フォト・ギャラリー
かみきりむしの季節
フサヒゲルリカミキリ
草原のキスゲ類(ヘメロカルリス属)を食草にしています。6月頃草原をかき分けキスゲを見て回ると葉にしがみついているのが見られます。葉の主脈を食べて穴を開けますが、葉の縁を囓ることもあります。よく書物で根元付近を頭を下にして囓っている様子を書いてあるものがありますが、これは食事をしているのではなく産卵のための穴を開けているところです。産地は非常に限られていて滅多に目にする機会のないカミキリムシです。
草原などは開発されやすく、生活環境そのものが失われる場合が多いのが日本の現状だと思います。しかし、それより増して採集者による乱獲も目に余るものがあります。実際にこの写真を撮った場所も、乱獲は元より食草を持ち帰る者も多く、開発以外の人為的な要因でこのカミキリムシもその姿を消しつつあります。
この貴重な生きた財産を、決して人の手で滅ぼすことの無いよう望みます。
ここでは特別にフサヒゲルリカミキリの生活史をご紹介します。