下水道料8000件徴収漏れ 甲府市 |
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市下水道部などによると、新規利用希望者の届け出で配管工事を始め、完了すると「工事完成届」が担当職員に届く。職員は上下水道利用者データベースの画面に、下水道を利用しているかどうかを示す「下水区部」の項目にチェックを入れて登録する。登録が済むと料金の徴収が始まる。指導を受ければすぐできる簡単な作業で、1件の処理に1分もかからないという。 男性職員は00年4月に同部経営計画課に異動し、登録を担当していた。作業状況を定期的に報告する体制はなく、利用料が増えていないことを問われても「市民が節水に心がけているからではないか」などと答え、未処理のことを伝えていなかった。 男性職員は03年4月に次の担当者に引き継ぎしないまま、障害福祉課に異動。支援費の担当となった。昨年12月に支援費問題が発覚後、下水道部が調べたところ、大量の未処理の書類が見つかっったという。 同部は現在、未処理の件数や期間などを調査している。詳細は調査の後でないと判明しないが、市長周辺によると未処理件数は8千件程度という。すべてが平均利用額としても6億円以上が未徴収の計算になる。 男性職員は「何が原因か」「責任は感じているか」などの朝日新聞の取材に対し、うつむいて表情を変えないまま、一切答えなかった。 下水道部はこの日、05年度からの下水道料金の値上げについて、宮島市長と協議する予定だったが、未処理の発覚で協議は中止。宮島市長は臨時の部局長会議を開き、業務の再点検などを指示した。 |