埼玉県熊谷市
自分が学生時代をすごした「熊谷」です。
自立生活をされている方の介助に入っていたのでたくさんの情報をもってます。

熊谷のボス、飯田力さんは「CIL自立生活センター遊TOピア」の代表で、3月の下旬、朝日新聞(全国面?)の支援費制度の特集記事のトップで大きく紹介されてました。


熊谷のまちづくり(バリアフリー化)はとんでもなく進んでいます。
10年ちかく前に「車いすの女性」の方が1晩中「熊谷駅のエレベーター」に閉じ込められるという(全国放送のテレビニュースに取り上げられるほどの)日本のバリアフリー化の象徴的な事件を起こしたからです。(タクシーの運転手さんがその方を駅員まで引きつがず、エレベーターで乗せて別れてしまったため、ボタンに手が届かず閉じ込められた***車いす専用のため一般の方が使えなかったので発見が遅れたとのことです)
その方とは仲が良かったので「ホームページで紹介したいから詳しく書いて」と頼めばすぐに書いてくれましたが、残念なことに7年前に亡くなられました。
その熊谷で年に一回、市民の手で車いす講習会が行われています。
今年の5月18日で19回目。自分も参加します。この講習ではじめて車いすに触り今年で9年連続の参加です。
いろんな画像を撮ってくるつもりでいます。
5月18日熊谷訪問報告
(1)車いす講習会
今年も学生を中心に100人以上の参加で小学校の体育館をお借りし行われました。
熊谷市長などの挨拶に始まり、簡単な車いすの取り扱い説明の後、10班に分かれ、外に出てまちなか体験。




(2)NHKの朝のニュース
4月のある日の朝のニュースで。(車いすの)前輪の引っかかりが転倒の原因になる横断歩道と歩道の段差の問題で「0(ゼロ)」にしてしまうと視覚障害者の方が「白杖」で識別できなくなり違う意味で問題になっているとのこと。この問題を車いすの車輪の幅だけ溝を作ることにより(白杖で交差点判別可能、かつ、車いすの前輪は引っかからない)、はじめて解決した都市との紹介で「すごいところがあるもんだ」と感心していたら、なんと熊谷でした。下の画像が実物です。





一箇所だけでなく、そこら中にありました。熊谷市と視覚障害者団体、「遊toピア」の間で話し合いを重ね、出来上がったとのことです。実用新案、特許を申請するとのことで、「KUMAGAYA」と名前をつければ、全国に名前が広まるので面白いと思い薦めてきました。
NHKの放送後、全国の都市からすごい数の電話が掛かってきたそうです。
違う面では学校教育において「なんでこんな特殊な加工が必要なのか」、取り上げていただければ、横断歩道の段差について考えるきっかけになります。思った以上にすばらしかったです。

おもしろく感じたのが「国道」と「市道」の交差点。明らかに「熊谷市」の方がすごかったです。

(3)支援費制度
3月の朝日新聞で、熊谷の親分、飯田さん夫妻の「支援費制度」への変更に伴う、熊谷市とのやり取りが大きく取り上げられました。新聞記事では金額の開きがありましたが、「一人1月40万円」という今まで以上、東京並の支給で落ち着いたのことです。朝日新聞の記事のおかげの気がします。

今までは夫婦で週3回、各2時間、公的ヘルパーの派遣プラス他人介護人制度2人分(約15万円?)だったので、二人で80万円はすごいです。

自分が介助に入っていたころは食事介助、風呂介助、共に何時間でも一回1000円でしたが、今はきちんと時給で支給しているとのことです。
あいかわらず介助者は不足しているとのことでした。

2006年3月15日更新
 3年ちかく前に上記のとおり紹介した交差点の段差を解消する方法が毎日新聞の自治大賞の優秀賞を受賞したとのことです。ヤフーで検索するといろんな大きな都市に普及しているらしく、「熊谷UDブロック」と名前がついたので、点字ブロックみたいに広まれば熊谷の名前も全国に普及するということなのでこれからが楽しみです。
 実際に体験し、本当にすばらしい構造だったので、賞を貰ったことや他の都市に普及していることにはぜんぜん驚かないです。もともとの福祉レベルが高いところ(市民レベルで車いす講習会が20年近く続いています。ちなみに自分が初めて車椅子を触ったのもこの講習会でした)なので、これからも熊谷発の新しいアイデイアが出てもあたりまえと思ってます。
 
 そういえば、再来週熊谷にマラソンで行くことになっているので、別のすばらしい部分を余裕があったら紹介させていただきます。なにしろレベルが違います
 
ヤフー「熊谷UDブロック」へリンク