田舎の中学生と視覚障害者らがヒマラヤ登頂に挑戦

 田舎の中学校の分校生らがヒマラヤのピサンピーク(6091メートル)に挑戦する。忠州(チュンジュ)中央中学校カグム分校の山岳部の学生と視覚障害を持つ高校生など5名がその主人公だ。  
 
 今月20日に出発する今回の遠征は、同校の金ヨンシク(38/技術担当)教師の情熱によって企画された。登山家出身の彼は一昨年3月、同校に赴任した。  
 
 「発令を受けて来てみると、子供たちは優しく純粋なのに性格が消極的でしてね。」  
 
 そこで学生に趣味活動をさせようと山岳部を作った。分校の学生数は45名、このうち10余名が山岳部に加入した。毎日、放課後1時間ずつ学校の裏山を登るようにした。休みの間は忠州市内の登山学校に通わせた。  
 
 「ロッククライミングの練習を始めて3カ月が経った頃、全国ロッククライミング大会、及び全国の各種大会で上位に入賞するなど、頭角を現したんです。周辺の登山家らの協力で全国の中学校では初めて横6メートル、高さ8.5メートルの人工岩壁を設置しました。」  
 
 そんな中、金教師の夢も膨らんだ。学生に大きな世の中を見せ、挑戦と忍耐力、克己心を植え付けてやりたかった。遠征費用を工面するために苦労したが、嬉しいことにスポンサーも現れた。今回の遠征期間は約32日間だ。  
 
 飛行機に初めて乗るという金ヨンミン(15)君は「恐いけど頼もしい先生やオム・ホンギル先輩(ヒマラヤ14座完登)が一緒に行くので、頂上まで登れるはず」と語った。  
 
崔普植(チェ・ボシク)記者
朝鮮日報ホームページより2002.12.18

無関心と戦う初の車椅子公務員、朴泰完さん

 先月から情報通信部で修習事務官として勤め始めた朴泰完(パク・テワン/31)さんは、車椅子を必要とする重度障害者だ。朴さんは果川(クァチョン)の中央公務員研修院で研修を受けた国家試験組のうち“初の車椅子公務員”となった。 
 
 子供の頃に小児麻痺を患い、車椅子に乗るようになった朴さんは、昨年末に技術国家試験に合格し、1年余りの研修を終えて先月中旬から、かねて希望していた情報通信部に配属された。 
 
「情報通信部に初出勤した日、駐車場とつながる後門に車椅子用スロープがなくて、庁舎に入れず苦労したことが今でも忘れられません」 
 
 朴さんの公務員生活は、こうして障害者に対する無関心との“戦い”で幕を上げた。釜山(プサン)出身の朴さんは、98年に釜山大コンピュータ工学修士課程を修了後、およそ1年間IT(情報技術)企業に勤め、それから国家試験に挑戦した。現在、ブレーキとアクセルを手で操作できる車で光化門(クァンファムン)の情報通信部と坪村(ピョンチョン)の自宅を往復している。 
 
 遅れて朴さんの事情を知った情報通信部は、同じ建物に入居しているKTの協力を得て、先週やっと後門にも車椅子用スロープを設置した。また、1階にしかなかった障害者用トイレをできるだけ早く朴さんが勤務する13階に設置し、段階的に全階に設ける方針だ。 
 
 しかし朴さんは「障害者用施設が増えてはいるものの、一般人の無神経は相変わらずだ」と指摘した。例えば、せっかく設置された車椅子用スロープの前に車を駐車する呆れたドライバーも少なくないという。朴さんは「情報通信部の駐車場にある障害者用駐車スペースは隣りの車との間隔が狭すぎて、車椅子を降ろすのが大変」とし、「社会がもう少し障害者の立場になって障害者のための施設を作ってくれたらと思う」と語った。 
 
金起弘(キム・ギホン)記者
朝鮮日報ホームページより2002.12.19

17万単語を収録した点字英韓辞典を出版

 35年前、初めての点字英韓辞書が編纂されてから視覚障害者はずっとこの辞書を使用していたが、今回、シロアム視覚障害者福祉館が17万語の英単語を収録した計108巻(各巻200ページ)の新しい点字英韓辞書を出したと20日明らかにした。  
 
 既存の点字英韓辞書は1967年に制作されたもので、最新単語の相当数が外された6万語程度の小事典であるため、視覚障害者は不便を強いられてきた。  
 
 福祉館は昨年から斗山(トゥサン)東亜(トンア)が無料で提供した17万単語の原本ファイルを土台に、点字辞書の編纂作業に着手した。  
 
 しかし、既存になかった特殊記号が多い上に、分量が膨大であるため、新しい点字規定プログラムを作り、校正作業をするのに丸1年かかった。先月、2度に渡る校正作業を終えた福祉間は、今月から本格的な普及作業を開始した。  
 
 福祉間側は100冊の辞書を編纂し、全国の13カ所の盲学校と視覚障害者が多い大学などに配布する計画だ。  
 
李セミン記者
朝鮮日報ホームページより
2002.12.20

障害判定の基準は40年前のもの?

 交通事故や産業災害などの被害者が保険会社に補償を要求するか、訴訟を起こした場合、補償の基準として使われる「マックブライド式の表」を全面改正しなければならないという声が上がっている。  
 
 マックブライド式の表とは、被害者の職業と身体の部位などによって、身体障害として失うこにとなった労働力喪失の程度を整理したものだ。米国の整形外科医であるD・マックブライドが1936年に発刊した本にこの表が初めて掲載され、1936年6版まで発行されたが、障害の概念が変わり、職業が多様化する中で、1970年代から米国や先進国ではこれを廃棄したと専門家らは語る。  
 
 であるにも拘わらず、韓国の法曹・医療・保険業界などでは未だにこれを「切り札」の如く使用しているというのだ。大邱(テグ)地方裁判所の黄鉉虎(ファン・ヒョンホ)部長判事は大韓弁護士協会で発行する「人権と定義」の今月号で発表した論文『現行の身体鑑定の実態と問題点』の中で、「40年前と同様の基準で訴訟が行われているのは深刻な問題」と指摘した。  
 
 同氏は「過去流行した結核や脳炎など、一部の疾病は、退治されたか外傷と関係がなく、疾病及び障害診断方法も画期的に発展しているのに、過去の基準をそのまま追従するのは反省すべきこと」と語った。  
 
 韓文哲(ハン・ムンチョル)弁護士は「マックブライド式の表の職業分類は鉱山労働者など肉体労働者が中心で、最近の主流である事務職やサービス業種は存在しないため、これらの職種が不利になるのは当然」と述べた。  
 
 その上、肉体労働者も屋根職人や、食塩精製機技師など、大部分姿を消した職種である。また身体障害も骨折や切断のような整形外科分野に集中しており、美容整形や精神科などは殆ど掲載されていないという。  
 
朴世鎔(パク・セヨン)記者  
安容均(アン・ヨンギュン)記者
2002.12.27朝鮮日報ホームページより

衣類メーカーのイーランド「毎年利益の10%を社会に還元」へ

DECEMBER 26, 2002 22:35
by 李炳奇 (eye@donga.com)

韓国の中堅衣類メーカー、イーランドの朴聖秀(パク・サンス)会長は26日、今年から当期純利益の10%を毎年社会に還元すると発表した。イーランドのこうした宣言は、社会的な責任を果たすことに消極的なほかの韓国企業に大きな影響を与えるものと予想される。

イーランドは同日、「会社利益の一部を社会に還元することについて、非上場系列会社8社の株主から同意を取り付けており、来年4月初めに開かれる株主総会で『利益10%の社会還元』を会社の定款に明示し、永久的な寄付システムを確立する方針だ」と明らかにした。

イーランドは、系列8社の今年の当期純利益の推定値が1060億ウォン(売上1兆ウォン)に達すると推定されることを受け、とりあえず100億ウォンの福祉基金を作る予定だ。同社はまた、今年末から2005年度までに毎年30億ウォンずつ特別基金を積み立てて、純利益の10%と一緒に社会に還元することを決めた。

同社の李應復(イ・ウンボク)副会長は26日、「イーランドは、80年の創業当時から『企業は正直に利益を出し、その利益を正しく使うべきだ』という経営理念を持っていた。もう会社が安定軌道に乗り、毎年一定規模の純利益を出せるという判断のもと、これからは経営理念を本格的に実践していくことにした」と述べた。

同氏はまた、「会社の定款に利益の10%を社会に還元する条項を設けるという今回の決定を外部に知らせたのは、韓国の企業家に社会的な責務について深く考えることを促すためだ」と述べた。

イーランドは、来年初めに作られる130億ウォンの福祉基金を△社会の恵まれていない階層のための福祉支援に79億ウォン△朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の子ども向けの支援に10億ウォン△海外宣教活動に41億ウォンを使う予定だ。さらに05年には300億ウォン、07年には500億ウォンぐらいを社会に還元できるものと期待している。

高麗(コリョ)大学経営学科の文炯玖(ムン・ヒョング)教授は、「英国の1%クラブと米国の5%クラブなど、西欧には企業の利益のうち、一定部分を毎年社会に還元すると対外的に約束し、これを実践する企業が相当ある。イーランドの決定がほかの企業の活動につながるきっかけになってほしい」と評価した。

イーランドは大人用のカジュアル衣類を販売する親企業のイーランドを軸に、子ども服と下着を販売するリトルブラン、衣類ディスカウントデパートの2001アウトレット、婦人用カジュアルと食品事業を展開するELインターナショナルなど、8つの系列会社で構成されている。

東亜日報ホームページより
2002.12.26

W杯戦士ら、恵まれない隣人支援イベントに参加


  6月の韓半島を熱くさせた太極戦士らが、歳末には恵まれない人々の支援者に変身した。

  薛g鉉(ソル・ギヒョン、23、ベルギー・アンデルレヒト)、宋鐘国(ソン・ジョングック、23、オランダ・フェイエノールト)、李栄杓(イ・ヨンピョ、25、安養LG)のサッカー韓国代表3人は26日午後、ソウル江南区新沙洞(カンナムグ・シンサドン)にあるナイキショップで、恵まれない人々を支援するため、1日販売員として勤務した。 

  彼らがサッカーボール、Tシャツなどのスポーツ用品を販売した3階売り場は、冬休みを迎えた学生ファンなどでにぎわった。

  薛g鉉選手は「(私も)苦労しながらサッカーをしてきたので、今回のイベントがいつにも増して意味深く感じられる」と話し、販売に熱を注いだ。

  赤い韓国代表チームのユニフォームを着た宋鐘国選手は「1回だけのイベントにはしたくない。個人的に寄付金を別に用意し、持続的に少年選手を支援する」と語った。

  彼らは約2時間で約1500万ウォン(約150万円)相当を販売した。ナイキ側は「販売額とナイキが提供する寄付金などの計2500万ウォンで、苦労している少年サッカー選手や少年少女家長を支援する方針だ」と語った。

崔敏祐(チェ・ミンウ)記者
2002.12.26 19:50
中央日報ホームページより



1級障害者が「「誇らしい市民賞」を受賞

  小児まひで下半身が不自由になった河相出(ハ・サンチュル、53、ソウル東大門区龍頭洞)さんは1級肢体障害者だ。学校にも通えなかった河さんが、26日にソウル市の「誇らしい市民賞」を受賞する。

  家賃30万ウォン(約3万円)の2部屋で仲間と一緒に生活する河さんは、この2年間で障害者50人に車椅子を寄付したほか、名節(韓国の盆・正月)には孤児や独り暮らしの老人300余人に20キロのコメと牛肉1キロずつを贈り、「市民和合」部門の受賞者に選ばれた。

  河さんは3歳のときに小児まひにかかった。16歳で故郷の慶尚北道達城(キョンサンブクド・タルソン)を離れ、木浦(モクポ)に向かった。河さん6年間、道を歩く人々にお願いするようにしてボールペンを売った。

  手足を動かすのも大変な河さんだが、金儲けに関しては場所や業種にこだわらなかった。お金を払ってまで自分を背負ってくれる人を探し、京畿道烏山(キョンギド・オサン)米軍飛行場前の風俗街で女性にアクセサリーを売った。

  地下鉄の乗客が増えると、仁川(インチョン)とソウルを行き来しながら車両内で2年間、物乞いをした。

  河さんはある日、車椅子もなく病院にも通えない障害者を見ながら、自分より恵まれない人がいることを知った。その後、露店商の妻と600万ウォン(約60万円)を集め、1999年にソウル身体障害者福祉会を設立した。健康食品や障害者が作った木彫りの額縁を売って集めたお金と後援金で、重度障害者らを助けてきた。

  河さんは「自分は子供のころから周囲の人たちに助けられてきた。自分より恵まれない人を助けることが社会に報いる方法だと考えた」と語った。

朴玄英(パク・ヒョンヨン)記者
2002.12.26 15:14
中央日報ホームページより

ソウル市、「ワンストップ福祉サービス」導入

  低所得層密集地域に常駐し、就職、障害者、高齢者、女性問題など福祉関連業務を処理する「現場福祉相談室」が来年からソウル市に登場する。

  ソウル市は19日、「低所得層住民の中には情報を接する機会がなく、すでに整備されている福祉制度も活用できない人々が多い」とし、「居住地周辺で各分野のサービスを簡単に受けることができるよう、常設現場福祉相談室を設置、運営する計画だ」と明らかにした。

  現場福祉相談室は、自治区や福祉館、ボランティア団体がそれぞれ運営してきた各種の福祉サービスに対する情報を提供し、必要時に担当部署と直接つなげ、最後まで責任をもつワンストップ(one−stop)サービスの概念で運営される計画だ。

  例えば、家庭訪問看護を望む国民基礎生活保障受給者や障害者の場合、現場福祉相談室のソーシャルワーカーが相談を受けると、一緒に近くの保健所を訪問し、適切な訪問看護婦を紹介する。また、相談室では個人のプロフィールを保管し、管理する。

  就職相談の場合は、各区に設置されている就職窓口を紹介したり、自主的にデータベースを確保し、直接職業を紹介したりする業務も担当する計画だ。

  市の関係者は「住民の反応が良い場合、すべての自治区に最低1カ所以上の相談室を設置する案を検討している」と話している。

キム・ピルギュ記者 2002.12.19 20:38
中央日報ホームページより

宝くじ賞金1億ウォン全額を福祉施設に寄付


  全国が宝くじの熱風に包まれているなか、宝くじの賞金1億ウォン(約1000万円)全額を福祉施設に寄付した人がいる。話題の主人公は、姜ドサン(カン・ドサン、42、慶尚南道宜寧、写真右)氏。

  観光用の農園を運営しているの姜氏は今月19日、社会福祉共同募金会が発行するエンジェル宝くじ10枚(1万ウォン分=約1000円分)を買ったが1枚が1等になった。賞金は1億ウォン(実際の受領金額は7800万ウォン=約780万円)。

  同氏は、同事実を通知された直後、賞金全額を自身が後援してきた身の不自由な人のための施設「愛の共同体リハビリセンター」に寄付したいとの意向を示した。

  姜氏は、大学時代デモに参加し頭部に重症を負い精神疾患を病んできた弟(40)が1995年このリハビリセンターに入ることによって同センターと縁を結んだ.その後同氏は、医師など友人らとともにリハビリセンターに一定額を寄付するなど身の不自由な人と孤児らへの支援を行ってきた。

  募金会関係者は「この宝くじで1等に当選する確率は20万分の義1」とし「賞金全額を寄付したのは姜氏が初めて」と話した。

鄭鉄根(チョン・チョルグン)記者
2003.2.22中央日報ホームページより


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