ホームレスを無料で診療する「白衣の天使」 |
|||||||||
ホームレスや浮浪者のための医療機関であるソウル・東大門(トンデムン)区・典農(チョンノン)洞に位置する「タイル天使病院」。この病院唯一の常勤医師であるチェ・ヨンア(32)医務院長は「ホームレスたちが真夏、汚い野菜市場の片隅で、雨水の混じったご飯を食べているのを見て、衝撃を受けた」とし、「教会の役割と彼らの人生の関係について悩んだ末に、ここに留まることを決心した」と話した。 この病院は「ご飯を分け合う運動」で知られる崔一道(チェ・イルド)牧師が創立したタイル福祉財団が建てた病院で、先月4日オープンした。チェ院長がここと縁を結んだのは12年前、梨花(イファ)女子大学医科大学2年の時に始めたホームレスのための医療ボランティア活動。 その後、崔牧師の献身的な人生に感銘を受け、2000年まで毎週土曜、200〜300人の患者を診療した。 医務院長の彼女の月給は100万ウォン前後。通常の内科専門医の月給の5分の1にも満たないが、それでも、そのほとんどは教会のボランティア献金として支出している。 チェ院長は「ここは使命感で働くところ。月給のことを考えると勤まらない」とし、「外科・接骨医など他の10科の診療は、30人のボランティア医師が順番で診療している」と話した。 天使病院には1階から4階までの壁を名札が埋め尽くしている。寄付者の名前だ。約6000人が100万ウォンずつを出し合って集めた60億ウォンで、この病院が建てられた。それまで、約8年の歳月がかかった。 現在、1日の外来患者数は30〜40人程度。急を要する患者は手術をし、入院もさせている。ホームレスの治療費は無料だ。 チェ院長は「このように、善意から始めた病院が、後で資金不足で閉院したり、変質する場合が多々ある」とし、「そうならないよう、ここにいる人々が誠意でもって患者を診療し、献身しなければならない」と話した。 チェ院長の夫は外科医で、ここでボランティア活動を行っている。友たちの中にも、このボランティアへの参加を希望し、看護補助士の資格を獲得、常住している人もいる。 チェ院長は「ボランティア活動をしたい人たちが集まって、共同体生活の練習をしている」とし、「社会にホームレスのためのより体系的なリハビリと支援プログラムが必要」と話した。 金哲中(キム・チョルジュン)医学専 12/15朝鮮日報ホームページより |
脳死者発生の病院に臓器移植の優先権 |
来年からは脳死者が発生した病院が自分の病院に登録した患者の中で臓器移植を受ける人を優先的に選定する権限を持つことになる。
保健福祉部は16日、脳死者の臓器提供を活性化するため、このような内容の「臓器などの移植に関する法律施行令・施行規則改正案」を立法予告し、来年2月27日から施行すると明らかにした。 現在までは脳死者が発生した場合、国立医療院傘下の「臓器移植管理センター」が脳死者の臓器の分配、管理を独占してきたため、病院側は脳死者が発生しても報告しない事が多く、臓器移植を希望する患者が苦痛を強いられてきた。 改正案はまた、脳死者の家族の中で臓器移植の待機者がいる場合は最優先的に移植対象者にし、脳死者の臓器提供に同意する家族や遺族が家出、行方不明、海外滞在などによって連絡が取れない場合や健康上の理由で正常な意思表示ができない場合は、最も近い血縁者の順に同意権を行使できるようにした。 朴重勲(パク・ジュンフン)記者 2002/12/9朝鮮日報ホームページより |
城南・福井洞の無料給食所が閉鎖 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
4年間、数万人の日雇い労働者に朝食を提供してきた城南(ソンナム)市・寿井(スジョン)区・福井(ポクチョン)洞の人力市場・無料給食所が無期限で閉鎖された。
城南市が福井洞事務所(区役所にあたる)の新築のために無料給食所のある兼エ事務所の建物を9日に撤去することにしたからだ。給食は先月30日から中断されている。 この建物に無料給食所ができたのは通貨危機直後の1998年8月。老朽と亀裂によって洞事務所が近くの組み立て式の建物に臨時移転してから使われていない建物だった。これまで、城南市のキリスト教連合会所属の110の教会が、休日以外は1日も欠かさずに、午前6時から7時まで労働者達に無料で朝食を提供してきた。 この給食所はこれまで、失職した家長をはじめ、1日平均130人、延べ人数4万人の日雇い労働者が利用した。このために各教会が使った費用だけで3億ウォンあまり。 勤労者の李某(43)さんは「子供たちの食事を準備する時間に若い母親達がボランティアとして働くなど、苦労が多かった」とし、「ご飯と汁物、キムチ、幾つかのおかずだけの簡単な給食だったが、真心がこもっていた」と話す。 しかし洞事務所の新築によってこの建物の撤去が決定し、給食所も撤去の運命を共にするしかなかった。城南市の李同先(イ・トンソン)地域経済課長は「代わりの給食所のために8000万ウォンの予算を投入して適当な場所を探しているが、福井洞の住民が反対しているため、なかなか見つからない」と話した。 労働者のソン某(54/新興(シンフン)洞)さんは「最近景気がそれほど悪くないので、建設現場で働く男達はそれなりに何とかできるが、冬には仕事が少なくなる女性達は、給食所がなくなってとても困っている」と話す。 城南市・キリスト教連合会の李鎬栄(イ・ホヨン)総務は「苦しい時代に暖かい食事を通して『分け合う心』を実践してきた場所がなくなって残念だ」とし、「1日も早く給食所が確保され、無料給食が再開されることを願うばかり」と話した。 兪碩在(ユ・ソクジェ)記者 朝鮮日報ホームページより2002/12/6
|