4章 フローリシュ・アンド・ブロッツ書店

  フレッドとジョージの部屋から小さな爆発音があがっても、みんなあたりまえという顔をしていた。
 このころから二人で画策してたわけね。だれも不審に思わなかったというのが穴だったのね。

「(略)ほら、おまえたち二人にも来てるぞ」
 パジャマ姿のフレッドとジョージが、目の覚めきっていない足取りで台所に入ってきたところだった。
 目の覚める覚めないも二人一緒なのかしら。ぼけっとしたパジャマ姿の双子、見たい〜。

 フレッドは自分のリストを読み終えて、ハリーのを覗き込んだ。
「君のもロックハートの本のオンパレードだ! 『闇の魔術に対する防衛術』の新しい先生はロックハートのファンだぜ――きっと魔女だ」
 ここでフレッドの目と母親の目が合った。フレッドは慌ててママレードを塗りたくった。
「この一式は安くないぞ」ジョージが両親の方をちらりと見た。「ロックハートの本はなにしろ高いんだ……」
 都合が悪くなると食べてごまかすフレッド(笑)。すでにお金の心配をしているジョージ。

 ハリー、ロン、フレッド、ジョージは、丘の上にあるウィーズリー家の小さな牧場に出かける予定だった。(略)つまり、あまり高く飛びさえしなければクィディッチの練習ができるというわけだ。
ウィーズリー家土地持ってんな〜。でも小さい頃からマグルに見られないようにって暮らすのって大変だったろうな。

「やっこさん、いったい何を考えてるんだか」フレッドが眉をひそめながら言った。
「あいつらしくないんだ。君が到着する前の日には、統一試験の結果が着いたんだけど、なんと、パーシーは十二学科とも全部パスして、『十二ふくろう』だったのに、ニコリともしないんだぜ」
「『ふくろう』って、十五歳になったら受ける試験で、普通(O)魔法(W)レベル(L)試験、つまり頭文字を取ってO・W・Lのことさ」
 ハリーがわかっていない顔をしたので、ジョージが説明した。
  「ビルも十二だったな。へたすると、この家からもう一人首席が出てしまうぞ。俺はそんな恥には耐えられないぜ」
 君たちの恥っていったい…(笑)。この言い回しもすごくジョージらしいなと思う。かなり好きなセリフの一つ。すかさず説明してあげるジョージがさすがです。

「パパもママもどうやって学用品を揃えるお金を工面するのかな」
しばらくしてからジョージが言った。
「ロックハートの本を五人分もだぜ! ジニーだってローブやら杖やら必要だし……」
 あ! と思ってフレッドとジョージを見分けた瞬間。今から思うと遅いんですけどね。もしかして、と思ってさかのぼってみたら、先にすでにお金の心配をしてたのも、1巻で最初にハリ−に声をかけたのもジョージだったので、ああ、やっぱりと思ったのよね。

「ハリーは大丈夫だよ、ママ。ハリー、俺たちのを見てろよ」とフレッドが言った。
 フレッドは鉢からキラキラ光る粉を一つまみ取り出すと、暖炉の火に近づき、炎に粉を振りかけた。 (略)フレッドはその中に入り、「ダイアゴン横丁」と叫ぶとフッと消えた。
 やっぱり先に行くフレッド。

ジョージが鉢に手を突っ込んだ。
「それに、まちがいなく正しい火格子・・・から出ることね」
「正しいなんですか?」
ハリーは心もとなそうに尋ねた。ちょうど燃え上がった炎が、ジョージをヒュッとかき消したときだった。
 そして続くジョージ。ところでダイアゴンの火格子ってのはどこへ出るんだ? どこかの店に勝手にどーんて出ちゃうの? それとも「ダイアゴン入り口」みたいなとこがあるのかしら。

すっげぇ!」フレッドとジョージが同時に叫んだ。
 二人が同時にしゃべるの好きだな。素直に「すっげえ」って言っちゃうとこも好き。

「ギャンボル・アンド・ジェイプスいたずら専門店」でフレッドとジョージ、リー・ジョーダンの三人組に出会った。手持ちが少なくなったからと、「ドクター・フィリバスターの長々花火――火なしで火がつくヒヤヒヤ花火」を買いだめしていた。
 リ−とはたまたま会ったのかしら。ダイアゴンにはすでにいたずら専門店があるわけよね。そのダイアゴンに「WWW」を出したのよね。それで成功してるんだから(普通の店ほど需要があるとも思えない)たいしたもんよね。

「やっつけろ、パパ!」フレッドかジョージが叫んだ。
 フレッドだろう、と思うのは偏見?

「子供たちに、なんてよいお手本を見せてくれたものですこと……公衆の面前で取っ組み合いなんて……ギルデロイ・ロックハートがいったいどう思ったか……」
「あいつ、喜んでたぜ」フレッドが言った。「店を出るときあいつた言ってたこと、聞かなかったの? あの『日刊予言者新聞』のやつに、喧嘩のことを記事にしてくれないかって頼んでたよ。……なんでも、宣伝になるからって言ってたな」
 後に公衆の面前でマルフォイの息子のドラコと取っ組み合いをしてしまったジョージ。よいお手本でしたね、パパ(笑)。
 フレッドはロックハートの本質をつかんでるような気がするんですが、どんな態度で授業受けてたんでしょうね。双子とロックハートの絡みってなかったんですよね。





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