生態 |
県内では平野部から山地帯まで普通に見られ,特に水田周辺でよく見かける。最近まで無毒と
思われてきたが,1984年に愛知県の中学生が咬傷により死亡した例がある。 |
特徴 |
上顎の奥に毒腺があるがマムシのような毒を注入するための牙はないので,上あごの奥にある牙で咬まれた際にできた傷口から毒がじわじわと浸入する。毒には強い血液凝固作用があり,消耗性凝固傷害や急性腎不全を引き起こす。また,背面頸部にも毒腺があり,頸部を棒でたたいたりした時に毒液が飛び散り,目に入る可能性がある。毒が目に入ると激しい痛みや角膜炎を起こすので注意が必要である。 |
対処 |
軽く咬まれた場合は毒液が体内に浸入する可能性は低いが,万が一強く咬まれ毒が浸入した場 合は,速やかに病院で治療を受ける。ただし,毒が浸入した直後には痛みなどの自覚症状はなく,少し時間が経ってから出血や痛みなどの症状が生じてくる。ヤマカガシ抗毒血清は,日本蛇族学術研究所(群馬
TEL 0277-78-5193),国立感染症研究所(東京),杏林大学(東京)にある。 |