劇団飛行船の忍たまを観た

劇団飛行船のマスクプレイミュージカル「忍たま乱太郎 忍術学園大ピンチ!の段」を観にいってまいりました。以下ネタばれありです。

劇団飛行船の舞台を観にいったのはこれで3回めです。前回は「怪傑ゾロリ」だったんですが、アニメと同じ声優さんが声の出演をしてくださるのがいいんですよね。
A席でしたが結構いい位置で、通路側の席。ちょうどその通路の前方にステージに上る階段。もしかしてキャストがここ通るかも、なんて期待をしましたが、そんな演出はありませんでした(笑)。
開演前に「勇気100%」の音楽がかかります。この曲が聞こえるとわくわくします。習性で。
最初に幕が開きますと、なぜかそこに控えておりますのは風鬼なんですな(笑)。それからちょっとした(ほんとにちょっと)イリュージョンのようなものがあって八方斎登場。ここで風鬼とのやりとりを通して上演中の諸注意があります。担任ズでやってくれよ〜。もしくは小松田さん(笑)。
その後本格的に開演なんですが、最初の曲がなんと「ダンシング・ジャンク」なんですよ〜。懐かしい〜! と喜んだ人間は会場に一体何人いただろう。私だけか?(笑)。もっとも安室奈美恵が歌ってるわけじゃありませんが。

ミュージカルといっても使われる歌はほとんどアニメのエンディングや挿入歌です。「世界がひとつになるまで」「四方八方肘鉄砲」「0点チャンピオン」「終わらないSCHOOL DAYS」、それに「勇気100%」の歌詞が別バージョンのものなどがありました。ほかにもあったかもだけど覚えてません。ジャニーズたちが歌ってるわけじゃありません。声優さんたちが歌ってるわけです。田中真弓さんと高山みなみさんのデュエットなんて、なにげに豪勢ですよね。撮影できなくていいから録音したくなりました。
歌うのはくのいち3人組と乱きりしん、そして八方斎もちょっと。関俊彦さんの美声が聴きたかった……。

土井先生は、全然期待してなかった割には出番がちゃんとありました。でも軽やかに踊る土井先生って、見たくもあり見たくもなし、微妙ですね(笑)。身長が乱太郎たちより低くなってしまうのがちょっと痛い…。
山田先生の出番はもっと少なくて残念。でも伝子さん登場というサービス(?)はありました。
八方斎がいい味出してましたね〜。笑えましたよ。八方斎の真似して、きりちゃんが「大丈夫か、おしげちゃん、プラスアルファ!」って言ったのが妙にきり丸らしくて笑えました。+αってしんべヱのことです(笑)。

ストーリーはアニメに毛が生えたようなもの、と言ったら失礼ですが、そんな感じです。ま、子供向けの舞台ですからね、そう複雑にするわけにはいかないのは分かりますが、八方斎の見え見えの作戦に学園の先生方がひっかかるわけないので、その辺が原作ファンにはちょっと不満。だけど下敷きが原作じゃなくてアニメだから、ま、そんなもんかと。
そういえば土井先生もアニメ版ですね。へたれです(バッサリ)。
でも結構楽しめたんですよ〜。普通に笑えましたしね。「チンゲンサイ」「八方斎じゃ!」なんて言うおなじみのギャグも、流れがアニメより自然でぷっと笑っちゃいました。伝言の術(術っていうか普通に伝言ゲームだろう)も、オチは見えてたんですが、それでも乱太郎と土井先生のやりとりが面白かったです。
でも、おシゲちゃんがいいとこどりで、忍術学園VSドクタケというよりシゲVS八方斎でしたね。原作ファンとしてはもうちょっと考えていただきたかった。

ドクタケが忍術学園に巨大な岩を落としてつぶそうとするっていう話なんですが、昔アニメで似たようなのがありましたね。きり丸がしばりつけられて「土井先生〜! 助けて〜!」と泣いてました。山田先生の立場って一体…と、当時同人姉ちゃんたちの間でちょっと話題になったものでした(笑)。
それはさておき、その作戦の説明を八方斎がするのに模型を使うんですね。ところが石に見立てた丸い球が転がる途中で止まってしまい…妙な間があって客席からはくすくす笑い。どういう突っ込みが入るかと思ったら、ドクタケ忍者の1人がそっと球をつついて、無事転がって忍術学園の模型を壊しました。あ、もしかして事故だった?(笑)

なんだかんだとそこそこ面白かったので、パンフレットを記念に買ってきました。脚本・演出を担当されたいさとやすのりさんという方のコメントの最初の一文。「学校が完全週休二日になったそうですね」。何年前だよっ。そろそろ刷り直そうよ。

キャラクター紹介、ちょっとずつ突っ込みたいぞ。
山田伝蔵…「火縄銃の腕にかけては自称日本一」…え、べつに自分でそんなこと言ったことなかったと思うけど。
土井半助…「カマボコやチクワ、チーズなどの練り物は見るだけでもダメ」…チーズ嫌いって出てきたっけ? それ以前にチーズは練り物じゃない。チーちくとかチーかまとかチーズ入りはんぺんとか、練り物との相性はいいかもしれないが、それでもやはりチーズは決して練り物じゃない。
しんべヱ…「普通の子なみに鍛えようと、父親が忍術学園に入れた」…いや、福富屋に賊が入ったときのためじゃなかったか?
乱太郎「牛乳が大好き」…そうだっけ? 確かに原作で牛乳を飲んでいる場面は幾つかありはしたが。
きり丸…「女の子には余り興味がない」…根拠としては、原作で最初にくの一教室に行ったときのことなんかがあるかもしれないけど、こう言い切るのはいかがなものか。あらぬ誤解を招かないともかぎらない……。

などとごちゃごちゃ言いましたが、劇団飛行船の忍たまにはもう一つ演目があるそうで、ぜひそちらも観たいな〜などと思うぐらいには満足だったのです。