を詐欺と特定商取引法違反の疑いで逮捕した。

 社員ら6人についても同容疑で逮捕。県警は押収した契約書類から、首都圏を中心とした高齢者約800人から総額約10億円をだまし取ったとみて捜査を進める。

 調べによると、長谷川容疑者らは昨年1月から翌2月ごろにかけて、神奈川県内の60〜70歳代の一人暮らしの高齢者宅3軒を「家屋を点検します」と訪問。「床下がシロアリに食べられている。このままでは家が倒れる」などと言って、必要のない防蟻(ぼうぎ)剤を散布しただけで約80万円を受け取るなど、3人から計約380万円をだまし取った疑い。
(読売新聞) - 6月12日19時15分更新

<老人ホーム>入浴の順番?で刺され死亡 福岡

 15日午後11時40分ごろ、福岡県筑前町原地蔵の養護老人ホーム「朝倉苑」(西岡幸子施設長)の職員から「入所者が刺された」と119番があった。刺されたのは入所する三浦義光さん(72)で、首や胸などに傷を負って間もなく死亡。当直の職員らが、入所者の江藤博義容疑者(72)を現行犯逮捕した。事件当日、入浴の順番をめぐるトラブルがあったとみられ、県警朝倉署は殺人未遂容疑で動機などを調べ、殺人容疑に切り替えて送検する方針。
 調べでは、江藤容疑者は11時25分ごろ、三浦さんの部屋に行き、持参した刃渡り約10センチの果物ナイフで首や腹を刺したほか、上半身の数カ所に切り傷を負わせた疑い。「悪口を言われ続けていた」と動機を話しているという。部屋に鍵はついておらず、三浦さんと同室の入居者にけがはなかった。
 同苑や県高齢者福祉課によると、当時、建物内には3人の介護福祉士が当直していた。三浦さんの部屋から大きな声がしたため駆けつけたところ、ナイフを持った江藤容疑者が部屋におり、2人がかりで取り押さえた。その約30分前、江藤容疑者が職員に「自分がいつも一番風呂だったのに、三浦さんが先に入った」と苦情を訴えていたという。
 江藤容疑者は01年7月、三浦さんは同年12月に入所。当初は同部屋だったが、今は同じ2階の別々の2人部屋に住んでいる。
 現場は甘木鉄道・太刀洗駅の南西約300メートル。朝倉苑は1950年に開設され、地元の社会福祉法人の運営で養護老人ホームと特別養護老人ホームに合わせて100人の高齢者が暮らしている。【清水健二、岸達也】
<エコノミー症候群>車椅子の難病患者も発症 大阪医大警鐘

 長時間の空の旅などで肺血栓を引き起こす「肺血栓塞栓(そくせん)症(エコノミークラス症候群)」が、車椅子の難病患者にも発症していることが大阪医科大(大阪府高槻市)の調べで分かった。同大病院の木村文治・神経内科長は「車椅子の高齢者や障害者でも起こると考えられる。夏場には特に注意してほしい」と呼び掛けている。横浜市で13日に開かれる日本神経治療学会で発表する。
 肺血栓塞栓症は、長い時間同じ姿勢をとることで足などにできた血栓が血管を流れて、肺の動脈に詰まる病気。死に至ることもある。発症したのは、ALS(筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症)により筋力が落ち車椅子で生活していた当時61歳の男性。04年夏、呼吸困難を訴え、同病院に救急車で搬送された。胸部CT(コンピューター断層撮影)検査で、左右の肺動脈に大量の血栓が見つかった。すぐに血栓の治療を施し、無事に回復したという。
 重度のALS患者では、呼吸に使う筋肉が衰えるため呼吸不全が起きることがある。この男性の場合、血中の二酸化炭素濃度が低く過換気状態で、ALSの呼吸不全とは状態が違ったため、肺血栓塞栓症を疑い検査したという。同病院ではそれまでにも、車椅子のパーキンソン病患者2人の足の静脈に血栓が発見されたことがあるという。
 血栓は脱水状態になるとできやすい。木村科長は「この男性は、介護者の手間を考えてトイレに行く回数を減らそうと、水分摂取を控えめにしていた。車椅子の方にはよくある傾向だが、夏には注意が必要。発症防止には、自分で足が動かない場合、周りの人に手伝ってもらって、曲げ伸ばし運動などをしてほしい」と話している。
 車椅子の場合、ひざの位置が尻より高いと太もも部分の血液の流れが悪くなるため、尻の下にクッションを置くとよいという。【山田大輔】

「貧困層」比率先進国2位 OECDの対日審査報告

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 記者会見するOECDのグリア事務総長=20日午前、東京・内幸町の日本記者クラブ
 
 経済協力開発機構(OECD)は20日、日本経済の現状を分析した「対日経済審査報告書」を発表した。相対的貧困層の割合は先進国で2番目とし、「不平等の度合いが増している」と指摘。格差拡大は、所得が低い世帯の子どもたちの教育水準低下などを招く恐れがあると懸念を表明した。
 ゼロ金利解除後の金融政策にも言及し、デフレに逆戻りするのを避けるためにも、追加利上げは慎重に判断するよう求めた。主要国の日本経済に対する考え方を示す同報告書は、構造改革への抵抗を強めかねない格差拡大を防ぐよう警告しており、経済政策をめぐる国内の議論にも影響を与えそうだ。
(共同通信) - 7月20日11時26分更新








予防接種、適量の5倍を小6の8人に/柳川

2006年07月19日

 柳川市は18日、市内の小学6年生への2種混合ワクチンの予防接種で、児童8人に適正量の5倍のワクチンを注射していたと発表した。適正量は0・1ミリリットルなのに、市内の医療機関が乳幼児の3種混合ワクチンの接種量(0・5ミリリットル)と異なることに気づかなかったのが原因。うち5人の接種部分に直径3〜10センチ程度の腫れが見られたが、現在はほぼ回復しているという。

 市総合保健福祉センターによると、ワクチンはジフテリアなどを予防するもので、接種は6年生全員の700人弱が対象。従来は学校での集団接種だったが、今年度から医療機関での個別接種に切り替え、6月1日から始まった。

 同13日に児童の保護者から、他の児童と接種量が違うと問い合わせがあり、市が地元の医師会に調査を求めたところ、8人への過量接種が分かった。8人は同じ医療機関で同7日までに接種を受けていた。

 県内での過量接種事故が他にも発生していることから、県医師会の通知を受けて地元医師会が医療機関に注意を喚起する文書を発送。市は8人の保護者に経過説明と謝罪をしたという。

 県健康対策課によると、同種の事故は2月に添田町で12人に、3月には鞍手町で2人に対して起きている。



障害者の「就職支援」「工賃上げ」に成功報酬

事業者の「励み」期待 入所者選別の恐れも


就職を目指して、使い切りカメラの選別作業を行う森さん(「加古川はぐるまの家」で)

 障害者の就労を支援する事業者に支払われる訓練給付に、就職者数が多かったり、工賃が目標を越えたりした場合の成功報酬が上乗せされることになった。評価する声がある一方、「障害者が選別される」との懸念もある。(小山孝)

 「今年中に就職したい」。兵庫県加古川市の知的障害者授産施設「加古川はぐるまの家」で働く森将樹さん(26)が、汗をぬぐいながら語った。森さんの仕事は、回収された使い切りカメラから電池を取り除いて、再利用可能かどうかを調べること。昨年6月から施設に通っているが、課題だった作業スピードや「自信のなさ」は解消されつつあり、施設では年内に就職は可能と見ている。

 1980年に開設した施設は定員50人。就労重視の原則を掲げており、より実践的な経験を積んでもらおうと、企業から受注した組み立て作業などを行う。納期厳守で、品質管理も徹底する。就職する人を送る激励会は「後続の励みになれば」と盛大だ。

 平均工賃は月3万円。約80人が施設を巣立って就職した。高井敏子施設長は「これまでは就職させてもさせなくても評価は同じ。就職の支援や1円でも多く工賃を払うことがどんなに大変なことか」と話し、成功報酬の導入に理解を示す。

 福祉の支援を受けながら障害者が働く場には授産施設や福祉工場などがある。これが、10月から、障害者の希望や能力に合わせ、「就労移行支援事業」と「就労継続支援事業」に再編される(表参照)。4月に施行される障害者自立支援法に基づく見直しで、成功報酬の導入も盛り込まれた。

 授産施設の場合、働く場を提供するだけでなく、一般企業に就職するための訓練を行うという役割も持つ。しかし、「就職したい」という障害者の思いに、必ずしも応じ切れていない。授産施設などで作る全国社会就労センター協議会の調査では、知的、身体障害者の4割、精神障害者の6割が「施設を出て働きたい」と考えているのに対し、実際に施設を出て就職するのは年間1%程度という。

 また、知的障害者授産施設の平均工賃は月額約1万2000円。施設で働くだけでは1人暮らしなどは難しい。

 背景には、様々な能力の障害者が混在して能率が上がらない現状や、施設職員の就労に関する知識の乏しさが指摘される。ある施設関係者は「能力のある障害者が就職すると効率が下がるので、引き留めている施設もある」と明かす。

 成功報酬は、事業者が本来の役割を果たす動機付けとして期待される一方で、懸念もある。日本障害者協議会の藤井克徳常務理事は「そもそも施設の数が足りないので、事業者が成果の出そうな人を選別する逆選択が起きるのでは」と危ぶむ。「施設だけで、就職できる力を付けさせるのは難しい。能力のある人を探さざるを得なくなる」(関東地方の授産施設施設長)との声もある。

 新制度への移行は段階的に行われ、2011年度末に完了する。国は同年度までに、就職する人を現状の年間2000人から8000人に引き上げる目標を掲げている。全国社会就労センター協議会の星野泰啓会長は「すべてを施設で行うことは難しい。教育や労働行政と連携し、地域で支える仕組み作りが必要だ」と話している。

 ◎障害者自立支援法の内容については、厚生労働省の障害者福祉のホームページ(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/)。


横浜市有施設で、民間企業が障害者雇用

 地域ケアプラザや養護学校などが入居している横浜市南区浦舟町の市有施設「浦舟複合福祉施設」(旧市大浦舟病院1号館)の空きスペースで今月下旬、知的障害者60人の雇用を予定する民間企業が事業を始める。障害者の雇用促進を図るため、横浜市が「30人以上の雇用」を条件に市有施設の借り主を募集したもので、「全国的にも珍しい取り組み」(市障害福祉課)という。

 この企業は、人材派遣会社「テンプスタッフ」が、障害者雇用のために設立した特例子会社「身体障害者雇用促進研究所(サンクステンプ)」(東京都中野区、篠原欣子社長)。

 市障害福祉課によると、県内企業の障害者雇用率(昨年6月現在)は1・37%(全国平均は1・49%)で、全国最下位。障害者自立支援法の施行などにより、障害者の就労施策の拡充が求められていることから、民間と連携した雇用促進策を検討していた。

 市は3月、「市内在住の障害者30人以上の雇用」などを条件に、事業者を募集。説明会に参加した3社のうち、応募があった同研究所について、有識者らでつくる選定委員会が審査を行い、決定した。

 同社が入居するのは、浦舟複合福祉施設9階の約730平方メートルで、賃料は月額71万円。人材派遣会社がグループ内の社員に配るクッキーの製造・梱包(こんぽう)などを行う。このほか、近くの社会福祉施設の入所者や養護学校の生徒を受け入れ、実習を行うことなども検討している。

 今年度中に、知的障害者60人を正社員または契約社員として採用する予定。知的障害者の雇用規模としては、現在約80人が働いている「舞浜ビジネスサービス」(千葉県浦安市、オリエンタルランドの特例子会社)に次ぐという。

 市障害福祉課は「障害者雇用の促進と同時に、市有施設の有効活用と新たな財源確保も図れる」と、事業の効果を説明している。


<盲導犬寿命>平均13歳…ペットより1歳以上長生き

 全国盲導犬施設連合会(塩浜良夫会長)が盲導犬の平均寿命について初の全国調査をしたところ、「約13歳で、ペットより長生き」という結果が出た。盲導犬は忠実に働く姿から「ストレスのために短命」と誤解されがちで、使用をためらう視覚障害者もいるという。同会は「短命、かわいそうという俗説をなくし、健康管理が行き届いている真の姿を知ってほしい」としている。
 調査は、加盟する全国8カ所の盲導犬訓練施設を対象に実施。育成した盲導犬のうち、1975年3月〜今年4月に死んだ盲導犬413頭の平均寿命を算出したところ、12歳12カ月(11カ月以上12カ月未満)だった。死んだ年齢は15歳が70頭と最も多く、次いで14歳の68頭。最高齢は17歳で5頭いた。
 一方、飼い犬は東京農工大大学院の林谷秀樹助教授(獣医学専攻)らが02年8月〜03年7月に死んだ3239頭を調べたところ、平均寿命は11.9歳で、盲導犬の方が1歳ほど長生きだった。
 盲導犬は、訓練後に2歳から働き始め、約10年の活動後、リタイアしボランティア宅などで過ごすのが一般的。同会の下重貞一さんは“長命”の理由として、「ワクチン接種やフィラリア予防の投薬がようやく普及してきたペット犬に比べ、盲導犬は仕事の性質上、常に清潔や体調などの健康管理が行き届いているからでは」と分析している。
 「盲導犬訓練施設年次報告書」によると、今年3月末の国内の実働盲導犬数は952頭。【平井俊行】

生体肝ドナー下半身不随 群馬大、薬過剰投与で

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 記者会見で頭を下げる群馬大病院の森下靖雄院長(中央)ら=24日午後7時ごろ、群馬県前橋市の同病院
 
 群馬大病院で昨年11月に行われた生体肝移植手術で、夫に肝臓を提供した50代女性が手術後、血液凝固阻止剤「ヘパリン」の過剰投与が原因で脊髄(せきずい)を損傷し下半身不随になっていたことが24日、分かった。
 同病院は医療ミスを認め、女性や家族に謝罪。夫は手術後の今年3月に感染症のため死亡した。
 日本肝移植研究会によると、生体肝移植は国内で4000例弱実施。京都大病院で提供者(ドナー)となった40代女性が多臓器不全で死亡した例はあるが、ドナーが医療ミスで重い後遺症になったのは初めて。また、移植を受けた患者の生存率も1年後は約82%、3年後は約78%と高い。
(共同通信) - 7月24日21時6分更新


町は虐待の可能性を把握 秋田の連続児童殺人事件

 秋田県藤里町の連続児童殺人事件で、畠山鈴香容疑者(33)が殺害した長女彩香ちゃん=当時(9つ)=を虐待していた可能性があるという報告を藤里町が受けていたことが25日、分かった。
 同町町民生活課によると、今年1月下旬、民生児童委員が畠山容疑者宅を訪れたことを報告。畠山容疑者は「体調が悪いが、娘は自発的に協力してくれて助かっている」と話していたといい、同町は「虐待は疑いの域を出ず、さらに事実確認が必要」と判断したという。
 彩香ちゃんの服装の汚れや、朝食をあまりとっていないとみられるなどの異変を感じた町立藤里小が昨年、民生児童委員に連絡。委員は「虐待の疑いがある」とみて4月7日までに計9回自宅を訪れたが、3回しか面会できなかった。
(共同通信) - 7月25日12時56分更新

ミニトマトで窒息死 1歳園児、のどに詰まらせ

 静岡県東伊豆町の「稲取保育園」(鈴木八重子園長)で、1歳の女児がミニトマトをのどに詰まらせて窒息死していたことが27日、分かった。
 下田署などによると、25日午前10時半ごろ、女児は園庭で遊んでいて、急に苦しみだした。職員が119番し、ドクターヘリで同県伊豆の国市の病院に搬送したが、間もなく死亡したという。女児ののどからは、直径約2センチのミニトマトが見つかった。
 園庭ではミニトマトを栽培しており、同署はミニトマトを女児がのみ込んだとみて職員から事情を聴いている。
 当時、園庭では保育士7人と実習生3人の10人が、女児を含む3歳以下の園児約30人を遊ばせていたという。
(共同通信) - 7月27日12時37分更新

認知症母殺害 長男に猶予判決 京都地裁、介護の苦しみ理解

 介護疲れと生活の困窮から今年2月、合意の上で認知症の母親=当時(86)=を殺害したとして、承諾殺人などの罪に問われた長男の無職、片桐康晴被告(54)=京都市伏見区=に対する判決公判が21日、京都地裁で開かれた。東尾龍一裁判官は「結果は重大だが、被害者(母親)は決して恨みを抱いておらず、被告が幸せな人生を歩んでいけることを望んでいると推察される」として懲役2年6月、執行猶予3年(求刑・懲役3年)を言い渡した。
 判決言い渡し後の説諭では「介護保険や生活保護行政の在り方も問われている」と強調。「生活保護の受給で社会福祉事務所に相談した対応で被告が『死ねということか』と受け取ったのが本件の一因とも言える」と行政の対応に苦言を呈した。
 判決によると、片桐被告は今年1月末、介護のために生活が困窮し心中を決意。2月1日早朝、伏見区の桂川河川敷で、合意を得た上で母親の首を絞めて殺害し、自分の首をナイフで切りつけ自殺を図った。
 論告などによると、片桐被告の母親は父親の死後の平成7年8月ごろに認知症の症状が出始め、昨年4月ごろに症状が悪化。夜に起き出す昼夜逆転の生活が始まった。
 同被告は休職し、介護と両立できる職を探したが見つからず、同年9月に退職。失業保険で生活している際に、伏見区内の福祉事務所に生活保護について相談したが受給できないと誤解し、生活苦に追い込まれた。
 殺害場所の河川敷では、母親に「ここで終わりやで」と心中をほのめかし、「おまえと一緒やで」と答えた母親の首を絞めた。前日には、母親を車いすに乗せ京都市街の思い出の地を歩いた。
 判決理由で東尾裁判官は「尊い命を奪う行為は強い非難を免れない」としながらも、「昼夜被害者を介護していた被告人の苦しみ、悩み、絶望感は言葉では言い尽くせない」と、片桐被告の心理状態に理解を示した。
 また、判決文を読み終えたあと、片桐被告に「朝と夕、母を思いだし、自分をあやめず、母のためにも幸せに生きてください」と語りかけた。
(産経新聞) - 7月22日8時2分更新


心臓病の18歳死亡「未熟な執刀」…水戸、専門医指摘

 水戸済生会総合病院(水戸市)で2004年、難度の高い心臓手術を受けた18歳の少年が、2日後に死亡していたことが分かった。

 より安全で一般的な手術方法の選択肢もあり、茨城県警の依頼を受けて調査した専門家の意見書では、「執刀医の経験不足で引き起こされた事態」と指摘。同県警も、業務上過失致死の疑いがあるとみて捜査を進めている。

 亡くなったのは、同県鉾田市に住む自営業石津洋さん(51)の長男で、高校3年だった圭一郎さん(当時18歳)。高校1年の時、大動脈弁が正常に閉まらず、心臓に血液が逆流する「大動脈弁閉鎖不全症」と診断された。通常の生活を送っていたが、手足にむくみを感じるようになり、04年7月、同病院の心臓外科医(44)の執刀で手術を受けた。
(読売新聞) - 7月31日3時9分更新

事故:市川養護学校プール授業、6月に男児おぼれ意識不明 県教委、公表せず /千葉

 ◇「原因が明らかでない」理由に
 県立市川養護学校(石井芳之校長、児童・生徒数150人)で6月、知的障害がある3年生の男子児童(8)がプールの授業中におぼれ、意識不明の重体になっていることが7月31日、分かった。市川署は業務上過失傷害容疑で捜査しており、管理ミスの有無などを調べている。県教委は「事故原因が明らかではない」などの理由で、事故を公表していない。【中川紗矢子】
 同校などによると、6月27日午前10時45分ごろ、教職員が水中に沈んでいる児童を、入り口近くのプールサイド付近で発見した。児童は救急車で県内の病院に運ばれたが意識不明の重体で、現在は東京都内に転院し、治療を受けている。
 市川署は関係者に事情を聴き、管理ミスの有無などを調べている。プール授業は同校小学部全学年の児童49人が参加し、教諭と介助員の計25人で指導にあたっていた。担任教諭は、おぼれる約3分前に児童がプール中央で遊んでいる様子を見たという。児童の身長は約130センチで、事故地点の水位は90センチだった。
 同校は事故を受けてプール授業の中止を決め、保護者らPTAに同28日、当分の中止を通知した。保護者らによると、PTAは事故直後、詳細な説明を学校側に求めたが、学校側は「今は言えない。保護者会を予定している」と答えたという。7月20日に開かれた保護者会では「誤解を招く」との理由から文書での説明はなかったという。
 また学校側は、保護者などから再三の説明要求があったにもかかわらず、取材に対し「問い合わせはなかった」と、保護者側と食い違う説明をしている。
 県教委によると、学校での事故の公表基準はなく、公表は「総合的に判断している」という。今回の未公表の理由について「死亡事故でなく、原因も明らかでない。警察も捜査中だ」と説明している。

8月1日朝刊
(毎日新聞) - 8月1日13時1分更新

3058病院218億円 医療費未払い急増

 患者が診療を受けた後に料金を支払わない医療費の未払いが、2004年度は少なくとも全国3058病院で発生し、未払い額は218億円に上っていることが病院4団体の調査で1日、分かった。県内は40病院で未払い額は6億2000万円に上る。1病院当たりで見ると716万円。これに対し、02年度から3年間の年間平均は540万円(2629病院)となっており、04年度に急増していることが分かる。4団体は、医療費を払えない低所得者やモラルが低下して払えるのに払わない人が増えていると指摘している。
 1件当たりの未払いは、入院が10万円台で、公的医療保険が適用されない差額ベッド代なども含まれる。外来は4500円前後。手持ちのお金がなく救急車などで運ばれる救急と産科が多い。
 4団体は、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会、日本病院会。全国の病院の6割以上がいずれかに加入している。
 調査は会員病院5570病院を対象に実施した。3272の病院から回答があった。
 うち6・5%の病院に未払いはなく、100万円未満の未払いのある病院が最多の32・2%、1000万円以上も15・5%あった。
 3年間の累計未払い額は425億円で、4団体は会員病院全体で1年間に373億円、3年間で853億円が回収できていないと推計している。この未払い額だけで日本の医療費全体の0・1%に相当する。
 日本精神科病院協会の山崎学副会長は「払えない人が増えるのと同時に、払えるのに払わない人の増加も目立つ。医療費の未払いの増加は病院経営を圧迫しており、保険から支払われるよう要望していきたい」と話している。
(琉球新報) - 8月2日11時22分更新


所持金10円69歳、「5千円でいい」とコンビニ強盗

 2日午前5時15分ごろ、さいたま市中央区上落合のコンビニエンスストア「ローソン与野上落合店」に男が押し入り、アルバイト店員の男子大学生(19)に果物ナイフ(刃渡り9・4センチ)を突き付け、「金を出せ」と書いた紙を見せた。

 男はさらに「5000円でいいから」と脅し、店員がレジから出した5000円を奪って逃げた。

 110番通報で駆け付けた浦和西署員が、現場近くで同所、無職棚橋三郎容疑者(69)を発見、強盗の疑いで緊急逮捕した。

 同署の調べによると、棚橋容疑者は10円しか持っておらず、動機を「もう何日も食事をしていなかったから」と供述しているという。
(読売新聞) - 8月2日13時18分更新

クワガタ捕りの車が自転車に追突、助手席の二男死亡

 3日午後8時20分ごろ、栃木県足利市伊勢町の市道で、乗用車が前を走っていた同市粟谷町、無職金井邦夫さん(57)の自転車に追突し、金井さんは転倒して頭を強く打ち、意識不明の重体。

 追突の際、車の助手席で立っていた足利市借宿町、小学1年鴇田(ときた)遼ちゃん(7)がフロントガラスに頭を打ちつけ、約9時間後に死亡した。

 足利署は、車を運転していた遼ちゃんの父親で会社員州弘(くにひろ)容疑者(31)を業務上過失傷害の現行犯で逮捕した。

 調べによると、州弘容疑者は、二男の遼ちゃんと三男(2)を車に乗せ、近くの山へクワガタムシを捕りに行く途中だった。
(読売新聞) - 8月4日11時26分更新

原爆症訴訟 原告41人全員認定 国の基準の見直し必至

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全面勝訴判決に喜ぶ支援者たち=広島市中区の広島地裁前で4日午後3時5分、森園道子写す
 
 原爆症の認定申請を却下された被爆者が、国に却下処分の取り消しなどを求めた集団訴訟の判決が4日、広島地裁であった。坂本倫城(みちき)裁判長は、残留放射線が考慮されていない点を批判し、「国の認定基準は参考資料として評価するにとどめ、総合的に検討することが必要」として原告41人全員の却下処分を取り消す原告全面勝訴の判決を言い渡した。原爆投下後に被爆地入りした「入市被爆者」や爆心地から2キロ以上離れて被爆した「遠距離被爆者」も原爆症と認め、従来認められなかったとされる疾病についても原爆症に当たると判断した。
 全国の16地・高裁で計183人が係争中の集団訴訟としては5月の大阪地裁に続く勝訴で、原爆症認定訴訟は93年以降の9判決すべてで原告の訴えが認められた。原告が41人と最も多い被爆地広島の訴訟での判決だけに影響は大きく、国の認定基準が見直しを迫られるのは必至だ。
 原告は広島や山口などの62〜94歳の男女で、爆心地から0.5〜4.1キロで直接被爆した39人と入市被爆した2人。肝臓がんや肺がん、白内障などを発症した。
 判決は、認定について「原告ごとの被爆状況、急性症状などの全証拠を経験則に照らして総合的に考慮し、法的観点から検討すべきだ」としたうえで、国が「科学的」と主張してきた認定基準の問題点を指摘した。
 このうち、被ばくした放射線量を推定するシステム「DS86」のデータについては「最低限の参考値」とし、「DS86による放射線量がほぼゼロの者でも、(認定の判断要素となる)急性症状や白血病の症例が公的資料で認められる」とした。
 性別、年齢ごとに被ばく放射線量と疾病別の発症確率を示した「原因確率」(早見表)については、黒い雨などに含まれる微量の放射能を浴びる「外部被ばく」や体内に取り込む「内部被ばく」を検討していないことをあげ、「単なる判断の目安」と指摘。国がほとんど考慮してこなかった残留放射線による外部・内部被ばくの検討の重要性を強調した。
 原告弁護団によると、今回認められた膵(すい)炎や骨折など一部の疾病は、これまで認定されていないという。
 一方、1人300万円の支払いを求めた損害賠償請求については「厚生労働大臣が職務上の注意義務を果たさず、違法に却下したとまでは言えない」として棄却した。【下原知広】
 ▽佐々木猛也・原告弁護団長の話 41人全員が勝ち、深い感動を覚えた。戦後61年の平和を支え、つむいできた被爆者をなぐさめ、救済制度を前進させる判決だ。厚生労働省は控訴すべきでない。
 ▽石井信芳・厚生労働省健康局総務課長の話 判決の具体的内容を確認していないのでコメントは差し控えたい。今後の対応は、判決内容を確認の上、関係省庁とも協議したい。
 ◇ことば【原爆症認定制度】
 被爆者援護法は「原子爆弾の傷害作用に起因して負傷し、または疾病にかかり、現に医療を要する状態にある被爆者に必要な医療の給付を行う」と規定。国から「原爆症」と認定されると、月額約14万円の医療特別手当が支給される。認定審査は、爆心地からの距離で放射線量を推計し、疾病ごとに放射線の影響を算出した「原因確率」にあてはめ、50%以上ならおおむね申請を認め、10%未満は原則却下される。しかし、日本被団協は「被害実態を反映していない」と集団訴訟を呼びかけ、03年以降計183人が15地裁に提訴。今年5月の大阪地裁判決でも「認定基準を機械的に運用すべきでない」と原告9人全員の原爆症を認めた。
(毎日新聞) - 8月5日17時13分更新
<灯籠流し>水に溶ける商品…「環境問題」で揺れる

 夏の風物詩「灯籠(とうろう)流し」。最近、水に溶ける灯籠が回収の手間がかからないことを売りに増えつつある。ところが、環境NPO(非営利組織)などが「川が汚れる」と問題視し、国土交通省や自治体も「回収できず不適当」と主催者側に見直しを求める事態になっている。「目の前で回収されたら味気ない」との思いからも考えられた溶ける灯籠。日本の伝統的な風習が、「環境問題」で揺れている。
 5日午後7時過ぎ、東京都足立区千住の荒川河川敷「虹の広場」で、被爆2世の演歌歌手、山村貴子さんを中心とした実行委員会主催の灯籠流しが行われた。流された水溶性の灯籠は約100メートル離れて待機した2隻のボートが虫網で次々と灯籠をすくい上げた。
 この灯籠流しは03年から始まり、水に溶ける灯籠は当初から使用してきた。しかし荒川の清掃活動などを続けるNPO「荒川クリーンエイド・フォーラム」などが、「河川を汚すのではないか」と荒川を管理する国交省に申し入れ、同省荒川下流河川事務所は今年、主催者側に水に溶ける灯籠でも回収するよう行政指導した。一つ残らず回収するという誓約書を提出してやっと開催にこぎつけたが、山村さんは「故郷の広島市で毎年行われる灯籠流しでは灯籠がすぐ下流で回収されていたため、心を痛めていた。回収せずに済むような灯籠にしたのに残念です」と話す。
 水に溶ける灯籠を販売している「サンオーク」(東京都千代田区)によると、同社の商品は全国30〜40カ所で使用されているという。水溶性の使用は全国的には100カ所程度と見られている。しかし、広島市のほか観光イベントとして有名な京都・嵐山などでは網を張って灯籠をすべて回収す方式が続いている。
 荒川クリーンエイド・フォーラムの野村圭佑代表理事は「水に溶けて見えなくなるといっても、河川には負荷。水質汚染も明らか」と訴える。
 渡辺正孝慶応大教授(環境工学)は「環境と文化のバランスを取りながら一番いい方法を考えていくべきだ」と話している。【山本建】

介護保険、25%が赤字 423団体で借金392億円

2006年07月31日10時11分

 05年度までの3年間に、介護保険財政の赤字の穴埋めのため、都道府県の財政安定化基金から借り入れをした市町村や広域連合が全国で423あったことが厚生労働省のまとめでわかった。借り入れの総額は約392億円。介護保険制度がスタートした00年度から最初の3年間では735団体が約404億円借りていた。市町村合併で団体数が減っているため、単純比較はできないが、借り入れの総額はわずかに減少となった。

 介護保険制度では、市町村や広域連合が今後のサービス利用の見通しに基づいて3年ごとに保険料を決める。利用が予想を上回って赤字になりそうだと、年度ごとに団体が財政安定化基金から借り入れ、次の保険料改定の時に返還している。

 借り入れをした団体の割合は、05年度末までの3年間は全1681のうち25%。00〜02年度は2863の団体のうち26%で、この割合もわずかに減少した。

 同省は、保険料の値上げのほか、4月から導入した「介護予防」の仕組みで介護給付費の伸びは抑制できると見込んでおり、今後、借り入れをする団体はさらに減るのではないかとみている。


巡視艇とプレジャーボートが衝突 ボート船長が死亡

2006年08月06日20時58分

 6日午前8時半ごろ、長崎県佐世保市から南約3キロ沖の大村湾で、佐世保海上保安部の巡視艇あいかぜ=26トン、橋口正人船長(59)=が、長さ約5メートルのプレジャーボートふくまる=同県川棚町百津郷、福田常作船長(68)=に追突した。福田船長は海に投げ出され、いったんは巡視艇に救助されて大村市内の病院に運ばれたが、骨盤骨折による出血性ショックで約11時間後に死亡した。

 同保安部は、あいかぜ側の見張りが不十分だったとみて、業務上過失往来危険と業務上過失致死の疑いで橋口船長らを調べている。

 同保安部によると、あいかぜには4人が乗り組んでいた。同日午前8時20分ごろ、パトロール中に、ライフジャケットを着けずに操船中の福田船長を発見。立ち入り調査で、福田船長の海技免状不携帯がわかった。免状を取りに港に戻ろうとしたふくまるに同行するため、あいかぜが発進した直後に追突。すぐに救助し、佐世保市内に接岸し救急車で運んだという。

 巡視艇を操船していた橋口船長は「海図を見ていて、気づいたときにはぶつかっていた」と話しているという。追突時には8ノット近くのスピードを出していたという。


肺がん検査結果を4年8か月放置、患者死亡…新潟

 新潟県加茂市の県立加茂病院(高橋芳右院長)で、肺がんが強く疑われる女性患者の検査結果を担当医が4年8か月間、放置していたことが7日、わかった。女性は、がんが肝臓や骨にも転移し、今年7月に死亡。病院側は遺族に謝罪した。

 同病院によると、死亡したのは同県中越地方の60代女性。担当の男性医師は2001年9月、女性の肺に陰影が認められたため、肺細胞を採取し、外部機関に分析を依頼した。

 約1週間後、「悪性」との検査結果を受け取ったが、担当医は結果を見ることもなく、陰影を古い炎症が変化した影と診断し、がんの治療を行わなかった。

 この担当医は02年、退職。引き継いだ別の男性医師も、カルテに添付されていた検査結果を見ることはなく、放置し続けた。

(読売新聞) - 8月7日22時43分更新

張本勲さん、全国ネットで被爆を初告白

 通算3085安打の日本記録を持つ野球評論家の張本勲さん(66)が終戦記念日の15日放送のテレビ朝日系「徹子の部屋」(月〜金曜・後1時20分)に出演。故郷・広島での被爆を全国ネットのテレビ番組で初告白した。

 球界で唯一「被爆者手帳」を持つ張本さんは5歳の時に爆心地から約1・5キロの自宅で被爆。張本さんは母親が覆いかぶさってくれたおかげで命を取り留めたが、6歳上の姉は目の前で亡くなった。

 つい最近まで姉のことや戦争を思い出したくないとの理由から被爆の事実を公表してこなかったが、昨年末にNHK広島のローカル番組で告白。今回も「日本人から戦争の記憶が薄れてきているのを感じ、自分の経験を伝えていきたい」との思いから出演したという。
(スポーツ報知) - 8月8日8時1分更新

<育児休業>男性の取得率わずか0.5% 厚労省調査

 厚生労働省は9日、05年度の女性雇用管理基本調査(05年10月)結果を公表した。育児休業の取得率は、女性は72.3%で前年度より1.7ポイント増えた半面、妻が出産した男性の取得率は0.50%止まりで、04年度(0.56%)を下回った。政府は04年12月の「子ども・子育て応援プラン」で10年後の目標として、育児休業取得率「男性10%、女性80%」を掲げているものの、依然男性の現状は遠く及ばない。
 05年4月、育児休業期間の延長を盛り込んだ改正育児・介護休業法が施行されたのを受け、育児、介護休業をテーマに従業員5人以上の約7500事業所から回答を得た。育児休業規定がある事業所は61.6%で、同じテーマで調べた02年度より0.2ポイント増えただけ。規模が30人以上の事業所は5ポイント増の86.1%だったが、30人未満では56.5%で1ポイント減った。
 女性の育児休業利用期間は、10〜12カ月未満が35.0%で最も多いが、12〜18カ月未満は02年度比で8.1ポイント増え13.5%となった。育児のために勤務時間を短縮できるなどの制度を持つ事業所は41.6%。02年度とほぼ同じだが、制度を使える子どもの年齢を、法定の3歳より上に設定している事業所は16.3%で、04年度と比べても5.8ポイント増えている。
 05年4月から、従業員の申し出による取得が可能となった「子の看護休暇」の制度を整えている事業所は33.8%。取得者の男女比は男性45.8%で、他制度に比べ男性の比率が高い。介護休業制度の取得率は0.04%。制度のある事業所は55.6%で、02年度(55.3%)とほぼ横ばいだったが、規模30人以上では8.2ポイント増の81.4%だった。【吉田啓志】
(毎日新聞) - 8月9日20時40分更新

女児の下半身撮影、保育士逮捕=パソコンに保存−神奈川県警

 保育園で、5歳女児の下半身を撮影したとして、神奈川県警少年捜査課は9日までに、児童買春・ポルノ処罰法違反(児童ポルノの製造)の疑いで、横浜市中区本牧満坂、保育士渡辺裕介容疑者(27)を逮捕した。同容疑者は「小さな女の子に興味があった」と容疑を認めているという。
 渡辺容疑者宅のパソコンに、複数の女児が写った写真が保存されていた。同容疑者は「ほかにも何人か園児の写真を撮った」と供述しており、同課は余罪を追及する。 
(時事通信) - 8月9日18時1分更新


悪徳リフォーム 認知症の女性、別の5社にも食い物に 

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女性宅の床下は、大量の調湿剤で埋まっていた=東京都新宿区で10日
 
 成年後見契約を結んだ行政書士の訪問リフォーム会社社長に自宅を売られかけた認知症の女性(85)は、5年前から複数の悪質リフォーム会社に食い物にされていたことが、残された契約書などから分かった。行政書士の会社を除き、5社・計718万円分。相場の20倍以上という契約もあった。しかし、うち4社は既に存在せず、1社は社名も業態も変えていた。稼ぐだけ稼ぎ、取り締まりが厳しくなれば撤退する、悪質業者の実態が浮き彫りになった。
 契約書などによると、女性と最初に工事契約を結んだのは、東京都新宿区の訪問リフォーム会社。01年3月〜02年9月に計5回、外壁の張り替え工事を受注し、495万円を受け取った。家を調べた1級建築士の石田隆彦さんは「窓の下など施工困難な場所は手を付けておらず、これでは雨水が浸入して工事の意味がない。材料費も相場の2、3倍だ」と指摘する。同社は悪質リフォームが社会問題化した昨年、解散した。
 また02年4月には、同台東区の会社が床下調湿剤35袋を100万円で納入した。石田さんによると適正量の3倍以上で、1袋あたり2万8500円という価格についても「せいぜい1袋千数百円で、市価の約20倍。価格も量もめちゃくちゃだ」と話す。同社は一昨年に社名変更し、リフォーム業から撤退した。調湿剤の価格について同社の幹部は「内容は言えないが、当社の調湿剤は成分が特別だった。領収書に名前がある社員は辞めており、詳しいことは分からない」と釈明した。
 他の3社は、さいたま市、横浜市都筑区、東京都杉並区を本社所在地とし、それぞれ床下調湿剤や床下土台塗布、床張り替えなどを受注していたが、いずれも既に廃業していた。石田さんは「ほとんどが不要または高額な契約で、典型的な悪質リフォーム被害だ」としている。
 行政書士が社長を務める訪問リフォーム会社はこの間の03年9月〜04年1月、「土台基礎」名目など3回計約121万円の工事を受注したことが分かっている。
【リフォーム取材班】
(毎日新聞) - 8月12日17時17分更新


<転落>県の宿泊施設で小学生重体、おじも骨折 大分・佐伯

 13日午前8時50分ごろ、大分県佐伯市蒲江竹野浦河内の大分県マリンカルチャーセンターで福岡県春日市白水ケ丘、白水小1年、平山尚樹君(6)と、おじの福岡市西区愛宕浜、公務員、安達宏さん(43)が2階のホール入り口から4メートル下の1階の床に転落しているのを従業員が見つけた。尚樹君は頭を強く打ち意識不明の重体、安達さんも左足を骨折する重傷。
 県警佐伯署などの調べでは、ホールの2階入り口から1階までは階段状に座席が並んでいるが、座席は可動式で事故時は壁面に収納されていた。ホール内は真っ暗で、2人は朝食後に施設内を散策中、開いたドアから中に入り転落したらしい。
 同施設は92年に開館した県立の宿泊施設。今年4月から指定管理者制度が導入され佐伯市内の業者が管理運営に当たっていた。県や業者は「通常は入り口は施錠しているはずだが、今回はなぜか施錠されていなかった」などとしている。同署は業務上過失致傷容疑も視野に事情を聴いている。【大島祥平】
(毎日新聞) - 8月13日22時34分更新


水死:養護学校児童が公園の堀で死亡 職員が目を離したスキ−−高岡 /富山

 11日午前5時10分ごろ、富山県高岡市古城の高岡古城公園内の堀で、射水市新開発、県立高岡養護学校小学部4年の男児(9)がおぼれて亡くなっているのを捜索中の消防署員が見つけた。
 県警高岡署などの調べでは、男児は知的障害があり、10日午後0時ごろ、高岡市本丸町のデイケア施設で昼食中、職員の目が離れた間に行方が分からなくなった。同署に通報し、警察犬も加わり捜索。11日午前5時に捜索を再開していた。
 同施設によると、昼食時、知的・身体障害者や高齢者ら計12人と職員6人、ボランティア1人がいた。男児は昼食を一番早く食べ終わり、施設内で自由にしていた。職員は、他の利用者の食事介助をしていた。【上野宏人】

8月12日朝刊
(毎日新聞) - 8月12日15時1分更新

73歳妻をバットで殴り殺す=介護疲れか、夫を逮捕−神奈川

 寝たきりの妻(73)をバットで殴り殺そうとしたとして、神奈川県警藤沢北署は15日、夫の同県藤沢市長後、無職山口清容疑者(73)を殺人未遂の現行犯で逮捕した。妻は救急車で病院に運ばれたが死亡し、同署は容疑を殺人に切り替えて取り調べる。同容疑者は「妻が死にたいと言ったのでやった」などと供述しているという。
 山口容疑者は妻と二人暮らし。妻は5年ほど前に心臓手術を受け、約2年前から寝たきりで、同容疑者が介護していた。同署は介護疲れが動機だったとみている。 
(時事通信) - 8月15日13時2分更新

君が代・日の丸問題で自殺、高校長に「公務災害」認定

 卒業式での君が代斉唱と日の丸掲揚の完全実施を巡る問題に悩み、式前日の1999年2月に自殺した広島県立世羅高の元校長(当時58歳)について、地方公務員災害補償基金広島県支部(支部長=藤田雄山知事)は17日、自殺は職務に起因するとして、公務災害と認定した。

 県教委によると、文部省(現文部科学省)から是正指導を受けた県教委が99年1月、君が代斉唱などを完全実施するよう県立学校長に職務命令を出したのを受け、元校長は連日、深夜まで教職員と会議を重ねたが、交渉は難航。同年2月28日、自宅で自殺した。

 この自殺がきっかけとなり、同8月に国旗は日の丸、国歌は君が代と定めた「国旗・国歌法」が制定された。
(読売新聞) - 8月17日21時53分更新