がんばれ石井選手
昨年のドラフトで石井選手が中日に指名され、プロ野球選手になりました。障害を理由に特別扱いをしてはいけないと感じますが、これからの報道記事をこのページに集めさせていただきます。
 ペナントレース前半戦終了あたりにNHKがドキュメント番組をつくるような気がします。

難聴エース三菱重工横浜石井プロ入り表明

プロ入りを表明した三菱重工横浜クラブの石井(共同)

 三菱重工横浜硬式野球クラブの左腕エース石井裕也投手(23=横浜商工)が、今季公式戦全日程を終了しプロ入り表明した。先天性の「感音性難聴」のため左耳が全く聞こえず、会話は補聴器を当てた右耳でこなす。だが、ひとたびマウンドに上がればそんなハンディを物ともせず、9回を4安打3失点と好投。最速146キロ直球とキレのいいスライダーをコースに投げ分け、ネット裏の巨人、阪神、中日、ヤクルト、近鉄のスカウト陣の前でアピールした。試合後は「これから監督さんと相談するが、プロでやりたい気持ちはある」と話した。

[2004/10/15/08:55 紙面から]

写真=プロ入りを表明した三菱重工横浜クラブの石井(共同)
(日刊スポーツホームページより)



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2005年4月24日更新
祝プロ初勝利中日石井プロ初星! 竜逆転で首位浮上

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プロ初勝利をあげた石井(中央)は岩瀬(右から2人目)からウイニングボールを手渡され笑顔を見せる
 
<中日2−1阪神>◇17日◇ナゴヤドーム
 中日のドラフト6巡目石井裕也投手(23=三菱重工横浜クラブ)が、プロ初勝利を挙げた。17日の阪神3回戦(ナゴヤドーム)に3番手として7回から登板、2回を2安打無失点に抑えて降板した後の8回、不振に悩んでいた福留の2点適時打で逆転して白星をつかんだ。9回2死からは、腰の違和感で登板を回避していた岩瀬が登板して4セーブ目。この日の勝利でチームは阪神と並んで首位に浮上した。
 お立ち台で浴びるスポットライトがまぶしかった。夢にまで見たプロ初勝利。試合後に岩瀬から手渡されたウイングボールの感触が心地いい。「(プロで)勝つ自信はありました。(公式戦で)初めてのナゴヤドームでしたけど、歓声がすごかったです」。生まれつきの感音性難聴で左耳が全く聞こえない石井は、右耳の補聴器で音を拾っている。そんな中、体に感じたファンの声援が、プロ野球選手であることを実感させてくれた。
 3番手として、0−1の7回から登板。いきなり矢野にスライダーを右前に運ばれた。初登板となった13日の広島戦(豊橋)では、プロ初球を前田に本塁打を浴びて動揺。本来の投球ができなかったが、この日は違った。140キロ前半の直球とスライダーを丁寧に低めに集めて2イニングを無失点。「自分のピッチングをすることだけを考えていました」という強い気持ちが、8回裏の福留の逆転打を呼び込んだ。
 安定を捨てて、夢を選んだ。昨年11月のドラフトで指名された時、両親はプロ入りに反対だった。当時は終身雇用が保障されている「身体障害者枠」で入社した三菱重工の正社員。生まれつきの難聴のハンディに加えて、解雇と背中合わせのプロにいく冒険の必要はないという両親に対して石井は「とにかくプロ野球選手になりたい」と何度も説得。最後は熱意で押し切った。成功するんだという気持ちは誰にも負けない。
 「キャンプ、オープン戦よりよくなっているね。中田、石井と(初勝利が)きて、次は誰が勝つんだろうな」。落合監督は、川上、ドミンゴら主力投手が戦線離脱している苦しい投手事情の中で結果を出しているルーキーに目を細めた。開幕から対戦が一巡したが、まだ、チームが落ち着きを取り戻せたとは言い切れない。ハンディをものともせず、実力主義の世界で結果を残した石井の存在は、チームの活力になるだろう。【伊藤馨一】
(日刊スポーツ) - 4月18日9時58分更新