J2徳島ヴォルティスのホームグラウンドになっている鳴門市内のポカリスエットスタジアムの正面入り口近くにエレベーターが完成し、九日から運用が始まった。誰もが利用しやすい施設に改善する徳島県の「ユニバーサルデザイン・チューンアップ・モデル事業」の第一弾で、スタンド内の車いす席も拡充した。
エレベーターは定員二十人。正面入り口の外から、二階と三階のスタンドに行くことができる。
これまで、車いすでスタンドに行くには、高低差四・二五メートル、長さ八十メートルの車いす用スロープを利用する必要があった。しかし、県が障害者団体などを招き、二〇〇五、〇六年度の二年間かけて実施した施設点検で「スロープの距離が長く、自力で上るのは大変」との指摘があり、エレベーターを設置することにした。
拡充した車いす席は、メーンスタンド最上段の十二席。これで既存のメーンスタンド最下段十八席、南サブスタンド最下段三十二席と合わせて六十二席になる。
また駐車場には、障害者や高齢者が車から乗降しやすいよう、通常の幅より広い「ゆずりあい駐車スペース」を二十二台新設。駐車場からスタジアムまでの間も、車いすがスムーズに行き来できるよう、滑らかな舗装にした「車いすルート」を設けた。
【写真説明】鳴門ポカリスエットスタジアムに新設されたエレベーター=鳴門市撫養町